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下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
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腎移植、肝移植、心移植、肺移植、膵移植、小腸移植
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骨髄移植における拒絶反応及び移植片対宿主病の抑制
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ベーチェット病(眼症状のある場合)、及びその他の非感染性ぶどう膜炎(既存治療で効果不十分であり、視力低下のおそれのある活動性の中間部又は後部の非感染性ぶどう膜炎に限る)
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尋常性乾癬(皮疹が全身の30%以上に及ぶものあるいは難治性の場合)、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、乾癬性関節炎
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再生不良性貧血、赤芽球癆
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ネフローゼ症候群(頻回再発型あるいはステロイドに抵抗性を示す場合)
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全身型重症筋無力症(胸腺摘出後の治療において、ステロイド剤の投与が効果不十分、又は副作用により困難な場合)
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アトピー性皮膚炎(既存治療で十分な効果が得られない患者)
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細胞移植に伴う免疫反応の抑制
【警告】
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**1.1臓器移植における本剤の投与は、免疫抑制療法及び移植患者の管理に精通している医師又はその指導のもとで行うこと。
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**1.2アトピー性皮膚炎における本剤の投与は、アトピー性皮膚炎の治療に精通している医師のもとで、患者又はその家族に有効性及び危険性を予め十分説明し、理解したことを確認した上で投与を開始すること。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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*2.2タクロリムス(外用剤を除く)、ピタバスタチン、ロスバスタチン、ボセンタン、アリスキレン、ペマフィブラートを投与中の患者
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2.3肝臓又は腎臓に障害のある患者で、コルヒチンを服用中の患者
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2.4生ワクチンを接種しないこと
効能・効果
用法・用量
- 〈腎移植〉
通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量9~12mg/kgを1日2回に分けて経口投与し、以後1日2mg/kgずつ減量する。維持量は1日量4~6mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。
- 〈肝移植〉
通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量14~16mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。以後徐々に減量し、維持量は1日量5~10mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。
- 〈心移植、肺移植、膵移植〉
通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量10~15mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。以後徐々に減量し、維持量は1日量2~6mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。
- 〈小腸移植〉
通常、シクロスポリンとして1日量14~16mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。以後徐々に減量し、維持量は1日量5~10mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。ただし、通常移植1日前からシクロスポリン注射剤で投与を開始し、内服可能となった後はできるだけ速やかに経口投与に切り換える。
- 〈骨髄移植〉
通常、移植1日前からシクロスポリンとして1日量6~12mg/kgを1日2回に分けて経口投与し、3~6ヵ月間継続し、その後徐々に減量し中止する。
- 〈ベーチェット病及びその他の非感染性ぶどう膜炎〉
通常、シクロスポリンとして1日量5mg/kgを1日2回に分けて経口投与を開始し、以後1ヵ月毎に1日1~2mg/kgずつ減量又は増量する。維持量は1日量3~5mg/kgを標準とするが、症状により適宜増減する。
- 〈乾癬〉
通常、1日量5mg/kgを2回に分けて経口投与する。効果がみられた場合は1ヵ月毎に1日1mg/kgずつ減量し、維持量は1日量3mg/kgを標準とする。なお、症状により適宜増減する。
- 〈再生不良性貧血〉
通常、シクロスポリンとして1日量6mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、患者の状態により適宜増減する。
- 〈ネフローゼ症候群〉
通常、シクロスポリンとして下記の用量を1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
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(1)頻回再発型の症例
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成人には1日量1.5mg/kgを投与する。また、小児の場合には1日量2.5mg/kgを投与する。
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(2)ステロイドに抵抗性を示す症例
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成人には1日量3mg/kgを投与する。また、小児の場合には1日量5mg/kgを投与する。
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〈全身型重症筋無力症〉
通常、シクロスポリンとして1日量5mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。効果がみられた場合は徐々に減量し、維持量は3mg/kgを標準とする。なお、症状により適宜増減する。
- 〈アトピー性皮膚炎〉
通常、成人にはシクロスポリンとして1日量3mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により適宜増減するが1日量5mg/kgを超えないこと。
- 〈細胞移植に伴う免疫反応の抑制〉
再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する。
使用上の注意
- 〈効能共通〉**
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8.1本剤投与時のシクロスポリンの吸収は患者により個人差があるので、血中濃度の高い場合の副作用並びに血中濃度の低い場合の拒絶反応の発現等を防ぐため、患者の状況に応じて血中濃度を測定すること。
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8.2腎・肝・膵機能障害等の副作用が起こることがあるので、頻回に臨床検査(血球数算定、クレアチニン、BUN、ビリルビン、AST、ALT、アミラーゼ、尿検査等)を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
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8.3感染症の発現又は増悪に十分注意すること。
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8.4他の免疫抑制剤と併用する場合は、過度の免疫抑制により感染に対する感受性の上昇、悪性リンパ腫発生の可能性があるので、十分注意すること。
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8.5本剤の投与により副腎皮質ホルモン剤維持量の減量が可能であるが、副腎皮質ホルモン剤の副作用の発現についても引き続き観察を十分に行うこと。
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8.6血圧上昇があらわれることがあり、可逆性後白質脳症症候群、高血圧性脳症に至ることがあるので、定期的に血圧測定を行い、血圧上昇があらわれた場合には、降圧剤治療を行うなど適切な処置を行うこと。
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8.7低マグネシウム血症により中枢神経系障害があらわれることがあるので、特に移植直後は血清マグネシウム値に注意し、マグネシウム低下がみられた場合にはマグネシウムを補給するなど、適切な処置を行うこと。
- 〈ベーチェット病〉
- 8.8神経ベーチェット病症状(頭痛、発熱、情動失禁、運動失調、錐体外路症状、意識障害、髄液細胞増多等)の誘発又は悪化が報告されているので注意して使用し、経過を十分観察すること。
- 〈ネフローゼ症候群〉
- 8.9特に腎機能検査値(クレアチニン、BUN等)の変動に注意すること。
- 〈アトピー性皮膚炎〉
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8.10リンパ節腫脹を合併することがあるが、通常は自然に消失するか疾患の改善により消失する。患者の状態を定期的に観察し、本剤によってアトピー性皮膚炎が改善された後にリンパ節腫脹が持続している場合は、悪性リンパ腫の除外診断のため生検を実施することが望ましい。
-
8.11活動性単純ヘルペス感染は、本剤投与前に治療しておくことが望ましい。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1膵機能障害のある患者
膵機能が悪化するおそれがある。
- 9.1.2高血圧症の患者
血圧の上昇及び症状の悪化が報告されている。
- 9.1.3感染症のある患者
免疫抑制により感染症が悪化するおそれがある。
- 9.1.4悪性腫瘍又はその既往歴のある患者
免疫抑制により進行又は再発するおそれがある。
-
9.1.5PUVA療法を含む紫外線療法中の患者
-
9.1.6肝炎ウイルスキャリアの患者
肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化やC型肝炎の悪化の徴候や症状の発現に注意すること。免疫抑制剤を投与されたB型肝炎ウイルスキャリアの患者において、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。また、HBs抗原陰性の患者において、免疫抑制剤の投与開始後にB型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎を発症した症例が報告されている。また、C型肝炎ウイルスキャリアの患者において、免疫抑制剤の投与開始後にC型肝炎の悪化がみられることがある。
- 9.1.7神経ベーチェット病の患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
9.2 腎機能障害患者
腎機能が悪化するおそれがあるため、慎重に投与すること。また、コルヒチンを服用中の患者には投与しないこと。
9.3 肝機能障害患者
肝機能が悪化し、本剤の代謝あるいは胆汁中への排泄が遅延するおそれがあるため、慎重に投与すること。また、コルヒチンを服用中の患者には投与しないこと。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で催奇形作用、また、難産及び周産期死亡が報告されている。ヒトで胎盤を通過することが報告されている1),2),3),4) 。妊娠中に本剤を投与された女性において、早産及び児への影響(低出生体重、先天奇形)の報告がある5) 。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。母乳中へ移行するとの報告がある。
9.7 小児等
-
9.7.1アトピー性皮膚炎患者へは本剤投与による治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。小児等に対する本剤の臨床試験は実施されていない。 なお、他の適応疾患については、適応患者の選択を慎重に行い、投与する際には患者の状態を十分に観察すること。低出生体重児、新生児又は乳児に対する臨床試験は実施していない。
-
9.7.2一般に小児での多毛の発現率(10~18%)は成人(2~6%)に比べ高い傾向がある。
-
*9.7.3小児のネフローゼ症候群に投与する際には、副作用の発現に十分注意すること。一般に小児と成人の副作用の発現率は同程度(35%前後)であるが、ネフローゼ症候群に対する臨床試験の結果(サンディミュン内用液及びカプセルでの成績)では成人(18~32%)に比べ小児(26~41%)で発現率が高い傾向がみられ、特に小児での多毛(10~18%)、ALP上昇(7%前後)の発現が成人(多毛:2~3%、ALP上昇:1%前後)に比べ高かった。
*サンディミュン内用液、サンディミュンカプセルは販売中止
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能、免疫機能等)が低下している。
相互作用
- **多くの薬剤との相互作用が報告されているが、可能性のあるすべての組み合わせについて検討されているわけではないので、他剤と併用したり、本剤又は併用薬を休薬する場合には注意すること。本剤は代謝酵素チトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝される。また、本剤はP糖蛋白の基質であるため、P糖蛋白阻害剤又は誘導剤により、本剤の血中濃度が変化する可能性がある。したがって、これらの酵素、輸送蛋白質に影響する医薬品・食品と併用する場合には、可能な限り薬物血中濃度を測定するなど用量に留意して慎重に投与すること。本剤はCYP3A4、P糖蛋白及び有機アニオントランスポーター(OATP)の阻害作用を有するため、これらの基質となる併用薬の血中濃度が上昇するおそれがある。
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 生ワクチン (乾燥弱毒生麻しんワクチン、乾燥弱毒生風しんワクチン、経口生ポリオワクチン、乾燥BCG等) |
免疫抑制下で生ワクチンを接種すると発症するおそれがあるので併用しないこと。 | 免疫抑制下で生ワクチンを接種すると増殖し、病原性をあらわす可能性がある。 |
| *タクロリムス(外用剤を除く) (プログラフ、グラセプター) |
本剤の血中濃度が上昇することがある。また、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので併用しないこと。 | 本剤の代謝が阻害されること及び副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| ピタバスタチン (リバロ) ロスバスタチン (クレストール) |
これらの薬剤の血中濃度が上昇(ピタバスタチン:Cmax6.6倍、AUC4.6倍、ロスバスタチン:Cmax10.6倍、AUC7.1倍)し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。また、横紋筋融解症等の重篤な副作用が発現するおそれがある。 | 本剤により、これらの薬剤の血漿中の濃度が上昇する。 |
| ボセンタン (トラクリア) |
ボセンタンの血中濃度が急激に上昇したとの報告があり、副作用が発現するおそれがある。また、本剤の血中濃度が約50%低下したとの報告がある。 | 本剤が、ボセンタンのCYP3A4による代謝を阻害すること及び輸送蛋白質を阻害し肝細胞への取り込みを阻害することにより、ボセンタンの血中濃度が上昇すると考えられる。また、ボセンタンはCYP3A4を誘導するため、本剤の代謝が促進され、血中濃度が低下すると考えられる。 |
| アリスキレン (ラジレス) |
アリスキレンの血中濃度が上昇するおそれがある。空腹時の併用投与によりアリスキレンのCmaxが約2.5倍、AUCが約5倍に上昇した。 | 本剤のP糖蛋白阻害によりアリスキレンのP糖蛋白を介した排出が抑制されると考えられる。 |
| ペマフィブラート (パルモディア) |
ペマフィブラートの血中濃度が上昇したとの報告がある。 | 本剤のOATP及びCYP3A阻害により、ペマフィブラートの血中濃度が上昇すると考えられる。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| PUVA療法を含む紫外線療法 | PUVA療法を含む紫外線療法との併用は皮膚癌発現のリスクを高める危険性があるため、やむを得ず併用する場合は定期的に皮膚癌又は前癌病変の有無を観察すること。 | PUVA療法により皮膚癌が発生したとの報告があり、本剤併用による免疫抑制下では皮膚癌の発現を促進する可能性がある。 |
| *免疫抑制剤 • 抗胸腺細胞免疫グロブリン(ATG)製剤等 |
過度の免疫抑制が起こることがある。 | 共に免疫抑制作用を有するため。 |
| ホスカルネット アムホテリシンB アミノ糖系抗生物質 • ゲンタマイシン トブラマイシン等スルファメトキサゾール・トリメトプリム シプロフロキサシン バンコマイシン ガンシクロビル フィブラート系薬剤 • ベザフィブラート フェノフィブラート等 |
腎障害があらわれやすくなるので、頻回に腎機能検査(クレアチニン、BUN等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。 | 腎障害の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| メルファラン注射剤 | 腎障害があらわれやすくなるので、頻回に腎機能検査(クレアチニン、BUN等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。 | 機序は不明である。 |
| **非ステロイド性消炎鎮痛剤 • ジクロフェナク ナプロキセン インドメタシン等 |
腎障害があらわれやすくなるので、頻回に腎機能検査(クレアチニン、BUN等)を行うなど患者の状態を十分に観察すること。 | 腎障害の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| 非ステロイド性消炎鎮痛剤 • ジクロフェナク ナプロキセン インドメタシン等 |
高カリウム血症があらわれるおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。 | 高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| アミオダロン カルシウム拮抗剤 • ジルチアゼム ニカルジピン ベラパミル*マクロライド系抗生物質 • エリスロマイシン等クロラムフェニコール アゾール系抗真菌剤 • フルコナゾール イトラコナゾール等ノルフロキサシン HIVプロテアーゼ阻害剤 • リトナビル等コビシスタットを含有する製剤 卵胞・黄体ホルモン剤 ダナゾール ブロモクリプチン アロプリノール フルボキサミン イマチニブ ダサチニブ スチリペントール |
本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 また、本剤の血中濃度が高い場合、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので、患者の状態を十分に観察すること。 |
代謝酵素の抑制又は競合により、本剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
| *カルベジロール | 本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 また、本剤の血中濃度が高い場合、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので、患者の状態を十分に観察すること。 |
カルベジロールのP糖蛋白阻害により本剤の血中濃度が上昇すると考えられる。 |
| メトクロプラミド | 本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 また、本剤の血中濃度が高い場合、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので、患者の状態を十分に観察すること。 |
胃腸運動が亢進し、胃内容排出時間が短縮されるため、本剤の吸収が増加すると考えられる。 |
| アセタゾラミド ヒドロキシクロロキン メトロニダゾール |
本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 また、本剤の血中濃度が高い場合、腎障害等の副作用があらわれやすくなるので、患者の状態を十分に観察すること。 |
機序は不明である。 |
| グレープフルーツジュース | 本剤の血中濃度が上昇することがあるので、本剤服用時は飲食を避けることが望ましい。 | グレープフルーツジュースが腸管の代謝酵素を阻害することによると考えられる。 |
| リファンピシン チクロピジン 抗てんかん剤 • フェノバルビタール フェニトイン カルバマゼピンモダフィニル デフェラシロクス |
本剤の血中濃度が低下することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。特に、移植患者では拒絶反応の発現に注意すること。 | これらの薬剤の代謝酵素誘導作用により本剤の代謝が促進されると考えられる。 |
| オクトレオチド ランレオチド パシレオチド プロブコール |
本剤の血中濃度が低下することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。特に、移植患者では拒絶反応の発現に注意すること。 | これらの薬剤が本剤の吸収を阻害すると考えられる。 |
| テルビナフィン | 本剤の血中濃度が低下することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。特に、移植患者では拒絶反応の発現に注意すること。 | 機序は不明である。 |
| セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort,セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 | 本剤の代謝が促進され血中濃度が低下するおそれがあるので、本剤投与時はセイヨウオトギリソウ含有食品を摂取しないよう注意すること。 | セイヨウオトギリソウにより誘導された代謝酵素が本剤の代謝を促進すると考えられる。 |
| 副腎皮質ホルモン剤 | 高用量メチルプレドニゾロンとの併用により本剤の血中濃度上昇及び痙攣の報告がある。また、プレドニゾロンのクリアランスを低下させるとの報告もある。 | 相互に代謝を阻害すると考えられる。 |
| ドセタキセル パクリタキセル |
本剤又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 | 代謝酵素を競合することにより、本剤又はこれらの薬剤の代謝が阻害される可能性がある。 |
| レテルモビル | 本剤又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 | レテルモビルのCYP3A阻害により本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。また、本剤のOATP阻害によりレテルモビルの血中濃度が上昇する可能性がある。 |
| エゼチミブ | 本剤又はこれらの薬剤の血中濃度が上昇する可能性があるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 | 機序は不明である。 |
| コルヒチン |
本剤の血中濃度が上昇することがあるので、併用する場合には血中濃度を参考に投与量を調節すること。 | 機序は不明である。 |
| コルヒチン |
コルヒチンの血中濃度が上昇し、コルヒチンの作用が増強するおそれがあるので、患者の状態を十分に観察すること。なお、肝臓又は腎臓に障害のある患者にはコルヒチンを投与しないこと。 | 本剤のP糖蛋白阻害によりコルヒチンの血中濃度が上昇することがある。 |
| トルバプタン チカグレロル レンバチニブ |
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | 本剤のP糖蛋白阻害によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。 |
| ダビガトラン エドキサバン |
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、抗凝固作用が増強するおそれがある。 | 本剤のP糖蛋白阻害によりこれらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。 |
| リファキシミン | リファキシミンの血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | 本剤のP糖蛋白、CYP3A4、OATP阻害によりリファキシミンの血中濃度が上昇することがある。 |
| リオシグアト | リオシグアトの血中濃度が上昇するおそれがある。 | P糖蛋白及び乳癌耐性蛋白阻害によりリオシグアトの血中濃度が上昇することがある。 |
| グレカプレビル・ピブレンタスビル | これらの薬剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。 | 本剤のOATP、P糖蛋白及び乳癌耐性蛋白阻害により、これらの薬剤の血中濃度が上昇すると考えられる。 |
| レパグリニド | レパグリニドの血中濃度が上昇し、血糖降下作用が増強するおそれがある。 | 本剤が、レパグリニドのCYP3A4による代謝を阻害すること及び輸送蛋白質を阻害し肝細胞への取り込みを阻害することにより、レパグリニドの血中濃度が上昇すると考えられる。 |
| カスポファンギン | カスポファンギンのAUCが増加したとの報告がある。また、併用により一過性のAST及びALTの増加が認められたとの報告がある。本剤が投与されている患者へのカスポファンギンの投与は、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみとし、併用する場合は、肝酵素の綿密なモニタリングを考慮すること。 | 本剤がカスポファンギンの肝細胞への取り込みを抑制することによると考えられる。 |
| HMG-CoA還元酵素阻害剤 • シンバスタチン プラバスタチン等 |
筋肉痛、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とした急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいので、患者の状態を十分に観察すること。 | HMG-CoA還元酵素阻害剤の血中からの消失が遅延すると考えられる。 |
| ジゴキシン | ジゴキシンの血中濃度が上昇することがあるので、ジゴキシンの血中濃度を参考に投与量を調節するなどジギタリス中毒に注意すること。 | ジゴキシンの腎からの排泄を抑制すると考えられる。 |
| ジゴキシン | 高カリウム血症があらわれるおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。 | 高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| アンブリセンタン | 本剤との併用によりアンブリセンタンの血中濃度が上昇しAUCが約2倍になるとの報告がある。 | 機序は不明である。 |
| テオフィリン | テオフィリンの血中濃度が上昇するとの報告があるので、テオフィリンの血中濃度を参考に投与量を調節すること。 | 機序は不明である。 |
| 不活化ワクチン • 不活化インフルエンザワクチン等 |
ワクチンの効果が得られないおそれがある。 | 免疫抑制作用によってワクチンに対する免疫が得られないおそれがある。 |
| ニフェジピン | 歯肉肥厚があらわれやすい。 | 歯肉肥厚の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| カリウム保持性利尿剤 • スピロノラクトン等*エプレレノン カリウム製剤 ACE阻害剤 アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤 β-遮断剤 ヘパリン サクビトリルバルサルタン |
高カリウム血症があらわれるおそれがあるので、血清カリウム値に注意すること。 | 高カリウム血症の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| 利尿剤 • チアジド系利尿剤 フロセミド等 |
高尿酸血症及びこれに伴う痛風があらわれやすいので、血中尿酸値に注意すること。 | 高尿酸血症の副作用が相互に増強されると考えられる。 |
| ブロナンセリン ナルフラフィン |
これらの薬剤の血中濃度が上昇し、作用が増強するおそれがある。 | 代謝酵素の競合により、これらの薬剤の代謝が阻害されると考えられる。 |
| *シロリムス | シロリムスの血中濃度が上昇するおそれがある。併用する場合には、シロリムスの減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。 | 代謝酵素の競合により、シロリムスの代謝が阻害されると考えられる。 |
| エベロリムス | エベロリムスのバイオアベイラビリティが有意に増加したとの報告がある。本剤の用量を変更する際には、エベロリムスの用量調節も行うこと。 | 代謝酵素の競合により、エベロリムスの代謝が阻害されると考えられる。 |
| エベロリムス | エベロリムスが本剤の腎毒性を増強するおそれがある。 | 機序は不明である。 |
| *サクビトリルバルサルタン | サクビトリルの活性代謝物(Sacubitrilat)又はバルサルタンの曝露量が増加し、サクビトリルバルサルタンの副作用が増強するおそれがある。 | 本剤のOATP阻害によりSacubitrilat又はバルサルタンの血中濃度が上昇すると考えられる。 |
| *レムデシビル | レムデシビル及び中間代謝物(GS-704277)の血漿中濃度が上昇するおそれがある。 | 本剤のOATP阻害によりレムデシビル及び中間代謝物(GS-704277)の血中濃度が上昇すると考えられる。 |
| ミコフェノール酸モフェチル | ミコフェノール酸モフェチルの血中濃度が低下したとの報告がある。 | ミコフェノール酸モフェチルの腸肝循環が阻害され血中濃度が低下すると考えられる。 |
| アメナメビル | アメナメビルの血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。 | 機序は不明である。 |
| 外用活性型ビタミンD3製剤 • タカルシトール カルシポトリオール |
血清カルシウム値が上昇する可能性がある。 | 本剤による腎機能低下があらわれた場合に、活性型ビタミンD3による血清カルシウム値上昇がよりあらわれやすくなると考えられる。 |
| エルトロンボパグ | エルトロンボパグの血中濃度が低下したとの報告6) 及び高値を示したとの報告7) がある。 | 機序は不明である。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 5%以上 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 5%以上 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 5%以上 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 5%以上 |
| ‐ | 5%以上 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 5%以上 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 1%未満 |
| ‐ | 5%以上 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 5%以上 |
| ‐ | 頻度不明 |
| ‐ | 5%以上 |
| けん怠感 | 1%未満 |
| ざ瘡 | 1%未満 |
| しびれ | 1%未満 |
| のぼせ | 1%未満 |
| ミオパシー | 1%未満 |
| めまい | 1%未満 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 下肢痛 | 頻度不明 |
| 低マグネシウム血症 | 1%未満 |
| 体液貯留 | 1%未満 |
| 体重増加 | 1%未満 |
| 出血傾向(鼻出血 | 1%未満 |
| 多毛 | 5%以上 |
| 女性化乳房 | 1%未満 |
| 悪心・嘔吐 | 頻度不明 |
| 振戦 | 頻度不明 |
| 月経障害 | 頻度不明 |
| 末梢神経障害 | 1%未満 |
| 歯肉肥厚 | 頻度不明 |
| 浮腫 | 1%未満 |
| 消化管出血 | 1%未満 |
| 消化管潰瘍 | 1%未満 |
| 熱感 | 1%未満 |
| 片頭痛 | 頻度不明 |
| 異常感覚 | 1%未満 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 白血球減少 | 1%未満 |
| 皮下出血 | 1%未満 |
| 眠気 | 1%未満 |
| 筋痙攣 | 1%未満 |
| 筋痛 | 1%未満 |
| 筋脱力 | 1%未満 |
| 糖尿・高血糖 | 頻度不明 |
| 耳鳴 | 1%未満 |
| 胃部不快感 | 1%未満 |
| 脱毛 | 1%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 腹部膨満感 | 1%未満 |
| 良性頭蓋内圧亢進症 | 頻度不明 |
| 血圧上昇 | 頻度不明 |
| 血尿) | 1%未満 |
| 視力障害 | 頻度不明 |
| 貧血 | 1%未満 |
| 関節痛 | 1%未満 |
| 難聴 | 1%未満 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
| 高カリウム血症 | 1%未満 |
| 高尿酸血症 | 頻度不明 |
| 高脂血症 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
本剤の作用機序は直接的な細胞障害性によるものではなく、リンパ球に対し特異的かつ可逆的に作用し、強力な免疫抑制作用を示す。本剤は主にヘルパーT細胞の活性化を抑制するが、サプレッサーT細胞の活性化を阻害しないことが示されている。 本剤はT細胞においてシクロフィリンと複合体を形成し、T細胞活性化のシグナル伝達において重要な役割を果たしているカルシニューリンに結合し、カルシニューリンの活性化を阻害する。これによって脱リン酸化による転写因子NFATの細胞質成分の核内移行が阻止され、インターロイキン-2に代表されるサイトカインの産生が抑制される39),40),41) 。
18.2 マイトジェン刺激によるリンパ球増殖抑制作用
本剤はマイトジェンにより刺激活性化されたリンパ球の増殖反応を抑制する42) (マウス脾細胞in vitro)。
18.3 インターロイキン-2等のサイトカイン産生抑制作用
本剤はT細胞増殖因子であるインターロイキン-2等のサイトカインの産生を抑制することが示されている43),44) (マウス脾細胞in vitro、ex vivo)。
18.4 ヘルパーT細胞に対する選択的抑制作用
本剤は主として、ヘルパーT細胞の活性化を抑制するが、サプレッサーT細胞の活性化を阻害しないことが示されている41),45) (ヒト末梢血リンパ球in vitro)。
18.5 移植モデルへの作用
本剤は動物において、腎(ウサギ、イヌ)、肝(イヌ)、骨髄(ウサギ、ラット)、心(ブタ)、肺(イヌ)、膵(イヌ)、小腸(イヌ)の同種移植片の生着又は生存期間を延長させ、骨髄移植における移植片対宿主反応の予防(ウサギ)及び治療(ラット)効果を示す45),46),47),48),49),50),51),52),53) 。
18.6 実験的自己免疫性ブドウ膜炎(EAU)への作用
本剤は網膜可溶性抗原(S抗原)によって引き起こされる実験的自己免疫性ブドウ膜炎(EAU)の発症及び免疫反応を抑制することが示されている54) (ラット)。
18.7 乾癬患者皮膚移植ヌードマウスへの作用
乾癬患者の皮膚をヌードマウスに移植すると非投与対照マウスでは錯角化、表皮肥厚、乳頭腫症などの乾癬特有の組織所見を示すのに対し、本剤投与マウスではこれらの組織学的特徴を示さない55) 。
18.8 再生不良性貧血改善作用
再生不良性貧血患者骨髄細胞より樹立したTリンパ球クローンは造血前駆細胞のin vitroにおけるコロニー形成を抑制し、本剤はこのTリンパ球クローンによるコロニー形成抑制を緩和した56) 。
18.9 抗GBM腎炎モデルへの作用
本剤は抗糸球体基底膜(GBM)抗体投与により作成した腎炎モデルラットにおいて尿中蛋白排泄、尿中NAG活性、血清コレステロール値を低下させ、腎臓の組織所見を改善させる。この作用は白血球サブセットの糸球体浸潤の抑制並びに抗体産生の抑制によることが示唆されている57) 。
18.10 アトピー性皮膚炎モデルへの作用
本剤をアトピー性皮膚炎モデルマウス(NC/Ngaマウス)に経口投与した試験において、対照群に比べて皮膚炎スコアが有意な低値を示した。また、そう痒行動回数は対照群と比較すると本剤投与群で低値を示す傾向が認められた。病理組織学的検査では対照群と比較して表皮のびらん・潰瘍の病変程度が総じて軽度であった58) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1移植後腎機能の安定した18例の腎移植患者に、それまで服用していたサンディミュンと同量の本剤又はサンディミュンをクロスオーバー法で投与した時(1日2回12時間毎)、全血中シクロスポリン濃度をRIA法により測定して比較した結果、単位投与量当たりの薬物動態パラメータは、表のとおりであった8) 。
| パラメータ | 本剤 | サンディミュン | 変化率(%) |
|---|---|---|---|
| AUC0-12hr/Dose (ng・hr/mL/mg) |
34.4±11.14 | 29.4±14.19 | 22.7±20.8 |
| Cmax/Dose (ng/mL/mg) |
11.00±2.944 | 8.61±4.701 | 45.6±47.9 |
| Cmin/Dose (ng/mL/mg) |
0.749±0.427 | 0.701±0.420 | 8.8±17.0 |
| Tmax(hr) | 1.1±0.21 | 1.6±1.57 | -12.9±31.0 |
(平均値±S.D.)
- 16.1.2サンディミュンで維持療法中の腎移植患者で、サンディミュンに吸収不良を示す20例に、それまで服用していたサンディミュンと同量の本剤又はサンディミュンをクロスオーバー法で投与した時(1日2回12時間毎)、全血中シクロスポリン濃度をRIA法により測定して比較した結果、単位投与量当たりの薬物動態パラメータは表のとおりであった9) 。(吸収不良例:dose normalized AUC1-5hrが10ng・hr/mL/mg以下を参考基準値として症例検討会で判定)
| パラメータ | 本剤 | サンディミュン |
|---|---|---|
| AUC0-12hr/Dose (ng・hr/mL/mg) |
32.2±8.3 | 17.4±6.8 |
| Cmax/Dose (ng/mL/mg) |
10.49±3.00 | 3.93±1.87 |
| Cmin/Dose (ng/mL/mg) |
0.77±0.26 | 0.58±0.23 |
| Tmax(hr) | 1.4±0.5 | 2.4±1.1 |
(平均値±S.D.)
16.2 吸収
*本剤はサンディミュンと比較して胆汁分泌量や食事による影響を受けにくいとの報告がある10),11) 。
16.4 代謝
シクロスポリンは主としてチトクロームP450 3A4(CYP3A4)で代謝され、主要代謝物はモノヒドロキシ体、ジヒドロキシ体、N-脱メチル体であった12),13),14) (外国人のデータ)。
16.5 排泄
シクロスポリンは主として胆汁を介して排泄される。腎機能が保たれている患者に3H-シクロスポリンを経口投与した場合、尿中排泄率は6%で、未変化体としては投与量の0.1%であった(96時間値)15) (外国人のデータ)。
*サンディミュン内用液、サンディミュンカプセルは販売中止