「セプーロチン静注用1000単位」の版間の差分
Kento.takamatsu (トーク | 投稿記録) ページの作成:「Category:D08796 乾燥濃縮人活性化プロテインC; 乾燥濃縮人プロテインC {{#set: | 販売名 = セプーロチン静注用1000単位 | 一般名 = 乾燥濃縮人プロテイン C (Freeze-dried human protein C concentrate) | 製造販売元 = 武田薬品工業株式会社 | 販売提携 = 該当なし | 薬効分類 = 抗凝固剤 | 規制区分 = 特定生物由来製品、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用す…」 |
Kento.takamatsu (トーク | 投稿記録) 編集の要約なし |
||
25行目: | 25行目: | ||
'''規制区分:''' 特定生物由来製品、処方箋医薬品 | '''規制区分:''' 特定生物由来製品、処方箋医薬品 | ||
<html> | |||
<div style="display:flex; gap:10px;"> | |||
<img src="https://storage.googleapis.com/drugwiki_image/drug/%E3%82%BB%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%81%E3%83%B3%E9%9D%99%E6%B3%A8%E7%94%A81000%E5%8D%98%E4%BD%8D_%E3%82%BB%E3%83%97%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%81%E3%83%B3%E9%9D%99%E6%B3%A8%E7%94%A81000%E5%8D%98%E4%BD%8D.png" width="200px" alt="セプーロチン静注用1000単位" class="click-to-zoom"> | |||
</div> | |||
</html> | |||
== '''クリニカルエビデンス''' == | == '''クリニカルエビデンス''' == | ||
'''主要臨床試験:''' | '''主要臨床試験:''' | ||
- '''先天性プロテインC欠乏症治療における有効性試験''' | - '''先天性プロテインC欠乏症治療における有効性試験''' | ||
- '''国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(TAK-662-1501)''' | - '''国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(TAK-662-1501)''' | ||
- 4例 8件のオンデマンド治療: '''100% effective''' | - 4例 8件のオンデマンド治療: '''100% effective''' | ||
- 1例 1件の周術期短期補充: 血栓塞栓性事象なし | - 1例 1件の周術期短期補充: 血栓塞栓性事象なし | ||
- '''海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(400101試験)''' | - '''海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(400101試験)''' | ||
- 電撃性紫斑病/CISNエピソード '''94.7%の治療成功率''' | - 電撃性紫斑病/CISNエピソード '''94.7%の治療成功率''' | ||
- 短期補充・長期補充の安全性評価にて良好な結果 | - 短期補充・長期補充の安全性評価にて良好な結果 | ||
41行目: | 51行目: | ||
'''適応症:''' | '''適応症:''' | ||
- '''先天性プロテインC欠乏症に起因する疾患の治療及び血栓形成傾向の抑制''' | - '''先天性プロテインC欠乏症に起因する疾患の治療及び血栓形成傾向の抑制''' | ||
- 静脈血栓塞栓症 | - 静脈血栓塞栓症 | ||
- 電撃性紫斑病 | - 電撃性紫斑病 | ||
'''用法・用量:''' | '''用法・用量:''' | ||
- '''急性期治療及び短期補充''' | - '''急性期治療及び短期補充''' | ||
- 初回: '''100~120IU/kg''' を静脈内投与 | - 初回: '''100~120IU/kg''' を静脈内投与 | ||
- 続く3回: '''60~80IU/kg''' を6時間毎に投与 | - 続く3回: '''60~80IU/kg''' を6時間毎に投与 | ||
52行目: | 66行目: | ||
- '''長期補充''' | - '''長期補充''' | ||
- '''45~60IU/kg''' を12時間毎に静脈内投与 | - '''45~60IU/kg''' を12時間毎に静脈内投与 | ||
'''投与時の注意点:''' | '''投与時の注意点:''' | ||
- '''投与開始時は血漿中プロテインC活性の測定が推奨される''' | - '''投与開始時は血漿中プロテインC活性の測定が推奨される''' | ||
- '''妊婦・授乳婦への投与は慎重に検討''' | - '''妊婦・授乳婦への投与は慎重に検討''' | ||
61行目: | 78行目: | ||
'''重大な副作用と発生頻度:''' | '''重大な副作用と発生頻度:''' | ||
- '''アナフィラキシー(頻度不明)''' → 投与後30分間の観察が必要 | - '''アナフィラキシー(頻度不明)''' → 投与後30分間の観察が必要 | ||
- '''出血(頻度不明)''' → 過剰投与の可能性を考慮 | - '''出血(頻度不明)''' → 過剰投与の可能性を考慮 | ||
- '''ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)''' → 血小板減少をモニタリング | - '''ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)''' → 血小板減少をモニタリング | ||
'''その他の副作用:''' | '''その他の副作用:''' | ||
- そう痒(5%未満)、発疹(5%未満)、発熱(5%未満)、めまい(5%未満) | - そう痒(5%未満)、発疹(5%未満)、発熱(5%未満)、めまい(5%未満) | ||
71行目: | 92行目: | ||
'''併用禁忌:''' | '''併用禁忌:''' | ||
- '''該当なし''' | - '''該当なし''' | ||
'''併用注意:''' | '''併用注意:''' | ||
- '''ワルファリン''' → 投与開始時に過凝固状態を引き起こす可能性 | - '''ワルファリン''' → 投与開始時に過凝固状態を引き起こす可能性 | ||
- '''直接経口抗凝固薬(DOAC)''' → 併用データが限られているため慎重投与 | - '''直接経口抗凝固薬(DOAC)''' → 併用データが限られているため慎重投与 | ||
80行目: | 104行目: | ||
'''副作用管理フロー:''' | '''副作用管理フロー:''' | ||
- '''アナフィラキシー発現時''' → 即時エピネフリン投与、酸素吸入、輸液管理 | - '''アナフィラキシー発現時''' → 即時エピネフリン投与、酸素吸入、輸液管理 | ||
- '''過量投与による出血''' → プロトロンビン複合体濃縮製剤投与を考慮 | - '''過量投与による出血''' → プロトロンビン複合体濃縮製剤投与を考慮 | ||
86行目: | 112行目: | ||
'''Q1. 投与開始時のプロテインC活性の目安は?''' | '''Q1. 投与開始時のプロテインC活性の目安は?''' | ||
A1. '''初回投与で100%以上、治療中は25%以上の維持が推奨される。''' | A1. '''初回投与で100%以上、治療中は25%以上の維持が推奨される。''' | ||
'''Q2. ワルファリン投与開始時の注意点は?''' | '''Q2. ワルファリン投与開始時の注意点は?''' | ||
A2. '''ワルファリン開始時はプロテインCの低下による過凝固が起こるため、本剤を併用することでリスクを低減できる。''' | A2. '''ワルファリン開始時はプロテインCの低下による過凝固が起こるため、本剤を併用することでリスクを低減できる。''' | ||
'''Q3. 妊婦や授乳婦への投与は?''' | '''Q3. 妊婦や授乳婦への投与は?''' | ||
A3. '''妊娠中は血栓リスクが高まるため投与を検討するが、安全性データが限られているため慎重投与が望ましい。''' | A3. '''妊娠中は血栓リスクが高まるため投与を検討するが、安全性データが限られているため慎重投与が望ましい。''' | ||
'''インタビューフォーム''' | '''インタビューフォーム''' | ||
https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=2913 | https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=2913 |
2025年2月20日 (木) 14:29時点における版
基本情報
販売名: セプーロチン静注用1000単位
一般名: 乾燥濃縮人プロテイン C (Freeze-dried human protein C concentrate)
製造販売元: 武田薬品工業株式会社
薬効分類: 抗凝固剤
規制区分: 特定生物由来製品、処方箋医薬品

クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 先天性プロテインC欠乏症治療における有効性試験
- 国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(TAK-662-1501)
- 4例 8件のオンデマンド治療: 100% effective - 1例 1件の周術期短期補充: 血栓塞栓性事象なし
- 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(400101試験)
- 電撃性紫斑病/CISNエピソード 94.7%の治療成功率 - 短期補充・長期補充の安全性評価にて良好な結果
効能・用法
適応症:
- 先天性プロテインC欠乏症に起因する疾患の治療及び血栓形成傾向の抑制
- 静脈血栓塞栓症 - 電撃性紫斑病
用法・用量:
- 急性期治療及び短期補充
- 初回: 100~120IU/kg を静脈内投与 - 続く3回: 60~80IU/kg を6時間毎に投与 - その後: 45~60IU/kg を6~12時間毎に投与
- 長期補充
- 45~60IU/kg を12時間毎に静脈内投与
投与時の注意点:
- 投与開始時は血漿中プロテインC活性の測定が推奨される
- 妊婦・授乳婦への投与は慎重に検討
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- アナフィラキシー(頻度不明) → 投与後30分間の観察が必要
- 出血(頻度不明) → 過剰投与の可能性を考慮
- ヘパリン起因性血小板減少症(HIT) → 血小板減少をモニタリング
その他の副作用:
- そう痒(5%未満)、発疹(5%未満)、発熱(5%未満)、めまい(5%未満)
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
- ワルファリン → 投与開始時に過凝固状態を引き起こす可能性
- 直接経口抗凝固薬(DOAC) → 併用データが限られているため慎重投与
緊急時対応
副作用管理フロー:
- アナフィラキシー発現時 → 即時エピネフリン投与、酸素吸入、輸液管理
- 過量投与による出血 → プロトロンビン複合体濃縮製剤投与を考慮
FAQ(よくある質問)
Q1. 投与開始時のプロテインC活性の目安は?
A1. 初回投与で100%以上、治療中は25%以上の維持が推奨される。
Q2. ワルファリン投与開始時の注意点は?
A2. ワルファリン開始時はプロテインCの低下による過凝固が起こるため、本剤を併用することでリスクを低減できる。
Q3. 妊婦や授乳婦への投与は?
A3. 妊娠中は血栓リスクが高まるため投与を検討するが、安全性データが限られているため慎重投与が望ましい。
インタビューフォーム