- 下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、急性気管支炎
- 下記疾患に伴う尿失禁
腹圧性尿失禁
クレンブテロール塩酸塩錠
2.1下部尿路が閉塞している患者[下部尿路の閉塞を増悪させるおそれがある。]
2.2本剤に対して過敏症の既往歴のある患者
気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、急性気管支炎
腹圧性尿失禁
通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。 頓用として、通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 5歳以上の小児には、1回クレンブテロール塩酸塩として0.3μg/kgを1日2回、朝及び就寝前に経口投与する。 頓用として、5歳以上の小児には通常、1回クレンブテロール塩酸塩として0.3μg/kgを経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。 本剤の頓用を反復しなければならない場合には、早急に医師の指示を受けさせること。
通常、成人には1回クレンブテロール塩酸塩として20μgを1日2回、朝及び夕に経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、60μg/日を上限とする。
8.1用法及び用量通り正しく使用しても効果が認められない場合は、本剤が適当でないと考えられるので、投与を中止すること。小児に投与する場合には、使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。
8.2過度に使用を続けた場合、不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがあるので、使用が過度にならないように注意すること。
8.4本剤は吸入ステロイド剤等の抗炎症剤の代替薬ではないため、患者が本剤の使用により症状改善を感じた場合であっても、医師の指示なく吸入ステロイド剤等を減量又は中止し、本剤を単独で用いることのないよう、患者、保護者又はそれに代わり得る適切な者に注意を与えること。
8.5本剤の投与期間中に発現する急性増悪に対して、短時間作動型吸入β2刺激剤等の薬剤の使用量が増加したり、あるいは効果が十分でなくなってきた場合には、患者の生命が脅かされる可能性があるので、患者の症状に応じて吸入ステロイド剤等の増量等の抗炎症療法の強化を行うこと。
症状が増悪するおそれがある。
血圧が上昇することがある。
動悸、不整脈等があらわれることがある。
症状が増悪するおそれがある。
血清カリウム値をモニターすることが望ましい。低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で、妊娠後期に投与すると子宮筋の収縮を抑制して分娩遅延をおこすこと及び胎盤通過性を有することが報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁への移行性を有することが報告されている。
低出生体重児、新生児、乳児又は4歳以下の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に生理機能が低下している。
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| カテコールアミン製剤 • アドレナリン イソプロテレノール等 |
不整脈、場合によっては心停止を起こすおそれがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 | カテコールアミン製剤の併用によりアドレナリン作動性神経刺激の増大が起こる。 |
| キサンチン誘導体 • テオフィリン アミノフィリン水和物 ジプロフィリン等 ステロイド剤 • ベタメタゾン プレドニゾロン ヒドロコルチゾンコハク酸エステルナトリウム等 利尿剤 • フロセミド等 |
血清カリウム値が低下し、低カリウム血症による不整脈を起こすおそれがある。副作用の発現に注意し、異常が認められた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 | キサンチン誘導体はアドレナリン作動性神経刺激による血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。ステロイド剤及び利尿剤は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下を増強することが考えられる。 |
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT上昇 | 1%未満 |
| AST上昇 | 1%未満 |
| そう痒 | 1%未満 |
| ほてり | 1%未満 |
| めまい | 1%未満 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 不整脈 | 1%未満 |
| 不眠 | 1%未満 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 全身倦怠感 | 1%未満 |
| 動悸 | 1〜5%未満 |
| 口渇 | 1%未満 |
| 嘔気 | 1〜5%未満 |
| 四肢しびれ感 | 1%未満 |
| 振戦 | 5%以上 |
| 排尿障害 | 1%未満 |
| 浮腫 | 1%未満 |
| 発疹 | 1〜5%未満 |
| 眠気 | 1%未満 |
| 筋痙直 | 1〜5%未満 |
| 胸やけ | 1%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 興奮 | 1%未満 |
| 血圧上昇 | 1%未満 |
| 頭痛 | 1〜5%未満 |
| 頻脈 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
クレンブテロール塩酸塩は、β2-アドレナリン受容体に作用し、アデニレートサイクラーゼを活性化し、c-AMP量を増加させることにより気管及び気道平滑筋を弛緩させ、気管支痙攣の緩解作用並びに抗喘息作用を発現する8),9),10)。 また、膀胱、近位尿道、外尿道括約筋におけるβ2-アドレナリン受容体に対しても同様に作用し、膀胱平滑筋を弛緩させ、外尿道括約筋の収縮を増強することで、蓄尿機能を改善する11),12),13)。
イヌ及びモルモットでのクレンブテロール塩酸塩の気管支拡張作用は、経口投与で、イソプロテレノール及びサルブタモールより強いことが確認されている8),9)。
イヌ及びモルモットで検討したクレンブテロール塩酸塩の気管支拡張作用持続時間は、イソプロテレノール、クロルプレナリン及びサルブタモールより長いことが確認されている8)。
イヌを用いたtantalum bronchogramによる試験で、クレンブテロール塩酸塩は細い気管支に対しイソプロテレノールより強い拡張作用を示した10)。
モルモットを用い、β1受容体を含む標本(心房、回腸)とβ2受容体を含む標本(気管、子宮、血管)への選択性を検討したところ、クレンブテロール塩酸塩はイソプロテレノールより優れたβ2選択性を示した14)。
ラットでのデキストラン浮腫、PCA反応、血管透過性及び肥満細胞からのヒスタミン遊離、並びに成人気管支喘息患者での皮内反応に対する抑制を指標としたクレンブテロール塩酸塩の抗アレルギー作用は、いずれもサルブタモールより強いことが確認されている15),16)。また、クレンブテロール塩酸塩には、モルモット肺からのSRS-A様物質遊離抑制作用も認められている17)。
ラットの気道を用いた試験でクレンブテロール塩酸塩は、気道線毛運動並びに粘液輸送速度を亢進することが認められている18)。
イヌのインフルエンザCウイルス感染モデルにおいて、クレンブテロール塩酸塩は気道過敏性亢進及び気道上皮傷害を抑制することが認められている19)。
麻酔ラットを用いた膀胱内圧測定試験で、クレンブテロール塩酸塩は静脈内投与により膀胱の内圧低下を示した11)。
ウサギの膀胱を用いた試験で、クレンブテロール塩酸塩は膀胱平滑筋の静止張力に対してイソプロテレノールより強い弛緩作用を示した12)。
ウサギの尿道周囲に介在する外尿道括約筋を用いた試験で、クレンブテロール塩酸塩は経壁電気刺激による収縮をイソプロテレノールより強く増強することが認められている13)。
クレンブテロール錠10μg「ハラサワ」とスピロペント錠10μgを、クロスオーバー法によりそれぞれ4錠(クレンブテロール塩酸塩40μg注1))健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
| AUC0-72 (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
|
|---|---|---|---|
| クレンブテロール錠10μg「ハラサワ」 | 9.46±0.52 | 0.39±0.02 | 3.3±0.1 |
| スピロペント錠10μg | 10.23±0.82 | 0.41±0.02 | 3.3±0.1 |
(Mean±S.E., n=16)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
健康成人男子にクレンブテロール塩酸塩錠を40μg注1)経口投与したとき、血漿中ではほとんど未変化体として存在した2)。
健康成人男子にクレンブテロール塩酸塩錠を20、40及び80μg注1)経口投与したとき、いずれの用量においても、投与後72時間までに未変化体が18~22%尿中に排泄された3)。
注1)本剤の承認された成人の1回用量は、クレンブテロール塩酸塩として20μgである。