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Kento.takamatsu (トーク | 投稿記録) ページの作成:「Category:D10800 ギルテリチニブフマル酸塩 (JAN) {{#set: | 販売名 = ゾスパタ錠 40mg | 一般名 = ギルテリチニブフマル酸塩(Gilteritinib Fumarate) | 製造販売元 = アステラス製薬株式会社 | 販売元 = アステラス製薬株式会社 | 薬効分類 = 抗悪性腫瘍剤(FLT3阻害剤) | 規制区分 = 劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること) | 承認年月日 =…」 |
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- 通常、成人には '''ギルテリチニブとして120mgを1日1回経口投与''' | - 通常、成人には '''ギルテリチニブとして120mgを1日1回経口投与''' | ||
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- 発熱性好中球減少症(15.9%) | - 発熱性好中球減少症(15.9%) | ||
- 貧血(23.2%) | - 貧血(23.2%) | ||
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- '''CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等)''' → ギルテリチニブ血中濃度上昇 | - '''CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等)''' → ギルテリチニブ血中濃度上昇 | ||
- '''CYP3A4誘導剤(リファンピシン等)''' → ギルテリチニブ血中濃度低下 | - '''CYP3A4誘導剤(リファンピシン等)''' → ギルテリチニブ血中濃度低下 | ||
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- ECGモニタリングを実施 | - ECGモニタリングを実施 | ||
- QTc > 500msの場合、投与中止または減量を検討 | - QTc > 500msの場合、投与中止または減量を検討 | ||
'''感染症発症時の管理:''' | '''感染症発症時の管理:''' | ||
- 速やかに抗菌薬投与を考慮 | - 速やかに抗菌薬投与を考慮 | ||
- 血液培養などの検査を実施 | - 血液培養などの検査を実施 | ||
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- 好中球減少が重度の場合、G-CSF投与を検討 | - 好中球減少が重度の場合、G-CSF投与を検討 | ||
- 貧血時には輸血を検討 | - 貧血時には輸血を検討 | ||
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'''Q2. 服用タイミングは?''' | '''Q2. 服用タイミングは?''' | ||
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A3. '''QT延長、骨髄抑制、感染症に注意し、定期的なモニタリングが推奨される。''' | A3. '''QT延長、骨髄抑制、感染症に注意し、定期的なモニタリングが推奨される。''' | ||
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2025年3月19日 (水) 11:39時点における最新版
基本情報
販売名: ゾスパタ錠 40mg
一般名: ギルテリチニブフマル酸塩(Gilteritinib Fumarate)
製造販売元: アステラス製薬株式会社
薬効分類: 抗悪性腫瘍剤(FLT3阻害剤)
規制区分: 劇薬、処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- 国際共同第III相試験(CL-0301試験)
- 対象: 初回再発または治療抵抗性のFLT3遺伝子変異陽性AML患者(n=371) - 結果: 全生存期間(OS)の中央値 - ゾスパタ群: 9.3カ月 - サルベージ化学療法群: 5.6カ月 - 有意差: p=0.0004
- 海外第I/II相試験(CL-0101試験)
- 対象: 再発または難治性FLT3変異陽性AML患者(n=252) - 結果: CR/CRh率(完全寛解または部分的血液学的回復を伴う完全寛解) 23.2%
効能・用法
適応症:
- 再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)
用法・用量:
- 通常、成人には ギルテリチニブとして120mgを1日1回経口投与
- 効果が不十分な場合、 最大200mgまで増量可能
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- 骨髄抑制: 83.7%
- 感染症(肺炎、敗血症など): 20.5%
- 出血: 8.4%
- QT延長: 6.3%
- 肝機能障害(ALT/AST上昇): 29.7%
- 腎障害: 2.1%
- 消化管穿孔: 頻度不明
- 心不全、心膜炎: 3.2%
- 可逆性後白質脳症症候群(PRES): 頻度不明
その他の副作用:
- 発熱性好中球減少症(15.9%)
- 貧血(23.2%)
- 吐き気(5.4%)
相互作用情報
併用禁忌:
- 特になし
併用注意:
- CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等) → ギルテリチニブ血中濃度上昇
- CYP3A4誘導剤(リファンピシン等) → ギルテリチニブ血中濃度低下
緊急時対応
QT延長の管理:
- ECGモニタリングを実施
- QTc > 500msの場合、投与中止または減量を検討
感染症発症時の管理:
- 速やかに抗菌薬投与を考慮
- 血液培養などの検査を実施
骨髄抑制時の管理:
- 好中球減少が重度の場合、G-CSF投与を検討
- 貧血時には輸血を検討
FAQ(よくある質問)
Q1. ゾスパタはどのような患者に適していますか?
A1. 再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML患者に適応。特に化学療法が難しい患者に推奨される。
Q2. 服用タイミングは?
A2. 食事の影響を受けにくいため、食前・食後に関係なく服用可能。
Q3. 服薬中の注意点は?
A3. QT延長、骨髄抑制、感染症に注意し、定期的なモニタリングが推奨される。
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