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アラバ錠20mg

レフルノミド製剤

添付文書改訂 2023年05月01日

【警告】

  1. 1.1本剤の投与において、重篤な副作用(間質性肺炎、汎血球減少症、肝不全、急性肝壊死、感染症等)により、致死的な経過をたどることがあるので、緊急時に十分に措置できる医療施設及び本剤についての十分な知識とリウマチ治療の経験をもつ医師が使用すること。

  2. 1.2間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往歴のある患者で間質性肺炎が急速に増悪して致死的な経過をたどる症例が報告されている。このため、本剤による治療を開始するにあたり、間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往の有無を胸部X線検査等で確認し、投与の可否を慎重に判断すること。

  3. 1.3肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を最近まで投与されていたか又は投与中の患者では、副作用の発現が増加するおそれがある。したがって、本剤の投与開始にあたっては、リスクとベネフィットの両面から慎重に考慮すること。

  4. 1.4本剤の活性代謝物A771726の消失半減期は約2週間と長いので、本剤の投与中止後、A771726の消失を待たずに肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を投与する際にも、副作用の発現が増加するおそれがある。

  5. 1.5本剤投与中に重篤な副作用が発現した場合や他の理由により、速やかに活性代謝物A771726を消失させる必要があるときには、本剤の投与を中止し、薬物除去法を施行すること。

  6. 1.6本剤の投与に際しては、患者に対して本剤の危険性や本剤の投与が長期間にわたることを十分説明した後、患者が理解したことを確認したうえで投与を開始すること。

  7. 1.7本剤の投与に際しては、副作用の発現の可能性について患者に十分理解させ、下記の症状が認められた場合には服用を中止するとともに直ちに医師に連絡し、指示を仰ぐよう注意を与えること。

  • 咳嗽、発熱、呼吸困難、発疹、皮膚そう痒感、口内炎、倦怠感、黄疸
  1. 1.8本剤による治療を開始する前に、非ステロイド性抗炎症剤及び他の抗リウマチ剤による治療を検討し、リスクとベネフィットを考慮してから本剤の使用を開始すること。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2妊婦、妊娠している可能性のある女性又は授乳中の女性

  3. 2.3慢性肝疾患のある患者

  4. 2.4活動性結核の患者[症状を悪化させるおそれがある。]

効能・効果

関節リウマチ

用法・用量

通常、成人にはレフルノミドとして1日1回100mg錠1錠の3日間経口投与から開始し、その後、維持量として1日1回20mgを経口投与する。また、1日1回20mgの経口投与から開始することもできる。なお、維持量は、症状、体重により適宜1日1回10mgに減量する。

使用上の注意

  1. 8.1重篤な肝障害(肝不全、急性肝壊死等)が起こることがあるので本剤投与開始時、投与開始後6ヵ月間は少なくとも1ヵ月に1度、その後は1〜2ヵ月に1度、肝機能検査を行うこと。

  2. 8.2骨髄抑制の重篤な副作用が起こることがあるので本剤投与開始時、投与開始後6ヵ月間は2週間に1度、その後は1〜2ヵ月に1度、白血球分画を含む血液学的検査を行うこと。特に、免疫抑制剤や血液毒性を有する薬剤を最近まで投与されていたか又は現在投与中の患者、貧血、白血球減少症、血小板減少症、骨髄機能低下、骨髄抑制のある患者、及びこれらの既往歴のある患者では、本剤の投与開始後6ヵ月以降も、血液学的検査を頻回に行うこと。

  3. 8.3間質性肺炎の発症又は増悪が起こることがあり、急速に悪化し、致死的な経過をたどる例が報告されている。これらの症例の中には、間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往歴のある患者、もしくはメトトレキサート、ブシラミンを含む他の抗リウマチ剤(DMARD)を最近まで投与されていたか又は投与中の患者が含まれていた。本剤の投与に際しては間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎の合併又は既往の有無を確認した上で投与を開始すること。

  4. 8.4本剤投与に先立って結核に関する十分な問診及び胸部X線検査に加え、インターフェロン-γ遊離試験又はツベルクリン反応検査を行い、適宜胸部CT検査等を行うことにより、結核感染の有無を確認すること。結核の既往歴を有する場合及び結核感染が疑われる場合には、結核の診療経験がある医師に相談すること。以下のいずれかの患者には、原則として抗結核薬の投与をした上で、本剤を投与すること。

  • 胸部画像検査で陳旧性結核に合致するか推定される陰影を有する患者

  • 結核の治療歴(肺外結核を含む)を有する患者

  • インターフェロン-γ遊離試験やツベルクリン反応検査等の検査により、既感染が強く疑われる患者

  • 結核患者との濃厚接触歴を有する患者

また、本剤投与中も、胸部X線検査等の適切な検査を定期的に行うなど結核症の発現には十分に注意し、患者に対し、結核を疑う症状が発現した場合(持続する咳、発熱等)には速やかに主治医に連絡するよう説明すること。なお、結核の活動性が確認された場合は本剤を投与しないこと。

  1. 8.5本剤投与中の生ワクチンの接種は、安全性が確認されていないので避けること。また、本剤の投与中止後に生ワクチンを接種する場合も、本剤の体内からの消失が遅いことを考慮すること。

  2. 8.6血圧が上昇することがあるので、本剤の投与開始前及び投与中は定期的に血圧を測定すること。

  3. 8.7本剤並びに疾患の特性を考慮して、治療にあたっては経過を十分に観察し、漫然と投与を継続しないこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1貧血、白血球減少症、血小板減少症を伴う患者、骨髄機能低下患者、骨髄抑制の起こりやすい患者

血液障害の発現が増加するおそれがある。

  1. 9.1.2肝毒性、血液毒性又は免疫抑制作用を有する薬剤を最近まで投与されていたか、又は現在投与中の患者

本剤の投与開始にあたっては、リスクとベネフィットの両面から慎重に考慮すること。副作用の発現を助長するおそれがある。

  1. 9.1.3重症感染症又は重症免疫不全(AIDS等)の患者

免疫機能を抑制し、感染症を増悪させるおそれがある。

  1. 9.1.4間質性肺炎、肺線維症等の肺障害、日和見感染による肺炎又はそれらの既往歴のある患者

間質性肺炎が増悪し致死的な経過をたどる例が報告されている。

  1. 9.1.5結核の既感染者(特に結核の既往歴のある患者及び胸部X線検査上結核治癒所見のある患者)

胸部X線検査等を定期的に行うなど、結核症状の発現に十分注意すること。結核を活動化させるおそれがある。

  1. 9.1.6B型肝炎ウイルスキャリアの患者又は既往感染者(HBs抗原陰性、かつHBc抗体又はHBs抗体陽性)

本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、B型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。

  1. 9.1.7C型肝炎ウイルスキャリアの患者

本剤投与に先立って、肝炎ウイルス感染の有無を確認すること。本剤を投与する場合は、肝機能検査値や肝炎ウイルスマーカーのモニタリングを行うなど、C型肝炎ウイルスの再活性化の徴候や症状の発現に注意すること。C型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

副作用の発現を助長するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1慢性肝疾患のある患者

投与しないこと。副作用が強くあらわれるおそれがある。

  1. 9.3.2肝疾患の既往歴のある患者

副作用の発現を助長するおそれがある。

9.4 生殖能を有する者

  1. 9.4.1妊娠する可能性のある女性には、投与中及び、投与終了後安全な妊娠が可能になるまでの期間、避妊をさせること。

  2. 9.4.2本剤の投与を開始する前に、患者が妊娠していないことを確認すること。

  3. 9.4.3本剤投与中に妊娠を希望する女性には、投与を中止すること。なお、薬物除去法を施行することが望ましい。

  4. 9.4.4男性に投与する場合には、投与期間中避妊するよう注意を与えること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験(ラット及びウサギ)で催奇形性作用が報告されている。

9.6 授乳婦

授乳中の女性には投与しないこと。ラットにおいて、乳汁中に移行すること及び授乳期間中に出生児に毒性が発現することが報告されている。

9.7 小児等

18歳未満の患者を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

  • 本剤及び本剤の活性代謝物A771726は、主に代謝酵素CYP3A4により代謝されるが、他のP450分子種も活性を有する。 活性代謝物A771726は、CYP2C9を阻害する。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• ワルファリン プロトロンビン時間が延長したとの報告症例がある。
血中プロトロンビン活性を基に、ワルファリンを減量する。
A771726がワルファリンの主代謝酵素であるCYP2C9を阻害することにより、ワルファリンの血中濃度が上昇するおそれがある。
• コレスチラミン
• 薬用炭
A771726の体内からの消失を促進し、本剤の作用を減弱させることがある。 コレスチラミン(陰イオン交換樹脂)は本剤の活性代謝物A771726を吸着する。A771726は体内で腸肝循環しているため、腸管内でA771726を吸着し、血中濃度を低下させる。薬用炭についても、同様の作用機序と考えられる。
• 免疫抑制剤• 副腎皮質ホルモン剤等 免疫抑制作用が増強され、感染症を誘発する可能性がある。 共に免疫抑制作用を有するため。
• 抗リウマチ剤
(DMARD)• メトレキサート等
骨髄抑制、肝障害の副作用が増強される可能性がある。 共に骨髄抑制、肝障害の副作用を有するため。
• リファンピシン 外国人健康成人を対象に行った併用試験(単回経口投与)において、A771726のCmaxが上昇したとの報告がある。 リファンピシンがCYP3A4を誘導することによりレフルノミドからA771726への代謝が促進されると考えられる。
• アルコール 本剤の投与中はアルコール摂取を避けることが望ましい。 アルコールによる肝障害を助長させるおそれがある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALT増加 頻度不明
AST増加 頻度不明
γ-GTP増加 頻度不明
そう痒症 頻度不明
めまい 頻度不明
上気道感染 頻度不明
下痢 頻度不明
不安 1%未満
低カリウム血症 1%未満
体重減少 頻度不明
便秘 1%未満
口内乾燥 1%未満
口内炎 頻度不明
口腔内潰瘍形成 頻度不明
味覚異常 1%未満
咳嗽 頻度不明
嘔吐 頻度不明
嘔気 頻度不明
多汗症 1%未満
大腸炎 1%未満
好酸球増加症 1%未満
尿沈渣異常 頻度不明
尿路感染 1%未満
感覚異常 頻度不明
月経障害 1%未満
末梢性ニューロパシー 1%未満
気管支炎 頻度不明
消化不良 頻度不明
無力症 頻度不明
爪の障害 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少症 頻度不明
皮膚エリテマトーデス 頻度不明
皮膚乾燥 頻度不明
胃炎 1%未満
胃腸障害 頻度不明
胸痛 1%未満
脱毛症 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部膨満 1%未満
膿疱性乾癬 頻度不明
蕁麻疹 1%未満
蛋白尿 頻度不明
血中アルカリホスファターゼ増加 頻度不明
血中ビリルビン増加 1%未満
血中乳酸脱水素酵素増加 1%未満
血小板減少症 1%未満
血管炎 1%未満
貧血 1%未満
頭痛 頻度不明
顕微鏡的大腸炎 頻度不明
食欲不振 頻度不明
高脂血症 1%未満
高血圧 頻度不明
鼻炎 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤の活性代謝物A771726は、de novoピリミジン生合成に関与する酵素ジヒドロオロテートデヒドロゲナーゼ(DHODH)を標的分子とし、同酵素活性を阻害する22),23),24) 。また、in vitro試験において、A771726は、フィトヘマグルチニン(PHA)刺激によるヒト末梢血T細胞のピリミジンヌクレオチド濃度の上昇25) 、リポ多糖(LPS)刺激によるマウス脾細胞の増殖を抑制する22) 。 以上のことから、本剤の関節炎モデルにおける薬効や免疫異常を改善する作用には、DHODH活性阻害によりde novoピリミジン生合成が抑制され、de novo経路からのピリミジンヌクレオチドの供給に依存している活性化リンパ球の増殖が抑制されるという機序が関与していると考えられる。

18.2 関節炎モデルに対する作用

マウスII型コラーゲン誘発関節炎モデルにおいて、レフルノミドは、予防的又は治療的に投与した場合に、それぞれ発症又は症状の進行を抑制した26) 。 ラットアジュバント関節炎モデルにおいて、レフルノミドは足浮腫の増加を抑制した27) 。

18.3 免疫系に対する作用

マウスII型コラーゲン誘発関節炎モデルにおいて、レフルノミドは、予防的又は治療的に投与した場合に、遅延型過敏反応及び抗II型コラーゲンIgG産生を抑制した26),28) 。

18.4 骨吸収及び骨破壊に対する作用

マウスII型コラーゲン誘発関節炎モデル及びラットアジュバント関節炎モデルにおいて、レフルノミドは関節破壊を抑制した26),29) 。 ラットアジュバント関節炎モデルにおいて、レフルノミドは、骨密度及び力学的強度の低下、骨の構造破壊、骨吸収の増加及び骨形成の低下を抑制した29) 。 ウサギ全骨細胞及び単離破骨細胞を用いたin vitro試験において、活性代謝物A771726は骨吸収を抑制した30) 。また、関節リウマチ患者由来滑膜組織を用いたin vitro試験においても、A771726は骨吸収を抑制した31) 。 マウス骨髄細胞を用いたin vitro試験において、A771726は破骨細胞の形成を抑制した32) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

日本人健康成人男子17例にレフルノミド10、20及び100mgを単回経口投与したとき、速やかに吸収され活性代謝物A771726に代謝された。A771726の半減期は14.9±5.7〜16.3±3.4日であった(下表参照)1) 。

レフルノミド10、20及び100mgを単回経口投与したときの血漿中A771726濃度推移(平均±S.D., n=6、100mg投与群のみn=5)

投与量 Cmax
(μg/mL)
Tmax
(h)
AUC0-t
(μg・h/mL)
t1/2β
(day)
CL
(mL/min)
10mg 1.07±0.14 1.8±0.7 361±93 15.9±3.0 0.49±0.16
20mg 2.10±0.13 2.3±1.3 741±188 16.3±3.4注2) 0.48±0.12
100mg 10.61±1.17 3.2±0.8 3530±1423 14.9±5.7注2) 0.52±0.16

2-コンパートメントモデルによる解析 平均±S.D., n=6、100mg投与群のみn=5

注2)20mg投与群:n=5、100mg投与群:n=4(各群1例で2-コンパートメントモデルの適合が不十分であったため)

  1. 16.1.2反復投与

日本人関節リウマチ患者を対象に、レフルノミドを初期投与量として100mg1日1回3日間(10mg投与群では100mg1日1回2日間)、その後維持量として20mg1日1回(10mg投与群では10mg1日1回)約28週間反復経口投与したとき、血漿中A771726は10mg群では2週時以降ほとんど安定した濃度を示していたが、20mg群では投与後約16週以降、定常状態に達し、定常状態の血漿中A771726濃度は10mg群及び20mg群でそれぞれ約23.9μg/mL及び約43.0μg/mL(28週時の平均値)を示した2) 。

レフルノミド10及び20mgを反復経口投与したときの血漿中A771726濃度推移(平均±S.D.)

  1. 16.1.3患者背景因子による定常状態血漿中A771726濃度の比較

患者の背景因子別に定常状態血漿中A771726濃度の層別解析を行った。対象は国内試験の20mg群(78例)及び海外の2試験(133例及び501例)とし、それぞれの結果を下表に示した3) 。

要因 Css(μg/mL)
喫煙注3) 非喫煙者 (N=386)
喫煙者 (N=145)
41.8±26.5
28.8±21.0
性別 女性 (N=437)
男性 (N=173)
41.8±27.2
32.3±21.7
肝機能障害の既往歴・合併症 なし (N=584)
あり (N=26)
38.6±25.0
49.3±43.2
高脂血症の既往歴・合併症 なし (N=593)
あり (N=17)
38.6±25.2
54.6±47.1
体重 80kg以上 (N=138)
70~80kg未満 (N=153)
60~70kg未満 (N=143)
50~60kg未満 (N=123)
50kg未満 (N=42)
35.8±24.4
39.8±27.6
39.3±23.2
40.5±29.2
43.8±25.3

平均±S.D.

注3)喫煙は海外試験のみが対象

16.2 吸収

  1. 16.2.1バイオアベイラビリティ

外国人健康成人男子にA771726を経口投与したときのバイオアベイラビリティが95.8%と高かったことより4) 、胆汁中に排泄されたA771726が腸管から再吸収を受けること(腸肝循環)が示唆された。

  1. 16.2.2食事の影響

日本人健康成人男子5例にレフルノミド20mgをクロスオーバー法にて空腹時及び食後に単回経口投与したとき、食後投与でTmaxが2.1時間から6.4時間へ、Lag timeが0.1時間から1.1時間に延長したが、Cmax及びAUCには有意な差が認められなかった5) 。

16.3 分布

  1. 16.3.1蛋白結合率

A771726(100μg/mL)の健康成人における蛋白結合率は99.38%であった。結合蛋白はアルブミンであることが示唆された6) 。 A771726と他剤とのヒト血漿蛋白結合における競合について検討した結果、臨床的血漿中濃度の範囲においてワルファリン、イブプロフェン及びジクロフェナクはA771726の結合率にほとんど影響を及ぼさなかったが、トルブタミドでは400μg/mL添加時にA771726の非結合率が約3倍に増加した7) 。

16.4 代謝

日本人健康成人男子にレフルノミドを単回又は反復経口投与した結果、速やかに代謝され、血漿中には大部分が活性代謝物A771726として存在した。また、極めて微量の中間代謝物4-TFMA(4-trifluoromethylaniline)が測定されたが、未変化体はほとんど検出されなかった1) 。

16.5 排泄

外国人健康成人男子3例に14C-レフルノミド100mgを単回経口投与した結果、投与後28日までの尿中累積放射能回収率は42.8%であり、糞便中からは48.2%回収された8) 。尿中及び糞便中に未変化体は存在しなかった。 日本人健康成人男子にレフルノミド投与後コレスチラミンを経口投与することによって血漿中A771726の消失半減期が1/10以下(22.5時間)に短縮したことから9) 、A771726が胆汁中に排泄され、腸管から再吸収される過程で、コレスチラミンに吸着され糞便中に排泄されるものと考えられた。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1肝機能障害患者での体内動態

外国人肝機能障害患者(Child-pugh分類でA又はB)20例を対象にレフルノミド100mgを単回経口投与したときの血漿中A771726の薬物動態パラメータ(平均±S.D.)は、Cmax9.9±2.9(μg/mL)、AUC3319±1561(μg・h/mL)、消失半減期11.8±5.0(day)であった10) 。

  1. 16.6.2高齢者での体内動態

日本人関節リウマチ患者を対象として実施された二重盲検用量反応性試験における高齢者の薬物動態パラメータは、非高齢者とほぼ同様であった11) 。

対象 Vd(L) CL(mL/h) t1/2(day)
高齢者(51例) 10.5±8.4 32.1±17.9 13.5±13.1
非高齢者(176例) 9.7±5.7 23.9±12.3 15.0±9.8

1-コンパートメントモデルによる解析 Vd:体内分布容積 CL:クリアランス t1/2:消失半減期 平均±S.D.

16.7 薬物相互作用

  1. 16.7.1リファンピシン

外国人健康成人男子を対象に、レフルノミド100mgを単独経口投与したときと、リファンピシン600mgを1日1回12日間反復投与しその8日目にレフルノミド100mgを単回経口投与したときの血漿中A771726の濃度推移を比較した。その結果、併用投与時のCmax及びAUCは、単独投与時の8.17μg/mL及び732μg・h/mLから11.4μg/mL及び810μg・h/mLにそれぞれ上昇した12) 。

  1. 16.7.2経口避妊薬

外国人健康成人女性32例を対象に、レフルノミドと経口避妊薬併用投与時の血清中プロゲステロン濃度に及ぼす影響を検討した。レフルノミドと経口避妊薬併用時において、排卵を認めなかった13) 。

  1. 16.7.3薬物代謝酵素に関わる薬物相互作用試験

ヒトP450分子種の遺伝子発現系及び肝組織標本を用いたin vitro試験系において、レフルノミドからA771726への変換活性はCYP3A4が最も高かったが、他のP450分子種(CYP1A2、CYP2C9、CYP2C19及びCYP2D6)も活性を有すること、及びA771726の代謝においてもCYP3A4が関与することが確認された14) 。 また、A771726がCYP2C9による代謝反応(トルブタミド4-水酸化酵素活性及びジクロフェナク4'-水酸化酵素活性)を阻害することが示されたが、それらのIC50値(それぞれ17.7及び63.7μmol/L)はin vivoにおけるヒト血漿中のA771726遊離濃度に比べて高かった15) 。

16.8 その他

  1. 16.8.1血漿中A771726の除去法(コレスチラミン)

日本人健康成人男子12例にレフルノミド100mgを3日間反復経口投与し、その後コレスチラミン無水物として4g1日3回、8g1日3回を10日間反復投与した。その結果、A771726濃度は速やかに低下し、消失半減期は通常の約14日間からそれぞれ35.7±8.7時間及び22.5±2.8時間(平均±S.D.)に短縮した9) 。

  1. 16.8.2血漿中A771726の除去法(薬用炭)

外国人健康成人にレフルノミド投与後、薬用炭(50g×3回)を投与したとき、血漿中A771726濃度は速やかに低下した(消失半減期が240時間から29時間に短縮)16) 。

薬価情報

YJコードに紐付く薬価基準収載データを年度別に表示します。

最新薬価: ¥117.20
年度 品名 規格 単位 薬価 後発品 適用日 製造販売会社
2026年度
アラバ錠20mg 本剤
3999020F2025
20mg1錠 20mg1錠 ¥117.20