Clinical snapshot

ゼンフォザイム点滴静注用20mg

オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え)点滴静注用製剤

添付文書改訂 2023年10月01日

【警告】

本剤の投与によりinfusion reaction、アナフィラキシーがあらわれる可能性がある。緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。重篤なinfusion reaction、アナフィラキシーが発現した場合には、速やかに本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者

効能・効果

酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症

用法・用量

通常、オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、以下の用量漸増法に従い、本剤の開始用量及びその後の用量を隔週点滴静脈内投与する。維持用量は、通常、1回体重1kgあたり3mgとする。

初回投与(初日) 0.1mg/kg
2回目投与(2週目) 0.3mg/kg
3回目投与(4週目) 0.3mg/kg
4回目投与(6週目) 0.6mg/kg
5回目投与(8週目) 0.6mg/kg
6回目投与(10週目) 1mg/kg
7回目投与(12週目) 2mg/kg
8回目以降の投与(14週目以降) 3mg/kg
初回投与(初日) 0.03mg/kg
2回目投与(2週目) 0.1mg/kg
3回目投与(4週目) 0.3mg/kg
4回目投与(6週目) 0.3mg/kg
5回目投与(8週目) 0.6mg/kg
6回目投与(10週目) 0.6mg/kg
7回目投与(12週目) 1mg/kg
8回目投与(14週目) 2mg/kg
9回目以降の投与(16週目以降) 3mg/kg

使用上の注意

  1. 8.1本剤はタンパク質製剤であり、重度の過敏症又はアナフィラキシーが起こる可能性が否定できない。用量漸増期においては特に観察を十分に行い、異常が認められた場合には速やかに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。重度の過敏症又はアナフィラキシーが発現した後の本剤の再投与については、有益性と危険性を考慮して決定すること。再投与が必要な場合は、低用量で投与速度を下げた上で、忍容性を確認しながら投与すること。

  2. 8.2本剤投与中又は投与後24時間以内にinfusion reactionが発現することがあるので、本剤投与中及び投与終了後も患者の状態を観察すること。infusion reactionが発現した場合は、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(解熱鎮痛剤、副腎皮質ホルモン剤等)、もしくは緊急処置を行うこと。

  3. 8.3本剤の投与によりALT又はASTの上昇が認められることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者

  2. 9.1.2Infusion reactionの既往のある患者

9.3 肝機能障害患者

ALT又はASTが上昇する可能性がある。

9.4 生殖能を有する者

*妊娠する可能性のある女性には、本剤投与中及び最終投与後14 日間において避妊する必要性及び適切な避妊法について説明すること。

9.5 妊婦

*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。本薬を投与した動物試験(マウス)において胎児に外脳症が認められている。また、スフィンゴミエリンの異化代謝産物の一つであるセラミドが、ニワトリ胚の神経管の発生に影響を及ぼしたとの報告がある1) 。

9.6 授乳婦

*治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで哺乳中の児における影響は不明であるが、本薬を投与した動物実験(マウス)において乳汁中に移行することが認められている。

9.7 小児等

1歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• 定型抗精神病薬• クロルプロマジン等 本剤の作用が減弱する可能性がある。 酸性スフィンゴミエリナーゼの活性を阻害する可能性がある2),3) 。
• 三環系抗うつ薬• イミプラミン等 本剤の作用が減弱する可能性がある。 酸性スフィンゴミエリナーゼの活性を阻害する可能性がある2),3) 。
• カチオン性両親媒性抗ヒスタミン薬• ロラタジン
• デスロラタジン
• エバスチン
• クレマスチン等
本剤の作用が減弱する可能性がある。 酸性スフィンゴミエリナーゼの活性を阻害する可能性がある2),3) 。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT増加 頻度不明
AST増加 頻度不明
C-反応性蛋白増加 頻度不明
アフタ性潰瘍 頻度不明
そう痒症 頻度不明
プロトロンビン時間延長 頻度不明
リンパ節痛 頻度不明
上腹部痛 頻度不明
下痢 頻度不明
下腹部痛 頻度不明
丘疹 頻度不明
低血圧 頻度不明
体温上昇 頻度不明
体重増加 頻度不明
動悸 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
咳嗽 頻度不明
嗜眠 頻度不明
嘔吐 頻度不明
四肢痛 頻度不明
悪寒 頻度不明
悪心 頻度不明
頻度不明
斑状皮疹 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
消化不良 頻度不明
潮紅 頻度不明
無力症 頻度不明
片頭痛 頻度不明
疲労 頻度不明
疼痛 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
筋痙縮 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
筋骨格不快感 頻度不明
筋骨格系胸痛 頻度不明
紅斑 頻度不明
肝臓痛 頻度不明
背部痛 頻度不明
腎臓痛 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部不快感 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
血中ビリルビン増加 頻度不明
血清フェリチン増加 頻度不明
過敏症 頻度不明
関節痛 頻度不明
関節腫脹 頻度不明
非心臓性胸痛 頻度不明
頭痛 頻度不明
頸部痛 頻度不明
骨痛 頻度不明
鼓腸 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は、ヒト酸性スフィンゴミエリナーゼの遺伝子組換え製剤であり、脾臓、肝臓、骨髄、肺、腎臓等の単核-マクロファージ系細胞に蓄積するスフィンゴミエリンを加水分解する8) 。本剤は血液脳関門を通過せず、中枢神経系症状の改善は期待されない。

18.2 効力を裏付ける試験

本薬を酸性スフィンゴミエリナーゼノックアウトマウスに静脈内投与したところ、肝臓、脾臓、肺、腎臓に蓄積していたスフィンゴミエリンが減少した9) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1反復投与

酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症患者に維持用量として本剤3mg/kgを隔週で反復静脈内投与したときの本薬の薬物動態パラメータは以下のとおりであった4),5),6) 。

年齢 18歳以上 12歳以上18歳未満 6歳以上12歳未満 6歳未満
測定時点 投与66ヵ月時 投与210週時 投与158週時 投与104週時
例数 5 4 5 3
Cmax
(μg/mL)
35.6±9.49 33.5±3.82 31.7±5.48 28.1±6.76
AUC0-τ
(μg・h/mL)
763±119 721±78.3 716±41.8 623±93.2
tmax
(h)
4.12[3.82, 4.97] 3.88[3.67, 4.02] 4.17[3.75, 7.63] 4.02[3.80, 4.75]
t1/2Z
(h)
26.2±2.59 25.6±4.10 25.3±1.17 26.9±3.96
Vss
(mL/kg)
127±26.2 128±27.8 116±15.4 136±34.8
CL
(mL/h/kg)
4.02±0.68 4.20±0.46 4.20±0.25 4.88±0.67

平均値±標準偏差、tmaxは中央値[範囲]

16.3 分布

酸性スフィンゴミエリナーゼノックアウトマウスに本薬を投与したところ、肝臓、脾臓、腎臓及び肺に分布した7) 。