セプーロチン静注用1000単位
基本情報
販売名: セプーロチン静注用1000単位
一般名: 乾燥濃縮人プロテイン C (Freeze-dried human protein C concentrate)
製造販売元: 武田薬品工業株式会社
薬効分類: 抗凝固剤
規制区分: 特定生物由来製品、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 先天性プロテインC欠乏症治療における有効性試験
- 国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(TAK-662-1501)
- 4例 8件のオンデマンド治療: 100% effective - 1例 1件の周術期短期補充: 血栓塞栓性事象なし
- 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(400101試験)
- 電撃性紫斑病/CISNエピソード 94.7%の治療成功率 - 短期補充・長期補充の安全性評価にて良好な結果
効能・用法
適応症:
- 先天性プロテインC欠乏症に起因する疾患の治療及び血栓形成傾向の抑制
- 静脈血栓塞栓症 - 電撃性紫斑病
用法・用量:
- 急性期治療及び短期補充
- 初回: 100~120IU/kg を静脈内投与 - 続く3回: 60~80IU/kg を6時間毎に投与 - その後: 45~60IU/kg を6~12時間毎に投与
- 長期補充
- 45~60IU/kg を12時間毎に静脈内投与
投与時の注意点:
- 投与開始時は血漿中プロテインC活性の測定が推奨される
- 妊婦・授乳婦への投与は慎重に検討
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- アナフィラキシー(頻度不明) → 投与後30分間の観察が必要
- 出血(頻度不明) → 過剰投与の可能性を考慮
- ヘパリン起因性血小板減少症(HIT) → 血小板減少をモニタリング
その他の副作用:
- そう痒(5%未満)、発疹(5%未満)、発熱(5%未満)、めまい(5%未満)
相互作用情報
併用禁忌:
- 該当なし
併用注意:
- ワルファリン → 投与開始時に過凝固状態を引き起こす可能性
- 直接経口抗凝固薬(DOAC) → 併用データが限られているため慎重投与
緊急時対応
副作用管理フロー:
- アナフィラキシー発現時 → 即時エピネフリン投与、酸素吸入、輸液管理
- 過量投与による出血 → プロトロンビン複合体濃縮製剤投与を考慮
FAQ(よくある質問)
Q1. 投与開始時のプロテインC活性の目安は?
A1. 初回投与で100%以上、治療中は25%以上の維持が推奨される。
Q2. ワルファリン投与開始時の注意点は?
A2. ワルファリン開始時はプロテインCの低下による過凝固が起こるため、本剤を併用することでリスクを低減できる。
Q3. 妊婦や授乳婦への投与は?
A3. 妊娠中は血栓リスクが高まるため投与を検討するが、安全性データが限られているため慎重投与が望ましい。
インタビューフォーム