Clinical snapshot

ロラタジンOD錠10mg「日新」

ロラタジン

添付文書改訂 2023年12月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

○アレルギー性鼻炎 ○蕁麻疹 ○皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

用法・用量

成人:通常、ロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。 小児:通常、7歳以上の小児にはロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
  • 〈アレルギー性鼻炎〉
  1. 8.2季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1てんかんの既往のある患者

十分な問診を行うこと。発作があらわれたとの報告がある。

9.2 腎機能障害患者

ロラタジン及び活性代謝物descarboethoxyloratadine(DCL)の血漿中濃度が上昇するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

ロラタジンの血漿中濃度が上昇するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、投与しないことが望ましい。動物試験(ラット、ウサギ)で催奇形性は認められていないが、ラットで胎児への移行が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行が報告されている。

9.7 小児等

  1. 9.7.13歳以上7歳未満の小児に対しては、ロラタジンドライシロップ1%を投与すること。

  2. 9.7.2低出生体重児、新生児、乳児又は3歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

高い血中濃度が持続するおそれがある。一般に生理機能(肝、腎等)が低下している。

相互作用

  • ロラタジンからDCLへの代謝にはCYP3A4及びCYP2D6の関与が確認されている。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エリスロマイシン、シメチジン ロラタジン及びDCLの血漿中濃度の上昇が認められるので、患者の状態を十分に観察するなど注意すること。 薬物代謝酵素(CYP3A4、CYP2D6)阻害作用を有する医薬品との併用により、ロラタジンからDCLへの代謝が阻害され、ロラタジンの血漿中濃度が上昇する。[DCLの血漿中濃度が上昇する機序は不明]

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
Al-P上昇 1%未満
ALT上昇 1%未満
AST上昇 1%未満
BUN上昇 1%未満
γ-GTP上昇 1%未満
じん麻疹 1%未満
そう痒 頻度不明
タンパク尿 1%未満
ビリルビン値上昇 1%未満
ヘマトクリット減少 1%未満
ヘモグロビン減少 1%未満
ほてり 1%未満
めまい 1%未満
リンパ球増多 1%未満
リンパ球減少 1%未満
下痢 1%未満
不正子宮出血 頻度不明
便秘 1%未満
倦怠感 頻度不明
動悸 1%未満
単球増多 1%未満
口内炎 1%未満
口唇乾燥 1%未満
口渇 1%未満
味覚障害 1%未満
咽頭痛 1%未満
嘔気・嘔吐 1%未満
好中球増多 1%未満
好中球減少 1%未満
好塩基球増多 1%未満
好酸球増多 1%未満
尿糖 1%未満
尿閉 頻度不明
月経不順 1%未満
浮腫(顔面・四肢) 頻度不明
発疹 1%未満
発赤 頻度不明
白血球増多 1%未満
白血球減少 1%未満
眠気 頻度不明
眼球乾燥 1%未満
紅斑 頻度不明
耳鳴 1%未満
胃炎 頻度不明
胸痛 頻度不明
胸部不快感 1%未満
脱毛 頻度不明
腹痛 1%未満
血小板減少 1%未満
難聴 頻度不明
頭痛 1%未満
頻脈 1%未満
鼻の乾燥感 1%未満

薬物動態・作用機序

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1生物学的同等性試験
  • 〈ロラタジン錠10mg「日新」〉

ロラタジン錠10mg「日新」とクラリチン錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ロラタジンとして10mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して活性代謝物(DCL)の血漿中濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された1) 。

  • 判定パラメータ 参考パラメータ
    AUC0-72
    (ng・hr/mL)
    Cmax
    (ng/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    ロラタジン錠10mg「日新」 59.12±19.40 5.12±2.00 2.0±1.2 20.3±4.3
    クラリチン錠10mg 56.95±19.92 4.75±1.45 1.7±0.6 19.8±3.3

(Mean±S.D., n=34)

  • 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

  • 〈ロラタジンOD錠10mg「日新」〉

ロラタジンOD錠10mg「日新」とクラリチンレディタブ錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ロラタジンとして10mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与(水で服用及び水なしで服用)して活性代謝物(DCL)の血漿中濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された2) 。

  • (1)水で服用
判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-72
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
ロラタジンOD錠10mg「日新」 60.31±18.42 5.60±1.67 1.3±0.2 20.6±3.6
クラリチンレディタブ錠10mg 62.17±18.59 5.61±1.78 1.4±0.3 20.8±2.8

(Mean±S.D., n=20)

  • (2)水なしで服用
判定パラメータ 参考パラメータ
AUC0-72
(ng・hr/mL)
Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
ロラタジンOD錠10mg「日新」 60.09±18.29 5.19±1.58 1.7±0.6 19.1±2.7
クラリチンレディタブ錠10mg 61.09±17.54 5.50±1.57 1.7±0.6 18.5±4.0

(Mean±S.D., n=19)

  • 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.4 代謝

ロラタジンは、ヒトに経口投与したとき、消化管から速やかに吸収され、初回通過効果によってDCLへと代謝される3) 。ヒトの肝ミクロソームを用いたin vitro試験から、ロラタジンからDCLへの代謝にはCYP3A4及びCYP2D6の関与が確認されている4) 。

16.5 排泄

健康成人男性(6例)に14C-ロラタジン40mg注1) (水溶液)を空腹時に単回経口投与したとき、投与10日後までに総投与量の約80%が代謝物として尿及び糞中へ等量ずつ排泄された。尿中にロラタジンは検出されず、DCLは尿中放射能の2%未満であった3) (外国人データ)。 授乳婦(6例)にロラタジンカプセル40mg注1) (非売品)を空腹時に単回経口投与したとき、少量のロラタジン及びDCLが母乳中に検出された。投与後48時間までの移行率は0.03%であった。AUC母乳/AUC血漿比は、ロラタジン及びDCLについてそれぞれ1.2及び0.8であった5) (外国人データ)。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

  2. (1)薬物動態パラメータ

腎機能障害患者(12例:クレアチニンクリアランス≦29mL/min)にロラタジンカプセル40mg注1) (非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度のCmax及びAUCは、健康成人男性(6例:クレアチニンクリアランス>80mL/min)との比較において、ロラタジンでは1.5~1.7倍、DCLでは約2倍に上昇した。腎機能障害患者におけるロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均8時間及び20時間であり、いずれも健康成人と明らかな差は認められなかった6) (外国人データ)。

  1. (2)血液透析患者

重症の腎機能障害患者(6例:クレアチニンクリアランス<5mL/min)にロラタジンカプセル40mg注1) (非売品)を空腹時に単回経口投与後4~8時間(計4時間)に血液透析を行ったとき、血液透析を行わない場合と比較して、血漿中ロラタジン及びDCL濃度に変動は認められず、ロラタジン及びDCLともに透析液中へはほとんど排出されなかった6) (外国人データ)。

  1. 16.6.2肝機能障害患者

肝機能障害患者(7例)にロラタジンカプセル40mg注1) (非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度は、健康成人男性(24例)との比較において、ロラタジンではCmaxが1.4~1.7倍、AUCが2.8~3.8倍に上昇し、DCLではCmax、AUCともに健康成人と明らかな差は認められなかった。肝機能障害患者におけるロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均24.1時間及び37.1時間であり、健康成人の2~3倍に延長していた7) (外国人データ)。

  1. 16.6.3高齢者

高齢者(12例、66~78歳)にロラタジンカプセル40mg注1) (非売品)を空腹時に単回経口投与したときの血漿中濃度は、非高齢の成人男性(24例、21~39歳)との比較において、ロラタジンではCmaxが1.6~1.9倍、AUCが1.5~2.0倍に上昇した。DCLではCmaxが約1.7倍であったが、AUCに明らかな差は認められなかった。高齢者でのロラタジン及びDCLのt1/2はそれぞれ平均18.2時間及び17.4時間であった8) (外国人データ)。

16.7 薬物相互作用

健康成人男性にロラタジン錠10mg及びエリスロマイシン(CYP3A4の阻害剤)又はシメチジン(CYP3A4及びCYP2D6の阻害剤)を空腹時に10日間経口投与したときの血漿中ロラタジン及びDCL濃度の変化率は下表に示すとおりであったが、QTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった9),10) 。健康成人男性にロラタジン錠10mg及びケトコナゾール(国内では外用剤のみ発売)を空腹時に10日間経口投与したとき、血漿中ロラタジン及びDCL濃度の変化率は下表に示すとおりであったが、QTc間隔を含め心電図への影響は認められなかった10) (外国人データ)。

併用薬 n ロラタジン DCL
Cmax AUC Cmax AUC
エリスロマイシン
(500mg1日3回)
22 +53% +40% +61% +46%
シメチジン
(300mg1日4回)
24 +121% +103% +6% +6%
ケトコナゾール
(200mg1日2回)
24 +223% +307% +67% +73%

注1)本剤の成人における承認用量は、「通常、ロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口投与する。」である。