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HM散

ジアスターゼ・生薬配合剤

添付文書改訂 2024年03月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2透析療法を受けている患者

  3. 2.3ナトリウム摂取制限を必要とする患者(高ナトリウム血症、浮腫、妊娠中毒症等)[ナトリウムの貯留増加により症状が悪化するおそれがある。]

  4. 2.4高カルシウム血症、甲状腺機能低下症又は副甲状腺機能亢進症の患者[血中カルシウム濃度の上昇により病態に悪影響を及ぼすおそれがある。]

効能・効果

下記消化器症状の改善

食欲不振、胃部不快感、胃もたれ、嘔気・嘔吐

用法・用量

通常成人1回1.3g、7才~14才は1/2量、4~6才は1/3量を1日3回食後服用する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1重篤な消化管潰瘍のある患者

炭酸水素ナトリウムを配合しているため、症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.2心機能障害のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.3肺機能障害のある患者

症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.4リン酸塩低下のある患者

アルミニウムにより無機リンの吸収が阻害される。

  1. 9.1.5低クロル性アルカローシス等の電解質失調の患者

症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1透析療法を受けている患者

長期投与によりアルミニウム脳症、アルミニウム骨症があらわれるおそれがある。

  1. 9.2.2腎不全の患者

排泄障害により副作用があらわれるおそれがある。

9.5 妊婦

治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
テトラサイクリン系抗生物質
• テトラサイクリン
• ドキシサイクリン 等
本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあるので、同時に服用させない等注意すること。
この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。
本剤中のAl3+、Mg2+、Ca2+と不溶性のキレートを形成して、これらの薬剤の吸収が阻害される。
ニューキノロン系抗菌剤
• エノキサシン
• ノルフロキサシン
• オフロキサシン 等
本剤との併用により、これらの薬剤の効果が減弱することがあるので、同時に服用させない等注意すること。
この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。
本剤中のAl3+、Mg2+、Ca2+と不溶性のキレートを形成して、これらの薬剤の吸収が阻害される。
活性型ビタミンD
• カルシトリオール
• アルファカルシドール
高カルシウム血症があらわれやすくなる。 活性型ビタミンDのカルシウム吸収促進作用により、本剤中のカルシウムが吸収されるおそれがある。
大量の牛乳・カルシウム製剤 Milk-alkali syndrome(高カルシウム血症、高窒素血症、アルカローシス等)があらわれるおそれがある。観察を十分に行い、症状が発現した場合には投与を中止すること。 尿細管でのカルシウム再吸収が増加する。
その他の併用薬剤 併用薬剤の吸収・排泄に影響を与えることがある。
この作用は薬剤の服用時間をずらすことにより弱まるとの報告がある。
本剤中のAl3+、Mg2+、Ca2+の吸着作用や消化管内・体液のpH上昇による。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
低カリウム血症 頻度不明
体重増加 頻度不明
便秘等 頻度不明
尿路結石 頻度不明
浮腫等 頻度不明
発疹等 頻度不明
腎結石 頻度不明
血圧上昇 頻度不明
高マグネシウム血症 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  1. 18.1.1ジアスターゼ

ジアスターゼはでんぷんを分解する酵素アミラーゼの俗称であるが、本薬は麦芽を原料とする植物アミラーゼに属し、α、βの両アミラーゼがあり、両者共にでんぷんに作用する。麦芽アミラーゼの至適pHは弱酸性(pH4.5~5.5)であり、強酸、強アルカリで失活する1)。

  1. 18.1.2炭酸水素ナトリウム

速効性、全身性の制酸作用を示す。ただし、胃液のアルカリ化によるペプシンの失活及び発生したCO2により胃粘膜を刺激して二次的に胃液分泌を促す。 胃酸とは次式のように反応する。  NaHCO3 + HCl → NaCl + H2O + CO2 炭酸水素ナトリウムは消化管から吸収されやすいため、過剰に用いるとアルカローシスを生じる。また、粘液をアルカリ化することにより局所性の粘液溶解作用を示す2)。

  1. 18.1.3沈降炭酸カルシウム

不溶性カルシウム剤の1種で制酸作用を呈し、また吸着作用も現すので胃潰瘍及び胃酸過多症に制酸薬として用いる。 胃酸とは次式のように反応する。  CaCO3 + 2HCl → CaCl2 + H2O + CO2 生じた塩化物は腸へ移行して腸液のアルカリとの反応により再び炭酸塩に変化した後、排泄される。大量投与により吸収性制酸薬となり、アルカローシスを生じる。また便秘を起こす傾向がある。本薬1gは0.1mol/L塩酸約200mLを中和する効力がある3)。