Clinical snapshot

イズカーゴ点滴静注用10mg

パビナフスプ アルファ(遺伝子組換え)

添付文書改訂 2024年07月01日

【警告】

  1. 1.1本剤の投与により重篤なアナフィラキシー、ショックが発現する可能性があるので、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。また、重篤なinfusion reactionが発現した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。

  2. 1.2重症な呼吸不全又は急性呼吸器疾患のある患者に投与した場合、infusion reactionによって症状の急性増悪が起こる可能性があるので、患者の状態を十分に観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対しアナフィラキシーショックの既往歴のある患者

効能・効果

ムコ多糖症Ⅱ型

用法・用量

通常、パビナフスプ アルファ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり2.0mgを週1回、点滴静注する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤はタンパク質製剤であり、アナフィラキシーショックを発現する可能性が否定できないため、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、このような症状の発現に備え、緊急処置を取れる準備をしておくこと。

  2. 8.2本剤投与によりinfusion reaction(頭痛、悪寒、失神、疲労、浮動性めまい、発熱、発疹、紅斑、蕁麻疹等)が発現することがある。infusion reactionがあらわれた場合、投与速度の減速又は投与の一時中止、適切な薬剤治療(副腎皮質ホルモン剤、抗ヒスタミン剤、解熱鎮痛剤又は抗炎症剤等)、もしくは緊急処置(酸素投与、気道確保、アドレナリンの投与等)を行うこと。なお、次回投与以降は、本剤投与前に抗ヒスタミン剤や副腎皮質ホルモン剤等の投与を考慮すること。

  3. 8.3本剤投与によりIgG抗体産生が予測されるため、定期的にパビナフスプ アルファ(遺伝子組換え)に対する抗薬物抗体検査を行うことが望ましい。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者

  2. 9.1.2重症な呼吸不全又は急性呼吸器疾患のある患者

患者の状態を十分に観察し、必要に応じて適切な処置を行うこと。また、急性呼吸器疾患のある患者では、投与日を遅らせることを考慮すること。infusion reactionによって症状の急性増悪が起こる可能性がある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。乳汁移行に関するデータはない。

9.7 小児等

9ヵ月未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
失神 頻度不明
心電図QT延長 頻度不明
悪寒 5%以上
浮動性めまい 頻度不明
疲労 頻度不明
発熱(39.3%) 5%以上
発疹 頻度不明
紅斑 頻度不明
蕁麻疹 5%以上
頭痛 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は、末梢組織・臓器では、主にカチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体とトランスフェリン受容体1(TfR)を介して細胞内に取り込まれた後、ライソゾームへ運ばれ、蓄積したGAGを分解する。また、TfRを介したトランスサイトーシス3)によって血液脳関門(BBB)を通過し、脳実質の細胞についても、末梢組織と同様にカチオン非依存性マンノース-6-リン酸受容体とTfRを介して取り込まれた後、蓄積したGAGを分解する。

18.2 基質減少効果及び中枢神経系症状に対する作用

本剤をムコ多糖症Ⅱ型モデルマウス4)に反復静脈内投与した結果、CSF、脳、血清、心臓、肝臓及び脾臓中のGAGの減少が認められた。また、中枢神経変性の抑制効果及びモリス型水迷路課題の獲得能の改善が認められた。

薬物動態

16.1 血中濃度

国内第Ⅰ/Ⅱ相試験において、6歳以上のムコ多糖症Ⅱ型患者6例に、本剤2.0mg/kgを週1回、計4回静脈内反復投与を行ったときの薬物動態パラメータを表1に示す。1)

初回投与時 3週後
(4回目投与時)
例数 平均値±標準偏差 例数 平均値±標準偏差
Cmax
(ng/mL)
6 11338.3±6838.9 6 13083.3±9906.6
tmax
(h)
6 3.275±0.250 6 3.200±0.226
AUC0-t
(ng・h/mL)
6 37473.8±13580.8 6 39186.9±19294.9
t1/2(h) 3 4.099±0.513 2 4.482±1.085
Vd(L) 5 9.272±5.510 5 9.416±8.937
CL(L/h) 5 1.984±0.355 5 2.107±0.722

16.3 分布

国内第Ⅱ/Ⅲ相試験において、ムコ多糖症Ⅱ型患者28例に、本剤2.0mg/kgを週1回、52週間、点滴静脈内投与を行った。各投与の終了時刻から4時間以内に脳脊髄液(CSF)を採取し薬物濃度を測定した結果、投与25週後には1例(1.44ng/mL)、52週後では2例(1.47及び3.10ng/mL)においてパビナフスプ アルファが検出された。1)