Clinical snapshot

ロコルナール錠100mg

トラピジル

添付文書改訂 2023年04月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1頭蓋内出血発作後、止血が完成していないと考えられる患者[本剤は血小板凝集抑制作用を有する。]

  2. 2.2本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • 狭心症

用法・用量

  • 〈ロコルナール錠50mg〉

通常、成人には1回2錠、1日3回経口投与する。なお、症状により適宜増減する。

  • 〈ロコルナール錠100mg〉

通常、成人には1回1錠、1日3回経口投与する。なお、症状により適宜増減する。

使用上の注意

9.3 肝機能障害患者

副作用が発現しやすくなる。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(マウス)で、高用量において胎児の発育遅延が認められている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で、乳汁中への移行が認められている。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
AST・ALTの上昇 頻度不明
しびれ感 頻度不明
そう痒感等 頻度不明
めまい 1%未満
リンパ節腫脹 頻度不明
下痢 頻度不明
不整脈等 頻度不明
不眠 頻度不明
便秘 1%未満
倦怠感 頻度不明
出血傾向等 頻度不明
口内炎等 頻度不明
口渇 頻度不明
味覚異常 頻度不明
呼吸困難 頻度不明
嘔吐 頻度不明
嘔気 頻度不明
女性化乳房 頻度不明
好酸球増多 頻度不明
徐脈 頻度不明
心悸亢進 頻度不明
悪寒・戦慄 頻度不明
気分不良 頻度不明
浮腫 頻度不明
疼痛 頻度不明
発汗 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹・発赤 頻度不明
白血球減少 頻度不明
眠気 頻度不明
筋肉・関節痛等 頻度不明
総ビリルビンの上昇等 頻度不明
胃部不快感 1%未満
胃部膨満感 頻度不明
胃重感 1%未満
胸部不快感 頻度不明
胸部圧迫感 頻度不明
腹痛 頻度不明
血圧低下 頻度不明
血小板減少 頻度不明
赤血球減少 頻度不明
頭痛 1%未満
頭部不快感 1%未満
頻脈 頻度不明
顔面潮紅 頻度不明
食欲不振 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

血小板におけるトロンボキサンA2の合成及び作用を抑制するとともに、血管におけるプロスタサイクリンの産生を促進し、抗血小板作用及び血管拡張作用を発揮する4),5),6),7),8),9)。また、抗PDGF(血小板由来成長因子)作用により動脈硬化の進展を抑制する10),11)。

18.2 冠血流量増加作用

  1. 18.2.1冠血流量を増加させ、冠動・静脈酸素較差を減少させる12),13),14),15),16),17),18)(胸痛症候群患者、虚血性心疾患患者、ラット、イヌ、ミニブタ)。

  2. 18.2.2ニトログリセリンと同様に、比較的太い血管に作用し、虚血部の血流を改善する4),15),19)(ラット、イヌ、ブタ)。

  3. 18.2.3側副血行路の形成促進作用を有する20)(イヌ)。

18.3 前負荷減少作用

ニトログリセリンに類似した静脈拡張作用を有し、静脈圧を低下させる21),22),23)(健康成人男性、虚血性心疾患患者、イヌ)。

18.4 後負荷減少作用

末梢血管抵抗減少に基づく緩和な降圧作用を有する13),16),17),18),21),22)(胸痛症候群患者、虚血性心疾患患者、イヌ、ミニブタ)。

18.5 心機能維持作用

  1. 18.5.1陽性の変力・変周期作用を有し、心機能維持作用を示す。また、この作用はプロプラノロールにより遮断されず、心筋への直接作用と考えられる12),13),14),15),16),17),18),21),22),24)(胸痛症候群患者、虚血性心疾患患者、ラット、イヌ、ミニブタ)。

  2. 18.5.2労作性狭心症患者の運動耐容能を増加させる25)。しかも、虚血性心疾患患者において、心機能維持作用を有する26),27)。

  3. 18.5.3虚血性心疾患患者において、プロプラノロールとの併用により運動耐容能の増加、心筋酸素消費量の減少が認められ、しかもプロプラノロールにより低下傾向を示す心機能を改善する24)。

18.6 抗動脈硬化作用

抗PDGF作用により動脈硬化の進展を抑制する10),11)(ラット、in vitro)。

18.7 血小板凝集抑制作用

ADP、アドレナリン、コラーゲン、アラキドン酸、トロンビン等による血小板凝集を抑制する4),28),29),30)(動脈硬化性疾患患者、in vitro)。

18.8 トロンボキサンA2及びプロスタサイクリンに対する作用

  1. 18.8.1強力な血管収縮作用及び血小板凝集作用を有するトロンボキサンA2の合成及び作用を抑制するとともに、強力な血管拡張作用及び血小板凝集抑制作用を有するプロスタサイクリンの産生を促進する4),5),6),7),8),9)(虚血性心疾患患者、ラット、ウサギ、in vitro)。

  2. 18.8.2トロンボキサンA2の合成及び作用の抑制、プロスタサイクリンの産生促進により、虚血性心疾患患者の血管攣縮の抑制21)が認められる。

18.9 脂質代謝改善作用

HDL-コレステロールの上昇作用、LDL-コレステロールの減少作用を有し、脂質代謝を改善する31),32),33),34)(低HDL-コレステロール血症患者、高脂血症患者、マウス、ラット、ハムスター、ウズラ)。

18.10 赤血球変形能亢進作用

赤血球内のATP含量を高めることにより赤血球変形能を亢進させ、微小循環における赤血球の通過性を高める28)(ラット、in vitro)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人男性5例に本剤100mgを単回経口投与すると、血中濃度は速やかに上昇して2時間後に最高値を示した。以後、ゆるやかに減少し、6時間後にはピーク時の約1/2、12時間後にはほぼ消失した。

16.5 排泄

健康成人男性8例に本剤300mgを単回経口投与後、尿中には主に代謝産物が検出された。また、投与後72時間までに投与量の約30%が尿中に排泄された。