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Kento.takamatsu (トーク | 投稿記録) ページの作成:「Category:D02258 アトルバスタチンカルシウム水和物 (JP18); アトルバスタチンカルシウム {{#set: | 販売名 = リピトール錠 5mg・10mg | 一般名 = アトルバスタチンカルシウム水和物 (Atorvastatin Calcium Hydrate) | 製造販売元 = ヴィアトリス製薬合同会社 | 販売提携 = 該当なし | 薬効分類 = HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン系薬) | 規制区分 = 処方箋医薬品(注意-…」 |
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- '''TNT試験(Treating to New Targets)''': アトルバスタチン10mgと80mgの比較試験。80mg群ではLDL-Cのさらなる低下と心血管イベントのリスク減少が確認された。 | - '''TNT試験(Treating to New Targets)''': アトルバスタチン10mgと80mgの比較試験。80mg群ではLDL-Cのさらなる低下と心血管イベントのリスク減少が確認された。 | ||
- '''ASCOT-LLA試験''': 高血圧合併患者で、アトルバスタチン10mg投与群において心血管イベントの発生率が低下。 | - '''ASCOT-LLA試験''': 高血圧合併患者で、アトルバスタチン10mg投与群において心血管イベントの発生率が低下。 | ||
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- '''高コレステロール血症''' | - '''高コレステロール血症''' | ||
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- '''成人:''' 通常、アトルバスタチンとして1日1回10mg経口投与。必要に応じて20mgまで増量可(最大40mg/日)。 | - '''成人:''' 通常、アトルバスタチンとして1日1回10mg経口投与。必要に応じて20mgまで増量可(最大40mg/日)。 | ||
- '''家族性高コレステロール血症:''' 通常、1日1回10mgから開始し、40mgまで増量可能。 | - '''家族性高コレステロール血症:''' 通常、1日1回10mgから開始し、40mgまで増量可能。 | ||
'''腎機能・肝機能低下時の用量調整:''' | '''腎機能・肝機能低下時の用量調整:''' | ||
- '''重度の腎障害(eGFR <30mL/min/1.73m²):''' 特に用量調整不要 | - '''重度の腎障害(eGFR <30mL/min/1.73m²):''' 特に用量調整不要 | ||
- '''中等度~重度の肝機能障害(Child-Pugh B以上):''' 禁忌 | - '''中等度~重度の肝機能障害(Child-Pugh B以上):''' 禁忌 | ||
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'''重大な副作用と発生頻度:''' | '''重大な副作用と発生頻度:''' | ||
- '''横紋筋融解症(0.1%未満)''' → CK値上昇、筋痛、脱力感を伴う場合は直ちに投与中止 | - '''横紋筋融解症(0.1%未満)''' → CK値上昇、筋痛、脱力感を伴う場合は直ちに投与中止 | ||
- '''肝機能障害(0.5%)''' → ALT・AST上昇が確認された場合、モニタリングを強化 | - '''肝機能障害(0.5%)''' → ALT・AST上昇が確認された場合、モニタリングを強化 | ||
- '''免疫介在性壊死性ミオパチー(まれ)''' → 筋炎症状が持続する場合は自己免疫疾患の評価が必要 | - '''免疫介在性壊死性ミオパチー(まれ)''' → 筋炎症状が持続する場合は自己免疫疾患の評価が必要 | ||
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- '''シクロスポリン''' → アトルバスタチンの血中濃度が著しく上昇 | - '''シクロスポリン''' → アトルバスタチンの血中濃度が著しく上昇 | ||
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- '''フィブラート系薬(ジェムフィブロジルなど)''' → 横紋筋融解症のリスク増加 | - '''フィブラート系薬(ジェムフィブロジルなど)''' → 横紋筋融解症のリスク増加 | ||
- '''CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシンなど)''' → 血中濃度上昇により副作用リスク増加 | - '''CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシンなど)''' → 血中濃度上昇により副作用リスク増加 | ||
- *推奨*: 最大用量を20mg以下に制限 | - *推奨*: 最大用量を20mg以下に制限 | ||
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- '''横紋筋融解症の疑い(筋痛、倦怠感、CK値上昇)''' → 直ちに投与中止し、補液療法を開始 | - '''横紋筋融解症の疑い(筋痛、倦怠感、CK値上昇)''' → 直ちに投与中止し、補液療法を開始 | ||
- '''肝障害の疑い(AST/ALT上昇、黄疸)''' → 投与中止し、肝機能検査を実施 | - '''肝障害の疑い(AST/ALT上昇、黄疸)''' → 投与中止し、肝機能検査を実施 | ||
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A1. '''通常、1日1回、食事の有無に関わらず服用可能'''。ただし、夜間投与の方がコレステロール合成抑制効果が高いとされる。 | A1. '''通常、1日1回、食事の有無に関わらず服用可能'''。ただし、夜間投与の方がコレステロール合成抑制効果が高いとされる。 | ||
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2025年3月19日 (水) 11:46時点における最新版
基本情報
販売名: リピトール錠 5mg・10mg
一般名: アトルバスタチンカルシウム水和物 (Atorvastatin Calcium Hydrate)
製造販売元: ヴィアトリス製薬合同会社
薬効分類: HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン系薬)
規制区分: 処方箋医薬品
クリニカルエビデンス
主要臨床試験:
- TNT試験(Treating to New Targets): アトルバスタチン10mgと80mgの比較試験。80mg群ではLDL-Cのさらなる低下と心血管イベントのリスク減少が確認された。
- ASCOT-LLA試験: 高血圧合併患者で、アトルバスタチン10mg投与群において心血管イベントの発生率が低下。
効能・用法
適応症:
- 高コレステロール血症
- 家族性高コレステロール血症
用法・用量:
- 成人: 通常、アトルバスタチンとして1日1回10mg経口投与。必要に応じて20mgまで増量可(最大40mg/日)。
- 家族性高コレステロール血症: 通常、1日1回10mgから開始し、40mgまで増量可能。
腎機能・肝機能低下時の用量調整:
- 重度の腎障害(eGFR <30mL/min/1.73m²): 特に用量調整不要
- 中等度~重度の肝機能障害(Child-Pugh B以上): 禁忌
副作用とその管理
重大な副作用と発生頻度:
- 横紋筋融解症(0.1%未満) → CK値上昇、筋痛、脱力感を伴う場合は直ちに投与中止
- 肝機能障害(0.5%) → ALT・AST上昇が確認された場合、モニタリングを強化
- 免疫介在性壊死性ミオパチー(まれ) → 筋炎症状が持続する場合は自己免疫疾患の評価が必要
相互作用情報
併用禁忌:
- シクロスポリン → アトルバスタチンの血中濃度が著しく上昇
併用注意:
- フィブラート系薬(ジェムフィブロジルなど) → 横紋筋融解症のリスク増加
- CYP3A4阻害剤(イトラコナゾール、クラリスロマイシンなど) → 血中濃度上昇により副作用リスク増加
- *推奨*: 最大用量を20mg以下に制限
緊急時対応
副作用管理フロー:
- 横紋筋融解症の疑い(筋痛、倦怠感、CK値上昇) → 直ちに投与中止し、補液療法を開始
- 肝障害の疑い(AST/ALT上昇、黄疸) → 投与中止し、肝機能検査を実施
- 過敏症(アナフィラキシー) → アドレナリン筋注 + 抗ヒスタミン薬投与
FAQ(よくある質問)
Q1. 服用タイミングは?
A1. 通常、1日1回、食事の有無に関わらず服用可能。ただし、夜間投与の方がコレステロール合成抑制効果が高いとされる。
Q2. 高齢者の投与量は?
A2. 通常の成人用量で開始可能。ただし、85歳以上では忍容性を確認しながら投与。
Q3. 効果が出るまでの時間は?
A3. 投与2週間後からLDL-C低下が認められ、4~6週間で最大効果に到達。
インタビューフォーム
https://www.viatris-e-channel.com/viatris-products/di/detail/assetfile/Lipitor_Tab_IF.pdf