外眼部および前眼部の炎症性疾患の対症療法(眼瞼炎、結膜炎、角膜炎、強膜炎、上強膜炎、前眼部ブドウ膜炎、術後炎症)
D・E・X点眼液0.1%「ニットー」
デキサメタゾンメタスルホ安息香酸エステルナトリウム点眼液
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
- 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、1日3~4回、1回1~2滴宛点眼する。なお、症状により適宜増減する。
使用上の注意
- 8.1連用により、数週後から眼内圧亢進、緑内障があらわれることがあるので、定期的に眼内圧検査を実施すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1角膜上皮剥離又は角膜潰瘍のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。症状が増悪するおそれがある。また、角膜穿孔を生ずるおそれがある。
- 9.1.2ウイルス性結膜・角膜疾患、結核性眼疾患、真菌性眼疾患又は化膿性眼疾患のある患者
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。症状が増悪するおそれがある。また、角膜穿孔を生ずるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。長期・頻回投与を避けること。
9.7 小児等
特に2歳未満の場合には、慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 下垂体・副腎皮質系機能の抑制 | 頻度不明 |
| 創傷治癒の遅延 | 頻度不明 |
| 眼刺激 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
デキサメタゾンは合成副腎皮質ホルモンで、天然の糖質コルチコイドと同じ機序により抗炎症作用を発現する2)。糖質コルチコイドは受容体に結合して特定の遺伝子の転写を開始あるいは阻害する。その結果、起炎物質の生合成抑制と炎症細胞の遊走抑制により抗炎症作用を現すと考えられる3)。
18.2 抗炎症作用
-
デキサメタゾンの抗炎症作用の強さはヒドロコルチゾンの25倍、プレドニゾロンの6倍で、ベタメタゾンとは同程度とされている4)。
-
ウサギの硝子体に抗原(10%牛血清アルブミン0.1mL)を投与することによって惹起したブドウ膜炎に対して0.075%デキサメタゾンメタスルホ安息香酸エステルナトリウム(デキサメタゾンとして0.05%)点眼液を1日1~2回、各2滴点眼して抗炎症効果についてDraize法を参考とした採点基準を用いて検討した。その結果、デキサメタゾン含有点眼液は抗炎症作用を示した5)。
18.3 抗アレルギー作用
抗血清0.05mLを結膜内注射して感作させたラットに、抗原として20%卵白アルブミン溶液10µLを点眼することによって惹起した受身アナフィラキシーに対するデキサメタゾンの抑制効果を検討した。0.1%デキサメタゾンを抗原点眼前1,2,3,4,5時間の計5回点眼したときの抑制率は57.1%であった6)。
18.4 生物学的同等性試験
- 18.4.1抗炎症作用
起炎剤として牛血清アルブミン(BSA)を用いた誘発ブドウ膜炎モデル(ウサギ)およびトウガラシチンキを用いた外眼部急性炎症モデルにおいて、抗炎症作用を本剤0.02%、0.1%とサンテゾーン点眼液0.02%、0.1%及び本剤0.05%とビジュアリン点眼液0.05%の比較を行ったところそれぞれの試験において有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された7)。
- 18.4.2房水中蛋白増加抑制作用
起炎剤としてBSAを用いた誘発ブドウ膜炎モデル(ウサギ)において、房水中蛋白増加に対する抑制作用について、本剤0.02%、0.1%とサンテゾーン点眼液0.02%、0.1%及び本剤0.05%とビジュアリン点眼液0.05%の比較を行った。それぞれの試験において両剤とも前房水中蛋白濃度増加を抑制し、前房水中蛋白増加抑制作用に有意な差は認められず、生物学的同等性が確認された7)。
薬物動態
16.3 分布
白色ウサギに0.1%3H-デキサメタゾン懸濁液25µLを点眼し、各眼組織中濃度を測定した。結膜では点眼5分後に最高値5.2µg/gに到達した後、急速に減少し、点眼45分後からは指数関数的に減少した。角膜では、点眼5分後に最高値4.07µg/gに到達した後、指数関数的に減少した。房水では、45分後に最高値0.21µg/gに到達した後、指数関数的に減少した。また、点眼30分後の各眼組織中濃度は、角膜、強膜等の前眼部・外眼部では比較的高く、硝子体、網脈絡膜等の後眼部では低かった1)。