下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
-
気管支喘息
-
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)
本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
下記疾患の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
気管支喘息
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)
*成人にはサルメテロールとして1回50μgを1日2回朝および就寝前に吸入投与する。
8.1用法及び用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当でないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。
8.2*過度に使用を続けた場合、不整脈、場合により心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないよう注意すること。患者に対し、本剤の過度の使用による危険性を理解させ、1日2回を超えて投与しないよう注意を与えること(本剤の気管支拡張作用は通常12時間持続するので、その間は次の投与を行わないこと)。
8.3*本剤の投与期間中に発現する気管支喘息の急性の発作又は慢性閉塞性肺疾患の急性増悪に対しては、短時間作動型吸入β2刺激剤(例えば吸入用サルブタモール硫酸塩)等の他の適切な薬剤を使用するよう患者に注意を与えること。 また、その薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、疾患の管理が十分でないことが考えられるので、可及的速やかに医療機関を受診し医師の治療を求めるよう患者に注意を与えること。
8.4*本剤は吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の代替薬ではないため、患者が本剤の使用により症状改善を感じた場合であっても、医師の指示なく吸入ステロイド剤等を減量又は中止し、本剤を単独で用いることのないよう、患者に注意を与えること。
8.5本剤の投与期間中に発現する急性の発作に対して、短時間作動型吸入β2刺激剤(例えば吸入用サルブタモール硫酸塩)等の薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、患者の生命が脅かされる可能性があるので、患者の症状に応じて抗炎症療法の強化(吸入ステロイド剤等の増量等)を考慮すること。
甲状腺ホルモンの分泌促進により症状を悪化させるおそれがある。
α及びβ1作用により血圧を上昇させるおそれがある。
β1作用により症状を悪化させるおそれがある。
グリコーゲン分解作用により症状を悪化させるおそれがある。
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験でウサギに大量(1mg/kg/日以上)に経口投与したときに催奇形作用が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験でラットに大量(1mg/kg)に静脈内投与したときに乳汁中への移行が報告されている1)。
*小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら注意して投与すること。一般に、生理機能が低下している。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| CYP3A4阻害作用を有する薬剤 • リトナビル等 |
サルメテロールの全身曝露量が増加し、QT延長を起こす可能性がある。 ケトコナゾール(経口剤:国内未発売)、リトナビル等の強いCYP3A4阻害作用を有する薬剤と併用する場合には、注意すること。 |
経口剤のケトコナゾールとサルメテロールを併用した臨床薬理試験において、サルメテロールのCmaxが1.4倍、AUCが15倍に上昇したとの報告がある。 |
| カテコールアミン • アドレナリン イソプレナリン塩酸塩等 |
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。よって、発作時に頓用で用いる場合以外は過度に併用しないよう注意すること。 | アドレナリン、イソプレナリン塩酸塩等のカテコールアミン併用により、アドレナリン作動性神経刺激の増大が起きる。 そのため、不整脈を起こすことがある。 |
| キサンチン誘導体 ステロイド剤 利尿剤 |
低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。血清カリウム値のモニターを行うこと。 | キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激を増大させるため、血清カリウム値の低下を増強することがある。 ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が増強することが考えられる。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 上室性頻脈 | 頻度不明 |
| 不整脈(心房細動 | 頻度不明 |
| 口腔咽頭刺激感(咽頭異和感 | 頻度不明 |
| 咳 | 頻度不明 |
| 咽頭痛等) | 頻度不明 |
| 心悸亢進 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 振戦 | 頻度不明 |
| 期外収縮を含む) | 頻度不明 |
| 気管支攣縮注) | 頻度不明 |
| 浮腫 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 筋痙攣 | 頻度不明 |
| 胸痛 | 頻度不明 |
| 脈拍増加 | 頻度不明 |
| 血圧上昇 | 頻度不明 |
| 血管性浮腫 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 高血糖 | 頻度不明 |
サルメテロールキシナホ酸塩は長時間作動型β2刺激剤であり、アデニル酸シクラーゼを活性化し細胞内の環状アデノシン一リン酸を増加させることで、気管支平滑筋を弛緩させる。
18.2.1モルモット摘出気管平滑筋(in vitro)をイソプレナリン、サルブタモールとほぼ同等に弛緩した。摘出気管平滑筋のヒスタミン誘発収縮に対する抑制作用は、イソプレナリンの約2倍、サルブタモールの約4倍であった。また、イソプレナリン、サルブタモール及びプロカテロールに比べて作用の発現は遅いが、作用持続時間はこれら3剤より明らかに長く、60分以上であった14)。
18.2.2気管支喘息患者にサルメテロールキシナホ酸塩(サルメテロールとして50μg)を単回吸入投与した場合、投与後30分に肺機能検査値が有意に改善し、作用は12時間持続した15),16),17)。
モルモットの摘出心房(in vitro)に対する作用は、イソプレナリン、サルブタモール及びプロカテロールより弱かった。また、吸入投与による心拍数増加はイソプレナリン、プロカテロールより弱く、サルブタモールとほぼ同等であり、β2受容体に対する選択性が高かった14)。
18.4.1サルメテロールキシナホ酸塩の吸入投与により、モルモットにおけるヒスタミン誘発気道収縮を抑制し、その作用は6~10時間後に消失した14)。作用の持続時間は、イソプレナリン、サルブタモール及びプロカテロールより長かった14)。また、30日間連続吸入投与してもヒスタミン誘発気道収縮の抑制作用に耐性は認められなかった14)。
18.4.2トレッドミル運動負荷により誘発した気管支喘息患者の喘息発作を抑制する18)。
18.5.1モルモットにおいて、血小板活性化因子によって誘発される気管支肺胞洗浄液中の好酸球数増加を吸入投与により抑制する19)。
18.5.2マウスにおいて、酢酸の腹腔内投与によって誘発される血管透過性亢進を静脈内投与により抑制する。その作用はサルブタモールと同等でイソプレナリンの約10倍である14)。
18.5.3ラットにおける48時間PCA反応に対して、静脈内投与により抑制作用を示し、その作用持続時間はイソプレナリン、サルブタモールより長いことが認められている20)。
18.5.4 In vitroにおいてヒト肺切片からのヒスタミン、LTC4/D4の遊離を強く抑制し、その作用はイソプレナリン、サルブタモールより長く持続し、20時間後でも高い抑制率を示している21)。
18.6.1麻酔ウズラの気管粘液繊毛輸送能は筋肉内投与により促進される22)。
18.6.2ラット肺胞Ⅱ型上皮初代培養細胞(in vitro)からの肺表面活性物質の分泌を促進させる22)。
サルメテロールエアゾール(2吸入)とサルメテロールドライパウダーインヘラー50μg(1吸入)の同等性試験23)において、同等の気管支拡張作用が認められている。
健康成人にサルメテロール200μg注)を単回吸入投与した時の血漿中サルメテロール濃度の推移は下図のとおりである。投与後5分で最高血中濃度(453pg/mL)に達し、投与後4時間には定量下限(25pg/mL)付近まで減少した。
| 投与量 | Cmax(pg/mL) | Tmax(h) | AUC0-t(h・pg/mL) |
|---|---|---|---|
| 200μg注) | 453±181 | 0.08±0.01 | 240±119 |
平均値±標準偏差
In vitroでの血漿蛋白結合率は98%以上であった。
本剤は主として肝CYP3A4で代謝される。 糞中の主要代謝物は水酸化体、尿中はカルボキシル体である3)。
*健康成人に14C-サルメテロール1mg注)を経口投与した時、投与後72時間までに投与量の57%が糞中に、23%が尿中に排泄された3)(外国人データ)。 注)本剤の承認用量は、成人で1回50μgを1日2回である。