ムコ多糖症II型
エラプレース点滴静注液6mg
イデュルスルファーゼ(遺伝子組換え)
【警告】
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1.1本剤の投与によりinfusion reactionのうち重篤なアナフィラキシー、ショックが発現する可能性があるので、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。また、重篤なinfusion reactionが発現した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
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1.2重症な呼吸不全又は急性呼吸器疾患のある患者に投与した場合、infusion reactionによって症状の急性増悪が起こる可能性があるので、患者の状態を十分に観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、イデュルスルファーゼ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり0.5mgを週1回点滴静脈内投与する。
使用上の注意
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8.1本剤はたん白質製剤であり、アナフィラキシーショックが起こる可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。
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8.2本剤投与により、infusion reaction(頭痛、発熱、発疹、そう痒症、紅斑、蕁麻疹、高血圧等)が発現することがある。Infusion reactionが現れた場合、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤又は抗炎症剤等)、もしくは緊急処置を行うこと。また、次回投与以降は、本剤投与前に抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン剤の投与を考慮すること。
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8.3IgG抗体産生が予測されるため、定期的にイデュルスルファーゼ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体検査を行うことが望ましい。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
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9.1.1本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者
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9.1.2重症な呼吸不全又は急性呼吸器疾患のある患者
患者の状態を十分に観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。急性呼吸器疾患のある患者のうち、発熱がみられる患者では、投与日を遅らせることを考慮すること。Infusion reactionによって症状の急性増悪が起こる可能性がある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある患者には、治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)において胎児へ移行することが報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において乳汁中へ移行することが報告されている。
9.7 小児等
5歳未満の小児を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
副作用の発現に特に注意し、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| アレルギー性結膜炎 | 頻度不明 |
| そう痒性皮疹 | 5%以上 |
| そう痒症 | 5%以上 |
| チアノーゼ | 頻度不明 |
| ヘモグロビン減少 | 頻度不明 |
| リンパ節炎 | 頻度不明 |
| 上腹部痛 | 頻度不明 |
| 下痢 | 5%以上 |
| 不安 | 頻度不明 |
| 不整脈 | 頻度不明 |
| 低血圧 | 5%以上 |
| 倦怠感 | 頻度不明 |
| 冷感 | 頻度不明 |
| 動悸 | 頻度不明 |
| 呼吸困難 | 頻度不明 |
| 咳嗽 | 5%以上 |
| 咽頭炎 | 頻度不明 |
| 喘鳴音 | 5%以上 |
| 回転性眩暈 | 頻度不明 |
| 夜間頻尿 | 頻度不明 |
| 局所の炎症 | 頻度不明 |
| 心拍数増加 | 頻度不明 |
| 心拍数減少 | 頻度不明 |
| 悪寒 | 頻度不明 |
| 悪心 | 5%以上 |
| 意識レベルの低下 | 頻度不明 |
| 振戦 | 5%以上 |
| 斑状皮疹 | 頻度不明 |
| 末梢性浮腫 | 5%以上 |
| 気管支痙攣 | 頻度不明 |
| 注射部位腫脹 | 頻度不明 |
| 注射部位関節腫脹 | 頻度不明 |
| 流涙増加 | 5%以上 |
| 浮動性めまい | 5%以上 |
| 湿疹 | 頻度不明 |
| 潮紅 | 5%以上 |
| 異物感 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 頻度不明 |
| 発熱 | 5%以上 |
| 発疹 | 5%以上 |
| 知覚過敏 | 頻度不明 |
| 筋痙攣 | 頻度不明 |
| 筋痛 | 頻度不明 |
| 紅斑 | 5%以上 |
| 肺塞栓症 | 頻度不明 |
| 胃腸炎 | 頻度不明 |
| 背部痛 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 5%以上 |
| 舌腫脹 | 5%以上 |
| 蕁麻疹 | 5%以上 |
| 血中アルカリホスファターゼ増加 | 頻度不明 |
| 血中ビリルビン増加 | 頻度不明 |
| 血中乳酸脱水素酵素増加 | 頻度不明 |
| 血中尿酸増加 | 頻度不明 |
| 血小板減少症 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 軟便 | 頻度不明 |
| 遺尿 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 霧視 | 頻度不明 |
| 頚部痛 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 5%以上 |
| 頻呼吸 | 5%以上 |
| 顔面浮腫 | 頻度不明 |
| 骨痛 | 頻度不明 |
| 高血圧 | 5%以上 |
| 鼻漏 | 頻度不明 |
| 鼻閉 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ムコ多糖症II型はリソソーム酵素であるイズロン酸-2-スルファターゼが不足することで生じるX染色体劣性遺伝病である。この酵素はGAGのデルマタン硫酸及びヘパラン硫酸から末端の2-o-硫酸を加水分解する。ムコ多糖症II型ではイズロン酸-2-スルファターゼが欠損、又は欠乏しているため、GAGが複数の細胞内のリソソームに蓄積し続け、細胞肥大をはじめ、臓器肥大、組織障害、臓器機能不全の原因となる。ムコ多糖症II型患者に本剤を投与することで、細胞内のリソソームに酵素を取り込むことが可能となる。オリゴ糖鎖上にあるマンノース-6-リン酸(M6P)部分を介して、酵素が細胞表面のM6P受容体と特異的に結合することで細胞内に取り込まれ、リソソームに蓄積したGAGを分解する3),4),5)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
ムコ多糖症II型患者12例を対象とした臨床第1/2相試験において本剤の薬物動態を検討した。血清中イデュルスルファーゼ濃度はELISA法により測定した。本剤0.15、0.5及び1.5mg/kgを1時間の点滴静注にて単回投与したとき、血清中濃度-時間曲線下面積(AUC)は増量比率以上に増加した(外国人データ)。
- 16.1.2反復投与
本剤の推奨用法・用量(本剤0.5mg/kgを毎週1回3時間の点滴静注にて投与)の薬物動態パラメータを、臨床第2/3相試験で本剤0.5mg/kgを毎週1回又は2週間に1回あるいはプラセボを週に1回52週間、ムコ多糖症II型患者96例(日本人患者4例を含む)に反復投与し、投与1週目及び27週目に測定した(表)。投与1週目及び27週目のパラメータに顕著な差は認められなかった1)。
| 0.5mg/kg、毎週3時間点滴投与 | ||
|---|---|---|
| 薬物動態パラメータ | 初回投与時 | 27回目投与時 |
| Cmax(μg/mL) | 1.5(0.6) | 1.1(0.3) |
| AUC(min・μg/mL) | 206(87) | 169(55) |
| t1/2(min) | 44(19) | 48(21) |
| Cl(mL/min/kg) | 3.0(1.2) | 3.4(1.0) |
| Vss(%BW) | 21(8) | 25(9) |