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エソメプラゾールカプセル10mg「トーワ」

エソメプラゾールマグネシウム水和物カプセル

添付文書改訂 2026年01月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者

効能・効果

  • 〈エソメプラゾールカプセル10mg「トーワ」〉

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

  • 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助*胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

  • 〈エソメプラゾールカプセル20mg「トーワ」〉

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群、非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制、低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

  • 下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助*胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎

用法・用量

  • 〈エソメプラゾールカプセル10mg「トーワ」〉

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

  • 成人

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

  • 小児

通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

  • 逆流性食道炎

  • 成人

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。 さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10~20mgを1日1回経口投与する。

  • 小児

通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、体重20kg未満では1回10mgを、体重20kg以上では症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。

  • 非びらん性胃食道逆流症

  • 成人

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回10mgを1日1回経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。

  • 小児

通常、1歳以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、1回10mgを1日1回経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。

  • 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。

  • 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。

  • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。 プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

  • 〈エソメプラゾールカプセル20mg「トーワ」〉

  • 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、Zollinger-Ellison症候群

  • 成人

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

  • 小児

通常、体重20kg以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。

  • 逆流性食道炎

  • 成人

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。 さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10~20mgを1日1回経口投与する。

  • 小児

通常、体重20kg以上の幼児及び小児にはエソメプラゾールとして、症状に応じて1回10~20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。

  • 非ステロイド性抗炎症薬投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。

  • 低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mgを1日1回経口投与する。

  • ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助

通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。 プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、 通常、成人にはエソメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
  • 〈逆流性食道炎〉
  1. 8.2逆流性食道炎の維持療法については、再発・再燃を繰り返す患者に対し投与することとし、本来維持療法の必要のない患者に投与することのないよう留意すること。また、維持療法中は定期的に内視鏡検査を実施するなど観察を十分に行うことが望ましい。なお、次の事項に十分注意すること。

  2. 8.2.1再発の既往歴、症状の程度等を考慮して維持療法の用量を選択すること。

  3. 8.2.2寛解状態が良好に保たれていると判断された場合は休薬又は減量を考慮すること。

  4. 8.2.3定期的に血液像、肝機能、腎機能等の検査を行うことが望ましい。

  • 〈非びらん性胃食道逆流症〉
  1. 8.3投与に際しては問診により胸やけ、胃液逆流感等の酸逆流症状が繰り返し見られること(1週間あたり2日以上)を確認の上投与すること。なお、本剤の投与が胃癌、食道癌等の悪性腫瘍及び他の消化器疾患による症状を隠蔽することがあるので、内視鏡検査等によりこれらの疾患でないことを確認すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1薬物過敏症の既往歴のある患者

9.3 肝機能障害患者

肝代謝型であり、血中濃度が高くなるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のラセミ体であるオメプラゾールでの動物実験(ラット経口5mg/kg)で、母乳中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

国内において、低出生体重児、新生児、乳児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

低用量から投与を開始すること。一般に肝機能、その他生理機能が低下していることが多い。

相互作用

  • 主として肝代謝酵素CYP2C19及び一部CYP3A4で代謝される。 また、胃酸分泌抑制作用により、併用薬剤の吸収を上昇又は低下させることがある。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• アタザナビル硫酸塩
(レイアタッツ)
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下することがある。
• リルピビリン塩酸塩
(エジュラント)
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下することがある。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• ジアゼパム
フェニトイン
シロスタゾール
これらの薬剤の作用を増強することがある。 本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。
• ワルファリン 抗凝血作用を増強し、出血に至るおそれがある。プロトロンビン時間国際標準比(INR)値等の血液凝固能の変動に十分注意しながら投与すること。 本剤は主に肝臓のチトクロームP450系薬物代謝酵素CYP2C19で代謝されるため、本剤と同じ代謝酵素で代謝される薬物の代謝、排泄を遅延させるおそれがある。
• タクロリムス水和物 タクロリムスの作用を増強することがある。 相互作用の機序は不明である。
これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
• メトトレキサート 高用量のメトトレキサートを投与する場合は、一時的に本剤の投与を中止することを考慮すること。 相互作用の機序は不明である。
これらの薬剤の血中濃度が上昇することがある。
• ジゴキシン
メチルジゴキシン
これらの薬剤の作用を増強することがある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
• イトラコナゾール これらの薬剤の作用を減弱することがある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。
• チロシンキナーゼ阻害剤• ゲフィチニブ
ニロチニブ
エルロチニブ
これらの薬剤の作用を減弱することがある。 本剤の胃酸分泌抑制作用によりこれらの薬剤の溶解性が低下し、これらの薬剤の血中濃度が低下することがある。
• ボリコナゾール 本剤の作用を増強することがある。 本剤のCmax及びAUCが増加するおそれがある。ボリコナゾールは本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を阻害することが考えられる。
• ネルフィナビルメシル酸塩 ネルフィナビルの作用を減弱することがある。 相互作用の機序は不明である。
ネルフィナビルの血中濃度が低下することがある。
• セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、セント・ジョーンズ・ワート)含有食品 本剤の作用を減弱することがある。 セイヨウオトギリソウが本剤の代謝酵素(CYP2C19及びCYP3A4)を誘導し、本剤の代謝が促進され血中濃度が低下することが考えられる。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
CK上昇 1%未満
lymphocytic colitis) 頻度不明
うつ病 頻度不明
カンジダ症 1%未満
そう痒症 1%未満
下痢 1%未満
不眠症 頻度不明
低カリウム血症を伴うことがある) 頻度不明
低マグネシウム血症(低カルシウム血症 頻度不明
便秘 1%未満
倦怠感 頻度不明
傾眠 1%未満
光線過敏 頻度不明
口内炎 1%未満
口渇 1%未満
味覚障害 1%未満
嘔吐 1%未満
回転性めまい 1%未満
多形紅斑 頻度不明
多汗症 頻度不明
女性化乳房 1%未満
悪心 頻度不明
末梢性浮腫 頻度不明
浮動性めまい 1%未満
発疹 1%未満
白血球数減少 1%未満
皮膚炎 1%未満
筋力低下 頻度不明
筋痛 頻度不明
肝酵素上昇 1〜5%未満
脱毛症 頻度不明
腹痛 1%未満
蕁麻疹 1%未満
錯感覚 1%未満
関節痛 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 1%未満
顕微鏡的大腸炎(collagenous colitis 頻度不明
鼓腸 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

胃壁細胞の細胞膜上に存在する受容体へ各種酸分泌刺激物質が結合することにより、胃壁細胞内において一連の胃酸分泌反応がおきる。この反応の最終過程では、胃壁細胞内からH+を放出し、代わりにK+を取り込むプロトンポンプと呼ばれる酵素が働いている。エソメプラゾールは、このプロトンポンプの働きを阻害することによって、胃酸分泌を抑制する。24)

18.2 ヒトでの作用

  1. 18.2.1胃内pHに及ぼす影響

健康成人において、エソメプラゾール10mg、20mg及び40mg投与により24時間中に胃内pHが4以上を示す時間の割合は、それぞれ48±23%、62±14%及び68±8%であった。25)

小児患者5例において、エソメプラゾール10mg及び20mg投与により12時間中に胃内pHが4以上を示す時間の割合は、51.2%~98.3%であった。23)

18.3 非臨床試験における作用

  1. 18.3.1プロトンポンプ阻害作用

ウサギ胃粘膜由来のプロトンポンプ(H+,K+-ATPase)に対して阻害作用を示した。26)

  1. 18.3.2胃酸分泌抑制作用

単離ウサギ胃底腺における胃酸産生に対して抑制作用を示した。27)

胃瘻ラット及びHeidenhain Pouchイヌにおいて、刺激薬に惹起された胃酸分泌に対して抑制作用を示した。28),29)

本剤の有効成分であるエソメプラゾールは、ラセミ体であるオメプラゾールの一方の光学異性体(S体)である。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人男性被験者(n=24、CYP2C19のhomo EM、hetero EM及びPM注2)が同数)にエソメプラゾール10mg及び20mgを空腹時に単回経口投与したときの未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりである。1)

投与量 Cmax(ng/mL) Tmax(hr) AUC(ng・hr/mL) T1/2(hr)
10mg 246.7 1.00-5.00 565.0a) 1.19a)
20mg 489.5 0.75-6.00 1084.7 1.08

Tmaxは最小値-最大値、それ以外は幾何平均、 a) n=23

  1. 16.1.2反復投与

健康成人男性被験者(n=24、CYP2C19のhomo EM、hetero EM及びPM注2)が同数)にエソメプラゾール10mg及び20mgを1日1回5日間反復経口投与したときの第5日目(空腹時投与)の未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりである。1)

投与量 Cmax(ng/mL) Tmax(hr) AUC(ng・hr/mL) T1/2(hr)
10mg 375.5 1.00-5.00 824.8a) 1.16a)
20mg 883.3 1.00-4.00 2083.4 1.23

Tmaxは最小値-最大値、それ以外は幾何平均、 a) n=23

投与3日目及び5日目のCmaxは同程度であったことから、反復投与開始後3日には血漿中エソメプラゾール濃度は定常状態に到達したと考えられた。投与5日目の投与後12時間における血漿中エソメプラゾール濃度はほぼ検出限界以下に低下し、1日1回反復投与しても累積は認められなかった。1),2)

  1. 16.1.3幼児及び小児

幼児及び小児患者にエソメプラゾール10mg及び20mgを1日1回5日間以上反復経口投与したところ、未変化体の薬物動態パラメータは以下のとおりであった。3)

被験者の
年齢及び体重
投与量 n エソメプラゾールの薬物動態パラメータ
Cmax
(ng/mL)a)
Tmax (hr)b) AUCτ
(ng・hr/mL)a)
T1/2
(hr)c)
1歳以上
10kg以上
20kg未満
10mg 9 853
(141.7%)
1.58
(1.03-5.92)
2259
(42.6%)d)
0.80
±0.18d)
1~11歳
20kg以上
10mg 10 535
(110.4%)
1.52
(0.92-6.00)
995
(78.3%)e)
0.97
±0.55e)
20mg 10 1907
(41.5%)
1.47
(0.93-1.52)
3454
(50.9%)
1.08
±0.44
12~14歳
20kg以上
10mg 9 311
(91.7%)
1.57
(0.93-2.95)
618
(105.5%)
1.37
±0.88
20mg 10 981
(51.3%)
1.75
(0.95-3.00)
1917
(33.6%)
1.06
±0.25

a) 幾何平均値(変動係数) b) 中央値(最小値-最大値)

c) 平均値±標準偏差 d) n=7 e) n=9

  1. 16.1.4生物学的同等性試験
  • 〈エソメプラゾールカプセル20mg「トーワ」〉

エソメプラゾールカプセル20mg「トーワ」とネキシウムカプセル20mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1カプセル(エソメプラゾールとして20mg)健康成人男子に絶食(n=35)及び食後(n=74)単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、いずれもlog(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された。4)

  1. (1)絶食投与
判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-8
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
エソメプラゾールカプセル20mg「トーワ」 736±366 516±212 2.286±1.184 0.799±0.176
ネキシウムカプセル20mg 727±391 486±242 2.057±1.188 0.815±0.187

(平均値±標準偏差,n=35)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

  1. (2)食後投与
判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-12
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
エソメプラゾールカプセル20mg「トーワ」 623±385 306.8±164.0 6.301±0.871 0.858±0.279
ネキシウムカプセル20mg 600±378 301.0±153.0 6.149±1.209 0.839±0.238※

(平均値±標準偏差,n=74,ただし※はn=73)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

注2)homo EM:CYP2C191/1 hetero EM:CYP2C191/2又はCYP2C191/3 PM:CYP2C192/2、CYP2C192/3又はCYP2C193/3

16.3 分布

  1. 16.3.1血漿蛋白結合

エソメプラゾール(添加濃度:2又は20µmol/L)のヒト血漿蛋白結合率(in vitro)は97%であった。5)

16.4 代謝

in vitro肝代謝試験の結果から、ヒドロキシ体、5-O-脱メチル体の生成にはCYP2C19、スルホン体の生成にはCYP3A4が関与し、これら3種の代謝物への代謝クリアランスは同程度であると報告されている。エソメプラゾールのin vitro肝代謝において、ヒドロキシ体及び5-O-脱メチル体の生成に関与するCYP2C19の寄与率(代謝固有クリアランス:CLint)は73%であった。外国人のデータでは、健康成人に14C標識エソメプラゾールを単回経口投与したとき、血漿中の主代謝物はスルホン体及びヒドロキシ体であった。5),6)

16.5 排泄

外国人のデータでは、14C標識エソメプラゾールを単回経口投与したとき、投与放射能の約95%が48時間までに尿中及び糞中に排泄され、尿中排泄量と糞便中排泄量の比は約4対1であった。5)

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1高齢者

外国人のデータでは、エソメプラゾールを健康高齢被験者に1日1回5日間反復経口投与したとき、投与5日目のAUC及びCmaxは非高齢の症候性胃食道逆流症患者よりも高い傾向を示し、幾何平均の比(健康高齢/非高齢患者)は各々1.25(95%信頼区間:0.94-1.67)、1.18(同:0.91-1.52)であった。7)

  1. 16.6.2肝機能障害患者

外国人のデータでは、エソメプラゾールを肝機能障害患者に1日1回5日間反復経口投与したとき、AUCτは、肝機能低下のない症候性胃食道逆流症患者に比べ、重度の肝機能障害患者では約2.3倍高く、軽度~中程度の肝機能障害患者でもその比は1.4~1.8であった。8)

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1ジアゼパム、フェニトイン又はワルファリン

発現系CYP2C19及びヒト肝ミクロソームを用いるin vitro試験においてエソメプラゾールはCYP2C19の活性を阻害した(Ki値:7.9及び8.6µM)が、CYP2A6、CYP1A2、CYP2D6、CYP2E1、CYP2C9及びCYP3A4の活性については阻害しないかわずかな阻害作用を示した。9),10)

外国人のデータでは、ジアゼパム、フェニトイン又はワルファリン(R-ワルファリン)(以上、CYP2C19の基質)とエソメプラゾールの併用により、ジアゼパム、フェニトインのAUCはそれぞれ81%、13%増大し、R-ワルファリンの血漿中トラフ濃度は13%上昇した。11)

  1. 16.7.2その他の薬剤

エソメプラゾールとクラリスロマイシン及びアモキシシリン水和物の併用により、クラリスロマイシン及びアモキシシリン水和物の血漿中濃度に影響しなかったが、クラリスロマイシンの14位水酸化代謝物のAUCτは増大した。また、エソメプラゾールのAUCτは非併用時の約2倍に増大した。キニジン、ナプロキセン、ロキソプロフェンナトリウム、アスピリンとエソメプラゾールの併用では相互作用は認められなかった。11),12),13),14)

16.8 その他

  • 〈エソメプラゾールカプセル10mg「トーワ」〉

エソメプラゾールカプセル10mg「トーワ」は、エソメプラゾールカプセル20mg「トーワ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた。15)