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ページの作成:「Category:D10800 ギルテリチニブフマル酸塩 (JAN) {{#set: | 販売名 = ゾスパタ錠 40mg | 一般名 = ギルテリチニブフマル酸塩(Gilteritinib Fumarate) | 製造販売元 = アステラス製薬株式会社 | 販売元 = アステラス製薬株式会社 | 薬効分類 = 抗悪性腫瘍剤(FLT3阻害剤) | 規制区分 = 劇薬、処方箋医薬品(注意-医師等の処方箋により使用すること) | 承認年月日 =…」
 
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'''規制区分:''' 劇薬、処方箋医薬品   
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== '''クリニカルエビデンス''' ==
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'''主要臨床試験:'''
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- '''国際共同第III相試験(CL-0301試験)'''
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   - '''対象:''' 初回再発または治療抵抗性のFLT3遺伝子変異陽性AML患者(n=371)
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'''適応症:'''   
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- '''再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)'''
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'''用法・用量:'''   
'''用法・用量:'''   
- 通常、成人には '''ギルテリチニブとして120mgを1日1回経口投与'''
- 通常、成人には '''ギルテリチニブとして120mgを1日1回経口投与'''
- 効果が不十分な場合、 '''最大200mgまで増量可能'''
- 効果が不十分な場合、 '''最大200mgまで増量可能'''


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'''重大な副作用と発生頻度:'''
'''重大な副作用と発生頻度:'''
- '''骨髄抑制:''' 83.7%
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- '''感染症(肺炎、敗血症など):''' 20.5%
- '''感染症(肺炎、敗血症など):''' 20.5%
- '''出血:''' 8.4%
- '''出血:''' 8.4%
- '''QT延長:''' 6.3%
- '''QT延長:''' 6.3%
- '''肝機能障害(ALT/AST上昇):''' 29.7%
- '''肝機能障害(ALT/AST上昇):''' 29.7%
- '''腎障害:''' 2.1%
- '''腎障害:''' 2.1%
- '''消化管穿孔:''' 頻度不明
- '''消化管穿孔:''' 頻度不明
- '''心不全、心膜炎:''' 3.2%
- '''心不全、心膜炎:''' 3.2%
- '''可逆性後白質脳症症候群(PRES):''' 頻度不明
- '''可逆性後白質脳症症候群(PRES):''' 頻度不明


'''その他の副作用:'''
'''その他の副作用:'''
- 発熱性好中球減少症(15.9%)
- 発熱性好中球減少症(15.9%)
- 貧血(23.2%)
- 貧血(23.2%)
- 吐き気(5.4%)
- 吐き気(5.4%)


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'''併用禁忌:'''
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- '''特になし'''
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'''併用注意:'''
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- '''CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等)''' → ギルテリチニブ血中濃度上昇   
- '''CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等)''' → ギルテリチニブ血中濃度上昇   
- '''CYP3A4誘導剤(リファンピシン等)''' → ギルテリチニブ血中濃度低下   
- '''CYP3A4誘導剤(リファンピシン等)''' → ギルテリチニブ血中濃度低下   


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'''QT延長の管理:'''
'''QT延長の管理:'''
- ECGモニタリングを実施
- ECGモニタリングを実施
- QTc > 500msの場合、投与中止または減量を検討
- QTc > 500msの場合、投与中止または減量を検討


'''感染症発症時の管理:'''
'''感染症発症時の管理:'''
- 速やかに抗菌薬投与を考慮
- 速やかに抗菌薬投与を考慮
- 血液培養などの検査を実施
- 血液培養などの検査を実施


'''骨髄抑制時の管理:'''
'''骨髄抑制時の管理:'''
- 好中球減少が重度の場合、G-CSF投与を検討
- 好中球減少が重度の場合、G-CSF投与を検討
- 貧血時には輸血を検討
- 貧血時には輸血を検討


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'''Q1. ゾスパタはどのような患者に適していますか?'''   
'''Q1. ゾスパタはどのような患者に適していますか?'''   
A1. '''再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML患者に適応。特に化学療法が難しい患者に推奨される。'''   
A1. '''再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML患者に適応。特に化学療法が難しい患者に推奨される。'''   


'''Q2. 服用タイミングは?'''   
'''Q2. 服用タイミングは?'''   
A2. '''食事の影響を受けにくいため、食前・食後に関係なく服用可能。'''   
A2. '''食事の影響を受けにくいため、食前・食後に関係なく服用可能。'''   


'''Q3. 服薬中の注意点は?'''   
'''Q3. 服薬中の注意点は?'''   
A3. '''QT延長、骨髄抑制、感染症に注意し、定期的なモニタリングが推奨される。'''   
A3. '''QT延長、骨髄抑制、感染症に注意し、定期的なモニタリングが推奨される。'''   


'''製品ページ'''
'''製品ページ'''
https://amn.astellas.jp/di/detail/xsp/index_xsp
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2025年3月19日 (水) 11:39時点における最新版



基本情報

販売名: ゾスパタ錠 40mg

一般名: ギルテリチニブフマル酸塩(Gilteritinib Fumarate)

製造販売元: アステラス製薬株式会社

薬効分類: 抗悪性腫瘍剤(FLT3阻害剤)

規制区分: 劇薬、処方箋医薬品


クリニカルエビデンス

主要臨床試験:

- 国際共同第III相試験(CL-0301試験)

 - 対象: 初回再発または治療抵抗性のFLT3遺伝子変異陽性AML患者(n=371)
 - 結果: 全生存期間(OS)の中央値  
   - ゾスパタ群: 9.3カ月  
   - サルベージ化学療法群: 5.6カ月  
 - 有意差: p=0.0004

- 海外第I/II相試験(CL-0101試験)

 - 対象: 再発または難治性FLT3変異陽性AML患者(n=252)
 - 結果: CR/CRh率(完全寛解または部分的血液学的回復を伴う完全寛解) 23.2%

効能・用法

適応症:

- 再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性の急性骨髄性白血病(AML)

用法・用量:

- 通常、成人には ギルテリチニブとして120mgを1日1回経口投与

- 効果が不十分な場合、 最大200mgまで増量可能

副作用とその管理

重大な副作用と発生頻度:

- 骨髄抑制: 83.7%

- 感染症(肺炎、敗血症など): 20.5%

- 出血: 8.4%

- QT延長: 6.3%

- 肝機能障害(ALT/AST上昇): 29.7%

- 腎障害: 2.1%

- 消化管穿孔: 頻度不明

- 心不全、心膜炎: 3.2%

- 可逆性後白質脳症症候群(PRES): 頻度不明

その他の副作用:

- 発熱性好中球減少症(15.9%)

- 貧血(23.2%)

- 吐き気(5.4%)

相互作用情報

併用禁忌:

- 特になし

併用注意:

- CYP3A4阻害剤(ケトコナゾール等) → ギルテリチニブ血中濃度上昇

- CYP3A4誘導剤(リファンピシン等) → ギルテリチニブ血中濃度低下

緊急時対応

QT延長の管理:

- ECGモニタリングを実施

- QTc > 500msの場合、投与中止または減量を検討

感染症発症時の管理:

- 速やかに抗菌薬投与を考慮

- 血液培養などの検査を実施

骨髄抑制時の管理:

- 好中球減少が重度の場合、G-CSF投与を検討

- 貧血時には輸血を検討

FAQ(よくある質問)

Q1. ゾスパタはどのような患者に適していますか?

A1. 再発または難治性のFLT3遺伝子変異陽性AML患者に適応。特に化学療法が難しい患者に推奨される。

Q2. 服用タイミングは?

A2. 食事の影響を受けにくいため、食前・食後に関係なく服用可能。

Q3. 服薬中の注意点は?

A3. QT延長、骨髄抑制、感染症に注意し、定期的なモニタリングが推奨される。

製品ページ

https://amn.astellas.jp/di/detail/xsp/index_xsp