「インチュニブ錠 1mg・3mg」の版間の差分

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ページの作成:「Category:D00606 グアンファシン塩酸塩 (JAN) {{#set: | 販売名 = インチュニブ錠 1mg・3mg | 一般名 = グアンファシン塩酸塩 (Guanfacine Hydrochloride) | 製造販売元 = 武田薬品工業株式会社 | 販売提携 = 該当なし | 薬効分類 = 注意欠陥/多動性障害治療剤(選択的α2Aアドレナリン受容体作動薬) | 規制区分 = 劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用…」
 
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'''規制区分:''' 劇薬、処方箋医薬品   
'''規制区分:''' 劇薬、処方箋医薬品   


== '''クリニカルエビデンス''' ==
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'''主要臨床試験:'''
'''主要臨床試験:'''
- '''小児および成人ADHD治療の有効性評価'''
- '''小児および成人ADHD治療の有効性評価'''
   - '''日本国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(A3122試験)''': 小児ADHD患者を対象とし、ADHD-RS-IVスコアの有意な改善を確認。
   - '''日本国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(A3122試験)''': 小児ADHD患者を対象とし、ADHD-RS-IVスコアの有意な改善を確認。
   - '''成人ADHD対象第Ⅲ相試験(A3132試験)''': ADHD-RS-IV with adult prompts 日本語版合計スコアでプラセボ群に対して有意な改善を示した。
   - '''成人ADHD対象第Ⅲ相試験(A3132試験)''': ADHD-RS-IV with adult prompts 日本語版合計スコアでプラセボ群に対して有意な改善を示した。
- '''長期安全性試験'''
- '''長期安全性試験'''
   - '''小児ADHD患者継続投与試験(A3131試験)''': 1年間の継続投与により、長期的な有効性と安全性を確認。
   - '''小児ADHD患者継続投与試験(A3131試験)''': 1年間の継続投与により、長期的な有効性と安全性を確認。


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'''適応症:'''   
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- '''注意欠陥/多動性障害(ADHD)'''   
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   - 6歳以上の患者に適応   
   - 6歳以上の患者に適応   


'''用法・用量:'''   
'''用法・用量:'''   
- '''6歳以上18歳未満'''   
- '''6歳以上18歳未満'''   
   - 体重50kg未満: 1日1mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量1~4mg   
   - 体重50kg未満: 1日1mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量1~4mg   
   - 体重50kg以上: 1日2mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量2~6mg   
   - 体重50kg以上: 1日2mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量2~6mg   
- '''18歳以上の成人'''   
- '''18歳以上の成人'''   
   - 1日2mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量4~6mg   
   - 1日2mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量4~6mg   


'''投与時の注意点:'''
'''投与時の注意点:'''
- '''中止時は徐々に減量し、急な中止を避けること'''   
- '''中止時は徐々に減量し、急な中止を避けること'''   
- '''CYP3A4/5阻害剤を併用する場合、1mgから開始'''   
- '''CYP3A4/5阻害剤を併用する場合、1mgから開始'''   
- '''高齢者および肝・腎機能障害患者では慎重に投与'''   
- '''高齢者および肝・腎機能障害患者では慎重に投与'''   


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'''重大な副作用と発生頻度:'''
'''重大な副作用と発生頻度:'''
- '''低血圧・徐脈(5.2%)''' → 血圧・脈拍を定期的に測定   
- '''低血圧・徐脈(5.2%)''' → 血圧・脈拍を定期的に測定   
- '''失神(0.9%)''' → 意識レベルの変化に注意   
- '''失神(0.9%)''' → 意識レベルの変化に注意   
- '''QT延長(頻度不明)''' → ECGモニタリングが推奨される   
- '''QT延長(頻度不明)''' → ECGモニタリングが推奨される   


'''その他の副作用:'''
'''その他の副作用:'''
- 眠気(30%)、倦怠感(10%)、口渇(5%)、便秘(3%)
- 眠気(30%)、倦怠感(10%)、口渇(5%)、便秘(3%)


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'''併用禁忌:'''
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- '''該当なし'''   
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'''併用注意:'''
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- '''CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等)''' → 血中濃度上昇の可能性   
- '''CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等)''' → 血中濃度上昇の可能性   
- '''CYP3A4誘導剤(リファンピシン等)''' → 血中濃度低下の可能性   
- '''CYP3A4誘導剤(リファンピシン等)''' → 血中濃度低下の可能性   
- '''降圧剤(ACE阻害薬等)''' → 低血圧リスク増加   
- '''降圧剤(ACE阻害薬等)''' → 低血圧リスク増加   


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'''副作用管理フロー:'''
'''副作用管理フロー:'''
- '''低血圧・徐脈の疑い''' → 速やかに投与中止し、血圧維持措置を実施   
- '''低血圧・徐脈の疑い''' → 速やかに投与中止し、血圧維持措置を実施   
- '''失神発生時''' → 安静を保ち、必要に応じて輸液療法を実施   
- '''失神発生時''' → 安静を保ち、必要に応じて輸液療法を実施   
- '''QT延長(>500ms)''' → 投与中止を考慮   
- '''QT延長(>500ms)''' → 投与中止を考慮   


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'''Q1. 服用タイミングは?'''   
'''Q1. 服用タイミングは?'''   
A1. '''1日1回、就寝前に服用するのが推奨される。'''   
A1. '''1日1回、就寝前に服用するのが推奨される。'''   


'''Q2. 効果が出るまでの時間は?'''   
'''Q2. 効果が出るまでの時間は?'''   
A2. '''投与開始後2~4週間で症状の改善がみられる場合が多い。'''   
A2. '''投与開始後2~4週間で症状の改善がみられる場合が多い。'''   


'''Q3. 副作用リスクが高い患者は?'''   
'''Q3. 副作用リスクが高い患者は?'''   
A3. '''低血圧、心血管疾患を有する患者は慎重に投与する必要がある。'''   
A3. '''低血圧、心血管疾患を有する患者は慎重に投与する必要がある。'''   


'''インタビューフォーム'''   
'''インタビューフォーム'''   
https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=542
https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=542

2025年3月19日 (水) 11:35時点における最新版



基本情報

販売名: インチュニブ錠 1mg・3mg

一般名: グアンファシン塩酸塩 (Guanfacine Hydrochloride)

製造販売元: 武田薬品工業株式会社

薬効分類: 注意欠陥/多動性障害治療剤(選択的α2Aアドレナリン受容体作動薬)

規制区分: 劇薬、処方箋医薬品


クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- 小児および成人ADHD治療の有効性評価

 - 日本国内第Ⅱ/Ⅲ相試験(A3122試験): 小児ADHD患者を対象とし、ADHD-RS-IVスコアの有意な改善を確認。
 - 成人ADHD対象第Ⅲ相試験(A3132試験): ADHD-RS-IV with adult prompts 日本語版合計スコアでプラセボ群に対して有意な改善を示した。

- 長期安全性試験

 - 小児ADHD患者継続投与試験(A3131試験): 1年間の継続投与により、長期的な有効性と安全性を確認。

効能・用法

適応症:

- 注意欠陥/多動性障害(ADHD)

 - 6歳以上の患者に適応  

用法・用量:

- 6歳以上18歳未満

 - 体重50kg未満: 1日1mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量1~4mg  
 - 体重50kg以上: 1日2mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量2~6mg  

- 18歳以上の成人

 - 1日2mgから開始、1週間以上の間隔で1mgずつ増量し、維持用量4~6mg  

投与時の注意点:

- 中止時は徐々に減量し、急な中止を避けること

- CYP3A4/5阻害剤を併用する場合、1mgから開始

- 高齢者および肝・腎機能障害患者では慎重に投与

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- 低血圧・徐脈(5.2%) → 血圧・脈拍を定期的に測定

- 失神(0.9%) → 意識レベルの変化に注意

- QT延長(頻度不明) → ECGモニタリングが推奨される

その他の副作用:

- 眠気(30%)、倦怠感(10%)、口渇(5%)、便秘(3%)

相互作用情報

併用禁忌:

- 該当なし

併用注意:

- CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等) → 血中濃度上昇の可能性

- CYP3A4誘導剤(リファンピシン等) → 血中濃度低下の可能性

- 降圧剤(ACE阻害薬等) → 低血圧リスク増加

緊急時対応

副作用管理フロー:

- 低血圧・徐脈の疑い → 速やかに投与中止し、血圧維持措置を実施

- 失神発生時 → 安静を保ち、必要に応じて輸液療法を実施

- QT延長(>500ms) → 投与中止を考慮

FAQ(よくある質問)

Q1. 服用タイミングは?

A1. 1日1回、就寝前に服用するのが推奨される。

Q2. 効果が出るまでの時間は?

A2. 投与開始後2~4週間で症状の改善がみられる場合が多い。

Q3. 副作用リスクが高い患者は?

A3. 低血圧、心血管疾患を有する患者は慎重に投与する必要がある。

インタビューフォーム

https://www.takedamed.com/medicine/detail?medicine_id=542