Clinical snapshot

L−ケフラール顆粒

セファクロル

添付文書改訂 2023年04月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 〈適応菌種〉

本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)、大腸菌、クレブシエラ属、インフルエンザ菌

  • 〈適応症〉

  • 深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症

  • 咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、慢性呼吸器病変の二次感染

  • 中耳炎

用法・用量

通常、成人及び体重20kg以上の小児には、セファクロルとして1日750mg(力価)(本剤2包)を2回に分割して、朝、夕食後に経口投与する。 重症の場合や分離菌の感受性が比較的低い症例には、セファクロルとして1日1500mg(力価)(本剤4包)を2回に分割して、朝、夕食後に経口投与する。 なお、年齢、体重、症状等に応じ適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1ショックがあらわれるおそれがあるので、十分な問診を行うこと。

  2. 8.2本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

  3. 8.3急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1セフェム系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者(ただし、本剤に対し過敏症の既往歴のある患者には投与しないこと)

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。

  1. 9.1.2ペニシリン系抗生物質に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 9.1.3本人又は両親、兄弟に気管支喘息、発疹、蕁麻疹等のアレルギー症状を起こしやすい体質を有する患者

  3. 9.1.4経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者

観察を十分に行うこと。ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1高度の腎障害のある患者

投与量を減らすか、投与間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。

9.8 高齢者

  • 次の点に注意し、用量並びに投与間隔に留意するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。

  • 生理機能が低下していることが多く副作用が発現しやすい。

  • ビタミンK欠乏による出血傾向があらわれることがある。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P上昇 頻度不明
ALT上昇 頻度不明
AST上昇 頻度不明
BUN上昇 頻度不明
カンジダ症 頻度不明
そう痒 頻度不明
ビタミンB群欠乏症状(舌炎 頻度不明
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症 頻度不明
ヘマトクリット減少) 頻度不明
ヘモグロビン減少 頻度不明
めまい等 頻度不明
リンパ腺腫脹 頻度不明
下痢 頻度不明
出血傾向等) 頻度不明
口内炎 頻度不明
口内炎 頻度不明
嘔吐 頻度不明
好酸球増多等 頻度不明
悪心 頻度不明
発熱等 頻度不明
発疹 頻度不明
神経炎等) 頻度不明
紅斑 頻度不明
胃不快感 頻度不明
胸やけ 頻度不明
腹痛 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明
血小板減少 頻度不明
血清クレアチニン上昇 頻度不明
貧血(赤血球減少 頻度不明
関節痛 頻度不明
頭痛 頻度不明
顆粒球減少 頻度不明
食欲不振 頻度不明
食欲不振等 頻度不明
黄疸 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

細菌の細胞壁合成を阻害することにより抗菌作用を発揮し、作用は殺菌的である。セファレキシンより低濃度・短時間で殺菌に至らしめる18),19)。

18.2 抗菌作用

セファクロルは、試験管内で好気性グラム陽性菌のブドウ球菌属、レンサ球菌属(肺炎球菌を除く)、グラム陰性菌の大腸菌、クレブシエラ属、インフルエンザ菌に対して抗菌力を示す。リケッチア属、クラミジア属、マイコプラズマ属、ウイルス、真菌及び原虫には増殖阻止効果を示さない。細菌の産生する不活化酵素セファロスポリナーゼに対して、試験管内で安定性を示す18),19),20)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人に、セファクロル複合顆粒375mg(力価)を食後単回経口投与したときの血漿中濃度及び薬物動態パラメータを図16-1及び表16-1に示す2)。L-ケフラールは、溶出pHの異なる2種のセファクロル顆粒を配合することで、血中セファクロル濃度を速く高めるとともに長く維持することができる持続性製剤である。

図16-1 経口投与時の血漿中濃度

投与量
[mg(力価)]
n Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-10
(μg・hr/mL)
375 12 2.4 1.7 10.7

(測定法:bioassay)(mean)

16.3 分布

  1. 16.3.1経口投与後、喀痰中に移行が認められた3)。

  2. 16.3.2乳汁中に移行が認められた4)。(セファクロル通常製剤でのデータ)

  3. 16.3.3血漿蛋白結合率:限外ろ過法にて測定されたセファクロルの血漿蛋白結合率は23.1%であった5)。

16.4 代謝

ラット、マウス、ウサギ、イヌにセファクロルを経口投与後、大部分が未変化体のまま尿中に排泄され、主要代謝物は尿中に認められなかった5)。

16.5 排泄

主として腎より排泄され、健康成人12例に375mg(力価)食後単回経口投与後12時間の尿中回収率は約56%であった2)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

セファクロル複合顆粒375mg(力価)を食後単回経口投与したとき、障害の程度に応じてCmaxが高値を示した。また、血中からの消失が遅延していた6)。

図16-2 経口投与時の血中濃度

記号 腎機能 n 年齢
(歳)
Ccr
(mL/min)
Cmax
(μg/mL)
Tmax
(hr)
AUC0-12
(μg・hr/mL)
T1/2
(hr)
高度障害 6 52 6.8 10.7 5.2 61.0注1 3.0注2
中等度障害 4 79 29.2 7.9 2.8 36.2 2.1
正常 3 64 74.8 4.1 1.7 11.4 0.5

注1:0~8時間 注2:0~6時間 (測定法:bioassay)(mean)