Clinical snapshot

カルチコール注射液8.5%10mL

グルコン酸カルシウム水和物

添付文書改訂 2026年04月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1高カルシウム血症の患者[高カルシウム血症を助長するおそれがある。]

  2. 2.2腎結石のある患者[腎結石を助長するおそれがある。]

  3. 2.3重篤な腎不全のある患者

効能・効果

  • 低カルシウム血症に起因する下記症候の改善

テタニー、テタニー関連症状

  • 小児脂肪便におけるカルシウム補給

用法・用量

グルコン酸カルシウム水和物として、通常成人0.4~2.0g(カルシウムとして1.8~8.9mEq)を8.5w/v%(0.39mEq/mL)液として、1日1回静脈内に緩徐に(カルシウムとして毎分0.68~1.36mEq)注射する。ただし、小児脂肪便に用いる場合は、経口投与不能時に限る。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1長期投与により血中及び尿中カルシウムが高値になることがあるので、長期投与する場合には、定期的に血中又は尿中カルシウムを検査することが望ましい。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1高カルシウム血症があらわれやすい病態の患者

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1重篤な腎障害のある患者

投与しないこと。組織への石灰沈着を助長するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

用量に留意すること。高カルシウム血症があらわれやすい。また、腎機能が低下していることが多い。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
*強心配糖体
• メチルジゴキシン
• ジゴキシン
• デスラノシド
*強心配糖体の作用を増強し、徐脈、心室性期外収縮、房室ブロック、心室頻拍等の中毒症状を誘発するおそれがある。治療上やむを得ないと判断される場合を除き、これらの薬剤との併用は避けること。やむを得ず併用する場合には、心電図検査等によるモニタリングを行い、不整脈の発現に対応できるようにすること。また、急激にカルシウム濃度を上昇させるような使用法は避けること。 *カルシウムは強心配糖体の心筋収縮力増強作用を強める。
活性型ビタミンD製剤
• アルファカルシドール
• カルシトリオール
• エルデカルシトール 等
高カルシウム血症があらわれやすい。 腸管からのカルシウムの吸収を増大させる作用がある。
非脱分極性筋弛緩剤
• ロクロニウム臭化物
これらの薬剤の筋弛緩作用が減弱するおそれがある。 カルシウムイオンは非脱分極性筋弛緩剤に拮抗する。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
便秘 頻度不明
倦怠感 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明
胃痛 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

血清カルシウムの低下状態に対して、カルシウム値を上昇させることにより作用を発現する。テタニー等の神経系疾患ではカルシウムを補給することにより、筋細胞の神経筋興奮性の閾値を上昇させ、刺激に対する興奮をやわらげる。

18.2 低カルシウム血症改善作用

甲状腺・副甲状腺摘除術と低カルシウム食により作製した低カルシウム血症性テタニー惹起イヌにグルコン酸カルシウム20mg/kgを静注したところ、15分後にはテタニーけいれんは消失した。また、血漿カルシウムは有意に増加した3)。

薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1血漿蛋白結合率

約45%(カルシウムとして)1)

16.5 排泄

  1. 16.5.1排泄経路

主として尿中

  1. 16.5.2排泄率

健康成人、アシドーシス患者及び骨軟化症患者に点滴静注したところ、健康成人とアシドーシス患者ではカルシウムとして投与量の39~52%(平均45%)、また骨軟化症患者では8~12%(平均10%)が尿中に排泄された2)(外国人データ、10%注射液100mL(承認範囲外用量)を輸液と混注)。