進行性骨化性線維異形成症
【警告】
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1.1本剤には催奇形性があるので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。また、妊娠する可能性のある女性に投与する場合には使用上の注意を厳守すること。
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1.2本剤は骨端線早期閉鎖及び成長鈍化を引き起こす可能性があることから、骨端線が閉鎖していない患者への投与にあたっては、投与の適否を慎重に検討した上で、投与する場合は定期的に骨端線の状態を評価するなど十分に患者の状態を観察すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1妊婦又は妊娠している可能性のある女性
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2.2本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.3ビタミンA製剤を投与中の患者
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2.4強いCYP3A阻害剤(イトラコナゾール、リトナビル含有製剤、クラリスロマイシン含有製剤、ポサコナゾール、ボリコナゾール、エンシトレルビル フマル酸、コビシスタット含有製剤、セリチニブ、ダルナビル エタノール付加物含有製剤、ロナファルニブ)を投与中の患者
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2.5重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)を有する患者
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2.6ビタミンA過剰症の患者[ビタミンA過剰症が増悪するおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
通常、成人並びに8歳以上の女児及び10歳以上の男児には、パロバロテンとして下表の用量(連続投与)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。フレアアップ発現時には、下表の用量(フレアアップ時投与1~4週目)を1日1回4週間、その後、下表の用量(フレアアップ時投与5週目以降)を1日1回8週間(8週間経過時点でフレアアップが持続している場合は、フレアアップが消失するまで4週間単位で延長)食事中又は食直後に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
| 連続投与 | フレアアップ時投与 | ||
|---|---|---|---|
| 1~4週目 | 5週目以降 | ||
| 成人及び骨格が成熟した小児 | 5mg | 20mg | 10mg |
| 骨格が未成熟の小児 体重10kg以上20kg未満 |
2.5mg | 10mg | 5mg |
| 体重20kg以上40kg未満 | 3mg | 12.5mg | 6mg |
| 体重40kg以上60kg未満 | 4mg | 15mg | 7.5mg |
| 体重60kg以上 | 5mg | 20mg | 10mg |
フレアアップ:異所性骨化の原因となる皮下軟部組織に生じる腫脹や腫瘤
使用上の注意
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8.1皮膚の乾燥や剥離等の皮膚又は粘膜の障害があらわれることがあるので、本剤投与中は、保湿剤等により皮膚を保護することを検討するとともに、患者の状態を十分に観察すること。
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8.2骨量の減少、骨粗鬆症及び臨床症状を伴わない脊椎骨折があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は骨密度等の骨状態を定期的に観察し、投与継続の適否を検討すること。特に脊椎については定期的にX線検査で評価することが望ましい。
-
8.3光線過敏症があらわれることがあるので、本剤投与中は、外出時には帽子や衣類等による遮光や日焼け止め効果の高いサンスクリーンの使用により、日光やUV光線の照射を避けるよう患者を指導すること。
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8.4うつ病、うつ病の増悪、自殺念慮及び自殺行動があらわれることがあるので、本剤投与中は、患者にうつ病の徴候がないか、患者の状態を十分に観察すること。
-
8.5肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
-
8.6脂質異常及びそれに伴う膵炎があらわれることがあるので、本剤投与開始前及び投与中は定期的に脂質及び膵酵素に関する血液検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1うつ病、自殺企図等の精神障害のある患者
症状を増悪させるおそれがある。
- 9.1.2糖尿病、肥満患者等の脂質異常症の素因がある患者
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)を有する患者
投与しないこと。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。重度の肝機能障害を有する患者を対象とした臨床試験は実施していない。
- 9.3.2中等度の肝機能障害(Child-Pugh分類B)を有する患者
治療上の有益性が危険性を上回る場合にのみ投与すること。やむを得ず投与する場合には、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。中等度の肝機能障害を有する患者を対象とした臨床試験は実施していない。
9.4 生殖能を有する者
妊娠する可能性のある女性には、次の注意事項、本剤投与中及び最終投与後1ヵ月間において避妊する必要性並びに適切な避妊法について説明すること。 (1)本剤の投与は次の正常な生理周期の2日又は3日目まで開始しないこと。 (2)本剤の投与開始前1週間以内の妊娠検査が陰性であるとの結果を確認すること。 (3)本剤の投与期間中は1ヵ月ごとに妊娠検査を実施することが望ましい。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット)でレチノイドに典型的な胎児奇形(口蓋裂、頭蓋骨の形態異常、長骨の短縮等)が認められている1),2) 。
9.6 授乳婦
投与中及び投与終了後一定期間は授乳を避けさせること。類似化合物(タミバロテン、エトレチナート)の動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
-
9.7.1骨端線早期閉鎖及び成長鈍化のリスクがあることから、8歳未満の女児及び10歳未満の男児に対する投与は推奨されない。
-
9.7.2骨端線が閉鎖していない患者に投与する場合は、本剤の投与を開始する前に、患者及びその保護者に骨端線早期閉鎖及び成長鈍化のリスクを説明すること。また、本剤を投与中は、患者の骨格が成熟するまで、定期的に骨端線の状態、身長及び関節変形の有無を評価すること。成長の鈍化、骨端線早期閉鎖又はその徴候、関節変形が認められた場合は、本剤投与継続の可否を慎重に判断すること。4歳以上の患者を対象として実施した臨床試験で、8歳未満の女児及び10歳未満の男児25例中14例(56.0%)、8歳以上14歳未満の女児及び10歳以上14歳未満の男児42例中13例(31.0%)に骨端線早期閉鎖が認められた。また、骨端線閉鎖を伴わない場合でも、成長の鈍化傾向が認められている。
相互作用
- 本剤は、主にCYP3Aにより代謝される。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • ビタミンA製剤 (チョコラA等) |
ビタミンA過剰症の危険性がある。 | 本剤はビタミンAと同じレチノイドであるため、ビタミンAと併用すると相加作用をもたらすリスクがある。 |
| • 強いCYP3A阻害剤• イトラコナゾール(イトリゾール) • リトナビル含有製剤(ノービア、カレトラ、パキロビッド) • クラリスロマイシン含有製剤(クラリシッド、クラリス、ボノサップ、ラベキュア) • ポサコナゾール(ノクサフィル) • ボリコナゾール(ブイフェンド) • エンシトレルビル フマル酸(ゾコーバ) • コビシスタット含有製剤(ゲンボイヤ、シムツーザ、プレジコビックス) • セリチニブ(ジカディア) • ダルナビル エタノール付加物含有製剤(プリジスタ、シムツーザ、プレジコビックス) • ロナファルニブ(ゾキンヴィ) |
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。 | 本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • グレープフルーツ含有食品 | 本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。本剤投与中は摂取を避けること。 | 本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| • 中程度のCYP3A阻害剤• フルコナゾール、エリスロマイシン、アプレピタント、ジルチアゼム塩酸塩等 | 本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがあるため、併用を避け、代替薬への変更を考慮すること。併用が避けられない場合は、本剤の用量を減量すること。 | 本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する。 |
| • 弱いCYP3A阻害剤• アトルバスタチン、シメチジン等 | 本剤の血中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察すること。 | 本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が阻害され血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| • 強い又は中程度のCYP3A誘導剤• カルバマゼピン、フェニトイン、リファンピシン、リファブチン、ボセンタン等 • セイヨウオトギリソウ含有食品 |
本剤の血中濃度が低下し、本剤の有効性が減弱する可能性があるため、併用は避け、代替薬への変更を考慮すること。 | 本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が亢進し血中濃度が低下する。 |
| • 弱いCYP3A誘導剤• モダフィニル等 | 本剤の血中濃度が低下し、本剤の有効性が減弱するおそれがあるため、患者の状態を慎重に観察すること。 | 本剤の代謝には主にCYP3Aが関与しているため、本剤の代謝が亢進し血中濃度が低下する可能性がある。 |
| • テトラサイクリン系抗生物質 | 良性頭蓋内圧亢進が生じるおそれがある。 | レチノイドの全身投与との併用で、良性頭蓋内圧亢進(偽性脳腫瘍)との関連性が認められている。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT増加 | 頻度不明 |
| サンバーン | 頻度不明 |
| そう痒症(56.1%) | 頻度不明 |
| ドライアイ(26.6%) | 頻度不明 |
| リパーゼ増加 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 化膿性肉芽腫 | 頻度不明 |
| 口内乾燥 | 頻度不明 |
| 口唇のひび割れ | 頻度不明 |
| 口唇乾燥(59.0%) | 頻度不明 |
| 口唇炎 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 四肢痛 | 頻度不明 |
| 夜盲 | 1%未満 |
| 嵌入爪 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 抑うつ気分 | 頻度不明 |
| 易刺激性 | 頻度不明 |
| 末梢腫脹 | 頻度不明 |
| 水疱 | 頻度不明 |
| 湿疹 | 頻度不明 |
| 潮紅 | 頻度不明 |
| 爪囲炎 | 頻度不明 |
| 爪破損 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 痙攣発作 | 頻度不明 |
| 発疹(41.0%) | 頻度不明 |
| 皮膚乾燥(79.9%) | 頻度不明 |
| 皮膚亀裂 | 頻度不明 |
| 皮膚刺激 | 頻度不明 |
| 皮膚剥脱(31.7%) | 頻度不明 |
| 皮膚反応 | 頻度不明 |
| 皮膚感染 | 頻度不明 |
| 皮膚擦過傷(21.6%) | 頻度不明 |
| 皮膚炎 | 頻度不明 |
| 皮膚脆弱性 | 頻度不明 |
| 眼充血 | 頻度不明 |
| 睫毛眉毛脱落症 | 頻度不明 |
| 紅斑(34.5%) | 頻度不明 |
| 結膜炎 | 頻度不明 |
| 胃食道逆流性疾患 | 頻度不明 |
| 背部痛 | 頻度不明 |
| 脱毛症(41.7%) | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 膵炎 | 頻度不明 |
| 自殺念慮 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 薬疹(20.1%) | 頻度不明 |
| 蛋白尿 | 頻度不明 |
| 蜂巣炎 | 頻度不明 |
| 褥瘡性潰瘍 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 足関節部骨折 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 関節腫脹 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 顔面腫脹 | 頻度不明 |
| 食欲減退 | 頻度不明 |
| 骨密度減少 | 頻度不明 |
| 高トリグリセリド血症 | 頻度不明 |
| 鼻出血 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
FOPは骨形成タンパク質(BMP)I型受容体であるACVR1の遺伝子変異に起因する疾患であり、FOPにおけるHO等の症状の発現にはBMPシグナル伝達経路が関与していると考えられている。BMPシグナルはACVR1の下流のシグナル伝達分子であるSmad1/5/8のリン酸化を介して伝達されるが、パロバロテンは、レチノイン酸受容体γ(RARγ)作動薬であり、RARγを介してSmad1/5/8のリン酸化を阻害することで、軟骨細胞の分化を阻害する18) 。
18.2 HO形成阻害作用
損傷誘発性HO及びFOPモデル動物を用いたin vivo試験で、パロバロテンは軟骨形成及びHOを阻害した19) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人に本剤5mg及び10mgを食後に単回経口投与したときのパロバロテンの薬物動態パラメータは以下のとおりであった3) 。
| 投与量 (mg) |
例数 | Cmax (ng/mL) |
AUCinf (ng・h/mL) |
Tmax (h) |
T1/2 (h) |
|---|---|---|---|---|---|
| 5 | 10 | 41.2±17.4 | 223±63.5 | 4[3, 6] | 10.9±3.3 |
| 10 | 10 | 77.2±21.9 | 442±103 | 4[2, 8] | 9.7±4.6 |
平均値±標準偏差、Tmaxは中央値[範囲]
- 16.1.2反復投与
健康成人15例に本剤5mg又は10mgを食後に1日1回28日間反復経口投与したとき、初回投与及び最終投与後の血漿中パロバロテン濃度に差はみられず、蓄積は認められなかった4) (外国人データ)。
- 16.1.3母集団薬物動態解析
母集団薬物動態モデルを用いて、国際共同第III相臨床試験(17.1.1)の成績に基づき、成人又は小児進行性骨化性線維異形成症(FOP)患者に本剤5mg相当量又は20mg相当量を体重区分別の用量で食後に反復経口投与したときの定常状態におけるパロバロテンの薬物動態パラメータを推定した結果は、以下のとおりであった5) 。
| 用法・用量 | 投与量 (mg) |
体重区分 | 例数 | Cmax (ng/mL) |
AUC0-24h (ng・h/mL) |
|---|---|---|---|---|---|
| 5mg相当量 連続投与 |
2.5~5 | 全体 | 88a) | 42.5±9.95 | 272±117 |
| 2.5 | 20kg未満 | 8b) | 44.5±2.46 | 297±238 | |
| 3 | 20kg以上 40kg未満 |
26c) | 42.4±9.92 | 238±76.8 | |
| 4 | 40kg以上 60kg未満 |
9 | 42.6±8.41 | 288±94.4 | |
| 5 | 60kg以上d) | 45c) | 42.2±11.2 | 285±110 | |
| 20mg相当量 フレアアップ時投与 |
10~20 | 全体 | 88a) | 171±40.4 | 1094±465 |
| 10 | 20kg未満 | 8b) | 178±9.82 | 1189±951 | |
| 12.5 | 20kg以上 40kg未満 |
26c) | 177±41.3 | 993±320 | |
| 15 | 40kg以上 60kg未満 |
9 | 160±31.5 | 1080±354 | |
| 20 | 60kg以上d) | 45c) | 169±44.8 | 1139±439 |
平均値±標準偏差 a)日本人4例を含む b)日本人2例を含む c)日本人1例を含む d)体重60kg未満の成人及び骨格が成熟した小児も含む
- 16.1.4生物学的同等性試験
健康成人に本剤2.5mg 4カプセル又は10mg 1カプセルを絶食時に単回経口投与したときの薬物動態パラメータは以下のとおりであった6) 。
| 製剤 | 例数 | Cmax (ng/mL) |
AUC0-t (ng・h/mL) |
|---|---|---|---|
| 2.5mg×4カプセル | 66a) | 58.0 | 330.9 |
| 10mg×1カプセル | 66a) | 44.2 | 302.1 |
| 最小二乗幾何平均値の比 [95%信頼区間] |
0.762 [0.71-0.82] |
0.913 [0.88-0.95] |
最小二乗幾何平均値 a)日本人2例を含む
16.2 吸収
- 16.2.1食事の影響
健康成人23例に本剤20mgを高脂肪食の摂取後に単回経口投与したとき、絶食下投与に対するパロバロテンのCmax及びAUCinfの最小二乗幾何平均比は、それぞれ1.17及び1.40であった。また、高脂肪食の摂取後に本剤20mgのカプセル内容物をアップルソースに混合して単回経口投与したとき、本剤の高脂肪食摂取後投与に対するパロバロテンのCmax及びAUCinfの最小二乗幾何平均比はそれぞれ0.94及び0.98であった7) (外国人データ)。
16.3 分布
パロバロテンのヒト血漿タンパク結合率は、97.9%~99.6%であり、ヒトでの血液/血漿中濃度比は0.62であった8) (in vitro)。健康成人23例に本剤20mgを食後に単回投与したとき、みかけの分布容積は、237Lであった7) (外国人データ)。
16.4 代謝
パロバロテンは主にCYP3Aで代謝され、CYP2C8とCYP2C19でもわずかに代謝される9) (in vitro)。 健康成人6例に[14C]放射性標識したパロバロテン1mgを食後に単回経口投与したとき、血漿中には主に未変化体、M2(6位水酸化体)、M3(7位水酸化体)、M4a(6位オキソ体)及びM4b(7位オキソ体)が認められ、血漿中総放射能のそれぞれ14%、5%、10%、4%及び7%占めた10) (外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人6例に[14C]放射性標識したパロバロテン1mgを食後に単回経口投与したとき、投与13日後までに投与放射能の97.1%が糞中に、投与10日後までに投与放射能の3.2%が尿中に排泄された10) (外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
- 16.7.1ケトコナゾール
健康成人17例にケトコナゾール(強いCYP3A阻害剤)400mgと本剤1mgを1日1回反復経口併用投与したとき、本剤単独投与時に対する併用投与時のパロバロテンのCmax及びAUC0-24hの調整済み最小二乗平均比は、それぞれ2.20及び3.11であった11) (外国人データ)。
- 16.7.2リファンピシン
健康成人18例にリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)600mgと本剤1mgを1日1回反復経口併用投与したとき、本剤単独投与時に対する併用投与時のパロバロテンのCmax及びAUC0-24hの調整済み最小二乗平均比は、それぞれ0.19及び0.11であった12) (外国人データ)。
- 16.7.3フルコナゾール、エリスロマイシン
生理学的薬物速度論モデルによるシミュレーションにおいて、健康成人10例にフルコナゾール(中程度のCYP3A阻害剤かつCYP2C19阻害剤)200mgを1日1回又はエリスロマイシン(中程度のCYP3A阻害剤)500mgを1日4回反復経口投与後に本剤20mgを単回経口併用投与したとき、本剤単独投与時に対する併用投与時のパロバロテンのCmax及びAUCinfの幾何平均比は、フルコナゾール併用時でそれぞれ1.47及び1.89、エリスロマイシン併用時でそれぞれ1.64及び2.54と推定された13) 。
- 16.7.4ミダゾラム
健康成人23例に本剤20mgを1日1回反復経口投与し、ミダゾラム(CYP3A基質)2mgを単回経口併用投与したとき、ミダゾラム単独投与時に対する併用投与時のミダゾラムのCmax及びAUC0-24hの最小二乗幾何平均比は、それぞれ0.90及び0.87であった14) (外国人データ)。