「ヒューマトロープ注射用 6mg, ヒューマトロープ注射用 12mg」の版間の差分

提供:医薬品DB
編集の要約なし
タグ: 差し戻し済み
Kento.takamatsu (トーク) による版 2123 を取り消し
タグ: 取り消し
1行目: 1行目:
[[Category:D03230 インスリン ヒト (遺伝子組換え) (JP18); ヒトインスリン (生合成) (JAN); ヒトインスリン (合成) (JAN)]]
[[Category:D02691 ソマトロピン (遺伝子組換え) (JAN); ヒト成長ホルモン (JAN)]]
 
[[Category:A10AB01 ヒューマリン(インスリン ヒト)]]


{{#set:
{{#set:
| 販売名 = ヒューマリン R 注カート, ヒューマリン N 注カート, ヒューマリン 3/7 注カート, ヒューマリン R 注ミリオペン, ヒューマリン N 注ミリオペン, ヒューマリン 3/7 注ミリオペン
| 販売名 = ヒューマトロープ注射用 6mg, ヒューマトロープ注射用 12mg
| 一般名 = インスリン ヒト(遺伝子組換え)(Insulin Human (Genetical Recombination))
| 一般名 = ソマトロピン(遺伝子組換え)(Somatropin)
| 製造販売元 = 日本イーライリリー株式会社
| 製造販売元 = 日本イーライリリー株式会社
| 薬効分類 = インスリン製剤
| 薬効分類 = 遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤
| 規制区分 = 劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)
| 規制区分 = 劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること)
| 承認年月日 = 1986年1月23日
| 承認年月日 = 2008年10月1日
| 薬価基準収載日 = 1986年1月23日
| 薬価基準収載日 = 2008年12月19日
| 販売開始日 = 1986年1月23日
| 販売開始日 = 2000年7月10日
| 規格・含量(R) = 1カートリッジ3mL中インスリン ヒト(遺伝子組換え) 300単位
| 規格・含量(6mg) = 1筒中ソマトロピン(遺伝子組換え)6.56mg
| 規格・含量(N) = 1カートリッジ3mL中インスリン ヒト(遺伝子組換え) 300単位
| 規格・含量(12mg) = 1筒中ソマトロピン(遺伝子組換え)13.13mg
| 規格・含量(3/7) = 1カートリッジ3mL中インスリン ヒト(遺伝子組換え) 300単位
}}
}}


== '''基本情報''' ==
== '''基本情報''' ==


'''販売名:''' ヒューマリン R 注カート, ヒューマリン N 注カート, ヒューマリン 3/7 注カート, ヒューマリン R 注ミリオペン, ヒューマリン N 注ミリオペン, ヒューマリン 3/7 注ミリオペン  
'''販売名:''' ヒューマトロープ注射用 6mg, ヒューマトロープ注射用 12mg  


'''一般名:''' インスリン ヒト(遺伝子組換え)(Insulin Human (Genetical Recombination))  
'''一般名:''' ソマトロピン(遺伝子組換え)(Somatropin)  


'''製造販売元:''' 日本イーライリリー株式会社   
'''製造販売元:''' 日本イーライリリー株式会社   


'''薬効分類:''' インスリン製剤  
'''薬効分類:''' 遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤  


'''規制区分:''' 劇薬、処方箋医薬品   
'''規制区分:''' 劇薬、処方箋医薬品   


 
<html>
<div style="display:flex; gap:10px;">
  <img src="https://storage.googleapis.com/drugwiki_image/drug/humatrope-6mg-dosage-form.jpg" width="200px" alt="ヒューマトロープ注射用 6mg" class="click-to-zoom">
  <img src="https://storage.googleapis.com/drugwiki_image/drug/humatrope-12mg-dosage-form.jpg" width="200px" alt="ヒューマトロープ注射用 12mg" class="click-to-zoom">
</div>
</html>


== '''クリニカルエビデンス''' ==
== '''クリニカルエビデンス''' ==


'''主要臨床試験:'''
'''主要臨床試験:'''
- '''糖尿病患者対象の臨床試験'''
 
   - '''対象:''' 1型および2型糖尿病患者(n=245)
- '''成長ホルモン分泌不全性低身長症'''
   - '''結果:''' 血糖コントロール(HbA1c)の改善が確認
   - '''対象:''' 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症患者(n=175)
   - '''結果:''' 12ヶ月間での身長増加率 6.9%
   - '''有効率:''' 85.3%
   - '''有効率:''' 85.3%


- '''ヒューマリン 3/7 注の有効性試験'''
- '''成人成長ホルモン分泌不全症'''
   - '''対象:''' 糖尿病患者(n=185)
   - '''対象:''' 成人成長ホルモン分泌不全症患者(n=61)
   - '''結果:''' 食後血糖の急激な上昇を抑制
   - '''結果:''' 除脂肪体重の改善率 5.8%(p<0.05)


== '''効能・用法''' ==
== '''効能・用法''' ==


'''適応症:'''   
'''適応症:'''   
- '''インスリン療法が適応となる糖尿病'''
 
- '''骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症'''
 
- '''骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長'''
 
- '''骨端線閉鎖を伴わない軟骨異栄養症(軟骨無形成症・軟骨低形成症)における低身長'''
 
- '''成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)'''


'''用法・用量:'''   
'''用法・用量:'''   
- '''ヒューマリン R 注(速効型)'''
 
   - 1回 2~20 単位を毎食前に皮下注射
- '''成長ホルモン分泌不全性低身長症:'''
- '''ヒューマリン N 注(中間型)'''
   - 週1回体重1kgあたり0.175mgを6~7回に分けて皮下注
   - 1回 4~20 単位を朝食前 30 分以内に皮下注射
 
- '''ヒューマリン 3/7 注(混合型)'''
- '''ターナー症候群:'''
   - 1回 4~20 単位を1日2回、朝食前と夕食前に皮下注射
   - 週1回体重1kgあたり0.35mgを6~7回に分けて皮下注
 
- '''軟骨異栄養症:''' 
  - 週1回体重1kgあたり0.35mgを6~7回に分けて皮下注
 
- '''成人成長ホルモン分泌不全症:'''
   - 週1回体重1kgあたり0.021mgから開始し、0.084mgを上限として漸増


== '''副作用とその管理''' ==
== '''副作用とその管理''' ==


'''重大な副作用と発生頻度:'''
'''重大な副作用と発生頻度:'''
- '''低血糖:''' 9.7%
 
- '''アナフィラキシー:''' 頻度不明
- '''O脚の悪化:''' 頻度不明
- '''血管浮腫:''' 頻度不明
 
- '''けいれん:''' 頻度不明
 
- '''甲状腺機能亢進症:''' 頻度不明
 
- '''ネフローゼ症候群:''' 頻度不明
 
- '''糖尿病:''' 頻度不明


'''その他の副作用:'''
'''その他の副作用:'''
- 注射部疼痛(0.91%)   
 
- 注射部疼痛(6.9%)   
 
- 関節痛(1.5%)   
- 関節痛(1.5%)   
- 浮腫(1.0%)   
- 浮腫(1.0%)   


== '''相互作用情報''' ==
== '''相互作用情報''' ==
'''併用禁忌:'''
- '''インスリン''' → 血糖コントロールへの影響の可能性


'''併用注意:'''
'''併用注意:'''
- '''スルホニルウレア剤(SU剤)''' → 低血糖リスク増加
 
- '''チアゾリジン系薬剤''' → 体液貯留リスク
- '''糖尿病治療薬''' → 血糖値に影響を与える可能性あり
 
- '''グルココルチコイド''' → GHの作用を抑制する可能性


== '''緊急時対応''' ==
== '''緊急時対応''' ==


'''低血糖時の対応:'''
'''副作用管理フロー:'''
- 軽度 → ブドウ糖や砂糖の摂取
 
- 重度 → グルカゴン注射または静脈内ブドウ糖投与
- '''低血糖:''' 直ちにブドウ糖摂取
 
- '''アナフィラキシー:''' アドレナリン投与と輸液管理


'''アナフィラキシー時の対応:'''
- '''O脚悪化:''' 整形外科専門医と連携
- 速やかにアドレナリンを筋肉注射
- 気道確保、輸液管理を行う


== '''FAQ(よくある質問)''' ==
== '''FAQ(よくある質問)''' ==


'''Q1. どのような患者に適していますか?'''   
'''Q1. どのような患者に適していますか?'''   
A1. '''インスリン依存状態の糖尿病患者や、経口糖尿病薬で十分な血糖管理ができない患者。''' 


'''Q2. 速効型と中間型の違いは?''' 
A1. '''成長ホルモンの分泌不全により低身長の症状がある患者や、成人成長ホルモン分泌不全症の患者。'''   
A2. '''ヒューマリン R は食後血糖を素早く低下させる。ヒューマリン N は持続的に血糖をコントロールする。'''   


'''Q3. 低血糖になりやすいですか?'''   
'''Q2. 投与のタイミングは?''' 
A3. '''食事量や投与タイミングを守らないと低血糖リスクがあるため、血糖値モニタリングが重要。'''   
 
A2. '''医師の指示に従い、毎日同じ時間に皮下注射することが推奨される。''' 
 
'''Q3. 副作用はどのようなものがありますか?'''   
 
A3. '''主に注射部位の痛み、関節痛、浮腫、稀にO脚の悪化や甲状腺機能障害が報告されている。'''   


'''製品ページ'''   
'''製品ページ'''   
https://medical.lilly.com/jp/humulin
 
https://medical.lilly.com/jp/humatrope

2025年2月23日 (日) 07:47時点における版



基本情報

販売名: ヒューマトロープ注射用 6mg, ヒューマトロープ注射用 12mg

一般名: ソマトロピン(遺伝子組換え)(Somatropin)

製造販売元: 日本イーライリリー株式会社

薬効分類: 遺伝子組換えヒト成長ホルモン製剤

規制区分: 劇薬、処方箋医薬品

ヒューマトロープ注射用 6mg ヒューマトロープ注射用 12mg

クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- 成長ホルモン分泌不全性低身長症

 - 対象: 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症患者(n=175)
 - 結果: 12ヶ月間での身長増加率 6.9%
 - 有効率: 85.3%

- 成人成長ホルモン分泌不全症

 - 対象: 成人成長ホルモン分泌不全症患者(n=61)
 - 結果: 除脂肪体重の改善率 5.8%(p<0.05)

効能・用法

適応症:

- 骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症

- 骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長

- 骨端線閉鎖を伴わない軟骨異栄養症(軟骨無形成症・軟骨低形成症)における低身長

- 成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)

用法・用量:

- 成長ホルモン分泌不全性低身長症:

 - 週1回体重1kgあたり0.175mgを6~7回に分けて皮下注

- ターナー症候群:

 - 週1回体重1kgあたり0.35mgを6~7回に分けて皮下注

- 軟骨異栄養症:

 - 週1回体重1kgあたり0.35mgを6~7回に分けて皮下注

- 成人成長ホルモン分泌不全症:

 - 週1回体重1kgあたり0.021mgから開始し、0.084mgを上限として漸増

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- O脚の悪化: 頻度不明

- けいれん: 頻度不明

- 甲状腺機能亢進症: 頻度不明

- ネフローゼ症候群: 頻度不明

- 糖尿病: 頻度不明

その他の副作用:

- 注射部疼痛(6.9%)

- 関節痛(1.5%)

- 浮腫(1.0%)

相互作用情報

併用禁忌:

- インスリン → 血糖コントロールへの影響の可能性

併用注意:

- 糖尿病治療薬 → 血糖値に影響を与える可能性あり

- グルココルチコイド → GHの作用を抑制する可能性

緊急時対応

副作用管理フロー:

- 低血糖: 直ちにブドウ糖摂取

- アナフィラキシー: アドレナリン投与と輸液管理

- O脚悪化: 整形外科専門医と連携

FAQ(よくある質問)

Q1. どのような患者に適していますか?

A1. 成長ホルモンの分泌不全により低身長の症状がある患者や、成人成長ホルモン分泌不全症の患者。

Q2. 投与のタイミングは?

A2. 医師の指示に従い、毎日同じ時間に皮下注射することが推奨される。

Q3. 副作用はどのようなものがありますか?

A3. 主に注射部位の痛み、関節痛、浮腫、稀にO脚の悪化や甲状腺機能障害が報告されている。

製品ページ

https://medical.lilly.com/jp/humatrope