Clinical snapshot

レギチーン注射液5mg

フェントラミンメシル酸塩

添付文書改訂 2026年04月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2心筋梗塞、狭心症等の冠動脈疾患のある患者[本剤のシナプス前でのα2受容体遮断作用に基づくノルアドレナリン遊離増加による心刺激作用及び血管拡張作用に基づく反射性の頻脈により、症状を悪化させることがある。]

  3. 2.3低血圧のある患者[本剤の降圧作用により低血圧を更に悪化させることがある。]

  4. 2.4亜硫酸塩に過敏症の患者[本剤は添加物としてピロ亜硫酸ナトリウムを含有しているので、急性喘息発作等の過敏反応が誘発されるおそれがある。]

効能・効果

褐色細胞腫の手術前・手術中の血圧調整、褐色細胞腫の診断

用法・用量

  • 〈褐色細胞腫の手術前・手術中の血圧調整〉

手術前に、フェントラミンメシル酸塩として、通常、成人には5mg(1mL)、小児には1mg(0.2mL)を、静脈内又は筋肉内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。 手術中、フェントラミンメシル酸塩として、通常、成人には血圧の状態から判断して、1〜5mg(0.2〜1mL)を適時静注する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈褐色細胞腫の診断(フェントラミン試験)〉

フェントラミンメシル酸塩として、通常成人には5mg(1mL)を静脈内又は筋肉内に注射する。 通常小児には静脈内注射の場合1mg(0.2mL)、筋肉内注射の場合3mg(0.6mL)を投与する。

使用上の注意

  1. 8.1急激な血圧低下によるショック様症状があらわれることがあるので、あらかじめノルアドレナリン(アドレナリンは不可)を用意するなど救急処置の準備をしておくこと。

  2. 8.2降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1胃炎及び消化性潰瘍のある患者

本剤の副交感神経刺激様作用及びヒスタミン様作用に基づく胃液分泌等の消化管刺激作用により、症状を悪化させることがある。

9.2 腎機能障害患者

本剤は主として腎臓から排泄されるため、作用が増強するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス、ラット)において、胎児の骨化遅延が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
めまい 頻度不明
下痢 頻度不明
不整脈 頻度不明
心拍数減少 頻度不明
心筋梗塞 頻度不明
急激な血圧低下によるショック様症状注1) 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明
熱感 頻度不明
狭心症様発作 頻度不明
発汗 頻度不明
皮膚潮紅 頻度不明
背痛 頻度不明
胸内苦悶 頻度不明
脱力感 頻度不明
起立性低血圧 頻度不明
過敏症状 頻度不明
頭痛 頻度不明
頻脈 頻度不明
鼻閉 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

フェントラミンは過剰の循環アドレナリンやノルアドレナリンを生じる褐色細胞腫(クロム親和細胞腫)の診断や、褐色細胞腫の術前・術中の発作性高血圧の血圧降下に用いられる。

18.2 α-受容体遮断作用

ネコ、イヌによる実験でフェントラミンはアドレナリンによる昇圧反応を遮断又は逆転する。ノルアドレナリンに対する昇圧反応に対しても遮断効果を示すが、降圧反応は起こらない。典型的なアドレナリン反転は0.1~1.0mg/kgの静注又は皮下注でみられている4),5)。

18.3 血管拡張作用

健康成人及び高血圧患者において、フェントラミン5mg静注により急激な血管抵抗の減少が認められており、フェントラミンが血管拡張作用を有することを示している。この血管拡張作用は主として血管平滑筋に対する直接作用によると考えられている6)。

薬物動態

16.1 血中濃度

フェントラミン30mg注1)(0.5mg/kg)静注後の血中濃度は図のとおりである1)(外国人患者のデータ)。

16.4 代謝

主要な尿中代謝物としてp-tolyl基の酸化されたp-carboxyphenyl体が認められている2)(外国人のデータ)。

16.5 排泄

健康成人に14C標識フェントラミンを用い、10mg注1)静注後24時間までの総放射性物質濃度から得られた総尿中排泄率は70%である。また糞中にも排泄が認められている3)(外国人のデータ)。 注1)本剤の成人の承認最大用量は5mgである。