ホモ接合体家族性高コレステロール血症
【警告】
本剤投与により、肝機能障害が発現するため、肝機能検査を必ず投与前に行い、投与中においても投与開始から1年間は、増量前もしくは月1回のいずれか早い時期に肝機能検査(少なくともASTとALT)を実施すること。2年目以降は少なくとも3ヵ月に1回かつ増量前には必ず検査を実施すること。肝機能検査値の異常が認められた場合にはその程度及び臨床症状に応じて、減量又は投与中止等適切な処置をとること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
-
2.1妊婦又は妊娠している可能性のある女性
-
2.2中等度又は重度の肝機能障害のある患者及び血清中トランスアミナーゼ高値が持続している患者
-
2.3中程度又は強いCYP3A阻害作用を有する薬剤を投与中の患者
-
2.4本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人には、1日1回夕食後2時間以上あけて、ロミタピドとして5mgの経口投与から開始する。忍容性に問題がなく、効果不十分な場合には2週間以上の間隔をあけて10mgに増量する。さらに増量が必要な場合には、4週間以上の間隔で忍容性を確認しながら段階的に20mg、40mgに増量することができる。
使用上の注意
-
8.1肝機能検査を必ず投与前に行い、投与中においても投与開始から1年間は、増量前もしくは月1回のいずれか早い時期に肝機能検査(少なくともASTとALT)を実施すること。2年目以降は少なくとも3ヵ月に1回かつ増量前には必ず検査を実施すること。投与中に肝機能検査値の異常が認められた場合にはその程度及び臨床症状に応じて、減量又は投与中止等適切な処置をとること。
-
8.2本剤投与により肝脂肪の増加が認められ、脂肪性肝炎や肝臓の線維化に至るおそれがあることから、投与中は定期的に超音波検査や血液検査等を行うこと。
-
8.3飲酒によって肝脂肪が増加し、肝機能障害を誘発又は悪化させるおそれがあるため、飲酒を控えるよう指導すること。
-
8.4肝機能障害を生じるおそれのある他の薬剤と本剤を併用する場合には慎重に行い、肝機能検査をより頻回に実施することが望ましい。
-
8.5本剤投与による胃腸障害を低減するため、本剤服用中は低脂肪食(脂肪由来のカロリーが摂取カロリーの20%未満)を摂取するよう指導すること。
-
8.6本剤投与によって小腸における脂溶性栄養素の吸収が低下するおそれがあるため、本剤服用中は、食事に加えてビタミンE、リノール酸、αリノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)を毎日摂取するよう指導すること。
-
8.7本剤投与によりビタミンKの吸収が低下し、出血が発現するおそれがあるため、本剤投与時には、定期的にPT-INRを測定し、出血の発現に注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1吸収不良をきたしやすい慢性の腸又は膵疾患を有する患者
脂溶性栄養素欠乏のリスクが高まるおそれがある。
- 9.1.2出血傾向及びその素因のある患者
出血の危険性が増大するおそれがある。
9.2 腎機能障害患者
本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1中等度又は重度の肝機能障害のある患者及び血清中トランスアミナーゼ高値が持続している患者
投与しないこと。肝機能障害を増悪させるおそれがある。また、本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。
- 9.3.2軽度の肝機能障害のある患者
肝機能障害を増悪させるおそれがある。また、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。
9.4 生殖能を有する者
本剤の投与に際しては、妊娠する可能性のある女性に対して以下について説明及び指導し、本剤投与開始前及び投与期間中は定期的に妊娠検査を行い、妊娠していないことを確認すること。
-
妊娠中に本剤を服用した場合に胎児に影響を及ぼすおそれがあること。
-
避妊薬単独での避妊を避けること。なお、本剤を服用中に嘔吐や下痢が発現した場合に経口避妊薬からのホルモン吸収が不完全になるおそれがあること。
-
妊娠した場合もしくは疑いがある場合には直ちに医師に連絡すること。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、フェレット)で催奇形性(臍ヘルニア、内臓奇形、四肢奇形、骨格異常等)が認められており、このときのラットの曝露量は臨床曝露量(AUC0-24換算)と同等以下であった1),2) 。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中への移行は不明である。
9.7 小児等
-
9.7.1小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
-
9.7.2幼若ラットを用いた反復毒性試験において、性成熟遅延(包皮分離や膣開口の遅延)及び運動機能低下(後肢握力低下)が認められている3) 。
9.8 高齢者
一般に、生理機能が低下していることが多い。
相互作用
- 本剤は、主に肝代謝酵素CYP3Aで代謝される。本剤はCYP3A、CYP2C9、P-糖タンパク質(in vitro)阻害作用を有する。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • 強いCYP3A阻害剤• クラリスロマイシン(クラリス) • インジナビル(クリキシバン) • イトラコナゾール(イトリゾール) • ネルフィナビル(ビラセプト) • サキナビル(インビラーゼ) • テラプレビル(テラビック) • ボリコナゾール(ブイフェンド) • リトナビル含有製剤(ノービア、カレトラ、ヴィキラックス) • コビシスタット含有製剤(スタリビルド) • セリチニブ(ジカディア) |
本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。 |
| • 中程度のCYP3A阻害剤• アプレピタント(イメンド) • アタザナビル(レイアタッツ) • シプロフロキサシン(シプロキサン) • クリゾチニブ(ザーコリ) • ジルチアゼム(ヘルベッサー) • エリスロマイシン(エリスロシン) • フルコナゾール(ジフルカン) • ホスアンプレナビル(レクシヴァ) • イマチニブ(グリベック) • ベラパミル(ワソラン) • ミコナゾール(ゲル剤・注射剤)(フロリードゲル経口用、フロリードF注) • トフィソパム(グランダキシン) |
本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 | これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • 弱いCYP3A阻害剤• アトルバスタチン、シメチジン、シロスタゾール、経口避妊薬、イストラデフィリン等 | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤を減量した上で、患者の状態を確認しながら慎重に投与すること。 | これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。 |
| • CYP3A誘導剤• リファンピシン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、モダフィニル等 | 本剤の血中濃度が低下するおそれがあるので、患者の状態を確認しながら慎重に投与すること。 | これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の代謝が促進される。 |
| • CYP3Aの基質となる薬剤• シンバスタチン、トリアゾラム、ロスバスタチン等 | CYP3Aの基質の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤と併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の減量を考慮すること。 | 本剤がCYP3Aを阻害することにより、CYP3Aの基質の代謝が阻害される。 |
| • ワルファリン | ワルファリンの血中濃度が上昇し、PT-INRが上昇するおそれがある。ワルファリンを服用している患者ではPT-INRを定期的に測定し、特に本剤の用量を変更した場合は必ずPT-INRを測定すること。PT-INRに応じてワルファリンの用量を調節すること。 | 本剤がCYP2C9を阻害することにより、ワルファリンの代謝が阻害される。 |
| • P-糖タンパク質の基質となる薬剤• コルヒチン、ジゴキシン、フェキソフェナジン等 | P-糖タンパク質による消化管からの排泄が阻害され、P-糖タンパク質の基質となる薬剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤と併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の減量を考慮すること。 | 本剤がP-糖タンパク質を阻害することにより、P-糖タンパク質の基質の排泄が阻害される。 |
| • 陰イオン交換樹脂• コレスチラミン等 | 本剤の血中濃度が低下するおそれがあるため、本剤と併用する場合は間隔をあけて服用すること。 | 同時に服用した場合に、本剤の吸収が遅延するおそれがある。 |
| • グレープフルーツジュース | 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。本剤投与中はグレープフルーツジュースの摂取は避けること。 | グレープフルーツに含まれる成分により、本剤の代謝が阻害される。 |
| • 抗凝固剤• ヘパリン、エドキサバン、ワルファリン等 • 血栓溶解剤• ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等 • 血小板凝集抑制作用を有する薬剤• アスピリン、クロピドグレル等 |
出血の危険性を増大させるおそれがある。併用する場合には、患者の状態を十分に観察する等注意すること。 | 本剤投与により、ビタミンKの吸収が低下し、これらの薬剤による出血の危険性が増大するおそれがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP増加 | 頻度不明 |
| ALT増加 | 頻度不明 |
| AST増加 | 頻度不明 |
| INR異常 | 頻度不明 |
| アレルギー性そう痒症 | 頻度不明 |
| インフルエンザ | 頻度不明 |
| インフルエンザ様疾患 | 頻度不明 |
| ウイルス性感染 | 頻度不明 |
| ウイルス性胃腸炎 | 頻度不明 |
| うつ病 | 頻度不明 |
| おくび | 頻度不明 |
| カリウム減少 | 頻度不明 |
| そう痒症 | 頻度不明 |
| トランスアミナーゼ上昇 | 頻度不明 |
| ヘモグロビン減少 | 頻度不明 |
| ほてり | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| リンパ節症 | 頻度不明 |
| 上気道感染症 | 頻度不明 |
| 上腹部痛 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 下腹部痛 | 頻度不明 |
| 不安 | 頻度不明 |
| 不眠症 | 頻度不明 |
| 丘疹 | 頻度不明 |
| 低血圧 | 頻度不明 |
| 体重増加 | 頻度不明 |
| 体重変動 | 頻度不明 |
| 体重減少 | 頻度不明 |
| 便失禁 | 頻度不明 |
| 便意切迫 | 頻度不明 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 便通不規則 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 頻度不明 |
| 傾眠 | 頻度不明 |
| 内出血発生の増加傾向 | 頻度不明 |
| 冠動脈狭窄 | 頻度不明 |
| 初期不眠症 | 頻度不明 |
| 副鼻腔炎 | 頻度不明 |
| 動悸 | 頻度不明 |
| 口の乾燥 | 頻度不明 |
| 口腔咽頭痛 | 頻度不明 |
| 味覚障害 | 頻度不明 |
| 呼吸困難 | 頻度不明 |
| 咳嗽 | 頻度不明 |
| 咽喉刺激感 | 頻度不明 |
| 嗜眠 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 嚥下障害 | 頻度不明 |
| 四肢痛 | 頻度不明 |
| 変色糞 | 頻度不明 |
| 多汗症 | 頻度不明 |
| 尿路感染 | 頻度不明 |
| 平衡障害 | 頻度不明 |
| 心拍数増加 | 頻度不明 |
| 心筋梗塞 | 頻度不明 |
| 心筋虚血 | 頻度不明 |
| 怒り | 頻度不明 |
| 悪寒 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 意識消失 | 頻度不明 |
| 感染 | 頻度不明 |
| 放屁 | 頻度不明 |
| 斑状出血 | 頻度不明 |
| 末梢腫脹 | 頻度不明 |
| 歩行困難 | 頻度不明 |
| 毛髪異常成長 | 頻度不明 |
| 気管支炎 | 頻度不明 |
| 消化不良 | 頻度不明 |
| 湿疹 | 頻度不明 |
| 潮紅 | 頻度不明 |
| 無力症 | 頻度不明 |
| 片頭痛 | 頻度不明 |
| 狭心症 | 頻度不明 |
| 異常な夢 | 頻度不明 |
| 異常感 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 頻度不明 |
| 痔出血 | 頻度不明 |
| 痙攣発作 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 直腸しぶり | 頻度不明 |
| 直腸出血 | 頻度不明 |
| 空気嚥下 | 頻度不明 |
| 空腹 | 頻度不明 |
| 筋力低下 | 頻度不明 |
| 筋攣縮 | 頻度不明 |
| 筋肉痛 | 頻度不明 |
| 筋萎縮 | 頻度不明 |
| 筋骨格痛 | 頻度不明 |
| 筋骨格硬直 | 頻度不明 |
| 筋骨格系不快感 | 頻度不明 |
| 筋骨格系胸痛 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 紅斑性皮疹 | 頻度不明 |
| 耳鳴 | 頻度不明 |
| 肝機能検査異常 | 頻度不明 |
| 肝腫大 | 頻度不明 |
| 肝酵素上昇 | 頻度不明 |
| 肺炎 | 頻度不明 |
| 胃拡張 | 頻度不明 |
| 胃炎 | 頻度不明 |
| 胃腸炎 | 頻度不明 |
| 胃腸痛 | 頻度不明 |
| 胃腸障害 | 頻度不明 |
| 胃腸音異常 | 頻度不明 |
| 胃障害 | 頻度不明 |
| 胃食道逆流性疾患 | 頻度不明 |
| 背部痛 | 頻度不明 |
| 胸痛 | 頻度不明 |
| 脂肪肝 | 頻度不明 |
| 脱毛症 | 頻度不明 |
| 脱水 | 頻度不明 |
| 脳血管障害 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 腹部不快感 | 頻度不明 |
| 腹部圧痛 | 頻度不明 |
| 腹部膨満 | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 薬疹 | 頻度不明 |
| 血中CK上昇 | 頻度不明 |
| 血中コレステロール増加 | 頻度不明 |
| 血中トリグリセライド上昇 | 頻度不明 |
| 血中ビリルビン上昇 | 頻度不明 |
| 血中ブドウ糖上昇 | 頻度不明 |
| 血中ブドウ糖減少 | 頻度不明 |
| 血中尿素増加 | 頻度不明 |
| 血便 | 頻度不明 |
| 血圧上昇 | 頻度不明 |
| 血栓症 | 頻度不明 |
| 血液疾患 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 軟便 | 頻度不明 |
| 過敏性腸症候群 | 頻度不明 |
| 過敏症 | 頻度不明 |
| 鉄欠乏性貧血 | 頻度不明 |
| 錯感覚 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 関節硬直 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 頻尿 | 頻度不明 |
| 食欲減退 | 頻度不明 |
| 高比重リポ蛋白減少 | 頻度不明 |
| 高血圧 | 頻度不明 |
| 鼻出血 | 頻度不明 |
| 鼻咽頭炎 | 頻度不明 |
| 鼻漏 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤は、小胞体内腔に存在するミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)に直接結合して脂質転送を阻害することにより、肝臓細胞及び小腸細胞内においてトリグリセリドとアポBを含むリポタンパク質の会合を阻害する。その結果、肝臓細胞でのVLDLや小腸細胞でのカイロミクロンの形成を阻害する。VLDLの形成が阻害されるとVLDLの肝臓からの分泌が低下し、血漿中LDL-C濃度が低下する。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1LDL-C高値の健康成人
LDL-C高値の日本人健康成人に本剤を10mg、20mg、又は40mgの用量で単回投与し、その7日後から各用量を1日1回14日間反復経口投与したとき、ロミタピドの薬物動態パラメータは表1及び図1のとおりであった6) 。
| 10mg (10例) |
20mg (6例) |
40mg (6例) |
||
|---|---|---|---|---|
| Cmaxa (ng/mL) |
単回 | 0.570 (0.285) |
1.70 (0.49) |
3.93 (0.75) |
| 反復 | 2.46 (0.88) |
5.96 (2.79) |
19.7 (6.2) |
|
| Tmaxb (hr) |
単回 | 4.00 (2.00, 6.00) |
9.00 (4.00, 12.0) |
4.00 (2.0, 6.0) |
| 反復 | 4.0 (1.0, 4.0) |
4.0 (1.0, 8.0) |
4.0 (4.0, 4.0) |
|
| AUC0-∞a (ng・hr/mL) |
単回 | 37.3 (16.7)c |
68.6 (17.4) |
168 (58.9) |
| AUCτa (ng・hr/mL) |
反復 | 38.1 (14.1) |
91.3 (29.5) |
263 (64) |
| t1/2a (hr) |
単回 | 79.5 (5.55)c |
50.5 (2.59) |
58.8 (13.3) |
| 反復 | 62.6 (10.1) |
56.1 (9.9) |
49.7 (11.3) |
a 平均値(標準偏差) b 中央値(最小値, 最大値) c 7例のデータを用いた。
図1:LDL-C高値の日本人健康成人における単回漸増投与時の血漿中濃度(平均(標準偏差))
- 16.1.2ホモ接合体家族性高コレステロール血症患者
日本人ホモ接合体家族性高コレステロール血症患者に、本剤を1日1回経口投与(ロミタピドとして5mgを開始用量とし、各被験者の最大耐量に達するまで漸増)したとき、血漿中のロミタピドのトラフ濃度は表2のとおりであった。
| 5mg | 10mg | 20mg | 40mg | |
|---|---|---|---|---|
| 例数 | 9 | 8 | 7 | 1 |
| 測定サンプル数 | 21 | 19 | 35 | 7 |
| トラフ濃度 (ng/mL) |
1.00±0.35 | 1.78±0.70 | 3.61±1.36 | 13.39±4.15 |
16.2 吸収
- 16.2.1バイオアベイラビリティ
本剤の絶対生物学的利用率は約7%であった7) (外国人データ)。
- 16.2.2食事の影響
食事の影響試験において、ロミタピドのCmax及びAUCは空腹時と比べて高脂肪食後ではそれぞれ77.3%及び57.6%、低脂肪食後ではそれぞれ69.6%及び27.5%増加した(外国人データ)。
16.3 分布
定常状態における本剤の分布容積の平均値は985~1292Lであった。血漿タンパク結合率は99.8%であった8) (外国人データ)。
16.4 代謝
本剤は主にCYP3A4により代謝され、主な代謝物はM1(ピペリジニルN-脱プロピル化体)及びM3(酸化的脱ピペリジニル体)であった9) 。
16.5 排泄
マスバランス試験において、糞便中及び尿中への排泄率の平均はそれぞれ52.9%及び35.1%であった10) (外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1肝機能障害患者における薬物動態
軽度又は中等度の肝機能障害患者(それぞれChild-Pughスコア5~6及び7~9)にロミタピドとして60mg注3) を投与したとき、中等度の肝機能障害患者では、健康被験者と比べてロミタピドのAUC0-infが164%、Cmaxが361%高かった。軽度の肝機能障害患者では、健康被験者と比べてAUC0-infが47%、Cmaxが4%高かった11) (外国人データ)。
- 16.6.2腎機能障害患者における薬物動態
血液透析を受けている末期腎不全患者にロミタピドとして60mg注3) を投与したとき、健康被験者と比べて、血液透析を受けている末期腎不全患者ではロミタピドのAUC0-infが40%、Cmaxが50%高かった12) (外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
- 16.7.1In vitro試験
本剤はP-糖タンパク質阻害作用を有することが示された13) 。また、M1はCYP1A2の時間依存的阻害作用を有し、M3はCYP2C8の時間依存的阻害作用を有することが示された14) 。
- 16.7.2併用薬がロミタピドの薬物動態に及ぼす影響
併用薬との薬物相互作用試験の結果を表3に示す15),16),17),18) (外国人データ)。
| 併用薬 | 併用薬の用法・用量 | 本剤の用法・用量 | 例数 | ロミタピドの薬物動態パラメータ比 併用時/非併用時 |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| AUC | Cmax | |||||
| ケトコナゾール* |
200mgを1日2回 9日間 |
60mg注3) 単回投与 |
30 | 同時併用投与 | 27.25 | 14.82 |
| アトルバスタチン | 80mgを1日1回 11日間 |
20mg 単回投与 |
32 | 同時併用投与 | 1.90 | 2.13 |
| 12時間間隔で投与 | 1.30 | 1.25 | ||||
| 経口避妊薬 (エチニルエストラジオール/ノルゲスチメート**) |
0.035mg/0.2mgを1日1回 21日間 |
20mg 単回投与 |
32 | 同時併用投与 | 1.32 | 1.41 |
| 12時間間隔で投与 | 1.17 | 1.25 | ||||
| モダフィニル | 200mgを1日1回 11日間 |
20mg 単回投与 |
18 | 同時併用投与 | 0.87 | 1.13 |
*:経口剤・注射剤は、国内未発売 **:ノルゲスチメートは、国内未承認
- 16.7.3併用薬の薬物動態に及ぼす本剤の影響
併用薬との薬物相互作用試験の結果を表4に示す19),20) (外国人データ)。
| 併用薬 | 併用薬の用法・用量 | 本剤の用法・用量 | 例数 | 併用薬の薬物動態パラメータ比 併用時/非併用時 |
||
|---|---|---|---|---|---|---|
| AUC | Cmax | |||||
| シンバスタチン | 40mg 単回投与 |
60mg注3) を1日1回 7日間 |
16 | シンバスタチン | 1.99 | 2.02 |
| シンバスタチン酸 | 1.71 | 1.57 | ||||
| 20mg 単回投与 |
10mgを1日1回 7日間 |
15 | シンバスタチン | 1.62 | 1.65 | |
| シンバスタチン酸 | 1.39 | 1.35 | ||||
| ワルファリン | 10mg 単回投与 |
60mg注3) を1日1回 12日間 |
16 | R体ワルファリン | 1.28 | 1.14 |
| S体ワルファリン | 1.30 | 1.15 | ||||
| アトルバスタチン | 20mg 単回投与 |
60mg注3) を1日1回 7日間 |
15 | アトルバスタチン酸 | 1.52 | 1.63 |
| 2-ヒドロキシアトルバスタチン | 1.07 | 1.01 | ||||
| 4-ヒドロキシアトルバスタチン | 1.49 | 1.38 | ||||
| 活性代謝物の合計 | 1.29 | 1.38 | ||||
| 20mg 単回投与 |
10mgを1日1回 7日間 |
16 | アトルバスタチン酸 | 1.11 | 1.19 | |
| 2-ヒドロキシアトルバスタチン | 1.01 | 1.02 | ||||
| 4-ヒドロキシアトルバスタチン | 1.41 | 0.97 | ||||
| 活性代謝物の合計 | 1.05 | 1.12 | ||||
| ロスバスタチン | 20mg 単回投与 |
60mg注3) を1日1回 7日間 |
18 | ロスバスタチン | 1.32 | 1.04 |
| 20mg 単回投与 |
10mgを1日1回 7日間 |
10 | ロスバスタチン | 1.02 | 1.06 | |
| フェノフィブラート | 145mg 単回投与 |
10mgを1日1回 7日間 |
10 | フェノフィブリン酸 | 0.90 | 0.71 |
| エゼチミブ | 10mg 単回投与 |
10mgを1日1回 7日間 |
10 | エゼチミブ(非抱合体) | 1.18 | 1.08 |
| エゼチミブ抱合体 | 1.04 | 1.03 | ||||
| ナイアシン | 1000mg 単回投与 |
10mgを1日1回 7日間 |
20 | ニコチン酸 | 1.10 | 1.11 |
| ニコチン尿酸 | 0.79 | 0.85 | ||||
| N-メチル-2-ピロリドン-5-カルボキシアミド | 0.96 | 0.98 | ||||
| N-メチルニコチンアミド | 1.36 | 1.05 | ||||
| 経口避妊薬 (エチニルエストラジオール/ノルゲスチメート*) |
0.035mgを1日1回 28日間 |
50mg注3) を1日1回 8日間 |
28 | エチニルエストラジオール | 0.92 | 0.92 |
| 17-ジアセチルノルゲスチメート | 1.06 | 1.02 |
*:ノルゲスチメートは、国内未承認
注3)本剤の承認された用法及び用量は「通常、成人には、1日1回夕食後2時間以上あけて、ロミタピドとして5mgの経口投与から開始する。忍容性に問題がなく、効果不十分な場合には2週間以上の間隔をあけて10mgに増量する。さらに増量が必要な場合には、4週間以上の間隔で忍容性を確認しながら段階的に20mg、40mgに増量することができる。」である。