Clinical snapshot

レベチラセタム錠500mg「日新」

レベチラセタム

添付文書改訂 2026年03月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分又はピロリドン誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

  • てんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)

  • 他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の強直間代発作に対する抗てんかん薬との併用療法

用法・用量

成人:通常、成人にはレベチラセタムとして1日1000mgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日3000mgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として1000mg以下ずつ行うこと。 小児:通常、4歳以上の小児にはレベチラセタムとして1日20mg/kgを1日2回に分けて経口投与する。なお、症状により1日60mg/kgを超えない範囲で適宜増減するが、増量は2週間以上の間隔をあけて1日用量として20mg/kg以下ずつ行うこと。ただし、体重50kg以上の小児では、成人と同じ用法・用量を用いること。

使用上の注意

  1. 8.1連用中における投与量の急激な減量ないし投与中止により、てんかん発作の増悪又はてんかん重積状態があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、少なくとも2週間以上かけて徐々に減量するなど慎重に行うこと。

  2. 8.2*眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがある。自動車の運転等危険を伴う機械操作の適否は、関連学会の留意事項1) を十分理解の上、医師が慎重に判断し、危険を伴う機械操作を行う場合には十分な注意が必要であることを適切に患者に指導すること。また、眠気等があらわれた場合には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事しないよう、患者に指導すること。

  3. 8.3易刺激性、錯乱、焦燥、興奮、攻撃性等の精神症状があらわれ、自殺企図に至ることもあるので、本剤投与中は患者の状態及び病態の変化を注意深く観察すること。

  4. 8.4患者及びその家族等に攻撃性、自殺企図等の精神症状発現の可能性について十分説明を行い、医師と緊密に連絡を取り合うよう指導すること。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎機能障害のある患者

  2. 9.2.2血液透析を受けている末期腎機能障害のある患者

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1重度肝機能障害のある患者(Child-Pugh分類C)

9.5 妊婦

  1. 9.5.1妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、以下のようなリスクを考慮し治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
  • ヒトにおいて、妊娠中にレベチラセタムの血中濃度が低下したとの報告があり、第3トリメスター期間に多く、最大で妊娠前の60%となったとの報告がある。

  • ラットにおいて胎児移行性が認められている。

  • 動物実験において、ラットではヒトへの曝露量と同程度以上の曝露で骨格変異及び軽度の骨格異常の増加、成長遅延、児の死亡率増加が認められ、ウサギでは、ヒトへの曝露量の4~5倍の曝露で胚致死、骨格異常の増加及び奇形の増加が認められている。

  1. 9.5.2本剤を投与した妊婦から出生した児において、新生児薬物離脱症候群があらわれることがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

低出生体重児又は新生児を対象とした臨床試験は国内・海外ともに実施していない。

9.8 高齢者

クレアチニンクリアランス値を参考に投与量、投与間隔を調節するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多い。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALP増加 頻度不明
インフルエンザ 頻度不明
ざ瘡 頻度不明
ジスキネジー 1%未満
そう痒症 頻度不明
てんかん増悪 頻度不明
パニック発作 1%未満
上気道の炎症 頻度不明
下痢 頻度不明
不安 1%未満
不眠症 頻度不明
事故による外傷(皮膚裂傷等) 頻度不明
人格障害 頻度不明
体位性めまい 1%未満
体重増加 頻度不明
体重減少 頻度不明
便秘 頻度不明
倦怠感 頻度不明
健忘 1%未満
傾眠(27.9%) 頻度不明
協調運動異常 1%未満
単純ヘルペス 1%未満
口内炎 頻度不明
口唇炎 1%未満
咳嗽 頻度不明
咽喉頭疼痛 頻度不明
咽頭炎 頻度不明
嗜眠 頻度不明
嘔吐 頻度不明
四肢痛 1%未満
回転性めまい 1%未満
多形紅斑 頻度不明
好中球数減少 頻度不明
尿中ブドウ糖陽性 頻度不明
尿中蛋白陽性 頻度不明
尿中血陽性 頻度不明
帯状疱疹 1%未満
平衡障害 1%未満
幻覚 1%未満
強迫性障害 頻度不明
心電図QT延長 1%未満
怒り 1%未満
思考異常 1%未満
悪心 頻度不明
感情不安定 1%未満
感覚鈍麻 頻度不明
抑うつ 頻度不明
抗痙攣剤濃度増加 1%未満
振戦 頻度不明
敵意 頻度不明
易刺激性 頻度不明
月経困難症 頻度不明
末梢性浮腫 1%未満
歯周炎 1%未満
歯痛 頻度不明
歯肉炎 頻度不明
歯肉腫脹 1%未満
気分動揺 頻度不明
気分変動 頻度不明
気管支炎 頻度不明
注意力障害 1%未満
浮動性めまい(10.4%) 頻度不明
消化不良 1%未満
湿疹 頻度不明
激越 1%未満
無力症 1%未満
異常行動 1%未満
疲労 1%未満
痔核 頻度不明
痙攣 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
白癬感染 1%未満
白血球数増加 頻度不明
白血球数減少 頻度不明
皮膚炎 頻度不明
眼そう痒症 1%未満
眼精疲労 1%未満
睡眠障害 1%未満
神経過敏 頻度不明
筋力低下 1%未満
筋肉痛 頻度不明
筋骨格硬直 頻度不明
精神病性障害 1%未満
精神運動亢進 頻度不明
結膜炎 頻度不明
緊張性頭痛 1%未満
耳鳴 頻度不明
肝機能異常 1%未満
肩痛 頻度不明
肺炎 1%未満
胃不快感 頻度不明
胃腸炎 頻度不明
背部痛 頻度不明
胸痛 頻度不明
脱毛症 1%未満
腹痛 頻度不明
膀胱炎 頻度不明
舞踏アテトーゼ運動 頻度不明
血中トリグリセリド増加 頻度不明
血中鉄減少 頻度不明
血小板数減少 頻度不明
血管性浮腫 頻度不明
複視 頻度不明
記憶障害 1%未満
譫妄 1%未満
貧血 頻度不明
運動過多 1%未満
鉄欠乏性貧血 頻度不明
錯乱状態 頻度不明
錯感覚 1%未満
関節痛 頻度不明
霧視 1%未満
頭痛(11.8%) 頻度不明
頸部痛 1%未満
頻尿 1%未満
食欲不振 頻度不明
高血圧 1%未満
麦粒腫 1%未満
鼻出血 1%未満
鼻咽頭炎(30.2%) 頻度不明
鼻漏 頻度不明
鼻炎 頻度不明
齲歯 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

レベチラセタムは、各種受容体及び主要なイオンチャネルとは結合しないが10) 、神経終末のシナプス小胞たん白質2A(SV2A)との結合10),11) 、N型Ca2+チャネル阻害12) 、細胞内Ca2+の遊離抑制13) 、GABA及びグリシン作動性電流に対するアロステリック阻害の抑制14) 、神経細胞間の過剰な同期化の抑制15) などが確認されている。SV2Aに対する結合親和性と各種てんかん動物モデルにおける発作抑制作用との間には相関が認められることから、レベチラセタムとSV2Aの結合が、発作抑制作用に寄与しているものと考えられる16) 。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1生物学的同等性試験
  • 〈レベチラセタム錠500mg「日新」〉

レベチラセタム錠500mg「日新」とイーケプラ錠500mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(レベチラセタムとして500mg)健康成人男子に絶食時単回経口投与して血漿中(S)-レベチラセタム濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両製剤の生物学的同等性が確認された3) 。

  • 判定パラメータ 参考パラメータ
    AUC0-36
    (μg・hr/mL)
    Cmax
    (μg/mL)
    Tmax
    (hr)
    T1/2
    (hr)
    レベチラセタム錠
    500mg「日新」
    145.78±15.11 20.89±4.25 0.64±0.54 7.88±0.55
    イーケプラ錠
    500mg
    147.20±14.85 19.86±5.00 0.67±0.36 7.91±0.56

(Mean±S.D., n=48)

  • 血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

16.6 特定の背景を有する患者

  1. 16.6.1腎機能障害患者

腎機能の程度の異なる成人被験者を対象に、レベチラセタムを単回経口投与したとき、見かけの全身クリアランスは腎機能正常者(CLCR:≥80mL/min/1.73m2)と比較して、軽度低下者(CLCR:50~<80mL/min/1.73m2)では40%、中等度低下者(CLCR:30~<50mL/min/1.73m2)で52%、重度低下者(CLCR:<30mL/min/1.73m2)で61%低下した。 レベチラセタムの腎クリアランスはクレアチニンクリアランスと有意に相関した4) 。

薬物動態パラメータ 腎機能の程度
正常
(N=6)
軽度
(N=6)
中等度
(N=6)
重度
(N=6)
CLCR(mL/min/1.73m2) ≥80 50-<80 30-<50 <30
投与量 500mg 500mg 250mg 250mg
レベチラセタム
Cmax(μg/mL) 21.9[31.2] 15.5[25.3] 10.8[24.3] 9.2[30.4]
tmax(h) 0.5(0.5-2.0) 1(0.5-2.0) 0.5(0.5-1.0) 0.5(0.5-1.0)
AUC0-t(μg・h/mL) 166[16.5] 248[16.9] 169[16.5] 212[19.1]
t1/2(h) 7.6[6.9] 12.6[11.3] 15.5[17.5] 19.7[26.5]
CL/F(mL/min/1.73m2) 51.5[7.8] 30.9[14.6] 24.6[15.0] 20.3[20.9]
CLR(mL/min/1.73m2) 31.6[28.5]注1) 15.3[22.3] 9.7[23.4] 6.0[53.6]
ucb L057
Cmax(μg/mL) 0.36[9.4] 0.75[25.8] 0.57[26.0] 1.06[29.3]
tmax(h) 5.0(2.0-8.0) 8.0(6.0-12.0) 12.0(8.0-12.0) 24.0(12.0-24.0)
AUC0-t(μg・h/mL) 5.9[9.7] 22.6[45.9] 18.7[53.4] 57.8[57.3]
t1/2(h) 12.4(11.3-15.3) 19.0(17.3-19.9) 20.3(19.7-23.6) 26.8(17.2-33.3)

幾何平均値[CV(%)]、tmax及びucb L057のt1/2は中央値(最小値-最大値)

CL/F:見かけの全身クリアランス CLR:腎クリアランス

注1)N=4

  1. 16.6.2血液透析を受けている末期腎機能障害患者

血液透析を受けている末期腎機能障害の成人被験者にレベチラセタム500mgを透析開始44時間前に単回経口投与したとき、レベチラセタムの非透析時の消失半減期は34.7時間であったが、透析中は2.3時間に短縮した。レベチラセタム及びucb L057の透析による除去効率は高く、81%及び87%であった4) 。

薬物動態パラメータ レベチラセタム ucb L057
Cmax(μg/mL) 18.7[8.1] 8.84[7.0]
tmax(h) 0.7(0.43-0.98) 44.0(44.0-44.0)
t1/2(h) 34.7(29.2-38.6)
AUC0-44h(μg・h/mL) 462[10.5] 230[7.8]
CL/F(mL/min/1.73m2) 10.9(9.4-13.1)
ダイアライザーの除去効率(%) 81[7.5] 87[7.2]
血液透析中の消失半減期(h) 2.3(2.1-2.6) 2.1(1.9-2.6)
血液透析クリアランス(mL/min) 115.4[8.1] 122.9[7.1]

N=6、幾何平均値[CV(%)]

tmax、t1/2、CL/F、血液透析中の消失半減期は中央値(最小値-最大値)

  1. 16.6.3肝機能障害患者

軽度及び中等度(Child-Pugh分類A及びB)の成人肝機能低下者にレベチラセタムを単回経口投与したとき、レベチラセタムの全身クリアランスに変化はみられなかった。重度(Child-Pugh分類C)の肝機能低下者では、全身クリアランスが健康成人の約50%となった5),6) (外国人データ)。

薬物動態パラメータ 健康成人
(N=5)
肝機能低下者
Child-Pugh
分類A
(N=5)
Child-Pugh
分類B
(N=6)
Child-Pugh
分類C
(N=5)
CLCR(mL/min/1.73m2)注2) 93.1±13.8 120.8±11.9 99.6±13.2 63.5±13.5
レベチラセタム
Cmax(μg/mL) 23.1±1.2 23.6±4.9 24.7±3.3 24.1±3.8
tmax(h) 0.8±0.3 0.6±0.2 0.5±0.0 1.6±1.5
AUC(μg・h/mL) 234±49 224±25 262±58 595±220
t1/2(h) 7.6±1.0 7.6±0.7 8.7±1.5 18.4±7.2
CL/F(mL/min/1.73m2) 63.4±9.7 62.5±8.7 55.4±10.5 29.2±13.5

平均値±SD

注2)レベチラセタム投与後の値

  1. 16.6.4高齢者

高齢者におけるレベチラセタムの薬物動態について、クレアチニンクリアランスが30~71mL/minの被験者16例(年齢61~88歳)を対象として評価した結果、高齢者では消失半減期が約40%延長し、10~11時間となった7),8) (外国人データ)。

16.8 その他

  • 〈レベチラセタム錠250mg「日新」〉

レベチラセタム錠250mg「日新」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(令和2年3月19日 薬生薬審発0319第1号)」に基づき、レベチラセタム錠500mg「日新」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた9) 。