Clinical snapshot

ジャクスタピッドカプセル10mg

ロミタピドメシル酸塩

添付文書改訂 2026年03月01日

【警告】

本剤投与により、肝機能障害が発現するため、肝機能検査を必ず投与前に行い、投与中においても投与開始から1年間は、増量前もしくは月1回のいずれか早い時期に肝機能検査(少なくともASTとALT)を実施すること。2年目以降は少なくとも3ヵ月に1回かつ増量前には必ず検査を実施すること。肝機能検査値の異常が認められた場合にはその程度及び臨床症状に応じて、減量又は投与中止等適切な処置をとること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1妊婦又は妊娠している可能性のある女性

  2. 2.2中等度又は重度の肝機能障害のある患者及び血清中トランスアミナーゼ高値が持続している患者

  3. 2.3中程度又は強いCYP3A阻害作用を有する薬剤を投与中の患者

  4. 2.4本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

ホモ接合体家族性高コレステロール血症

用法・用量

通常、成人には、1日1回夕食後2時間以上あけて、ロミタピドとして5mgの経口投与から開始する。忍容性に問題がなく、効果不十分な場合には2週間以上の間隔をあけて10mgに増量する。さらに増量が必要な場合には、4週間以上の間隔で忍容性を確認しながら段階的に20mg、40mgに増量することができる。

使用上の注意

  1. 8.1肝機能検査を必ず投与前に行い、投与中においても投与開始から1年間は、増量前もしくは月1回のいずれか早い時期に肝機能検査(少なくともASTとALT)を実施すること。2年目以降は少なくとも3ヵ月に1回かつ増量前には必ず検査を実施すること。投与中に肝機能検査値の異常が認められた場合にはその程度及び臨床症状に応じて、減量又は投与中止等適切な処置をとること。

  2. 8.2本剤投与により肝脂肪の増加が認められ、脂肪性肝炎や肝臓の線維化に至るおそれがあることから、投与中は定期的に超音波検査や血液検査等を行うこと。

  3. 8.3飲酒によって肝脂肪が増加し、肝機能障害を誘発又は悪化させるおそれがあるため、飲酒を控えるよう指導すること。

  4. 8.4肝機能障害を生じるおそれのある他の薬剤と本剤を併用する場合には慎重に行い、肝機能検査をより頻回に実施することが望ましい。

  5. 8.5本剤投与による胃腸障害を低減するため、本剤服用中は低脂肪食(脂肪由来のカロリーが摂取カロリーの20%未満)を摂取するよう指導すること。

  6. 8.6本剤投与によって小腸における脂溶性栄養素の吸収が低下するおそれがあるため、本剤服用中は、食事に加えてビタミンE、リノール酸、αリノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)及びドコサヘキサエン酸(DHA)を毎日摂取するよう指導すること。

  7. 8.7本剤投与によりビタミンKの吸収が低下し、出血が発現するおそれがあるため、本剤投与時には、定期的にPT-INRを測定し、出血の発現に注意すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1吸収不良をきたしやすい慢性の腸又は膵疾患を有する患者

脂溶性栄養素欠乏のリスクが高まるおそれがある。

  1. 9.1.2出血傾向及びその素因のある患者

出血の危険性が増大するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1中等度又は重度の肝機能障害のある患者及び血清中トランスアミナーゼ高値が持続している患者

投与しないこと。肝機能障害を増悪させるおそれがある。また、本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。

  1. 9.3.2軽度の肝機能障害のある患者

肝機能障害を増悪させるおそれがある。また、本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

本剤の投与に際しては、妊娠する可能性のある女性に対して以下について説明及び指導し、本剤投与開始前及び投与期間中は定期的に妊娠検査を行い、妊娠していないことを確認すること。

  • 妊娠中に本剤を服用した場合に胎児に影響を及ぼすおそれがあること。

  • 避妊薬単独での避妊を避けること。なお、本剤を服用中に嘔吐や下痢が発現した場合に経口避妊薬からのホルモン吸収が不完全になるおそれがあること。

  • 妊娠した場合もしくは疑いがある場合には直ちに医師に連絡すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット、フェレット)で催奇形性(臍ヘルニア、内臓奇形、四肢奇形、骨格異常等)が認められており、このときのラットの曝露量は臨床曝露量(AUC0-24換算)と同等以下であった1),2) 。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中への移行は不明である。

9.7 小児等

  1. 9.7.1小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

  2. 9.7.2幼若ラットを用いた反復毒性試験において、性成熟遅延(包皮分離や膣開口の遅延)及び運動機能低下(後肢握力低下)が認められている3) 。

9.8 高齢者

一般に、生理機能が低下していることが多い。

相互作用

  • 本剤は、主に肝代謝酵素CYP3Aで代謝される。本剤はCYP3A、CYP2C9、P-糖タンパク質(in vitro)阻害作用を有する。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• 強いCYP3A阻害剤• クラリスロマイシン(クラリス)
• インジナビル(クリキシバン)
• イトラコナゾール(イトリゾール)
• ネルフィナビル(ビラセプト)
• サキナビル(インビラーゼ)
• テラプレビル(テラビック)
• ボリコナゾール(ブイフェンド)
• リトナビル含有製剤(ノービア、カレトラ、ヴィキラックス)
• コビシスタット含有製剤(スタリビルド)
• セリチニブ(ジカディア)
本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。
• 中程度のCYP3A阻害剤• アプレピタント(イメンド)
• アタザナビル(レイアタッツ)
• シプロフロキサシン(シプロキサン)
• クリゾチニブ(ザーコリ)
• ジルチアゼム(ヘルベッサー)
• エリスロマイシン(エリスロシン)
• フルコナゾール(ジフルカン)
• ホスアンプレナビル(レクシヴァ)
• イマチニブ(グリベック)
• ベラパミル(ワソラン)
• ミコナゾール(ゲル剤・注射剤)(フロリードゲル経口用、フロリードF注)
• トフィソパム(グランダキシン)
本剤の血中濃度が著しく上昇するおそれがある。 これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• 弱いCYP3A阻害剤• アトルバスタチン、シメチジン、シロスタゾール、経口避妊薬、イストラデフィリン等 本剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤を減量した上で、患者の状態を確認しながら慎重に投与すること。 これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の代謝が阻害される。
• CYP3A誘導剤• リファンピシン、フェノバルビタール、カルバマゼピン、モダフィニル等 本剤の血中濃度が低下するおそれがあるので、患者の状態を確認しながら慎重に投与すること。 これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の代謝が促進される。
• CYP3Aの基質となる薬剤• シンバスタチン、トリアゾラム、ロスバスタチン等 CYP3Aの基質の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤と併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の減量を考慮すること。 本剤がCYP3Aを阻害することにより、CYP3Aの基質の代謝が阻害される。
• ワルファリン ワルファリンの血中濃度が上昇し、PT-INRが上昇するおそれがある。ワルファリンを服用している患者ではPT-INRを定期的に測定し、特に本剤の用量を変更した場合は必ずPT-INRを測定すること。PT-INRに応じてワルファリンの用量を調節すること。 本剤がCYP2C9を阻害することにより、ワルファリンの代謝が阻害される。
• P-糖タンパク質の基質となる薬剤• コルヒチン、ジゴキシン、フェキソフェナジン等 P-糖タンパク質による消化管からの排泄が阻害され、P-糖タンパク質の基質となる薬剤の血中濃度が上昇するおそれがあるので、本剤と併用する場合には必要に応じてこれらの薬剤の減量を考慮すること。 本剤がP-糖タンパク質を阻害することにより、P-糖タンパク質の基質の排泄が阻害される。
• 陰イオン交換樹脂• コレスチラミン等 本剤の血中濃度が低下するおそれがあるため、本剤と併用する場合は間隔をあけて服用すること。 同時に服用した場合に、本剤の吸収が遅延するおそれがある。
• グレープフルーツジュース 本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。本剤投与中はグレープフルーツジュースの摂取は避けること。 グレープフルーツに含まれる成分により、本剤の代謝が阻害される。
• 抗凝固剤• ヘパリン、エドキサバン、ワルファリン等
• 血栓溶解剤• ウロキナーゼ、アルテプラーゼ等
• 血小板凝集抑制作用を有する薬剤• アスピリン、クロピドグレル等
出血の危険性を増大させるおそれがある。併用する場合には、患者の状態を十分に観察する等注意すること。 本剤投与により、ビタミンKの吸収が低下し、これらの薬剤による出血の危険性が増大するおそれがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALP増加 頻度不明
ALT増加 頻度不明
AST増加 頻度不明
INR異常 頻度不明
アレルギー性そう痒症 頻度不明
インフルエンザ 頻度不明
インフルエンザ様疾患 頻度不明
ウイルス性感染 頻度不明
ウイルス性胃腸炎 頻度不明
うつ病 頻度不明
おくび 頻度不明
カリウム減少 頻度不明
そう痒症 頻度不明
トランスアミナーゼ上昇 頻度不明
ヘモグロビン減少 頻度不明
ほてり 頻度不明
めまい 頻度不明
リンパ節症 頻度不明
上気道感染症 頻度不明
上腹部痛 頻度不明
下痢 頻度不明
下腹部痛 頻度不明
不安 頻度不明
不眠症 頻度不明
丘疹 頻度不明
低血圧 頻度不明
体重増加 頻度不明
体重変動 頻度不明
体重減少 頻度不明
便失禁 頻度不明
便意切迫 頻度不明
便秘 頻度不明
便通不規則 頻度不明
倦怠感 頻度不明
傾眠 頻度不明
内出血発生の増加傾向 頻度不明
冠動脈狭窄 頻度不明
初期不眠症 頻度不明
副鼻腔炎 頻度不明
動悸 頻度不明
口の乾燥 頻度不明
口腔咽頭痛 頻度不明
味覚障害 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
咳嗽 頻度不明
咽喉刺激感 頻度不明
嗜眠 頻度不明
嘔吐 頻度不明
嚥下障害 頻度不明
四肢痛 頻度不明
変色糞 頻度不明
多汗症 頻度不明
尿路感染 頻度不明
平衡障害 頻度不明
心拍数増加 頻度不明
心筋梗塞 頻度不明
心筋虚血 頻度不明
怒り 頻度不明
悪寒 頻度不明
悪心 頻度不明
意識消失 頻度不明
感染 頻度不明
放屁 頻度不明
斑状出血 頻度不明
末梢腫脹 頻度不明
歩行困難 頻度不明
毛髪異常成長 頻度不明
気管支炎 頻度不明
消化不良 頻度不明
湿疹 頻度不明
潮紅 頻度不明
無力症 頻度不明
片頭痛 頻度不明
狭心症 頻度不明
異常な夢 頻度不明
異常感 頻度不明
疲労 頻度不明
疼痛 頻度不明
痔出血 頻度不明
痙攣発作 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
直腸しぶり 頻度不明
直腸出血 頻度不明
空気嚥下 頻度不明
空腹 頻度不明
筋力低下 頻度不明
筋攣縮 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
筋萎縮 頻度不明
筋骨格痛 頻度不明
筋骨格硬直 頻度不明
筋骨格系不快感 頻度不明
筋骨格系胸痛 頻度不明
紅斑 頻度不明
紅斑性皮疹 頻度不明
耳鳴 頻度不明
肝機能検査異常 頻度不明
肝腫大 頻度不明
肝酵素上昇 頻度不明
肺炎 頻度不明
胃拡張 頻度不明
胃炎 頻度不明
胃腸炎 頻度不明
胃腸痛 頻度不明
胃腸障害 頻度不明
胃腸音異常 頻度不明
胃障害 頻度不明
胃食道逆流性疾患 頻度不明
背部痛 頻度不明
胸痛 頻度不明
脂肪肝 頻度不明
脱毛症 頻度不明
脱水 頻度不明
脳血管障害 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部不快感 頻度不明
腹部圧痛 頻度不明
腹部膨満 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
薬疹 頻度不明
血中CK上昇 頻度不明
血中コレステロール増加 頻度不明
血中トリグリセライド上昇 頻度不明
血中ビリルビン上昇 頻度不明
血中ブドウ糖上昇 頻度不明
血中ブドウ糖減少 頻度不明
血中尿素増加 頻度不明
血便 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
血栓症 頻度不明
血液疾患 頻度不明
貧血 頻度不明
軟便 頻度不明
過敏性腸症候群 頻度不明
過敏症 頻度不明
鉄欠乏性貧血 頻度不明
錯感覚 頻度不明
関節痛 頻度不明
関節硬直 頻度不明
頭痛 頻度不明
頻尿 頻度不明
食欲減退 頻度不明
高比重リポ蛋白減少 頻度不明
高血圧 頻度不明
鼻出血 頻度不明
鼻咽頭炎 頻度不明
鼻漏 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は、小胞体内腔に存在するミクロソームトリグリセリド転送タンパク質(MTP)に直接結合して脂質転送を阻害することにより、肝臓細胞及び小腸細胞内においてトリグリセリドとアポBを含むリポタンパク質の会合を阻害する。その結果、肝臓細胞でのVLDLや小腸細胞でのカイロミクロンの形成を阻害する。VLDLの形成が阻害されるとVLDLの肝臓からの分泌が低下し、血漿中LDL-C濃度が低下する。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1LDL-C高値の健康成人

LDL-C高値の日本人健康成人に本剤を10mg、20mg、又は40mgの用量で単回投与し、その7日後から各用量を1日1回14日間反復経口投与したとき、ロミタピドの薬物動態パラメータは表1及び図1のとおりであった6) 。

10mg
(10例)
20mg
(6例)
40mg
(6例)
Cmaxa
(ng/mL)
単回 0.570
(0.285)
1.70
(0.49)
3.93
(0.75)
反復 2.46
(0.88)
5.96
(2.79)
19.7
(6.2)
Tmaxb
(hr)
単回 4.00
(2.00, 6.00)
9.00
(4.00, 12.0)
4.00
(2.0, 6.0)
反復 4.0
(1.0, 4.0)
4.0
(1.0, 8.0)
4.0
(4.0, 4.0)
AUC0-∞a
(ng・hr/mL)
単回 37.3
(16.7)c
68.6
(17.4)
168
(58.9)
AUCτa
(ng・hr/mL)
反復 38.1
(14.1)
91.3
(29.5)
263
(64)
t1/2a
(hr)
単回 79.5
(5.55)c
50.5
(2.59)
58.8
(13.3)
反復 62.6
(10.1)
56.1
(9.9)
49.7
(11.3)

a 平均値(標準偏差) b 中央値(最小値, 最大値) c 7例のデータを用いた。

図1:LDL-C高値の日本人健康成人における単回漸増投与時の血漿中濃度(平均(標準偏差))

  1. 16.1.2ホモ接合体家族性高コレステロール血症患者

日本人ホモ接合体家族性高コレステロール血症患者に、本剤を1日1回経口投与(ロミタピドとして5mgを開始用量とし、各被験者の最大耐量に達するまで漸増)したとき、血漿中のロミタピドのトラフ濃度は表2のとおりであった。

5mg 10mg 20mg 40mg
例数 9 8 7 1
測定サンプル数 21 19 35 7
トラフ濃度
(ng/mL)
1.00±0.35 1.78±0.70 3.61±1.36 13.39±4.15

16.2 吸収

  1. 16.2.1バイオアベイラビリティ

本剤の絶対生物学的利用率は約7%であった7) (外国人データ)。

  1. 16.2.2食事の影響

食事の影響試験において、ロミタピドのCmax及びAUCは空腹時と比べて高脂肪食後ではそれぞれ77.3%及び57.6%、低脂肪食後ではそれぞれ69.6%及び27.5%増加した(外国人データ)。

16.3 分布

定常状態における本剤の分布容積の平均値は985~1292Lであった。血漿タンパク結合率は99.8%であった8) (外国人データ)。

16.4 代謝

本剤は主にCYP3A4により代謝され、主な代謝物はM1(ピペリジニルN-脱プロピル化体)及びM3(酸化的脱ピペリジニル体)であった9) 。

16.5 排泄

マスバランス試験において、糞便中及び尿中への排泄率の平均はそれぞれ52.9%及び35.1%であった10) (外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1肝機能障害患者における薬物動態

軽度又は中等度の肝機能障害患者(それぞれChild-Pughスコア5~6及び7~9)にロミタピドとして60mg注3) を投与したとき、中等度の肝機能障害患者では、健康被験者と比べてロミタピドのAUC0-infが164%、Cmaxが361%高かった。軽度の肝機能障害患者では、健康被験者と比べてAUC0-infが47%、Cmaxが4%高かった11) (外国人データ)。

  1. 16.6.2腎機能障害患者における薬物動態

血液透析を受けている末期腎不全患者にロミタピドとして60mg注3) を投与したとき、健康被験者と比べて、血液透析を受けている末期腎不全患者ではロミタピドのAUC0-infが40%、Cmaxが50%高かった12) (外国人データ)。

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1In vitro試験

本剤はP-糖タンパク質阻害作用を有することが示された13) 。また、M1はCYP1A2の時間依存的阻害作用を有し、M3はCYP2C8の時間依存的阻害作用を有することが示された14) 。

  1. 16.7.2併用薬がロミタピドの薬物動態に及ぼす影響

併用薬との薬物相互作用試験の結果を表3に示す15),16),17),18) (外国人データ)。

併用薬 併用薬の用法・用量 本剤の用法・用量 例数 ロミタピドの薬物動態パラメータ比
併用時/非併用時
AUC Cmax
ケトコナゾール*
200mgを1日2回
9日間
60mg注3)
単回投与
30 同時併用投与 27.25 14.82
アトルバスタチン 80mgを1日1回
11日間
20mg
単回投与
32 同時併用投与 1.90 2.13
12時間間隔で投与 1.30 1.25
経口避妊薬
(エチニルエストラジオール/ノルゲスチメート**)
0.035mg/0.2mgを1日1回
21日間
20mg
単回投与
32 同時併用投与 1.32 1.41
12時間間隔で投与 1.17 1.25
モダフィニル 200mgを1日1回
11日間
20mg
単回投与
18 同時併用投与 0.87 1.13

*:経口剤・注射剤は、国内未発売 **:ノルゲスチメートは、国内未承認

  1. 16.7.3併用薬の薬物動態に及ぼす本剤の影響

併用薬との薬物相互作用試験の結果を表4に示す19),20) (外国人データ)。

併用薬 併用薬の用法・用量 本剤の用法・用量 例数 併用薬の薬物動態パラメータ比
併用時/非併用時
AUC Cmax
シンバスタチン 40mg
単回投与
60mg注3) を1日1回
7日間
16 シンバスタチン 1.99 2.02
シンバスタチン酸 1.71 1.57
20mg
単回投与
10mgを1日1回
7日間
15 シンバスタチン 1.62 1.65
シンバスタチン酸 1.39 1.35
ワルファリン 10mg
単回投与
60mg注3) を1日1回
12日間
16 R体ワルファリン 1.28 1.14
S体ワルファリン 1.30 1.15
アトルバスタチン 20mg
単回投与
60mg注3) を1日1回
7日間
15 アトルバスタチン酸 1.52 1.63
2-ヒドロキシアトルバスタチン 1.07 1.01
4-ヒドロキシアトルバスタチン 1.49 1.38
活性代謝物の合計 1.29 1.38
20mg
単回投与
10mgを1日1回
7日間
16 アトルバスタチン酸 1.11 1.19
2-ヒドロキシアトルバスタチン 1.01 1.02
4-ヒドロキシアトルバスタチン 1.41 0.97
活性代謝物の合計 1.05 1.12
ロスバスタチン 20mg
単回投与
60mg注3) を1日1回
7日間
18 ロスバスタチン 1.32 1.04
20mg
単回投与
10mgを1日1回
7日間
10 ロスバスタチン 1.02 1.06
フェノフィブラート 145mg
単回投与
10mgを1日1回
7日間
10 フェノフィブリン酸 0.90 0.71
エゼチミブ 10mg
単回投与
10mgを1日1回
7日間
10 エゼチミブ(非抱合体) 1.18 1.08
エゼチミブ抱合体 1.04 1.03
ナイアシン 1000mg
単回投与
10mgを1日1回
7日間
20 ニコチン酸 1.10 1.11
ニコチン尿酸 0.79 0.85
N-メチル-2-ピロリドン-5-カルボキシアミド 0.96 0.98
N-メチルニコチンアミド 1.36 1.05
経口避妊薬
(エチニルエストラジオール/ノルゲスチメート*)
0.035mgを1日1回
28日間
50mg注3) を1日1回
8日間
28 エチニルエストラジオール 0.92 0.92
17-ジアセチルノルゲスチメート 1.06 1.02

*:ノルゲスチメートは、国内未承認

注3)本剤の承認された用法及び用量は「通常、成人には、1日1回夕食後2時間以上あけて、ロミタピドとして5mgの経口投与から開始する。忍容性に問題がなく、効果不十分な場合には2週間以上の間隔をあけて10mgに増量する。さらに増量が必要な場合には、4週間以上の間隔で忍容性を確認しながら段階的に20mg、40mgに増量することができる。」である。