Clinical snapshot

つくしA・M配合散

炭酸水素ナトリウム炭酸マグネシウム沈降炭酸カルシウム乾燥水酸化アルミニウムゲルジアスメンケイヒ末ニガキ末ショウキョウ末ウイキョウ末カンゾウ末オウバク末

添付文書改訂 2022年11月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2高カルシウム血症の患者[血中カルシウム濃度が上昇し、症状を悪化させるおそれがある。]

  3. 2.3透析療法を受けている患者[長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれるおそれがある。]

  4. 2.4ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠高血圧症候群等)[ナトリウムの貯留増加により症状が悪化するおそれがある。]

  5. 2.5甲状腺機能低下症又は副甲状腺機能亢進症の患者[血中カルシウム濃度の上昇により病態に悪影響を及ぼすおそれがある。]

効能・効果

  • 下記消化器症状の改善

  • 食欲不振、胃部不快感、胃もたれ、嘔気・嘔吐

用法・用量

通常、成人には1回1.0~1.3gを1日3回食後に経口投与する。 なお、症状に応じ適宜増量する。小児には年齢に応じて減量する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1浮腫のある患者

水分やナトリウム貯留が生じやすく、症状を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.2心機能障害のある患者

水分やナトリウム貯留が生じやすく、浮腫等の症状を悪化させるおそれがある。

  1. 9.1.3高血圧症の患者

水分やナトリウム貯留が生じやすく、血圧をさらに上昇させるおそれがある。

  1. 9.1.4重篤な消化管潰瘍のある患者

炭酸水素ナトリウムを配合しているため、症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.5肺機能障害のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.6リン酸塩低下のある患者

アルミニウムにより無機リンの吸収が阻害される。

  1. 9.1.7低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者

症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1透析療法を受けている患者

投与しないこと。

  1. 9.2.2腎機能障害患者(透析療法を受けている患者を除く)

定期的に血中アルミニウム、リン、カルシウム、アルカリフォスファターゼ等の測定を行うこと。長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

用量に留意すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• ビタミンD製剤• アルファカルシドール
カルシトリオール等
高カルシウム血症があらわれやすくなるので注意すること。 ビタミンDはカルシウムの腸管からの吸収を亢進する。
• ニューキノロン系抗菌剤• エノキサシン水和物
ノルフロキサシン
オフロキサシン等
• テトラサイクリン系抗生物質• テトラサイクリン塩酸塩
ミノサイクリン塩酸塩等
本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあるので、同時に服用させないなど注意すること。この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。 本剤の金属カチオンと難溶性の錯塩を形成し、併用薬剤の消化管からの吸収が低下する。
大量の牛乳
カルシウム製剤
Milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、症状が発現した場合には投与を中止すること。 本剤は炭酸水素ナトリウム、沈降炭酸カルシウム等を含有するため、併用により血中カルシウムの吸収を亢進する。
その他の併用薬剤 併用薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがある。この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。 本剤の吸着作用又は消化管内・体液のpH上昇による作用と考えられる。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
低カリウム血症 頻度不明
体重増加 頻度不明
便秘 頻度不明
尿路結石 頻度不明
浮腫 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
長期・大量投与により腎結石 頻度不明
長期投与により高マグネシウム血症 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  1. 18.1.1炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウム

炭酸水素ナトリウムは速効性の制酸作用を示し、炭酸マグネシウム、沈降炭酸カルシウムは比較的持続性の制酸作用を示す1) 。

  1. 18.1.2乾燥水酸化アルミニウムゲル

過量の胃酸を中和し、また、粘膜を被覆保護する作用を有する2) 。

  1. 18.1.3芳香性健胃薬(ケイヒ末、ウイキョウ末)

生薬に含まれるケイヒアルデヒド(ケイヒ)、アネトール(ウイキョウ)を主成分とする精油の芳香が嗅覚を刺激することにより、反射的に消化液分泌を促進し食欲を増進する。また、精油成分は胃粘膜の直接刺激により、消化管運動を促進する3) 。

  1. 18.1.4苦味性健胃薬(ニガキ末、オウバク末)

ニガキ及びオウバクに含有される苦味質及びアルカロイド等の苦味成分は、口腔内において味覚を刺激することにより消化液分泌や胃運動を促進する3) 。

  1. 18.1.5芳香辛味性健胃薬(ショウキョウ末)

ショウキョウは精油(zingiberol)と辛味成分(gingerol)を含有し、直接的及び反射的に消化液分泌や胃運動を促進し、また、口腔内に爽快感をもたらす。

  1. 18.1.6カンゾウ末

鎮痙作用により胃の緊張を緩和する2) 。

  1. 18.1.7ジアスメン

α-アミラーゼで、でんぷん消化力を有する。