Clinical snapshot

YM散「イセイ」

ジアスターゼサナルミンビオヂアスターゼウイキョウ末合成ケイ酸アルミニウム炭酸水素ナトリウム沈降炭酸カルシウムカンゾウ末ケイヒ末ショウキョウ末オウレン末チョウジ末サンショウ末

添付文書改訂 2024年01月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2透析療法を受けている患者

  3. 2.3ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠中毒症等)[ナトリウムの貯留増加により症状が悪化するおそれがある。]

  4. 2.4高カルシウム血症の患者[血中カルシウム濃度が上昇し、症状を悪化させるおそれがある。]

  5. 2.5甲状腺機能低下症又は副甲状腺機能亢進症の患者[血中カルシウム濃度の上昇により病態に悪影響を及ぼすおそれがある。]

効能・効果

下記消化器症状の改善 食欲不振、胃部不快感、胃もたれ、嘔気・嘔吐

用法・用量

通常成人は1日3回、1回約1.3gずつ食後に経口投与する。 7歳以上~15歳未満は成人の1/2量 4歳以上~7歳未満は成人の1/3量 2歳以上~4歳未満は成人の1/6量 2歳未満は成人の1/10量

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1重篤な消化管潰瘍のある患者

炭酸水素ナトリウムを配合しているため、症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.2心機能障害のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.3肺機能障害のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.4リン酸塩低下のある患者

アルミニウムにより無機リンの吸収が阻害される。

  1. 9.1.5低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者

症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1透析療法を受けている患者

長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれるおそれがある。

  1. 9.2.2腎不全の患者

排泄障害により副作用があらわれることがある。

9.5 妊婦

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合のみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討する。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
活性型ビタミンD 高カルシウム血症があらわれやすくなる。 消化管からのカルシウムの吸収が亢進される。
テトラサイクリン系抗生物質
• テトラサイクリン塩酸塩
• ミノサイクリン塩酸塩 等
本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあるので、同時に服用させないなど注意すること。この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。 本剤に含まれるアルミニウム、マグネシウム等とキレートを生成し、吸収が低下することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する。
ニューキノロン系抗菌剤
• エノキサシン水和物
• ノルフロキサシン
• オフロキサシン 等
本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあるので、同時に服用させないなど注意すること。この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。 本剤に含まれるアルミニウム、マグネシウム等とキレートを生成し、吸収が低下することにより、これらの薬剤の血中濃度が低下する。
大量の牛乳・カルシウム製剤 Milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがあるので、観察を十分に行い、症状が発現した場合には投与を中止すること。 本剤の吸着作用又は消化管内・体液pH上昇による作用と考えられている。
その他の併用薬剤 併用薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがある。この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
低カリウム血症 頻度不明
体重増加 頻度不明
便秘 頻度不明
尿路結石 頻度不明
浮腫 頻度不明
発疹 頻度不明
腎結石 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
高マグネシウム血症 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  1. 18.1.1ジアスターゼ

麦芽に由来し、従ってαおよびβアミラーゼを含み、弱酸性域で消化力を発揮する1)。

  1. 18.1.2サナルミン

水酸化アルミニウムと水酸化マグネシウムの共沈物であり、制酸効果および胃壁保護作用を有する2)。

  1. 18.1.3ビオヂアスターゼ

アミラーゼ作用およびプロテアーゼ作用を主とし、他にセルラーゼ作用、リパーゼ作用をも有する3)。

  1. 18.1.4合成ケイ酸アルミニウム

胃酸を徐々に中和してケイ酸と塩化アルミニウムを生じ(制酸作用)、生成したケイ酸は胃粘膜を被覆防護して胃の潰瘍部又は炎症部に及ぼす胃液の刺激をさえぎる(粘膜被覆作用)。一方、胃酸と反応して生成した塩化アルミニウムは胃壁に収れん的に作用して、その働きを調節する4)。

  1. 18.1.5炭酸水素ナトリウム

即効性、全身性の制酸作用を示す5)。

  1. 18.1.6沈降炭酸カルシウム

不溶性のカルシウム剤の1種で制酸作用を呈し、また吸着作用も現す6)。

  1. 18.1.7チョウジ・ウイキョウ・ケイヒ(芳香性)、ショウキョウ・サンショウ(芳香・辛味性)、オウレン(苦味性)

苦味、辛味、芳香などは味覚、嗅覚を介して反射的に唾液、胃液その他の消化液の分泌を促進し、消化器の運動を亢進させる7)。

  1. 18.1.8カンゾウ

胃上皮増殖促進作用、胃粘膜障害防止効果、胃液分泌抑制作用が認められている8)。