Clinical snapshot

ロミプレート皮下注250μg調製用

ロミプロスチム(遺伝子組換え)

添付文書改訂 2026年04月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • **持続性及び慢性免疫性血小板減少症

  • 再生不良性貧血

用法・用量

  • 〈持続性及び慢性免疫性血小板減少症〉

通常、成人及び1歳以上の小児には、ロミプロスチム(遺伝子組換え)として初回投与量1μg/kgを皮下投与する。投与開始後、血小板数、症状に応じて投与量を適宜増減し、週1回皮下投与する。また、最高投与量は週1回10μg/kgとする。

  • 〈再生不良性貧血〉

通常、成人には、ロミプロスチム(遺伝子組換え)として初回投与量10μg/kgを皮下投与する。投与開始後、患者の状態に応じて投与量を適宜増減し、週1回皮下投与する。また、最高投与量は週1回20μg/kgとする。

使用上の注意

  • 〈効能共通〉
  1. 8.1本剤は、血液疾患の治療に十分な経験を持つ医師のもとで使用すること。

  2. 8.2本剤の投与中止により血小板減少を認めることがあるため、本剤の中止後4週間程度は頻回に全血算(赤血球、白血球及び血小板)の検査を実施すること。

  3. 8.3本剤を含むトロンボポエチン受容体作動薬には、骨髄のレチクリン線維の形成及び線維化を進行させる可能性があるので、本剤の投与開始前には、末梢血液像(末梢血塗抹標本)、全血算(赤血球、白血球及び血小板)及び網状赤血球数の検査を行い、全ての血球系の形態異常の有無を十分観察すること。また、本剤投与中は、末梢血液像(末梢血塗抹標本)、全血算(赤血球、白血球及び血小板)及び網状赤血球数の検査を4週に1回を目安に実施し、全ての血球系の形態異常及び血球減少の存否を観察すること。

  4. 8.4血小板数が正常範囲を超えると、血栓症又は血栓塞栓症のリスクが増加する可能性がある。また、血小板数が正常範囲以下であっても血栓塞栓症が認められているため、血小板数にかかわらず血栓症又は血栓塞栓症の発現に注意すること。 本剤投与後は、定期的に血小板数を測定し、血小板数が治療の目標とするレベルを超えた場合には、本剤の減量又は休薬を考慮するなど注意すること。

  5. 8.5本剤に対する反応性の低下が認められた場合、又は血小板数の維持が困難になった場合は、原因(本剤に対する中和抗体の産生、又は骨髄線維症等の可能性)の究明に努めること。

  6. 8.6トロンボポエチン受容体作動薬には、既存の骨髄異形成症候群等の造血器腫瘍を進行させる可能性がある。

  • 〈再生不良性貧血〉
  1. 8.7再生不良性貧血患者の一部では経過観察中に骨髄異形成症候群や急性骨髄性白血病に移行することが知られており、再生不良性貧血患者を対象とした海外臨床試験及び国際共同臨床試験においても、本剤との因果関係は明らかでないものの、本剤投与後に染色体異常が認められた例が報告されている。本剤投与中は、定期的に白血球分画を含む全血算及び末梢血塗抹標本検査を行い、幼若細胞や形態学的異常の発現を確認し、血球減少の有無も確認すること。これらの異常が認められた場合には、骨髄検査(染色体異常の評価を含む)の実施を考慮し、本剤の投与継続の可否を判断すること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1脳梗塞、心筋梗塞、肺塞栓等の患者又はそれらの既往歴を有する患者

血栓症又は血栓塞栓症を起こすおそれがある。

  1. 9.1.2抗凝固剤又は抗血小板剤を使用中の患者

本剤の投与を中止した場合、血小板減少症の増悪により患者の出血リスクが上昇するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.3 肝機能障害患者

有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児における血小板数増加及び新生児死亡率の増加並びに動物実験(マウス)で胎児における着床後胚損失率の増加及び母動物における体重増加抑制が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

  • 〈持続性及び慢性免疫性血小板減少症〉

低出生体重児、新生児又は乳児を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

  • 〈再生不良性貧血〉

低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児(18歳未満)を対象とした有効性及び安全性を指標とした国内臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

患者の状態を観察しながら、慎重に投与を行うこと。一般に生理機能(肝機能、腎機能、心機能等)が低下していることが多く、また、合併症を併発又は他の薬剤を使用している可能性が高い。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
インフルエンザ 1%未満
うつ病 1%未満
そう痒性皮疹 1%未満
そう痒症 頻度不明
フィブリンDダイマー増加 1%未満
ほてり 1%未満
上腹部痛 1%未満
下痢 頻度不明
不眠症 頻度不明
体重減少 1%未満
便秘 1%未満
倦怠感 頻度不明
全身性浮腫 頻度不明
出血 頻度不明
刺激感 頻度不明
動悸 1%未満
味覚異常 1%未満
呼吸困難 1%未満
咳嗽 1%未満
嗜眠 1%未満
嘔吐 1%未満
四肢痛 頻度不明
回転性めまい 頻度不明
多汗症 1%未満
悪寒 頻度不明
悪心 頻度不明
感冒様症状 頻度不明
感覚鈍麻 1%未満
挫傷 頻度不明
斑状出血 1%未満
末梢性ニューロパチー 1%未満
注射部位反応(疼痛 頻度不明
浮動性めまい 頻度不明
浮腫(末梢性浮腫 頻度不明
消化不良 1%未満
潮紅 1%未満
点状出血 1%未満
無力症 頻度不明
片頭痛 1%未満
疲労 頻度不明
疼痛 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
発疹を含む) 頻度不明
筋力低下 1%未満
筋痙縮 頻度不明
筋肉痛 頻度不明
筋骨格痛 頻度不明
筋骨格硬直 1%未満
筋骨格系胸痛 1%未満
紅斑 頻度不明
紅痛症 頻度不明
背部痛 頻度不明
胸痛 1%未満
脱毛症 1%未満
腫脹 頻度不明
腹痛 頻度不明
腹部不快感 1%未満
膣出血 1%未満
血小板数増加 1%未満
血小板減少症 頻度不明
血小板血症 頻度不明
血腫 頻度不明
貧血 1%未満
錯感覚(ピリピリ感等) 頻度不明
関節痛 頻度不明
頭痛 頻度不明
顔面浮腫 頻度不明
顔面腫脹を含む) 頻度不明
食欲不振 頻度不明
骨痛 1%未満
高血圧 1%未満
鼻出血 1%未満
鼻咽頭炎 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は、巨核球系前駆細胞に直接作用し、血小板造血作用を発揮する。また、本剤は、トロンボポエチン受容体に結合し、活性化させることで、巨核球系前駆細胞の増殖及び分化を促進する。 さらに、骨髄造血幹細胞及び造血前駆細胞に作用し、これらの細胞の増殖及び分化を促進する。

18.2 造血作用

本剤は、正常マウス、ラット、アカゲザル及びカニクイザルに静脈内又は皮下投与した際に、血小板造血作用(血小板数の増加)を示し、脾臓摘出マウスへの皮下投与においても同様な作用を示した。また、血小板に対する自己抗体の産生により、血小板破壊が起こり血小板減少を呈するW/BF1系マウスへの皮下投与により、血小板数減少に対して改善作用を示した10)。さらに、化学療法剤/放射線により多系統の骨髄不全を惹起した骨髄抑制マウスへの皮下投与により、血小板数及び赤血球数の減少に対して改善作用を示した11)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  • **〈持続性及び慢性免疫性血小板減少症〉発症又は診断後6ヵ月以上経過した成人免疫性血小板減少症患者(4例)に本剤5~7μg/kgを週1回反復皮下投与したときのロミプロスチムの血清中濃度推移及び血清中薬物動態パラメータは以下のとおりであった3)。

発症又は診断後6ヵ月以上経過した成人免疫性血小板減少症患者に反復皮下投与したときの被験者ごとのロミプロスチムの血清中濃度推移

投与量
(μg/kg)
tmax
(h)
Cmax
(pg/mL)
AUC0-168
(pg・h/mL)
t1/2
(h)
5 24 310 28500 116
6 12 501 27400 47.6
7 24 98.4 13900
7 24 221 16400 58.8
  • 〈再生不良性貧血〉

日本人の既存治療で効果不十分な再生不良性貧血患者(8例)に本剤10μg/kgを週1回4週間反復皮下投与したときの血清中薬物動態パラメータは以下のとおりであった4)。

投与量
(μg/kg)
例数 tmax
(h)
Cmax
(pg/mL)
AUC0-168
(pg・h/mL)
t1/2
(h)
10 8 16.4
±12.7
5810
±3310
305000
±175000
108.5
±32.6

平均値±標準偏差

日本人の既存治療で効果不十分な再生不良性貧血患者に対し、投与開始1~4週目に本剤10μg/kgを週1回皮下投与し、投与開始5~52週目に血小板反応及び血球数に応じて本剤5~20μg/kgを週1回皮下投与したときのロミプロスチムの血清中濃度推移は以下のとおりであった4)。

1~4 5 9 13 17 21 24 27 31 35 41
平均投与量 10.0 14.2 16.5 16.9 16.8 16.8 16.4 16.2 16.0 16.0 15.5
1 2 4 5 9 13 17 21 27 41 56a)
例数 23 8 24 8 22 23 22 22 21 20 24

a) 投与中止例は、本剤最終投与から4週間経過時の血清中濃度を用いた。

日本人の既存治療で効果不十分な再生不良性貧血患者におけるロミプロスチムの血清中濃度推移(平均値+標準偏差)