慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の気道閉塞性障害に基づく諸症状の緩解
エクリラ400μgジェヌエア30吸入用
アクリジニウム臭化物吸入剤
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
-
2.1閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により、眼圧が上昇し症状が悪化するおそれがある。]
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2.2前立腺肥大等による排尿障害がある患者[抗コリン作用により、尿閉を誘発するおそれがある。]
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2.3本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人には1回1吸入(アクリジニウム臭化物として400μg)を1日2回吸入投与する。
使用上の注意
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8.1吸入薬の場合、薬剤の吸入により気管支痙攣が誘発され生命を脅かすおそれがある。気管支痙攣が認められた場合は、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
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8.2用法・用量どおり正しく使用しても効果が認められない場合には、本剤が適当ではないと考えられるので、漫然と投与を継続せず中止すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1心不全、心房細動、期外収縮の患者、又はそれらの既往歴のある患者
心不全、心房細動、期外収縮が発現することがある。
- 9.1.2前立腺肥大(排尿障害がある場合を除く)のある患者
抗コリン作用により排尿障害が発現することがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児に移行することが認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが認められている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| CK増加 | 頻度不明 |
| そう痒症 | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 不整脈 | 頻度不明 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 副鼻腔炎 | 頻度不明 |
| 口内乾燥 | 頻度不明 |
| 口腔咽頭不快感 | 頻度不明 |
| 咳嗽 | 頻度不明 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 尿中ブドウ糖陽性 | 頻度不明 |
| 尿閉 | 頻度不明 |
| 歯痛 | 頻度不明 |
| 発声障害 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 血中カリウム増加 | 頻度不明 |
| 血管浮腫 | 頻度不明 |
| 転倒 | 頻度不明 |
| 過敏症 | 頻度不明 |
| 霧視 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 鼻咽頭炎 | 頻度不明 |
| 鼻炎 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
アクリジニウム臭化物は、長時間作用性のムスカリン受容体拮抗薬であり、気道平滑筋のムスカリンM3受容体に結合することによってアセチルコリンによる収縮効果を抑制する。
18.2 ムスカリン受容体に対する親和性
アクリジニウム臭化物は、ムスカリンM1~M5受容体すべてに対して高い親和性を有し、これらの親和性はチオトロピウム臭化物と同程度であった。また、アクリジニウム臭化物のM3受容体からの解離はM2受容体よりも遅かった13)(in vitro)。
18.3 気管収縮抑制作用
アクリジニウム臭化物は、カルバコールで誘発したモルモットの摘出気管収縮に対して抑制作用を示した13)(in vitro)。
18.4 作用発現及び持続性
アクリジニウム臭化物は、モルモットにおけるアセチルコリン誘発気道収縮を抑制した。その作用発現はチオトロピウム臭化物より速く、イプラトロピウム臭化物と同程度であった。また、その持続時間はチオトロピウム臭化物より短く、イプラトロピウム臭化物より長かった13)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回吸入投与
慢性閉塞性肺疾患患者13例にアクリジニウム臭化物400μgを単回吸入投与したときのアクリジニウム臭化物の血漿中濃度は、速やかにCmaxに達した1)。
図1 単回吸入投与したときのアクリジニウム臭化物の血漿中 濃度推移 (n=13、平均値±標準偏差)
| 投与量 | Cmax (pg/mL) |
tmax (hr) |
AUCinf (pg・hr/mL) |
t1/2 (hr) |
|---|---|---|---|---|
| 400μg | 144 ±57.0 |
0.340 ±0.395 |
330 ±115 |
4.91 ±4.49 |
(n=13、平均値±標準偏差)
- 16.1.2反復吸入投与
慢性閉塞性肺疾患患者13例にアクリジニウム臭化物400μgを1回1吸入1日2回7日間反復投与したとき、アクリジニウム臭化物の血漿中濃度は投与7日目の最終投与時までに定常状態に達した。定常状態におけるCmax及びAUCは単回投与後に比べ、それぞれ1.77倍であった1)。
| 投与量 | Cmax (pg/mL) |
tmax (hr) |
AUCτ (pg・hr/mL) |
t1/2 (hr) |
|---|---|---|---|---|
| 400μg | 224 ±93.6 |
0.212 ±0.267 |
482 ±121 |
13.6 ±9.11 |
(n=13、平均値±標準偏差)
16.2 吸収
健康成人にアクリジニウム臭化物200μg注1)を単回吸入投与したときの絶対的バイオアベイラビリィティは5%未満であった2)(外国人データ)。
16.3 分布
健康成人にアクリジニウム臭化物200μg注1)を単回吸入投与したときのアクリジニウム臭化物の投与量に対する肺全体への沈着率は30.1%であった3)(外国人データ)。
16.4 代謝
In vitro試験において、アクリジニウム臭化物の主な代謝物はアルコール代謝物及びカルボン酸代謝物であった。エステル結合の加水分解は酵素的及び非酵素的に進行し、酵素的には主に血漿中に存在するブチリルコリンエステラーゼが関与することが示唆された4)。 ヒト血漿中の主な代謝物は、エステル結合の加水分解により生じるアルコール代謝物及びカルボン酸代謝物であった。排泄物中には更にアルコール代謝物が水酸化された代謝物や、カルボン酸代謝物の還元体などが認められた5)(外国人データ)。
16.5 排泄
健康成人に14Cで標識したアクリジニウム臭化物400μgを単回静脈内投与したとき、投与量の65%が尿中に排泄され、33%が糞中に排泄された。アクリジニウム臭化物としては1%が尿中にのみ排泄され、残りは加水分解した代謝物として排泄された5)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害患者における薬物動態
腎機能障害患者にアクリジニウム臭化物400μgを単回吸入投与したとき、腎機能障害によりアクリジニウム臭化物の尿中排泄率は低下したが(健康成人:0.09%、中等度腎機能障害患者:0.06%、高度腎機能障害患者:0.02%)、健康成人と腎機能障害患者でCmax及びAUCに明らかな差はなかった6)(外国人データ)。
- 16.6.2高齢者における薬物動態
慢性閉塞性肺疾患患者である非高齢者(40~59歳)と高齢者(70歳以上)にアクリジニウム臭化物400μgを単回吸入投与した時のアクリジニウム臭化物のCmax及びAUCの高齢者/非高齢者比はそれぞれ86.4%及び88.5%であり、高齢者と非高齢者間で明らかな差は認められなかった7)(外国人データ)。
16.7 薬物相互作用
In vitroにおける薬物相互作用試験では、アクリジニウム臭化物及びその主要代謝物であるアルコール代謝物及びカルボン酸代謝物は、主要なCYPアイソザイムに対して、アクリジニウム臭化物がCYP2D6(IC50値:2.4μmol/L)及びCYP3A4/5(IC50値:約90μmol/L)、アルコール代謝物がCYP2D6(IC50値:20.6μmol/L)で阻害を示した以外、100μmol/Lまでの基質濃度で阻害を示さなかった。ヒト培養肝細胞を用いたCYP誘導の検討では、アクリジニウム臭化物及びその主要代謝物はそれぞれ2.30、3.80及び172nmol/Lまでの濃度でCYP1A2、2B6、2C8、2C9、2C19及び3A4/5に対して誘導作用を示さなかった8)。アクリジニウム臭化物はブチリルコリンエステラーゼに対して阻害を示した(Ki値2.7μmol/L)4)。また、アクリジニウム臭化物は47.8μmol/LまでP糖タンパク質を阻害しなかった9)。
注1)本剤の承認用量はアクリジニウム臭化物400μg/回である。