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硫酸マグネシウム「東海」

硫酸マグネシウム水和物

添付文書改訂 2024年05月01日

効能・効果

*〈経口〉  便秘症

〈注入〉  胆石症

〈注射〉  ○低マグネシウム血症  ○子癇、頻脈性不整脈

用法・用量

  • 〈経口〉

便秘症には、硫酸マグネシウム水和物として1回5~15gを多量の水とともに経口投与する。

  • *〈注入〉

胆石症には、25~50%溶液20~50mLを十二指腸ゾンデで注入する。

  • *〈注射〉

低マグネシウム血症には、硫酸マグネシウム水和物として、通常成人1日2~4gを数回に分けて筋肉内注射あるいは極めて徐々に静脈内注射し、血中マグネシウム濃度が正常になるまで継続する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 子癇には、1回10~25%溶液10~20mLを筋肉内注射あるいは徐々に静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、増量する場合は注意すること。 頻脈性不整脈には、10%又は25%溶液を徐々に静脈内注射する。その際、硫酸マグネシウム水和物として2.5gを超えないこと。

使用上の注意

  • *〈子癇〉

硫酸マグネシウム水和物(注射剤)とリトドリン塩酸塩(注射剤)を併用した母体から出生した早産児において、高カリウム血症のリスクが高いことが報告されているので、リトドリン塩酸塩(注射剤)投与中に、子癇に対して本剤を併用した場合には、症状の有無にかかわらず新生児の心電図又は血清カリウム値のモニタリングを適切に行い、異常が認められた場合には、適切な処置を行うこと1) 。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1高マグネシウム血症の患者

中枢神経系の抑制と骨格筋弛緩を起こすおそれがある。

  1. 9.1.2心疾患のある患者

心機能を抑制するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎障害のある患者

中枢神経系の抑制、呼吸麻痺を起こすおそれがある。

9.5 妊婦

  • 〈効能共通〉
  1. 9.5.1治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。マグネシウムイオンは容易に胎盤を通過するため、まれに新生児に高マグネシウム血症を起こすことがある。
  • *〈子癇〉
  1. 9.5.2妊娠中の投与により、胎児に胎動低下が、新生児に心不全、高カリウム血症、低カルシウム血症があらわれることがある。

  2. 9.5.3妊娠中に長期投与した場合、出生時において児にくる病様の骨病変が認められることがある(国内の市販後に報告された症例のうち、確認できた母体への硫酸マグネシウム水和物・ブドウ糖(注射剤)の最短の投与期間は18日であった)。

9.7 小児等

  1. 9.7.1腸内寄生虫疾患のある小児

腸管粘膜に異常がある場合に異常吸収を起こすおそれがある。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

  • 〈効能共通〉
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
ニューキノロン系抗菌剤
• シプロフロキサシン
• ノルフロキサシン
• トスフロキサシンテトラサイクリン系抗生物質
• ミノサイクリン
• ドキシサイクリン
• テトラサイクリン 等エチドロン酸二ナトリウム
これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること。 マグネシウムがこれらの薬剤と難溶性のキレートを形成し、これらの薬剤の吸収を阻害すると考えられる。
ペニシラミン これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること。 同時投与した場合、吸収率が低下するとの報告がある。
セフジニル これらの薬剤の効果が減弱するおそれがあるので、投与間隔をできるだけあけるなど注意すること。 機序不明
リトドリン塩酸塩 CK上昇があらわれることがある。 機序不明
  • *〈子癇〉
薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
リトドリン塩酸塩(注射剤)
出生した早産児の高カリウム血症のリスクが高いことが報告されている1) 。 機序不明

副作用

記載なし

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は内服において腸管粘膜から吸収されにくいことから腸管内で高張液状態となり、腸内水分及び分泌液の吸収を妨げると共に、組織から腸管腔に水分を吸収して貯留する。そのため、腸壁が刺激され、蠕動運動が亢進して瀉下を招く。本剤の効果は吸収量に反比例し、その溶液の浸透圧に比例して大きくなる。本剤を筋注又は静注すると、血中のMg2+が増加してCa2+との均衡が破れて、中枢神経系の抑制と骨格筋及び子宮筋の弛緩が起こる。内服又はゾンデによる直接十二指腸注入によりOddi括約筋の弛緩を介して胆汁排泄を促す3) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1中毒症状を発現する血中濃度

血中マグネシウム濃度が4mEq/L以下では臨床症状はみられず、5~10mEq/Lで心臓収縮に影響が生じ、頻脈より除脈に移行し、また心電図に変化が認められ、血圧低下、神経機能異常が認められる。 10mEq/L以上になると筋力減退、深部腱反射消失をきたし、15mEq/L以上では昏睡、呼吸麻痺を生じ全身麻痺に移行する。25mEq/L以上で心停止を起こすといわれている2) 。

16.2 吸収

  1. 16.2.1吸収部位

マグネシウムイオンは小腸より吸収される2) 。

16.3 分布

  1. 16.3.1血液・胎盤関門通過性

マグネシウムイオンは容易に胎盤を通過し、母体血中濃度とほぼ同程度になる2) 。

  1. 16.3.2母乳中への移行性及び小児への影響

母乳中にはほとんど移行しない2) 。

  1. 16.3.3髄液への移行性

移行する2) 。