Clinical snapshot

ジアゾキシドカプセル25mg「OP」

ジアゾキシド

添付文書改訂 2024年03月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分又はチアジド系利尿剤に対して過敏症の既往のある患者

効能・効果

高インスリン血性低血糖症

用法・用量

対象 1日投与量(ジアゾキシドとして) 用法
投与開始時 1日投与量
1歳未満の乳児 5~10mg/kg 8~15mg/kg 2、3回に分割し、8あるいは12時間ごとに経口投与する。
1歳以上の幼小児及び成人 3~5mg/kg 3~8mg/kg

なお、いずれの場合も、血糖値に応じて適宜増減するが、1日最大投与量は20mg/kgまでとする。

使用上の注意

  1. 8.1本剤による治療の開始にあたっては患者を臨床的に注意深く観察し、投与開始後は患者の状態が十分に安定するまで、臨床症状及び血糖値を慎重にモニタリングすること。通常は投与開始後数日で血中濃度が定常状態となり血糖値が安定する。

  2. 8.22~3週間治療を続けても効果が認められない場合には、投与を中止すること。

  3. 8.3本剤による治療により低血糖症が改善し、その後再燃を認めない場合は、一過性高インスリン血性低血糖症の可能性があるので、本剤による治療の中止を考慮すること。

  4. 8.4本剤を長期的に投与する場合は、血糖、尿糖及び尿ケトン値を定期的に検査すること。

  5. 8.5血小板減少等の報告があるため、本剤を投与する場合は、造血系に及ぼす影響に留意すること。また血液検査を行うなど観察を十分に行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1心予備能が低下している患者

うっ血性心不全があらわれることがある。

  1. 9.1.2高尿酸血症・痛風又はその既往歴のある患者

血中尿酸値の上昇により症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

投与量の減量を考慮するとともに、血清電解質をモニタリングすること。本剤の血漿中半減期が延長する可能性があり、副作用が強くあらわれることがある。また本剤は抗利尿作用がある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。 動物実験(ラット及びウサギ)で、分娩遅延、吸収胚数の増加及び奇形が報告されている。また、動物実験において、本剤が胎盤を通過し、胎児の膵臓β細胞で変性を認めたとの報告がある1) 。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 非臨床試験等のデータがなく、ヒトで哺乳中の児における影響は不明である。

9.7 小児等

*観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。心嚢液貯留及び肺高血圧症があらわれることがある。また、新生児で壊死性腸炎があらわれることがある。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• フェニトイン フェニトインの痙攣抑制効果を減弱させるとの報告があるので、併用する場合はフェニトインの血中濃度を測定し、適宜増減すること。 機序不明。
• チアジド系利尿剤• トリクロルメチアジド、ヒドロクロロチアジド等
• ループ利尿剤• フロセミド等
本剤の血糖上昇作用及び血中尿酸上昇作用が増強するおそれがある。 機序は明確ではないが、チアジド系利尿剤によるカリウム喪失により膵臓のβ細胞のインスリン放出が低下すると考えられている。また、これらの薬剤は尿酸排泄抑制作用を有する。
• インスリン 本剤の血糖上昇作用が減弱することがある。 これらの薬剤は血糖降下作用を有する。
• α遮断薬• ドキサゾシンメシル酸塩、ウラピジル、ブナゾシン塩酸塩等
• ノルアドレナリン
本剤の血糖上昇作用が減弱することがある。 機序不明。
• 降圧剤• ロサルタンカリウム、カプトプリル、アムロジピンベシル酸塩等 降圧剤の降圧作用が増強することがある。 本剤は降圧作用を有する。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALP上昇 頻度不明
AST上昇 頻度不明
BUN上昇 頻度不明
IgG減少 頻度不明
アルブミン尿 頻度不明
イレウス 頻度不明
クレアチニンクリアランス低下 頻度不明
そう痒 頻度不明
ネフローゼ症候群 頻度不明
ヘマトクリット減少 頻度不明
ヘモグロビン減少 頻度不明
めまい 頻度不明
リンパ節症 頻度不明
下痢 頻度不明
不安 頻度不明
不眠 頻度不明
乳房腫瘤増大 頻度不明
乳汁漏出 頻度不明
低血圧 頻度不明
倦怠感 頻度不明
出血傾向 頻度不明
動悸 頻度不明
単純疱疹 頻度不明
味覚消失 頻度不明
嘔吐 頻度不明
多毛症 頻度不明
多発性神経炎 頻度不明
好中球減少 頻度不明
好酸球増多 頻度不明
尿酸増加 頻度不明
尿量減少 頻度不明
悪心 頻度不明
流涙 頻度不明
痛風 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
白内障 頻度不明
白血球数減少 頻度不明
皮膚カンジダ症 頻度不明
結膜下出血 頻度不明
胸痛 頻度不明
脱力 頻度不明
脱毛 頻度不明
腹痛 頻度不明
血尿 頻度不明
複視 頻度不明
視覚異常 頻度不明
錐体外路症状 頻度不明
錯感覚 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 頻度不明
頻脈 頻度不明
食欲不振 頻度不明
骨年齢促進 頻度不明
高血圧 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

ジアゾキシドはマウス膵島細胞及びラット摘出膵臓標本からのグルコース誘導インスリン分泌を抑制した(in vitro)。また、ラット及びイヌにおいて静脈内投与により血中インスリン値を低下させた(in vivo)。ジアゾキシドは膵島細胞の細胞膜ATP感受性K+チャネルを活性化させることによりインスリン分泌を抑制すると考えられた。ジアゾキシドはラット又はイヌにおいて静脈内投与により血管平滑筋の弛緩作用に基づくと考えられる血圧低下作用を示し、副腎からのカテコラミンの遊離を誘導した(in vivo)。これらの結果から、ジアゾキシドの血糖上昇作用は主に膵島β細胞からのインスリン分泌抑制作用に基づくと考えられ、カテコラミンによる血糖上昇作用(肝グリコーゲン分解、糖新生等)も一部寄与するものと推察された7),8),9),10),11),12),13) 。

18.2 血糖上昇作用

ジアゾキシドはラット又はイヌにおいて経口又は静脈内投与により血糖上昇作用を示した14),15) (in vivo)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人男性(4例)にそれぞれ本剤300~320mg(溶液・カプセル)を単回経口投与したときのTmaxは3~6時間、消失半減期は23~36時間であった2),3) (外国人データ)。

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

吸収に及ぼす食事の影響を直接検討したデータはない。

16.3 分布

健康成人10例の血漿蛋白結合率は91.9±0.91%、新生児臍帯血9例の血漿蛋白結合率は87.7±1.58であった4) (外国人データ)。

16.4 代謝

ジアゾキシドは代謝を受けて、3位メチル基の水酸化体(M-1)とそれに続く硫酸抱合体または3位カルボン酸体(M-2)を生成すると推定された2) 。

16.5 排泄

本薬及び代謝物のヒトにおける主排泄経路は尿中排泄である。 健康成人男性1例に[14C]ジアゾキシド320mg(溶液)を単回投与したとき、投与後9日間における累積尿中放射能排泄率は92%であり、投与後5日間における糞中放射能排泄率は2%に過ぎなかった。一方、別の健康成人男性1例に[14C]ジアゾキシド300mg(カプセル)を単回投与したとき、投与後6日間における累積尿中放射能排泄率は85%であった2) (外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

半減期が延長する可能性がある。

  1. 16.6.2小児等

小児低血糖症患者(4例、4ヵ月齢~6歳)に長期経口投与したときの消失半減期は9.5~24時間であった2),3) (外国人データ)。 小児患者の有効血漿中濃度は15~50μg/mLと推定され、このレベルを維持するための1日あたりの投与量は5~19mg/kgであると考えられる3) (外国人データ)。

薬価情報

YJコードに紐付く薬価基準収載データを年度別に表示します。

最新薬価: ¥176.00
年度 品名 規格 単位 薬価 後発品 適用日 製造販売会社
2026年度
ジアゾキシドカプセル25mg「OP」 本剤
3999024M1042
25mg1カプセル 25mg1カプセル ¥176.00