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カンデサルタン錠2mg「ツルハラ」

カンデサルタン シレキセチル錠

添付文書改訂 2025年09月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2妊婦又は妊娠している可能性のある女性

  3. 2.3アリスキレンフマル酸塩を投与中の糖尿病患者(ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く)

効能・効果

  • 〈製剤共通〉

  • 高血圧症

  • 腎実質性高血圧症

  • 〈錠2mg/4mg/8mg〉

下記の状態で、アンジオテンシン変換酵素阻害剤の投与が適切でない場合

  • 慢性心不全(軽症~中等症)

用法・用量

  • 〈高血圧症〉

  • 成人

通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして4~8mgを経口投与し、必要に応じ12mgまで増量する。ただし、腎障害を伴う場合には、1日1回2mgから投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量する。

  • 小児

通常、1歳以上6歳未満の小児には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして0.05〜0.3mg/kgを経口投与する。 通常、6歳以上の小児には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして2~8mgを経口投与し、必要に応じ12mgまで増量する。 ただし、腎障害を伴う場合には、低用量から投与を開始し、必要に応じて8mgまで増量する。

  • 〈腎実質性高血圧症〉

通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして2mgから経口投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量する。

  • 〈慢性心不全〉

通常、成人には1日1回カンデサルタン シレキセチルとして4mgから経口投与を開始し、必要に応じ8mgまで増量できる。なお、原則として、アンジオテンシン変換酵素阻害剤以外による基礎治療は継続すること。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1降圧作用に基づくめまい、ふらつきがあらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

  2. 8.2手術前24時間は投与しないことが望ましい。アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤投与中の患者は、麻酔及び手術中にレニン-アンジオテンシン系の抑制作用による高度な血圧低下を起こす可能性がある。

  • 〈慢性心不全〉
  1. 8.3通常、ジギタリス製剤、利尿剤等と併用する。なお、本剤の単独投与での有用性は確立していない。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1両側性腎動脈狭窄のある患者又は片腎で腎動脈狭窄のある患者

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。腎血流量の減少や糸球体ろ過圧の低下により急速に腎機能を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.2高カリウム血症の患者

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、使用は避けること。高カリウム血症を増悪させるおそれがある。 また、腎機能障害、コントロール不良の糖尿病等により血清カリウム値が高くなりやすい患者では、血清カリウム値に注意すること。

  1. 9.1.3厳重な減塩療法中の患者
  • 〈高血圧症〉

少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。

  • 〈慢性心不全〉

血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。

  1. 9.1.4低ナトリウム血症の患者
  • 〈高血圧症〉

少量から開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。

  • 〈慢性心不全〉

血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。

  1. 9.1.5心不全の患者
  • 〈高血圧症〉

少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。

  1. 9.1.6大動脈弁狭窄症又は閉塞性肥大型心筋症のある患者
  • 〈慢性心不全〉

過度の血圧低下を来すと、症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.7低血圧の患者
  • 〈慢性心不全〉

血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。

  1. 9.1.8NYHA 心機能分類Ⅲ等の比較的重症度の高い慢性心不全患者
  • 〈慢性心不全〉

血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。

  1. 9.1.9薬剤過敏症の既往歴のある患者

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎障害のある患者
  • 〈高血圧症〉

少量より開始し、増量する場合は血圧、腎機能及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失や腎機能の低下を起こすおそれがある。

  • 〈慢性心不全〉

血圧、腎機能、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下、腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。 慢性心不全の臨床試験において、腎障害の合併が腎機能低下発現の要因であった。

  1. 9.2.2血液透析中の患者
  • 〈高血圧症〉

少量より開始し、増量する場合は血圧及び患者の状態を十分に観察しながら徐々に行うこと。まれに血圧が急激に低下し、ショック、失神、一過性の意識消失を起こすおそれがある。

  • 〈慢性心不全〉

血圧、貧血の指標(ヘモグロビン等)及び患者の状態を十分に観察しながら投与を開始し、慎重に増量すること。急激な血圧低下あるいは貧血を起こすおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

少量から投与を開始するなど慎重に投与すること。肝機能が悪化するおそれがある。また、活性代謝物カンデサルタンのクリアランスが低下することが推定されている。

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1妊娠する可能性のある女性

妊娠していることが把握されずアンジオテンシン変換酵素阻害剤又はアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤を使用し、胎児・新生児への影響(腎不全、頭蓋・肺・腎の形成不全、死亡等)が認められた例が報告されている1),2)。 本剤の投与に先立ち、代替薬の有無等も考慮して本剤投与の必要性を慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。また、投与が必要な場合には次の注意事項に留意すること。

  1. (1)本剤投与開始前に妊娠していないことを確認すること。本剤投与中も、妊娠していないことを定期的に確認すること。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。

  2. (2)次の事項について、本剤投与開始時に患者に説明すること。また、投与中も必要に応じ説明すること。

  • 妊娠中に本剤を使用した場合、胎児・新生児に影響を及ぼすリスクがあること。

  • 妊娠が判明した又は疑われる場合は、速やかに担当医に相談すること。

  • 妊娠を計画する場合は、担当医に相談すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。投与中に妊娠が判明した場合には、直ちに投与を中止すること。妊娠中期及び末期にアンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤又はアンジオテンシン変換酵素阻害剤を投与された患者で羊水過少症、胎児・新生児の死亡、新生児の低血圧、腎不全、高カリウム血症、頭蓋の形成不全及び羊水過少症によると推測される四肢の拘縮、頭蓋顔面の変形、肺の低形成等があらわれたとの報告がある。

9.6 授乳婦

授乳しないことが望ましい。ラットの周産期及び授乳期に本剤を強制経口投与すると、10mg/kg/日以上の群で出生児に水腎症の発生増加が認められている3)。なお、ラットの妊娠末期のみ、あるいは授乳期のみに本剤を投与した場合、いずれも300mg/kg/日で出生児に水腎症の増加が認められている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1低出生体重児、新生児又は乳児(1歳未満)を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

  2. 9.7.2糸球体ろ過量(GFR)が30mL/min/1.73m2未満の小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

  3. 9.7.3腎機能及び血清カリウム値を注意深く観察すること。小児等の高血圧では腎機能異常を伴うことが多い。特に、腎機能に影響を及ぼす状態(発熱、脱水)の患者に本剤を投与する場合や血清カリウム値を上昇させる可能性がある他の薬剤と併用する場合は注意すること。

9.8 高齢者

一般に過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。

相互作用

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
アリスキレンフマル酸塩
• ラジレス
(糖尿病患者に使用する場合。ただし、他の降圧治療を行ってもなお血圧のコントロールが著しく不良の患者を除く。)
非致死性脳卒中、腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧のリスク増加が報告されている。 レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤
• スピロノラクトン
トリアムテレン等エプレレノン
カリウム補給剤
血清カリウム値が上昇することがある。 本剤のアルドステロン分泌抑制作用によりカリウム貯留作用が増強することによる。
危険因子:特に腎機能障害のある患者
利尿剤
• フロセミド
トリクロルメチアジド等
利尿剤で治療を受けている患者に本剤を初めて投与する場合、降圧作用が増強するおそれがあるので、少量から開始するなど慎重に投与すること。 利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
危険因子:特に最近利尿剤投与を開始した患者
アリスキレンフマル酸塩 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。eGFRが60mL/min/1.73m2未満の腎機能障害のある患者へのアリスキレンフマル酸塩との併用については、治療上やむを得ないと判断される場合を除き避けること。 レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
アンジオテンシン変換酵素阻害剤 腎機能障害、高カリウム血症及び低血圧を起こすおそれがある。 レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
リチウム リチウム中毒が報告されている。 腎尿細管におけるリチウムの再吸収が促進される。
次の薬剤により併用治療されている場合
• (1)アンジオテンシン変換酵素阻害剤及びβ遮断剤
(2)ループ利尿剤及びカリウム保持性利尿剤
慢性心不全の臨床試験では、左記の併用に加え更に本剤を併用すると、立ちくらみ、ふらつき及び低血圧の発現頻度が高く、かつ程度が高い。
腎機能低下あるいは貧血を起こすおそれがある。
(1)レニン-アンジオテンシン系阻害作用が増強される可能性がある。
(2)利尿剤で治療を受けている患者にはレニン活性が亢進している患者が多く、本剤が奏効しやすい。
危険因子:厳重な減塩療法中の患者、低ナトリウム血症の患者、低血圧の患者、NYHA心機能分類Ⅲ等の比較的重症度の高い慢性心不全患者、腎障害のある患者、血液透析中の患者
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)
• インドメタシン等
降圧作用が減弱することがある。 非ステロイド性消炎鎮痛剤は血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害することから、降圧作用を減弱させる可能性があると考えられている。
非ステロイド性消炎鎮痛剤(NSAIDs)
• インドメタシン等
腎障害のある患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。 非ステロイド性消炎鎮痛剤のプロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量が低下するためと考えられている。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P 1〜5%未満
ALT 1〜5%未満
AST 1〜5%未満
BUN 1〜5%未満
CRP上昇 1〜5%未満
LDH 1〜5%未満
γ-GTPの上昇 1〜5%未満
クレアチニンの上昇 1〜5%未満
そう痒 1〜5%未満
ふらつき 1〜5%未満
ほてり 1〜5%未満
めまい 1〜5%未満
下痢 1〜5%未満
不眠 1〜5%未満
低ナトリウム血症 1%未満
倦怠感 1〜5%未満
光線過敏症 1〜5%未満
動悸 1〜5%未満
口内炎 1〜5%未満
味覚異常 1%未満
1〜5%未満
嘔吐 1〜5%未満
四肢のしびれ感 1%未満
好酸球増多 1〜5%未満
心房細動 1%未満
心窩部痛 1〜5%未満
悪心 1〜5%未満
期外収縮 1%未満
浮腫 1〜5%未満
湿疹 1〜5%未満
発疹 1〜5%未満
白血球増多 1〜5%未満
白血球減少 1〜5%未満
眠気 1〜5%未満
立ちくらみ 1〜5%未満
筋肉痛 1%未満
総コレステロール上昇 1〜5%未満
耳鳴 頻度不明
胃部不快感 1〜5%未満
脱力感 1〜5%未満
腰背部痛 1%未満
舌のしびれ感 1〜5%未満
蕁麻疹 1〜5%未満
蛋白尿 1〜5%未満
血中CK上昇 1〜5%未満
血中カリウム上昇 1〜5%未満
血中尿酸上昇 1〜5%未満
血小板減少 1〜5%未満
血清総タンパク減少 1〜5%未満
貧血 1〜5%未満
関節痛 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
頭重感 1〜5%未満
頻尿 1〜5%未満
食欲不振 1〜5%未満
鼻出血 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

カンデサルタン シレキセチルの降圧作用は、生体内で吸収過程において速やかに加水分解され活性代謝物カンデサルタンとなり、主に血管平滑筋のアンジオテンシンⅡタイプ1(AT1)受容体においてアンジオテンシンⅡと拮抗し、その強力な血管収縮作用を抑制することによって生ずる末梢血管抵抗の低下による。さらに、AT1受容体を介した副腎でのアルドステロン遊離に対する抑制作用も降圧作用に一部関与していると考えられる31),32),33)(in vitroin vivo(ラット))。

18.2 レニン-アンジオテンシン系に及ぼす影響

高血圧症患者74例(本態性高血圧症56例、腎障害を伴う高血圧症患者18例)を対象に、カンデサルタン シレキセチル1日1回1~12mgの反復投与試験の結果、血漿レニン活性、血漿アンジオテンシンⅠ濃度及び血漿アンジオテンシンⅡ濃度の上昇がみられている4),10),11),17),18)。

18.3 心血行動態、腎機能及び脳血流量に及ぼす影響

本態性高血圧症患者10例を対象に、カンデサルタン シレキセチル1日1回2~8mgの反復投与の結果、収縮期血圧、拡張期血圧の低下、左室心筋重量、末梢血管抵抗の減少がみられた他には、心拍出量、左室駆出分画等の心機能値には影響がみられない。本態性高血圧症患者11例にカンデサルタン シレキセチル1日1回2~8mgの反復投与の結果、降圧時にも腎血管抵抗、腎血流量、糸球体濾過値に影響はみられず、脳血管障害を有する本態性高血圧症患者15例に、カンデサルタン シレキセチル1日1回2~8mgの反復投与の結果、降圧時にも脳血流量に影響はみられない34),35),36)。

18.4 慢性心不全患者の心血行動態等に及ぼす影響

慢性心不全の患者を対象に、カンデサルタン シレキセチル1日1回4mgを2~4週間投与し、その後1日1回8mgを24週間投与した二重盲検比較試験(プラセボ対照)の結果、アンジオテンシン変換酵素阻害剤で治療されているか、あるいは治療されたことがある患者に対しアンジオテンシン変換酵素阻害剤に替えてカンデサルタン シレキセチル又はプラセボを投与した場合、カンデサルタン シレキセチル投与群でカンデサルタン シレキセチル投与前に比し駆出分画の有意な増加及び心胸郭比の有意な減少がみられている。また、カンデサルタン シレキセチル投与群でプラセボ投与群に比し駆出分画の有意な増加及び心胸郭比の有意な減少がみられている37)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1反復投与

本態性高血圧症患者8例(38~68歳)に、1日1回4mgを朝食後に初回投与し、さらに1日休薬後連日7日間反復投与した時、いずれも血中には活性代謝物のカンデサルタン及び非活性代謝物M-Ⅱが検出されるが、未変化体はほとんど検出されない。1日目(初回投与後)及び9日目(7日間反復投与後)のカンデサルタンの血中濃度は、投与4~6時間後にピークに達した後、徐々に低下する4)。

測定物質 投与日 Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
AUC0~30hr
(ng・hr/mL)
t1/2α
(hr)
t1/2β
(hr)
カンデサルタン 1日目 55.1±19.9 5.0±1.1 428±91b) 2.2±1.4 9.5±5.1
9日目 55.7±14.1 4.5±1.3 509±151 2.0±0.7 11.2±7.2
M-Ⅱ 1日目 8.3±2.7 8.0±1.9 136±48b) ── 8.9±2.6a)
9日目 10.9±3.4 6.8±1.5 197±64 ── 13.7±6.1a)

a)コンパートメントモデルにより推定した。             (平均値±標準偏差、n=8) b)n=7

  1. 16.1.2血中カンデサルタン濃度測定値を用いたPopulation Pharmacokinetics(PPK)解析

健康成人男子延べ168例、本態性高血圧症及び高齢本態性高血圧症患者延べ30例、腎障害を伴う高血圧症患者18例、肝障害を伴う高血圧症患者8例、計224例から得られた2,886時点の血中カンデサルタン濃度測定値を用いて、性、年齢、体重、肝機能指標(AST、ALT)、腎機能指標(血清クレアチニン、BUN)、血中アルブミン値及び高血圧の有無とカンデサルタンのクリアランス、分布容積、相対的バイオアベイラビリティとの関連性を検討した結果、肝障害患者(AST値>40又はALT値>35)におけるクリアランスが45%低下することが推定されている5)。

  1. 16.1.3生物学的同等性試験

〈カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」〉

カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」とブロプレス錠8を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(カンデサルタン シレキセチルとして8mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中カンデサルタン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について 90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤生物学的同等性が確認された6)。

AUC0 - 30
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
カンデサルタン錠
8mg「ツルハラ」
989.7±208.8 93.4±20.7 4.5±0.8 7.7±1.9
ブロプレス錠8 1107.5±231.0 105.8±23.4 4.3±1.2 7.0±1.7

mean±S.D. ( n=20 )

〈カンデサルタン錠12mg「ツルハラ」〉

カンデサルタン錠12mg「ツルハラ」とブロプレス錠12を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(カンデサルタン シレキセチルとして 12mg)を健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中カンデサルタン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された7)。

AUC0 - 30
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL
tmax
(hr)
t1/2
(hr)
カンデサルタン錠
12mg「ツルハラ」
1109.1±259.0 101.2±34.1 4.6±1.4 8.2±2.5
ブロプレス錠8 1037.5±261.9 94.2±37.5 4.6±1.6 10.9±5.1

mean±S.D. ( n=16)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.3 分布

[14C]カンデサルタンをヒトの血清、4%ヒト血清アルブミン溶液に添加した時の蛋白結合率は、ともに99%以上である8)(in vitro)。

16.4 代謝

カンデサルタン シレキセチルはカルボキシルエステラーゼにより活性代謝物カンデサルタンに代謝され、さらに一部がCYP2C9により非活性代謝物M-Ⅱに代謝されるが、本態性高血圧症患者にカンデサルタン シレキセチルを投与したときのM-Ⅱの血中濃度及び尿中排泄率はカンデサルタンの血中濃度及び尿中排泄率に比べ低く、CYP2C9の遺伝的多型によるカンデサルタンの血中濃度への影響は少ないと考えられる5)。 また、カンデサルタンはCYP1A1、1A2、2A6、2B6、2C8、2C9、2C19、2D6、2E1、3A4の代謝活性を阻害しない9)(in vitro)。

16.5 排泄

本態性高血圧症患者(38~68歳)8例、高齢本態性高血圧症患者(65~70歳)6例、腎障害を伴う高血圧症患者18例、肝障害を伴う高血圧症患者8例に1日1回4mgを朝食後に初回投与し、さらに1日休薬後連日7日間反復投与した時、いずれも尿中には未変化体は検出されず、活性代謝物のカンデサルタン及び非活性代謝物M-Ⅱが排泄される。投与24時間までの尿中カンデサルタン及びM-Ⅱの総排泄率は本態性高血圧症患者で11~12%、高齢本態性高血圧症患者では10~12%、肝障害を伴う高血圧症患者で約10~11%であり、ほとんど差は認めない。腎障害を伴う高血圧症患者の尿中排泄率は、血清クレアチニン3.0mg/dL以上の患者では1日目1.1%、9日目1.8%で、血清クレアチニン1.5mg/dL未満の腎機能正常例では1日目6.8%、9日目9.3%であった。 以上の反復投与時の血中濃度、尿中排泄率からみて、本態性高血圧症患者、高齢本態性高血圧症患者、肝障害を伴う高血圧症患者及び腎障害を伴う高血圧症患者ともに蓄積性は認められないと考えられる4),10),11),12)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎障害患者

腎障害(血清クレアチニン:0.6〜3.6mg/dL)を伴う高血圧症患者18例に1日1回4mgを朝食後に初回投与し、さらに1日休薬後連日7日間反復投与した場合、血中濃度は本態性高血圧症患者の場合とほとんど差は認められない11)。

  1. 16.6.2肝障害患者

肝障害(ICGR15:15.0~28.0%)を伴う高血圧症患者8例に1日1回4mgを朝食後に初回投与し、さらに1日休薬後連日7日間反復投与した場合、血中濃度は本態性高血圧症患者の場合とほとんど差は認められない12)。

  1. 16.6.3高齢者

高齢本態性高血圧症患者(65~70歳)6例に1日1回4mgを朝食後に初回投与し、さらに1日休薬後連日7日間反復投与した場合、血中濃度は本態性高血圧症患者の場合とほとんど差は認められない10)。

16.7 薬物相互作用

メチルジゴキシン使用中の慢性心不全患者(54~74歳)5例にカンデサルタン シレキセチル1日1回4mgを朝食後に初回投与し、さらに1日休薬後連日7日間反復投与した時においても、血中ジゴキシン濃度はカンデサルタン シレキセチル非投与時に比較して増加は認められない。また、カンデサルタンの血中濃度は本態性高血圧症患者にカンデサルタン シレキセチルを単独投与した場合とほとんど差は認められない13)。

16.8 その他

  • <カンデサルタン錠2mg「ツルハラ」>

カンデサルタン錠2mg「ツルハラ」は、カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた14)。

  • <カンデサルタン錠4mg「ツルハラ」>

カンデサルタン錠4mg「ツルハラ」は、カンデサルタン錠8mg「ツルハラ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた15)。