生命に危険のある下記の再発性不整脈で他の抗不整脈薬が無効か、又は使用できない場合 心室頻拍、心室細動
【警告】
外国の持続性心室頻拍又は心室細動の患者を対象とした臨床試験において、Torsade de pointesを4.1%(56/1,363)に発現し、その危険性は用量依存的に発現するQT時間の延長に伴い増大するとの報告があるので、用法及び用量、使用上の注意を特に留意し、Torsade de pointesを含む新たな不整脈の発現に十分注意すること。なお、本剤の使用にあたっては、電子添文を熟読すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1心原性ショックの患者[心原性ショックの症状を悪化させるおそれがある。]
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2.2重度のうっ血性心不全の患者[心収縮力低下により、心不全を悪化させるおそれがあり、また、催不整脈作用により持続性心室頻拍、心室細動を起こしやすい。]
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2.3重篤な腎障害(クレアチニン・クリアランス<10mL/min)のある患者
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2.4高度の洞性徐脈(50拍/分未満、高度の洞不全)のある患者[本剤は洞結節抑制作用があり、これが催不整脈の誘因となるおそれがある。]
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2.5高度の刺激伝導障害(Ⅱ~Ⅲ度の房室ブロック、高度の洞房ブロック等)のある患者[刺激伝導障害が悪化し、完全房室ブロック、心停止を起こすおそれがある。]
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2.6気管支喘息、気管支痙攣のおそれのある患者[気管支拡張抑制作用を有するため。]
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2.7先天性又は後天性のQT延長症候群の患者[過度のQT延長により催不整脈の誘因となるおそれがある。]
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2.8本剤に対する重篤な過敏症の既往歴のある患者
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2.9*心筋抑制のある麻酔薬(シクロプロパン等)、アミオダロン塩酸塩(注射)、バルデナフィル塩酸塩水和物、モキシフロキサシン塩酸塩、トレミフェンクエン酸塩、フィンゴリモド塩酸塩、エリグルスタット酒石酸塩、シポニモド フマル酸又はラスクフロキサシン塩酸塩(注射)を投与中の患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはソタロール塩酸塩として1日80mgから投与を開始し、効果が不十分な場合は1日320mgまで漸増し、1日2回に分けて経口投与する。
使用上の注意
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8.1本剤の使用は致死的不整脈治療の十分な経験のある医師に限り、諸検査の実施が可能で、緊急時にも十分に対応できる設備の整った施設でのみ使用すること。なお、本剤の対象が重篤な疾患であること、心室頻拍又は心室細動の再発、あるいは本剤による催不整脈の発現も危惧されることから入院管理下で投与を開始することが望ましい。
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8.2本剤の投与に際しては、頻回に患者の状態を観察するとともに、心機能検査(脈拍、血圧、心電図検査、心エコー検査、胸部X線検査等)を定期的に行うこと。
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8.3本剤の投与を急に中止した後に、狭心症、不整脈又は心筋梗塞を誘発するおそれがあるので、本剤を長期間投与した後に投与を中止する際には徐々に減量して、観察を十分に行うこと。患者に対しては、医師の指示なしに服用を中断もしくは中止しないように注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
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9.1.1基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)があり心不全を来すおそれのある患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)入院させて投与を開始すること。持続性心室頻拍、Torsade de pointes、心室細動等が発現するおそれが高い。
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9.1.2急性心筋梗塞(発症後2週間以内)後で左室機能不全(左室駆出率(LVEF)40%以下)を伴う患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)有用性が危険性を上回るか否かを十分検討すること。高用量投与により、投与初期における突然死の発生率が高いとの報告がある。
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9.1.3うっ血性心不全のある患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)心収縮力の低下により、心不全を悪化させるおそれがある。
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9.1.4刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック)のある患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)入院させて投与を開始すること。本剤は房室伝導を抑制する作用を有し、刺激伝導障害を更に悪化させるおそれがある。
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9.1.5心電図上QT延長のみられる患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)Torsade de pointes又は持続性心室頻拍/心室細動の誘因となるおそれがある。
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9.1.6血清カリウム、血清マグネシウムの低下のある患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)Torsade de pointes又は持続性心室頻拍/心室細動の誘因となるおそれがある。
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9.1.7洞機能不全症候群の患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。 洞徐脈、洞休止、洞停止を起こすおそれがある。
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9.1.8糖尿病患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)血糖値に注意すること。低血糖の症状をマスクするおそれがある。
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9.1.9甲状腺中毒症の患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)甲状腺機能亢進の症状をマスクするおそれがあり、また、本剤の急な投与中止により、甲状腺機能亢進の諸症状を悪化させるおそれがある。
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9.1.10アナフィラキシーの既往のある患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)種々の抗原に対するアナフィラキシーの既往のある患者では、β遮断薬の投与中に繰り返し受ける刺激によってより重度の反応を起こすおそれがある。これらの患者ではアレルギー反応の治療に用いられる通常のエピネフリンに対して反応を示さないおそれがある。
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9.1.11乾癬の患者
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)β遮断薬がまれに尋常性乾癬の症状を悪化させるとの報告がある。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重篤な腎障害(クレアチニン・クリアランス<10mL/min)のある患者
投与しないこと。本剤は腎臓から排泄されるため、血中濃度が高くなることにより、重篤な副作用が発現するおそれがある。
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9.2.2腎機能障害のある患者(重篤な腎障害のある患者を除く)
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(1)少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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(2)本剤は腎臓からの排泄により体内から消失する薬剤であり、血中濃度が高くなりやすい。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
9.6 授乳婦
本剤投与中の授乳婦には授乳を避けさせること。動物実験及びヒトにおいて母乳中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
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9.8.1少量から開始するなど投与量に十分注意するとともに定期的に心電図検査を実施すること。
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9.8.2入院させて投与を開始することが望ましい。一般に肝・腎機能が低下していることが多く、また体重が少ない傾向があるなど、副作用が発現しやすい。
相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 心筋抑制のある麻酔薬 • シクロプロパン等 |
循環不全を来すおそれがあるので、併用しないこと。 | 相加的に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。 |
| アミオダロン塩酸塩(注射)(アンカロン注) バルデナフィル塩酸塩水和物 モキシフロキサシン塩酸塩(アベロックス) トレミフェンクエン酸塩(フェアストン) フィンゴリモド塩酸塩(イムセラ、ジレニア) *ラスクフロキサシン塩酸塩(注射)(ラスビック) |
QT延長を増強し、心室性頻拍(Torsade de pointesを含む)等を起こすおそれがある。 | 相加的にQT延長作用を増強させる。 |
| エリグルスタット酒石酸塩(サデルガ) | QT延長等を生じるおそれがある。 | 相加的にQT延長作用を増強させる。 |
| *シポニモド フマル酸(メーゼント) | Torsade de pointes等の重篤な不整脈を生じるおそれがある。 | シポニモド フマル酸の投与により心拍数が減少するため、併用により不整脈を増強するおそれがある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 抗不整脈薬 • ジソピラミド • アミオダロン塩酸塩(経口)等 |
不応期延長作用を増強することがあるので、減量するなど注意する。 | 相加的に作用(不応期延長作用)を増強させる。 |
| フェノチアジン系薬 • クロルプロマジン塩酸塩等三環系抗うつ薬 • イミプラミン塩酸塩等メシル酸ガレノキサシン水和物 シプロフロキサシン塩酸塩 *ラスクフロキサシン塩酸塩(経口) 三酸化ヒ素 スニチニブリンゴ酸塩 ニロチニブ塩酸塩水和物 |
QT延長作用を増強することがあるので、減量するなど注意する。 | 相加的に作用(QT延長作用)を増強させる。 |
| β遮断薬 • プロプラノロール塩酸塩等 |
β遮断作用が増強されることがあるので、減量するなど注意する。 | 相加的に作用(β遮断作用)を増強させる。 |
| カルシウム拮抗薬 • ベラパミル塩酸塩 • ジルチアゼム塩酸塩等 |
房室伝導抑制、心室機能への陰性変力作用が増強され、また、低血圧が引き起こされるおそれがあるので、減量するなど注意する。 | 相加的に作用(心刺激伝導抑制作用、陰性変力作用、降圧作用)を増強させる。 |
| カリウム排泄型利尿剤 • フロセミド等 |
血清カリウムを低下させ、Torsade de pointes又は持続性心室頻拍/心室細動の誘因となるおそれがあるので、血清カリウム値に注意を払う。 | 利尿剤による低カリウム血症が心室自動能を亢進させるため、本剤の副作用(催不整脈作用)発現の誘因となる。 |
| β2受容体刺激薬 • サルブタモール硫酸塩等 |
β2受容体刺激薬の作用が減弱することがあるので、併用に注意する。 | 本剤の非選択的β受容体遮断効果によりこれらβ2受容体刺激薬の作用を減弱させる。 |
| 強心配糖体 • ジゴキシン等 |
ジゴキシンの血中濃度を変化させないが、併用投与で催不整脈作用の誘因となるおそれがあるので、併用に注意する。 | 強心配糖体が心室自動能を亢進させるため、本剤の副作用(催不整脈作用)発現の誘因となる。 |
| レセルピン、グアネチジン | 交感神経の緊張を低下させ、過度の低血圧又は徐脈を引き起こすことがあるので、減量するなど注意する。 | 相加的に作用(交感神経抑制作用)を増強させる。 |
| クロニジン塩酸塩 | 併用している患者においてクロニジン投与を中止するとリバウンドにより血圧上昇を増強するおそれがあるので、減量するなど注意する。 | クロニジンはα2受容体に選択的に作用し、ノルエピネフリンの遊離を抑制しているため、急激な中止によって血中カテコールアミンの上昇が起こる。この時、β受容体遮断薬を併用すると上昇したカテコールアミンの作用のうち、β受容体刺激作用が遮断され、α受容体刺激作用だけが残り、急激な血圧上昇が起こる。 |
| インスリン及び経口血糖降下薬 | 本剤投与中に高血糖があらわれることがあるので、インスリン及び経口血糖降下薬を併用投与する場合は、これらの薬剤の用量の調整が必要になることがある。また、低血糖の諸症状がマスクされることがあるので、併用する場合には注意する。 | 患者によっては本剤のβ遮断作用により高血糖があらわれることがある。また、インスリンによる低血糖に伴う交感神経系の諸症状(頻脈等)を本剤がマスクする。 |
| 麻酔薬 | 本剤投与中の患者に使用する場合、重度の低血圧の持続、心臓の正常な律動への回復又は維持が困難になるおそれがあるので、併用する場合には注意する。 | 本剤の作用(血圧降下作用)を増強させる。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP増加 | 頻度不明 |
| ALT増加 | 頻度不明 |
| AST増加 | 頻度不明 |
| BUN上昇 | 頻度不明 |
| CK上昇 | 頻度不明 |
| LDH増加 | 頻度不明 |
| QT時間延長 | 頻度不明 |
| γ-GTP増加 | 頻度不明 |
| アルブミン低下 | 1%未満 |
| そう痒 | 頻度不明 |
| ヘマトクリット減少 | 1%未満 |
| ヘモグロビン減少 | 1%未満 |
| めまい | 1%未満 |
| リンパ球増加 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 不安 | 頻度不明 |
| 中性脂肪上昇 | 頻度不明 |
| 低血圧 | 1%未満 |
| 傾眠傾向 | 1%未満 |
| 全身倦怠感 | 頻度不明 |
| 労作時の息切れ | 1%未満 |
| 動悸 | 頻度不明 |
| 味覚異常 | 頻度不明 |
| 呼吸困難 | 頻度不明 |
| 喘息 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 多汗症 | 頻度不明 |
| 失神 | 頻度不明 |
| 好酸球増加) | 頻度不明 |
| 尿酸上昇 | 頻度不明 |
| 徐脈 | 頻度不明 |
| 心電図異常 | 頻度不明 |
| 悪心 | 1%未満 |
| 意識レベル低下 | 1%未満 |
| 感覚異常 | 頻度不明 |
| 抑うつ | 頻度不明 |
| 易疲労感 | 頻度不明 |
| 浮腫 | 頻度不明 |
| 消化不良 | 頻度不明 |
| 無力症 | 頻度不明 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 白血球分画異常(好中球減少 | 頻度不明 |
| 睡眠障害 | 頻度不明 |
| 立ちくらみ | 頻度不明 |
| 総蛋白量減少 | 1%未満 |
| 肝機能異常 | 頻度不明 |
| 胸水貯留 | 1%未満 |
| 胸痛 | 頻度不明 |
| 脱毛 | 1%未満 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 血清カリウム増加 | 1%未満 |
| 血清マグネシウム増加 | 1%未満 |
| 視覚障害 | 頻度不明 |
| 赤血球数減少 | 1%未満 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 頭部拍動感 | 1%未満 |
| 頭重感 | 1%未満 |
| 高血糖 | 1%未満 |
| 鼓腸放屁 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ソタロールは、β受容体遮断(ClassⅡ)作用により不整脈発生の一因である交感神経系の緊張増加を抑制し、さらにそれらが誘因となって引き起こされる心室頻拍及び心室細動等のリエントリー性の致死性頻脈性不整脈を、活動電位持続時間延長に基づく不応期延長(ClassⅢ)作用により抑制する。
18.2 抗不整脈作用
イヌの冠動脈結紮後の心筋梗塞期に誘発される不整脈を静脈内投与により抑制し、生存率を上昇させた。また、ラットの冠動脈結紮再灌流モデルにおける不整脈を抑制した。さらに、マウスにおけるクロロホルム誘発不整脈、モルモットにおけるウアバイン誘発不整脈あるいはイヌにおけるエピネフリン誘発不整脈を抑制した8),9),10)。
18.3 β受容体遮断作用
モルモット心臓及び肺を用いた受容体結合実験の結果からβ1及びβ2受容体への非選択的な結合親和性が認められた。また、ウサギ乳頭筋(in vitro標本)及び麻酔下のイヌ(in vivo標本)においてβ受容体遮断作用を示し、その効力はプロプラノロールの1/100(in vitro)及び1/8~1/16(in vivo)であった。なお、局所麻酔作用及び内因性交感神経刺激活性は示さなかった11),12)。
18.4 電気生理学的作用
モルモットの心電図においてQRS幅には影響を及ぼさず、用量依存的にPR間隔及びQTc間隔を延長した。また、心房及び心室筋の有効不応期を延長し房室伝導を抑制したが、心房内及び心室内刺激伝導時間、ヒス束-プルキンエ線維伝導時間には影響を及ぼさなかった。さらにモルモット、ウサギ、イヌあるいはヒツジの摘出心筋の活動電位に対して、最大拡張期電位、最大脱分極速度あるいは活動電位振幅に影響することなく活動電位持続時間を延長した。活動電位持続時間に対する延長作用は、心筋の時間依存性外向きカリウム電流(IK)の抑制によるものであった11),13),14)。
18.5 循環器系に対する作用
α-クロラロース麻酔下のイヌの血行動態に対し、静脈内投与により収縮力及び心拍数を減少させ、それに伴う収縮駆出期の減少を引き起こした。また、平均動脈血圧、大動脈血流量、左心室仕事量及び左心室内圧上昇速度を減少させ末梢抵抗を増加させたが、一回仕事量及び左室拡張末期圧には影響しなかった。なお、レセルピン処置下で心拍数を一定にしたイヌにおいては、心筋の収縮力に対する非特異的な抑制作用は軽度であった12)。
18.6 光学異性体の薬理作用
d-ソタロール及びl-ソタロールの抗不整脈作用をソタロール(ラセミ体)と比較すると、その効力は同等~約1/3であった。いずれの異性体もβ1/β2受容体選択性を示さず、β受容体遮断活性はl-体>ラセミ体>d-体の順に強かった。電気生理学的には、d-ソタロール及びl-ソタロールはソタロールと同等の作用を示し、QTc間隔、有効不応期及び活動電位持続時間を延長させ、膜電流における時間依存性外向きカリウム電流(IK)を抑制した10),11),12),13),14)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健常成人男子に本剤40、80及び160mgを単回経口投与したとき、d-及びl-ソタロールの血漿中濃度推移に大きな差は認められず、投与後3時間前後で最高血漿中濃度に達し、7~11時間の半減期で消失した。Cmax及びAUCは投与量にほぼ比例して上昇し、d-及びl-ソタロールはともに線形性の薬物動態を示した1)。
| 投与量 (例数) |
d-ソタロール l-ソタロール |
AUC μg・h/mL |
Cmax μg/mL |
Tmax h |
T1/2 h |
CLT/F mL/min |
UR % |
CLR mL/min |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 40mg (n=6) |
d-ソタロール | 2.384 (0.077) |
0.195 (0.020) |
2.7 (0.5) |
9.1 (1.2) |
123.4 (4.0) |
75.5 (6.1) |
103.3 (4.8) |
| 40mg (n=6) |
l-ソタロール | 1.900 (0.123) |
0.185 (0.021) |
2.7 (0.5) |
7.2 (1.6) |
155.2 (9.5) |
76.8 (6.5) |
126.4 (7.0) |
| 80mg (n=6) |
d-ソタロール | 4.590 (0.277) |
0.388 (0.026) |
2.5 (0.8) |
9.8 (0.6) |
128.5 (8.1) |
76.2 (6.7) |
110.1 (11.0) |
| 80mg (n=6) |
l-ソタロール | 4.122 (0.252) |
0.383 (0.033) |
2.7 (0.8) |
8.5 (0.5) |
143.1 (9.2) |
77.4 (7.1) |
120.3 (10.2) |
| 160mg (n=6) |
d-ソタロール | 8.777 (0.800) |
0.758 (0.116) |
2.7 (1.0) |
11.4 (1.9) |
135.0 (13.2) |
73.4 (9.3) |
102.2 (7.4) |
| 160mg (n=6) |
l-ソタロール | 8.040 (0.840) |
0.749 (0.121) |
2.7 (1.0) |
8.0 (1.1) |
147.8 (18.1) |
74.3 (9.2) |
110.6 (8.4) |
平均値(標準偏差)CLT/F:見かけの経口クリアランス CLR:腎クリアランス UR:尿中排泄率、40mg及び80mg投与群はUR0~30h、160mg投与群はUR0~48h
16.3 分布
- 16.3.1血漿蛋白結合率
本剤のヒト血漿蛋白結合率をin vitroで検討した結果、本剤1~100μg/mLの範囲でd-及びl-ソタロールの血漿蛋白結合率はともに約9%で、本剤は血漿蛋白とほとんど結合しない2)。
- 16.3.2胎盤通過・乳汁移行性
高血圧症の妊婦に本剤200mgを1日1回反復経口投与し、出産時の臍帯血と母体血の血漿中ソタロール濃度を測定した結果、臍帯血漿中濃度は母体血漿中濃度に近い値で、本剤は胎盤を通過することが報告されている。また、乳汁中には平均で母体血漿中濃度の5.4倍の濃度が検出され、本剤は乳汁中へ高濃度で移行する3)(外国人データ)。
16.4 代謝
本剤は代謝を受けず、主として腎排泄により消失する4)。
16.5 排泄
健常成人男子に本剤40、80及び160mgを単回経口投与したとき、d-及びl-ソタロールの尿中排泄には大きな違いはみられず、投与後48時間までに投与量の約75%が未変化体のまま尿中に排泄された1)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害患者における薬物動態
本剤160mgを腎機能障害患者に単回経口投与し薬物動態を検討した結果、腎機能が低下するにつれて血中半減期の延長及びAUCの顕著な増大が認められた5)(外国人データ)。
- 16.6.2腎機能障害患者への投与法(外国人による成績)
本剤は腎臓からの排泄により体内から消失する薬剤であるため、腎機能の障害によって消失半減期の延長を来す。このため血清クレアチニンが1.2mg/dL以上の場合は、以下の表を参考に投与量を減量すること。
| 血清クレアチニン(mg/dL) | 推奨用量 |
|---|---|
| <1.2 | 通常用量※ |
| ≧1.2~<2.3 | 通常用量の3/4 |
| ≧2.3~<3.4 | 通常用量の1/2 |
| ≧3.4~<5.7 | 通常用量の1/4 |
※:米国における通常用量は160~320mg/日