Clinical snapshot

インクレミンシロップ5%

溶性ピロリン酸第二鉄

添付文書改訂 2023年07月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

鉄欠乏状態にない患者[鉄過剰症を起こすおそれがある。]

効能・効果

鉄欠乏性貧血

用法・用量

通常次の量を1日量とし、3~4回に分けて経口投与する。

年 齢 シロップとして
(mL)
1歳未満 2~4
1~5歳 3~10
6~15歳 10~15

なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1消化性潰瘍、慢性潰瘍性大腸炎、限局性腸炎等の胃腸疾患のある患者

症状を増悪させるおそれがある。

  1. 9.1.2発作性夜間血色素尿症の患者

溶血を誘発することがある。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テトラサイクリン系抗生物質
• テトラサイクリン
ミノサイクリン
相互に吸収を阻害し、効果が減弱するおそれがある。
両剤の服用間隔を2~4時間とすること。
本剤とテトラサイクリン系抗生物質が消化管内で難溶性のキレートを形成して、両剤の吸収を阻害し、血中濃度が低下する。
制酸剤 本剤の吸収が阻害され、効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をあけること。 消化管pH上昇により、鉄の溶解性が減少する。また、難溶性塩を形成し、鉄の消化管吸収が阻害されると考えられる。
セフジニル
ニューキノロン系抗菌剤
• オフロキサシン
シプロフロキサシン
塩酸塩水和物
ノルフロキサシン
これらの薬剤の吸収を阻害し、効果を減弱させるおそれがあるので、投与間隔をあけること。 キレートを形成し、吸収を阻害すると考えられる。
甲状腺ホルモン製剤
• レボチロキシンナトリウム
リオチロニンナトリウム
甲状腺ホルモン製剤の吸収を阻害し、効果を減弱させるおそれがあるので、投与間隔をあけること。 難溶性の複合体を形成し、吸収を阻害すると考えられる。
タンニン酸を含有する食品 本剤の吸収が阻害され、効果が減弱するおそれがある。 不溶性の塩を形成し、吸収が阻害されると考えられる。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒 頻度不明
下痢 頻度不明
便秘 頻度不明
光線過敏症 頻度不明
嘔吐 頻度不明
悪心 頻度不明
発疹 頻度不明
胃部不快感 頻度不明
腹痛 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

赤血球造血での構成要素として使用され、鉄欠乏性貧血の症状を改善する。

18.2 造血作用

瀉血により貧血状態にしたラットに、ピロリン酸第二鉄を混餌投与した実験では、対照群に比し血色素量、組織鉄の増加が認められた8)。

薬物動態

16.1 血中濃度

本剤の2mL/kg(鉄として12mg/kg)をビーグル犬に、単回経口投与したときの外因性の血清鉄の平均血清中濃度は、投与2時間後に平均最高血清中濃度211.5μg/dLを示し、以後下図のような推移を示した。

図 インクレミンシロップ単回経口投与後の血清鉄濃度 (ビーグル犬)

Cmax
(μg/dL)
AUC
(μg・hr/dL)
T1/2
(hr)
217.6±10.3 2031±139 6.5±1.1

平均値±S.E.(n=10)