統合失調症
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1昏睡状態の患者又はバルビツール酸誘導体等の中枢神経抑制剤の強い影響下にある患者 [中枢神経抑制作用を増強させるおそれがある。]
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2.2重症の心不全患者 [症状を悪化させるおそれがある。]
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2.3パーキンソン病又はレビー小体型認知症のある患者 [錐体外路症状が悪化するおそれがある。]
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2.4本剤の成分又はブチロフェノン系化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.5*アドレナリンを投与中の患者(アドレナリンをアナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く)
効能・効果
用法・用量
最初約1週間は、スピペロンとして1日0.5~1.5mg(1日量として、0.25mg錠:2~6錠、1mg錠:1錠)、以後漸増しスピペロンとして1日1.5~4.5mg(1日量として、0.25mg錠:6~18錠、1mg錠:2~4錠)を経口投与する。 なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
使用上の注意
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8.1眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
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8.2本剤は制吐作用を有するため、他の薬剤に基づく中毒、腸閉塞、脳腫瘍等による嘔吐症状を不顕性化することがあるので注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1心・血管疾患、低血圧又はそれらの疑いのある患者
一過性の血圧降下があらわれることがある。
- 9.1.2てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者
痙攣閾値を低下させることがある。
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9.1.3薬物過敏症の患者
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9.1.4不動状態、長期臥床、肥満、脱水状態等の患者
抗精神病薬において、肺塞栓症、静脈血栓症等の血栓塞栓症が報告されている。
9.3 肝機能障害患者
病状を悪化させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦、妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。 他のブチロフェノン系化合物による動物実験で胎児吸収、流産等の胎児毒性が報告されている。 妊娠後期に抗精神病薬が投与されている場合、新生児に哺乳障害、傾眠、呼吸障害、振戦、筋緊張低下、易刺激性等の離脱症状や錐体外路症状があらわれたとの報告がある。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。 他のブチロフェノン系化合物でヒト母乳中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。 錐体外路症状が起こりやすい。
相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| *アドレナリン (アナフィラキシーの救急治療、又は歯科領域における浸潤麻酔もしくは伝達麻酔に使用する場合を除く) (ボスミン) |
アドレナリンの作用を逆転させ、重篤な血圧降下を起こすことがある。 | アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強される。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • アドレナリン含有歯科麻酔剤• リドカイン・アドレナリン | 重篤な血圧降下を起こすことがある。 | アドレナリンはアドレナリン作動性α、β-受容体の刺激剤であり、本剤のα-受容体遮断作用により、β-受容体刺激作用が優位となり、血圧降下作用が増強されるおそれがある。 |
| • 中枢神経抑制剤• バルビツール酸誘導体等 | 中枢神経抑制作用が増強することがあるので、減量するなど注意すること。 | 本剤およびこれらの薬剤の中枢神経抑制作用による。 |
| • アルコール | 飲酒により相互に作用を増強することがあるので、用量を調節するなど注意すること。 | アルコールは中枢神経抑制作用を有する。 |
| • リチウム | 心電図変化、重症の錐体外路症状、持続性のジスキネジア、突発性の悪性症候群(Syndrome malin)、非可逆性の脳障害を起こすおそれがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。 | 機序は不明であるが、併用による抗ドパミン作用の増強等が考えられている。 |
| • 抗ドパミン作用を有する薬剤• ベンザミド系薬剤• メトクロプラミド • スルピリド • チアプリド等 • ドンペリドン等 |
内分泌機能異常、錐体外路症状が発現することがある。 | 併用により抗ドパミン作用が強くあらわれる。 |
| • タンドスピロンクエン酸塩 | 錐体外路症状を増強するおそれがある。 | タンドスピロンクエン酸塩は弱い抗ドパミン作用を有する。 |
| • ドパミン作動薬• レボドパ製剤 • ブロモクリプチン等 |
これらの薬剤のドパミン作動薬としての作用が減弱することがある。 | ドパミン作動性神経において、作用が拮抗することによる。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| T波の変化等) | 頻度不明 |
| アカシジア(静坐不能) | 5%以上 |
| ジスキネジア(痙攣性斜頸 | 1〜5%未満 |
| パーキンソン症候群(手指振戦 | 5%以上 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 不眠 | 5%以上 |
| 乳汁分泌 | 頻度不明 |
| 体重増加 | 頻度不明 |
| 便秘 | 1〜5%未満 |
| 倦怠感 | 5%以上 |
| 口渇 | 1〜5%未満 |
| 大量投与による | 頻度不明 |
| 女性型乳房 | 頻度不明 |
| 後弓反張 | 1〜5%未満 |
| 悪心・嘔吐 | 1〜5%未満 |
| 排尿障害 | 1〜5%未満 |
| 月経異常 | 頻度不明 |
| 流涎等) | 5%以上 |
| 焦躁感 | 頻度不明 |
| 瘙痒 | 1〜5%未満 |
| 発汗 | 1〜5%未満 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 眠気 | 5%以上 |
| 眩暈 | 1〜5%未満 |
| 眼の調節障害 | 1〜5%未満 |
| 眼球回転発作等) | 1〜5%未満 |
| 筋強剛 | 5%以上 |
| 肝障害 | 1〜5%未満 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 興奮 | 1〜5%未満 |
| 血圧降下心電図変化(QT間隔の延長 | 頻度不明 |
| 角膜・水晶体の混濁 | 頻度不明 |
| 角膜の色素沈着 | 頻度不明 |
| 長期 | 頻度不明 |
| 長期投与による口周部等の不随意運動注1) | 頻度不明 |
| 頭痛・頭重 | 1〜5%未満 |
| 頻脈 | 1〜5%未満 |
| 顔面及び頸部の攣縮 | 1〜5%未満 |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 |
| 高プロラクチン血症 | 頻度不明 |
| 鼻閉 | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は、黒質-線条体路をはじめとするドパミン作動性中枢神経におけるドパミン受容体遮断作用を有する。
18.2 ハロペリドールタイプの作用
本剤は、ラットによる実験で抗ノルアドレナリン作用、条件回避反応抑制作用、カタレプシー惹起作用、眼瞼下垂作用、抗アポモルフィン作用、抗トリプタミン作用、抗アンフェタミン作用等の傾向からハロペリドールタイプの薬剤に分類される1) 。
18.3 抗精神病作用
本剤の薬理作用は、ラットによる実験で抗精神病薬の中では、特にカタレプシー惹起作用、抗アポモルフィン作用が強いことが特徴である。Haaseによると、統合失調症に対し、本薬はハロペリドールの10倍以上、また、クロルプロマジンの400倍の力価をもつといわれる1),2) 。
18.4 鎮静作用、賦活作用
本薬は大量投与で鎮静作用、少量投与で賦活作用の二面性をもつので、統合失調症の幅広い症状に奏効する3) 。