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胃潰瘍、十二指腸潰瘍、逆流性食道炎
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下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
効能・効果
用法・用量
- 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍〉
通常、成人にはニザチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。また1回300mgを1日1回(就寝前)経口投与することもできる。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 〈逆流性食道炎〉
通常、成人にはニザチジンとして1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 〈下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
通常、成人にはニザチジンとして1回75mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1薬物過敏症の既往歴のある患者
9.2 腎機能障害患者
血中濃度が持続するので、投与量を減ずるか投与間隔をあけて使用すること。本剤は腎排泄が主であるため、腎機能障害患者に150mgを経口投与した場合、腎機能低下にともなう血漿中半減期の遅延と、血漿クリアランスの低下がみられた。
9.3 肝機能障害患者
本剤は主として肝臓で代謝されるので、血中濃度が上昇するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠ウサギへの1500mg/kg投与群において、流産、胎仔体重の低下及び生存胎仔数の減少がみられている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び新生仔の発育障害がみられている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
- 9.8.1血中濃度の持続
腎機能の程度に応じて用量ならびに投与間隔に留意するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多いため血中濃度が持続するおそれがある。
- 9.8.2血液系副作用
用量ならびに投与間隔に留意し定期的に血液検査を行う等、患者の状態を観察し慎重に投与すること。高齢者に血小板減少、白血球減少、貧血等の血液系副作用の発現率が高い傾向が認められている。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ゲフィチニブ | これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 | これらの薬剤の溶解性がpHに依存することから、胃内pHが持続的に上昇した条件下において、これらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱するおそれがある。 |
| 合成抗菌剤 プルリフロキサシン |
これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 | これらの薬剤の溶解性がpHに依存することから、胃内pHが持続的に上昇した条件下において、これらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱するおそれがある。 |
| アタザナビル硫酸塩 | これらの薬剤の血中濃度が低下するおそれがある。 | これらの薬剤の溶解性がpHに依存することから、胃内pHが持続的に上昇した条件下において、これらの薬剤の吸収が低下し、作用が減弱するおそれがある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT上昇 | 1%未満 |
| AST上昇 | 1%未満 |
| しびれ | 1%未満 |
| じん麻疹 | 1%未満 |
| せん妄 | 頻度不明 |
| そう痒感 | 1%未満 |
| ねむけ | 1%未満 |
| めまい | 1%未満 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 乳汁分泌 | 1%未満 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 口渇 | 1%未満 |
| 嘔気 | 1%未満 |
| 失見当識 | 頻度不明 |
| 女性型乳房 | 1%未満 |
| 好酸球増多 | 1%未満 |
| 痙攣 | 頻度不明 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 白血球減少 | 1%未満 |
| 肝機能異常 | 1%未満 |
| 腹部膨満感 | 1%未満 |
| 血小板減少 | 1%未満 |
| 貧血 | 1%未満 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 顆粒球減少 | 頻度不明 |
| 顔面浮腫 | 1%未満 |
| 黄疸 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体を選択的に遮断し、胃酸分泌抑制作用を示す。
18.2 ヒトでの作用
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18.2.1胃酸分泌抑制作用
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(1)基礎分泌
健康成人に150mgを経口投与した結果、酸分泌量は投与2時間後において約93%抑制された40) 。
- (2)テトラガストリン刺激分泌
健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、テトラガストリン(4μg/kg)筋注後2時間の酸分泌量はそれぞれ76.2%、92.2%抑制された41) 。
- (3)ベタゾール刺激分泌
健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、ベタゾール(1.5mg/kg)筋注後2時間の酸分泌量はそれぞれ92.3%、98.9%抑制された42) 。
- (4)食餌刺激分泌
健康成人に75mg及び150mgを経口投与した結果、食餌刺激後2時間の酸分泌量はそれぞれ83.0%、89.3%抑制された43) 。
- (5)夜間分泌
健康成人に150mgを経口投与した結果、夜間8時間の酸分泌量は89.8%抑制された44) 。
- (6)24時間分泌
健康成人に1回300mgを1日1回(就寝前)又は1回150mgを1日2回(朝食後、就寝前)経口投与した結果、胃内のpHは上昇し、特に夜間において顕著であった45) 。
- 18.2.2ペプシン分泌抑制作用
健康成人に150mg経口投与した結果、夜間8時間のペプシン分泌量は60.0%抑制された44) 。
- 18.2.3胃排出促進作用
慢性胃炎患者に1回75mg、胃潰瘍患者に1回150mgを1日2回経口投与し、アセトアミノフェン法により胃排出能を検討した結果、胃排出能は有意に促進された46),47) 。
- 18.2.4唾液分泌促進作用
健康成人に150mgを1回経口投与し、基礎唾液分泌量を測定した結果、唾液分泌量の有意な増加が認められた48) 。
- 18.2.5抗アンドロゲン作用
健康成人に1回150mg1日2回9週間経口投与した結果、血清プロラクチン、LH、FSH、テストステロン及び成長ホルモン値は投与前後において有意な変動は認められなかった。また消化性潰瘍患者に1回150mg1日2回6~8週間経口投与した結果、血清プロラクチン値は投与前後において有意な変動は認められなかった9),49) 。
18.3 動物での作用
- 18.3.1H2受容体拮抗作用
ラット摘出子宮を用いたH2受容体拮抗作用は、シメチジンに比し10倍強力であった50) 。
- 18.3.2胃酸分泌抑制作用
ウシガエル単離胃粘膜のヒスタミン刺激に対する胃酸分泌抑制作用はシメチジンに比し17.8倍強力であった51) 。 またラット及びイヌのヒスタミン刺激に対する胃酸分泌抑制作用はシメチジンに比し5.2~10.0倍強力であった52) 。
- 18.3.3実験潰瘍に対する作用
ラットの水浸拘束ストレス胃損傷、ヒスタミン胃損傷及びアスピリン胃損傷に対して経口投与した結果、シメチジンに比し1.6~20.0倍強力な抗潰瘍作用を示し、またメピリゾール十二指腸潰瘍に対してもシメチジンに比し、13.8倍強力な抗潰瘍作用を示した52) 。
- 18.3.4胃粘膜プロスタグランジン含量に及ぼす影響
ラットに胃酸分泌抑制用量を5日間連続皮下投与した結果、胃粘膜プロスタグランジン量に対して影響は認められなかった53) 。
- 18.3.5胃粘膜血流に及ぼす影響
イヌの基礎酸分泌状態において静脈内投与した結果、胃粘膜血流量に対して影響は認められなかった54) 。
- 18.3.6急性胃粘膜病変に対する作用
ラットのタウロコール酸-ヒスタミン及びタウロコール酸-セロトニン胃粘膜損傷に対して経口投与した結果、シメチジンに比し9~10倍強力な胃粘膜損傷抑制作用を示した55) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人男性(20例)に150mgを絶食下経口投与したときの血漿中未変化体濃度推移及び薬物動態パラメータは、以下の通りであった1) 。
| Tmax (hr) |
Cmax (ng/mL) |
AUC0-24hr (ng・hr/mL) |
T1/2 (hr) |
|---|---|---|---|
| 1.1±0.5 | 1621.8±492.0 | 4183.05±715.56 | 1.67±0.16 |
(Mean±SD, n=20)
- 16.1.2連続投与
健康成人男性(各群6例)に150mgを1日2回又は300mgを1日1回7日間連続経口投与した結果、蓄積性は認められなかった2) 。
16.2 吸収
- 16.2.1バイオアベイラビリティ
健康成人男性(12例)に対する150mg経口投与のバイオアベイラビリティは98%であった3) (外国人データ)。
- 16.2.2食事の影響
健康成人男性(10例)に150mgを絶食及び非絶食下で12時間おきに5回連続投与した結果、食事による影響は認められなかった3) (外国人データ)。
16.3 分布
- 16.3.1組織移行
ラットに14C-ニザチジン5mg/kgを単回投与した30分後に各組織濃度は最高値に達し、以後速やかに減少した。特に胃、小腸、肝臓、腎臓、膀胱で高い濃度を示し、大脳及び小脳への移行は低かった4) 。
- 16.3.2蛋白結合率
ヒト血漿蛋白結合率は、0.1~10μg/mLの場合、23.9~45.4%であった5) (in vitro)。
16.4 代謝
健康成人男性(各群6例)に75mg、150mg又は300mgを経口投与したときの尿中代謝物は、未変化体が主であり、その他N-desmethyl体(6.8~7.6%)及びS-oxide体(2.3~2.7%)であった6) 。
16.5 排泄
健康成人男性(12例)に75mg、150mg又は300mgを経口投与した結果、24時間以内の未変化体の尿中排泄率は、投与量の62.8~64.9%であった6) 。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害患者の体内動態
腎機能障害を有する成人男性(20例)を対象に150mgを単回経口投与し薬物動態を検討したところ、腎機能障害の程度に比例して、血中消失半減期の延長及びクリアランスの減少が認められた7) (外国人データ)。
| クレアチニンクリアランス (mL/min) |
血漿中半減期 (hr) |
血漿クリアランス (L/kg/hr) |
|
|---|---|---|---|
| Ccr>90 | n=6 | 1.6±0.1 | 0.57±0.08 |
| 75≧Ccr≧50 | n=2 | 2.1±0.3 | 0.34±0.32 |
| 50>Ccr≧10 | n=6 | 4.1±0.7 | 0.22±0.06 |
| 10>Ccr | n=6 | 5.3±2.4 | 0.20±0.05 |
- 16.6.2高齢者の体内動態
高齢者(12例)(平均72歳、66~79歳)に100mg~300mgを経口投与した結果、腎機能の正常な高齢者では若年者(8例)(平均40歳、25~48歳)と同等の薬物動態を示した8) (外国人データ)。