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アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」

アトルバスタチンカルシウム水和物

添付文書改訂 2024年03月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者 急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸

  3. 2.3妊婦又は妊娠している可能性のある女性及び授乳婦

  4. 2.4グレカプレビル・ピブレンタスビルを投与中の患者

効能・効果

  • 高コレステロール血症

  • 家族性高コレステロール血症

用法・用量

  • 〈高コレステロール血症〉

通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日20mgまで増量できる。

  • 〈家族性高コレステロール血症〉

通常、成人にはアトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減するが、重症の場合は1日40mgまで増量できる。

使用上の注意

  1. 8.1あらかじめ高コレステロール血症治療の基本である食事療法を行い、更に運動療法や高血圧、喫煙等の虚血性心疾患のリスクファクターの軽減等も十分考慮すること。

  2. 8.2投与中は血中脂質値を定期的に検査し、治療に対する反応が認められない場合には投与を中止すること。

  3. 8.3劇症肝炎等の肝炎があらわれることがあるので、悪心・嘔吐、倦怠感等の症状があらわれた場合には本剤を中止し、医師等に連絡するよう患者に指導すること。投与中は投与開始又は増量時より12週までの間に1回以上、それ以降は定期的(半年に1回等)に肝機能検査を行うこと。

  4. 8.4無顆粒球症、汎血球減少症、血小板減少症があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと。

  5. 8.5高血糖、糖尿病があらわれることがあるので、口渇、頻尿、全身倦怠感等の症状の発現に注意するとともに、定期的に検査を行うなど十分な観察を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1糖尿病の患者

糖尿病を悪化させることがある。

  1. 9.1.2横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある以下の患者
  • 甲状腺機能低下症の患者

  • 遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者

  • 薬剤性の筋障害の既往歴のある患者

  • アルコール中毒の患者

  1. 9.1.3重症筋無力症又はその既往歴のある患者

重症筋無力症(眼筋型、全身型)が悪化又は再発することがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎障害又はその既往歴のある患者

横紋筋融解症の報告例の多くが腎機能障害を有する患者であり、また、横紋筋融解症に伴って急激な腎機能の悪化が認められている。

  1. 9.2.2腎機能検査値異常のある患者

本剤とフィブラート系薬剤を併用する場合には、治療上やむを得ないと判断される場合にのみ併用すること。急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすい。やむを得ず併用する場合には、定期的に腎機能検査等を実施し、自覚症状(筋肉痛、脱力感)の発現、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇並びに血清クレアチニン上昇等の腎機能の悪化を認めた場合は直ちに投与を中止すること。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1肝代謝能が低下していると考えられる以下のような患者
  • 急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸

投与しないこと。本剤の血漿中濃度が上昇し、副作用の発現頻度が増加するおそれがある。また、本剤は主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。

  1. 9.3.2肝障害又はその既往歴のある患者(9.3.1に該当する患者を除く)

本剤は主に肝臓において作用し代謝されるので、肝障害を悪化させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験で出生児数の減少及び生存、発育に対する影響が認められ、胎児にも生存率低下と発育抑制が認められている。また、ラットに他のHMG-CoA還元酵素阻害剤を大量投与した場合に胎児の骨格奇形が報告されている。更に、ヒトでは、他のHMG-CoA還元酵素阻害剤で、妊娠3カ月までの間に服用したとき、胎児に先天性奇形があらわれたとの報告がある。

9.6 授乳婦

授乳婦には投与しないこと。ラットで乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

副作用が発現した場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。一般に生理機能が低下している。また、横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。

相互作用

  • 本剤は、主として肝の薬物代謝酵素CYP3A4により代謝される。また、P-糖蛋白質(P-gp)、乳癌耐性蛋白(BCRP)、有機アニオントランスポーター(OATP)1B1/1B3の基質である。

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• グレカプレビル・ピブレンタスビル
(マヴィレット)
グレカプレビル・ピブレンタスビル(400mg・120mg)との併用により、アトルバスタチンのAUCが8.28倍、Cmaxが22.0倍に上昇したとの報告がある。本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 機序:グレカプレビルのOATP1B1/1B3及びBCRP阻害、ピブレンタスビルのOATP1B1及びBCRP阻害に基づく作用によるものと考えられている。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• フィブラート系薬剤• ベザフィブラート
• 等
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 機序:フィブラート系薬剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。
危険因子:腎機能に関する臨床検査値に異常が認められる患者
• ニコチン酸製剤• ニセリトロール
• 等
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 機序:ニコチン酸製剤とHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用が示唆されている。
危険因子:腎機能障害
• 免疫抑制剤• シクロスポリン
• 等
1)筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。
2)シクロスポリンとの併用により、本剤のAUC0-24hが8.7倍に上昇したとの報告がある。
機序:1)シクロスポリンとHMG-CoA還元酵素阻害剤との副作用誘発性の相加作用、2)シクロスポリンによるHMG-CoA還元酵素阻害剤の代謝・胆汁中排泄に対する競合阻害に基づく相互作用、3)シクロスポリンによる本剤の肝への取り込み阻害に基づく相互作用が示唆されている。
危険因子:腎機能障害
• アゾール系抗真菌薬• イトラコナゾール
• 等
• エリスロマイシン
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。 機序:アゾール系抗真菌薬又はエリスロマイシンのCYP3Aに対する阻害作用が考えられている。
危険因子:腎機能障害
• クラリスロマイシン 本剤の血漿中薬物濃度の有意な上昇(Cmax:+55.9%、AUC0-Tlast:+81.8%)がみられた。 機序:クラリスロマイシンのCYP3A4に対する阻害作用が考えられている。
• HIVプロテアーゼ阻害剤• ロピナビル・リトナビル
• 等
ロピナビル・リトナビルとの併用により本剤のAUCが5.88倍に上昇するとの報告がある。 機序:これらの薬剤によるCYP3A4の阻害が考えられている。
ニルマトレルビル・リトナビル 併用により本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。本剤の副作用が発現しやすくなるおそれがあるため、十分な観察を行いながら慎重に投与し、必要に応じて減量や休薬等の適切な措置を講ずること。 機序:本剤の代謝を競合的に阻害するためと考えられている。
エンシトレルビル フマル酸 併用により本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 機序:エンシトレルビル フマル酸のCYP3Aに対する阻害作用が考えられている。
• グラゾプレビル グラゾプレビル(200mg)との併用により本剤の血漿中薬物濃度が上昇した(Cmax:5.66倍、AUC0-∞:3.00倍)との報告がある。 機序:グラゾプレビルによる腸管のCYP3A及びBCRPの阻害が考えられている。
• レテルモビル レテルモビルとの併用により本剤の血漿中薬物濃度が上昇した(Cmax:2.17倍、AUC0-∞:3.29倍)との報告がある。 機序:レテルモビルによるCYP3A、OATP1B1/1B3及びBCRPの阻害が考えられている。
• フチバチニブ 併用により本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現しやすくなるおそれがある。 機序:フチバチニブによるBCRPの阻害が考えられている。
• グレープフルーツジュース グレープフルーツジュース1.2L/日との併用により、本剤のAUC0-72hが約2.5倍に上昇したとの報告がある。 機序:グレープフルーツジュースによるCYP3A4の阻害が考えられている。
• エファビレンツ 本剤の血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-12%、AUC0-24h:-43%)との報告がある。 機序:エファビレンツによるCYP3A4の誘導が考えられている。
• リファンピシン リファンピシン投与17時間後に本剤を投与したところ本剤の血漿中薬物濃度が低下した(Cmax:-40%、AUC:-80%)との報告がある。 機序:リファンピシンによるCYP3A4の誘導が考えられている。
• ベキサロテン ベキサロテンとの併用により本剤のAUCが約50%低下したとの報告がある。 機序:ベキサロテンによるCYP3A4の誘導が考えられている。
• 陰イオン交換樹脂 本剤の血漿中薬物濃度が約25%低下したが、LDL-コレステロールの低下率はそれぞれを単独で使用したときより大きかった。 機序:これらの薬剤によるアトルバスタチンの吸収阻害(吸着)に基づく血漿中薬物濃度の低下が考えられている。
• ジゴキシン 定常状態において血漿中ジゴキシン濃度が上昇する(本剤10mg投与でCmax:+9.9%、AUC0-24h:+3.6%、CLr:129→128mL/min、80mg投与でCmax:+20.0%、AUC0-24h:+14.8%、CLr:160→149mL/min)ことが報告されている。併用する場合は、血漿中薬物濃度のモニターを十分に行うこと。 機序:本剤によるジゴキシンのP-gpを介した排出の抑制が示唆されている。
• 経口避妊薬• ノルエチンドロン-エチニルエストラジオール ノルエチンドロン(Cmax:+24%、AUC0-24h:+28%)及びエチニルエストラジオール(Cmax:+30%、AUC0-24h:+19%)の血漿中濃度の上昇が認められた。 機序:本剤によるノルエチンドロン及びエチニルエストラジオールの初回通過効果の減少が考えられている。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ACTH上昇 1〜5%未満
Al-P上昇 1〜5%未満
ALT上昇 5%以上
AST上昇 5%以上
BUN上昇 頻度不明
CK上昇 5%以上
HbA1c上昇 1〜5%未満
K上昇 1〜5%未満
LDH上昇 1〜5%未満
TSH上昇 1〜5%未満
γ-GTP上昇 5%以上
アミラーゼ上昇 1〜5%未満
アルドステロン低下 1〜5%未満
グルコース上昇 1〜5%未満
コリンエステラーゼ上昇 1〜5%未満
こわばり感 頻度不明
そう痒感 1〜5%未満
テストステロン低下 5%以上
めまい 1〜5%未満
下痢 1〜5%未満
不眠(症) 1〜5%未満
低血糖症 頻度不明
便秘 1〜5%未満
健忘症 頻度不明
光線過敏 頻度不明
全身倦怠(感) 1〜5%未満
勃起障害 頻度不明
動悸 頻度不明
口のしびれ 頻度不明
口内炎 1〜5%未満
口唇炎 頻度不明
口渇 頻度不明
味覚異常 頻度不明
1〜5%未満
咽頭不快感 頻度不明
嘔吐 1〜5%未満
嘔気 1〜5%未満
四肢しびれ(感) 頻度不明
女性化乳房 頻度不明
帯状疱疹 1〜5%未満
心窩部痛(心窩部の疼痛) 1〜5%未満
悪夢 頻度不明
悪心 頻度不明
抑うつ 頻度不明
排尿困難 頻度不明
末梢神経障害 頻度不明
浮腫(顔面・四肢等) 頻度不明
消化不良 頻度不明
無力症 頻度不明
熱感 頻度不明
爪の障害 頻度不明
異常感覚 頻度不明
痙攣 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 1〜5%未満
発赤 1〜5%未満
白血球減少 頻度不明
皮疹 1〜5%未満
皮膚乾燥 頻度不明
皮膚亀裂 頻度不明
眠気 頻度不明
着色尿 頻度不明
筋炎 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
耳鳴 頻度不明
肝障害 1〜5%未満
肺炎 1〜5%未満
胃不快感 1〜5%未満
胃炎 1〜5%未満
胆汁うっ滞性黄疸 頻度不明
背部痛 頻度不明
胸やけ 1〜5%未満
胸痛 頻度不明
脱毛症 頻度不明
脳梗塞 1〜5%未満
腱炎 頻度不明
腱痛 頻度不明
腹痛 1〜5%未満
腹部膨満感 1〜5%未満
膵炎 頻度不明
舌のしびれ 頻度不明
舌炎 頻度不明
舌痛 頻度不明
血中クレアチニン増加 頻度不明
血中ミオグロビン上昇 頻度不明
血小板減少 頻度不明
血尿 頻度不明
血清鉄低下 1〜5%未満
貧血 頻度不明
軟便 1〜5%未満
関節痛 頻度不明
霧視 頻度不明
頭痛 1〜5%未満
頸・肩のこり 頻度不明
頻尿 頻度不明
頻脈 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

アトルバスタチンは血液中のコレステロール量を調節する主要臓器である肝臓のHMG-CoA還元酵素を選択的かつ競合的に阻害し、アトルバスタチンと同程度の活性を有する代謝物とともに、肝臓のコレステロール合成を抑制する。その結果、アトルバスタチンは肝臓のLDL受容体数を増加させ、かつリポ蛋白分泌を抑制することにより血中脂質量を低下させる。また、アトルバスタチンは血中脂質動態を改善して、高コレステロール血症に伴う動脈硬化の発症を抑制する22)。

18.2 コレステロール合成抑制作用

ヒト肝癌細胞由来HepG2細胞において、アトルバスタチンはコレステロールの生合成経路の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を選択的かつ競合的に阻害し、酢酸からのコレステロール合成を濃度依存的に抑制した23)。 更にアトルバスタチンは経口投与により、ラットの肝コレステロール合成を類薬と比較して長く抑制した24)。

18.3 高脂血症モデル動物における脂質低下作用

  1. 18.3.1コレステロール低下作用

コレステロール負荷ウサギ及びコレステロール負荷ミニブタにおいて、アトルバスタチンは経口投与により血漿総コレステロール値を低下させるとともに、LDL-コレステロール値及び血漿アポB値を低下させた25),26)。LDL受容体欠損マウス及びWHHLウサギにおいて、アトルバスタチンは血漿総コレステロール値及びLDL-コレステロール値を低下させた27),28)。

  1. 18.3.2トリグリセリド低下作用

コレステロール負荷ミニブタ及びショ糖負荷高トリグリセリド血症ラットにおいて、アトルバスタチンは血中トリグリセリド値を低下させた26),29)。

18.4 動脈硬化進展抑制作用

コレステロール負荷内皮傷害ウサギ及びWHHLウサギにおいて、アトルバスタチンは動脈硬化病変面積及び血管壁コレステロール含量を低下させた25),28)。

18.5 代謝物の薬理作用

ラット肝ミクロソームにおいて、ヒトにおける主代謝物であるアミド結合位置のベンゼン環の4位の水酸化体(M-1)及び2位の水酸化体(M-2)は、アトルバスタチンと同程度のHMG-CoA還元酵素阻害活性を示した30)。

18.6 リポ蛋白代謝に対する作用

HepG2細胞において、アトルバスタチンは細胞内コレステロール含量を低下させるとともに、肝LDL受容体mRNA発現量及び肝LDL受容体活性を増加させ、アポB分泌量及びトリグリセリド分泌量を低下させた31),32)。正常モルモットにおいて、アトルバスタチンは肝LDL受容体活性を増加させるとともに、VLDL-アポB分泌速度を低下させた33)。コレステロール負荷ミニブタにおいて、アトルバスタチンはVLDL-アポB産生速度を低下させた26)。LDL受容体欠損マウスにおいて、アトルバスタチンはコレステロール分泌速度を低下させた27)。ショ糖負荷高トリグリセリド血症ラットにおいて、アトルバスタチンはトリグリセリド分泌速度を低下させた29)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人6例に、アトルバスタチン5注)、10、20及び40mgを絶食下単回経口投与した結果、血漿中未変化体のCmax及びAUC0-∞は投与量に比例して増加し、Tmax及び半減期はほぼ一定であったことから、アトルバスタチンの体内動態は線形性を示すと考えられた1)。なお、日本人と外国人との体内動態を比較した結果、個人差を上回る人種差は認められなかった2)。

投与量
(mg/man)
Cmax(ng/mL) Tmax
(h)
t1/2
(h)
AUC0-∞
(ng・h/mL)
5 2.64±1.36 0.6±0.2 10.60±2.91 17.33±9.29
10 3.42±1.51 0.8±0.3 9.44±2.50 34.57±15.79
20 11.29±4.42 0.9±0.6 10.69±2.91 50.87±18.44
40 27.05±10.75 0.9±0.6 10.08±2.65 117.91±40.88

(平均値±標準偏差)

また、アトルバスタチン10mgを健康成人6例に単回経口投与したときの血漿中主代謝物であるアミド結合位置のベンゼン環の2位の水酸化物(M-2、o-OH体)のTmax、Cmax及び半減期はそれぞれ6.17時間、1.39ng/mL及び8.00時間であった1)。

アトルバスタチンを健康成人に10mg単回経口投与したときの血漿中未変化体及びM-2濃度推移

  1. 16.1.2反復投与

健康成人6例に、アトルバスタチン10及び20mgを1日1回朝食後、7日間反復経口投与した結果、血漿中薬物濃度は投与開始後4日目までに定常状態に到達した。 また、1日目と7日目の血漿中薬物濃度を比較すると、20mg投与群で上昇しているものの有意な差ではなく、蓄積性は認められなかった3)。

  1. 16.1.3生物学的同等性試験
  • 〈アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」〉

アトルバスタチン錠5mg「ケミファ」とリピトール錠5mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(アトルバスタチンとして5mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された4)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-48h
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
t1/2
(h)
アトルバスタチン錠
5mg「ケミファ」
12.5814
±5.3892
2.0850
±1.5679
1.22
±1.11
9.36
±2.48
リピトール錠5mg 12.3228
±5.7405
2.0676
±1.1358
0.81
±0.48
9.98
±2.91

(平均値±標準偏差, n=47)

  • 〈アトルバスタチン錠10mg「ケミファ」〉

アトルバスタチン錠10mg「ケミファ」とリピトール錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(アトルバスタチンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された4)。

判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-48h
(ng・h/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(h)
t1/2
(h)
アトルバスタチン錠
10mg「ケミファ」
24.5892
±10.7830
4.5806
±2.5349
1.45
±1.15
10.14
±2.84
リピトール錠10mg 25.8629
±11.0151
4.8994
±2.3961
0.88
±0.72
10.11
±3.21

(平均値±標準偏差, n=54)

血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.2 吸収

  1. 16.2.1食事の影響

健康成人12例でアトルバスタチン10mgを絶食下及び食後に単回経口投与した結果、アトルバスタチンの吸収速度は食事により低下するものの、吸収率はほとんど影響を受けなかった5)。

16.3 分布

  1. 16.3.1蛋白結合率

ヒト血漿を用いたin vitroの実験で、蛋白結合率は95.6~99.0%以上を示した6)。

16.4 代謝

健康成人6例にアトルバスタチン10及び40mgを単回経口投与したとき、血漿中にアミド結合位置のベンゼン環の4位の水酸化体(M-1)及び2位の水酸化体(M-2)の2種類が確認されているが、血漿中主活性代謝物はM-2であった1)。 アトルバスタチンの主要代謝臓器は肝臓であり、M-1及びM-2はCYP3A4によって生成することが明らかにされている7)。

16.5 排泄

健康成人に14C-アトルバスタチンを経口投与したとき、放射能の尿中排泄率は極めて低く(<2%)8)、糞中に未変化体、M-1及びM-2がそれぞれ糞中放射能の8.3%、11.7%及び18.2%排泄された9)。更に、14C-アトルバスタチンを用いたヒト胆汁中排泄試験では、投与された放射能の43.7~70.2%が胆汁中に排泄され、未変化体の他にM-1、M-2及びM-2のグルクロン酸抱合体が同定された10)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

腎機能正常者8例及び腎機能障害者11例にアトルバスタチン10mgを1日1回2週間反復経口投与したとき、腎機能障害は、アトルバスタチンの薬効及び体内動態に影響を及ぼさなかった11)(外国人データ)。

  1. 16.6.2肝機能障害患者

健康成人及び肝硬変患者8例ずつにアトルバスタチン10mgを1日1回2週間反復経口投与したとき、肝硬変患者では健康成人に比べてChild-Pugh A患者及びChild-Pugh B患者において、Cmaxではそれぞれ5.5倍及び14.4倍、AUC0-24hではそれぞれ4.4倍及び9.8倍の増加、Tmaxではいずれも1/2の短縮が認められたが半減期はほとんど変化しなかった。また、血清脂質に対する作用には差がなかった12)(外国人データ)。

  1. 16.6.3高齢者

健康高齢者(66~73歳)6例及び若年者(20~22歳)6例に、アトルバスタチン10mgを絶食下単回経口投与した結果、高齢者は若年者に比べてCmax及びAUC0-∞は約2倍に増加したが、Tmax及び半減期に差は認められなかった13)。

注)本剤の承認された用法及び用量は、アトルバスタチンとして10mgを1日1回経口投与である。なお、年齢、症状により適宜増減できるが、重症の場合は、高コレステロール血症で1日20mgまで、家族性高コレステロール血症で1日40mgまでの増量である。