- 下記疾患における成長ホルモン、IGF-I(ソマトメジン-C)分泌過剰状態及び諸症状の改善
先端巨大症・下垂体性巨人症(外科的処置で効果が不十分な場合又は施行が困難な場合)
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*甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腫瘍
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膵・消化管神経内分泌腫瘍
| ソマチュリン皮下注 | |||
|---|---|---|---|
| 60mg | 90mg | 120mg | |
| 先端巨大症・下垂体性巨人症 | ○ | ○ | ○ |
| 甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腫瘍 | ○ | ○ | ○ |
| 膵・消化管神経内分泌腫瘍 | - | - | ○ |
○:効能あり、-:効能なし
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
先端巨大症・下垂体性巨人症(外科的処置で効果が不十分な場合又は施行が困難な場合)
*甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腫瘍
膵・消化管神経内分泌腫瘍
| ソマチュリン皮下注 | |||
|---|---|---|---|
| 60mg | 90mg | 120mg | |
| 先端巨大症・下垂体性巨人症 | ○ | ○ | ○ |
| 甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腫瘍 | ○ | ○ | ○ |
| 膵・消化管神経内分泌腫瘍 | - | - | ○ |
○:効能あり、-:効能なし
通常、成人にはランレオチドとして90mgを4週毎に3ヵ月間、深部皮下に注射する。その後は患者の病態に応じて60mg、90mg又は120mgを4週毎に投与する。
通常、成人にはランレオチドとして120mgを4週毎に、深部皮下に注射する。
8.1本剤の投与中はインスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等のバランスが変化することにより、一過性の低又は高血糖を伴うことがある。投与開始時及び投与量を変更する場合は患者を十分に観察すること。
8.2本剤の投与により徐脈があらわれることがあるので、特に心疾患を有する患者では、本剤の投与開始時に患者の状態を十分に観察すること。
8.3本剤の投与中に甲状腺機能の低下を伴うことがあるので、甲状腺関連の所見が認められた場合には甲状腺機能検査を行うこと。
8.4本剤の投与により胆石の形成又は胆石症の悪化(急性胆嚢炎、膵炎)が報告されているので、本剤の投与前及び投与中は、定期的に(6~12ヵ月毎に)超音波、X線による胆嚢及び胆管検査を受けることが望ましい。
本剤の投与開始時に患者の状態を十分に観察すること。本剤の投与により徐脈があらわれることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ウサギ)で、本薬0.45mg/kg/日を胎児の器官形成期に13日間反復投与した場合、胚・胎児死亡率の増加が認められている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている2)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察し、十分に注意しながら本剤を投与すること。一般に生理機能が低下している。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| シクロスポリン(経口剤) | シクロスポリンの血中濃度が低下することがある。 | 本剤がシクロスポリンの消化管吸収を阻害するため。 |
| インスリン製剤及び血糖降下薬 | 血糖降下作用の増強による低血糖症状、又は減弱による高血糖症状があらわれることがある。併用する場合は、血糖値その他患者の状態を十分に観察しながら投与すること。 | インスリン、グルカゴン及び成長ホルモン等互いに拮抗的に調節作用をもつホルモン間のバランスが変化することがある。 |
| ブロモクリプチン | ブロモクリプチンのAUCが上昇したとのオクトレオチド(類薬)の報告がある。 | 機序は不明である。 |
| CYP3A4で代謝される薬剤 • キニジン等 |
主にCYP3A4で代謝される薬剤の血中濃度を上昇させることがある。 | 本剤が成長ホルモンの産生を抑制することにより、CYP3A4で代謝される薬剤のクリアランスを低下させる可能性がある。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP増加 | 頻度不明 |
| ALT増加 | 頻度不明 |
| ALT異常 | 頻度不明 |
| AST増加 | 頻度不明 |
| AST異常 | 頻度不明 |
| TSH減少 | 頻度不明 |
| γ-GTP増加 | 頻度不明 |
| コントロール不良の糖尿病 | 頻度不明 |
| そう痒感 | 5%以上 |
| プロラクチン減少 | 頻度不明 |
| ヘモグロビンA1c増加 | 頻度不明 |
| ほてり | 頻度不明 |
| 下痢 | 5%以上 |
| 不眠 | 頻度不明 |
| 低血糖 | 頻度不明 |
| 体重減少 | 頻度不明 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 5%以上 |
| 傾眠 | 頻度不明 |
| 嗜眠 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 悪心 | 5%以上 |
| 浮動性めまい | 頻度不明 |
| 消化不良 | 頻度不明 |
| 異常感 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 5%以上 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 白色便 | 5%以上 |
| 硬便 | 頻度不明 |
| 硬結 | 5%以上 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 筋骨格痛 | 頻度不明 |
| 糖尿病 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 結節 | 頻度不明 |
| 耐糖能異常 | 頻度不明 |
| 胆石症 | 5%以上 |
| 胆管拡張 | 頻度不明 |
| 胆管炎 | 頻度不明 |
| 脂肪便 | 頻度不明 |
| 脱毛 | 5%以上 |
| 腫瘤 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 5%以上 |
| 腹部不快感 | 頻度不明 |
| 腹部膨満 | 5%以上 |
| 膵炎 | 頻度不明 |
| 膵酵素減少 | 頻度不明 |
| 膿瘍 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 血中アミラーゼ増加 | 頻度不明 |
| 血中ナトリウム減少 | 頻度不明 |
| 血中ビリルビン増加 | 頻度不明 |
| 血中ビリルビン異常 | 頻度不明 |
| 血中ブドウ糖増加 | 頻度不明 |
| 血中ブドウ糖減少 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 食欲減退 | 頻度不明 |
| 高血圧 | 頻度不明 |
| 高血糖 | 頻度不明 |
| 鼓腸 | 5%以上 |
ソマトスタチンは、下垂体前葉において5種類のヒトソマトスタチン受容体(hsst)サブタイプのうち主に2型(hsst2)及び5型(hsst5)との結合を介して、成長ホルモン分泌を抑制することが知られている。ソマトスタチンの類縁体であるランレオチド(酢酸塩)はhsst2及びhsst5に対して高い結合親和性を示した22)。
ラットにおいて、ランレオチド(酢酸塩)の単回皮下投与により血清GH濃度が低下した23)。
甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)刺激により血漿中TSH濃度を上昇させたラットにおいて、ランレオチド(酢酸塩)の単回皮下投与により血漿中TSH濃度が低下した24)。
ヒト膵癌由来MIA PaCa-2細胞株及び結腸・直腸癌由来COLO320DM細胞株を皮下移植したヌードマウスにおいて、ランレオチド(酢酸塩)は腫瘍増殖抑制作用を示した25),26)。
健康成人男性18例に本剤30注8)又は60mgを単回皮下投与したときの血清中ランレオチド濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった4)。
(前図:投与後84日までの図、後図:投与後3日までの拡大図)
| 用量 | 30mg(n=9) | 60mg(n=9) |
|---|---|---|
| AUCinf[ng・h/mL] | 1037±173 | 1745±408 |
| Cmax[ng/mL] | 5.64±3.08 | 4.75±2.61 |
| t1/2[d] | 16.3±7.9 | 28.5±14.0 |
| tmax注4)[h] | 12.0(6-12) | 6.0(4-48) |
平均±標準偏差
注4)中央値(最小値-最大値)
先端巨大症又は下垂体性巨人症患者23例に本剤60、90又は120mgを4週毎に12週反復皮下投与したとき、血清中ランレオチド濃度は反復投与4回目でほぼ定常状態に達し、反復投与4回目の薬物動態パラメータは下表のとおりであった5)。
| 用量 | 60mg(n=8) | 90mg(n=7) | 120mg(n=8) |
|---|---|---|---|
| AUCτ注5)[ng・h/mL] | 1676±378 | 3139±1478 | 3666±883 |
| Cmax[ng/mL] | 6.17±1.73 | 10.58±6.02 | 12.39±4.70 |
| Cmin注6)[ng/mL] | 1.85±0.67 | 3.25±1.51 | 4.37±1.29 |
| tmax注7)[h] | 5.0(4-24) | 8.0(4-8) | 7.0(4-8) |
| AUCの蓄積係数(RAUC) | 1.71±0.43 | 2.43±0.73 | 2.49±1.07 |
平均±標準偏差
注5)反復投与4回目の投与間隔(4週)のAUC
注6)トラフ濃度
注7)中央値(最小値-最大値)
甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腫瘍患者13例に本剤90mgを4週毎に反復皮下投与したとき、血清中ランレオチドのトラフ濃度の平均±標準偏差は、初回投与で1.43±0.95ng/mL(13例)、反復投与4回目で2.43±1.05ng/mL(7例)であった6)。
健康成人27例にランレオチド酢酸塩7μg/kgを20分間定速静脈内投与注8)したとき、全身クリアランスは0.38L/h/kg、定常状態分布容積は0.23L/kg、半減期は1.14時間であった8)。
ランレオチド(12~60ng/mL添加時)のヒト血清蛋白結合率は78.6~82.6%であった(in vitro試験)9)。
ランレオチドはラット肝臓及び腎臓ホモジネートで代謝された(in vitro試験)10)。
16.5.1健康成人27例にランレオチド酢酸塩7μg/kgを20分間定速静脈内投与注8)したとき、未変化体の尿中排泄率は4%未満であった8)。
16.5.2胆管カニューレされたSD系ラットへ14C-ランレオチドを単回静脈内投与した結果、投与放射能の61%が胆汁中へ排泄された11)。
重度の慢性腎不全患者(12例)にランレオチド酢酸塩7μg/kgを単回静脈内投与注8)したとき、健康成人(12例)に対しAUCinfは1.8倍に上昇し、t1/2が1.8倍に延長し、全身クリアランスは43%低かった(外国人データ)12)。
アジア人の肝機能障害患者(Child-Pugh分類B及びCの患者8例)にランレオチド酢酸塩7μg/kgを20分間定速単回静脈内投与注8)したとき、健康成人(12例)に対しCmaxは有意な差はみられなかったが、AUCinfは1.4倍に上昇し、t1/2は3.0倍に延長し、全身クリアランスは31%低かった(外国人データ)13)。
健康高齢者(65~80歳、12例)にランレオチド酢酸塩7μg/kgを20分間定速単回静脈内投与注8)したとき、非高齢者(13例)に対しt1/2は1.9倍に延長したが、Cmax、AUCinf及び全身クリアランスは非高齢者と同程度であった(外国人データ)14)。
健康成人24例に本剤を単回皮下投与し、投与14日後にシクロスポリン300mgを12例に単回経口投与したとき、シクロスポリンの相対的バイオアベイラビリティは19%低下した(外国人データ)15)。
注8)本剤の承認された用法及び用量は、「先端巨大症・下垂体性巨人症」及び「甲状腺刺激ホルモン産生下垂体腫瘍」では60mg、90mg又は120mgを、「膵・消化管神経内分泌腫瘍」では120mgを、4週毎に深部皮下に注射するとされている。