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中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症
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網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫
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病的近視における脈絡膜新生血管
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糖尿病黄斑浮腫
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未熟児網膜症
ルセンティス硝子体内注射液10mg/mL
ラニビズマブ(遺伝子組換え)
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2眼又は眼周囲に感染のある患者、あるいは感染の疑いのある患者[眼内炎等の重篤な副作用が発現するおそれがある。]
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2.3眼内に重度の炎症のある患者[炎症が悪化する可能性がある。]
効能・効果
用法・用量
- 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉
ラニビズマブ(遺伝子組換え)として0.5mg(0.05mL)を1ヵ月毎に連続3ヵ月間(導入期)硝子体内投与する。その後の維持期においては、症状により投与間隔を適宜調節するが、1ヵ月以上の間隔をあけること。
- 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉
ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回あたり0.5mg(0.05mL)を硝子体内投与する。投与間隔は、1ヵ月以上あけること。
- 〈未熟児網膜症〉
ラニビズマブ(遺伝子組換え)として1回、0.2mg(0.02mL)を硝子体内投与する。なお、必要な場合は再投与できるが、1ヵ月以上の間隔をあけること。
使用上の注意
- 〈効能共通〉
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8.1網膜疾患に関する専門知識を有し、硝子体内注射の投与手技に関する十分な知識・経験のある眼科医のみが本剤を投与すること。
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8.2硝子体内注射に際し使用される薬剤(消毒薬、麻酔薬、抗菌点眼薬及び散瞳薬等)への過敏症の既往歴について事前に十分な問診を行うこと。
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8.3硝子体内注射の際には、下記の点に注意しながら行うとともに、投与手技に起因する有害事象として結膜出血、眼痛及び硝子体浮遊物等の有害事象が多く報告されているので注意すること。
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8.3.1硝子体内注射は、無菌条件下で行うこと。(手術用手指消毒を行い、滅菌手袋、ヨウ素系洗眼殺菌剤、滅菌ドレープ及び滅菌開瞼器等を使用すること。)
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8.3.2*本剤投与前に、十分な麻酔と広域抗菌点眼剤の投与を行うこと。
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8.3.3添付の専用フィルター付き採液針は、硝子体内注射には使用しないこと。
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8.3.4過量投与を防ぐため、投与量が未熟児網膜症に対しては0.02mL、その他の効能に対しては0.05mLであることを投与前に確認すること。
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8.3.5眼内炎、眼炎症、裂孔原性網膜剥離、網膜裂孔及び外傷性白内障等が発現することがあるので、異常が認められた場合には、直ちに連絡するよう患者に指導すること。
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8.4硝子体内注射により眼圧を一過性に上昇させるおそれがある。また、持続性の眼圧上昇も報告されている。本剤投与後、視神経乳頭血流の確認と眼圧上昇の管理を適切に行うこと。
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8.5本剤の硝子体内注射後、一時的に霧視等があらわれることがあるため、その症状が回復するまで機械類の操作や自動車等の運転には従事させないよう注意すること。
- 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症、網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫、病的近視における脈絡膜新生血管、糖尿病黄斑浮腫〉
- 8.6定期的に有効性を評価し、有効性が認められない場合には漫然と投与しないこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
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9.1.1緑内障、高眼圧症の患者
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9.1.2脳卒中(脳梗塞、脳出血等)又は一過性脳虚血発作の既往歴等の脳卒中の危険因子のある患者
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本剤は、その抗VEGF作用から潜在的に催奇形性並びに胚・胎児毒性を有する可能性が否定できない。一方、カニクイザルを用いた生殖発生毒性試験(0.125又は1.0mg/眼を両眼に器官形成期硝子体内投与)において、血清中ラニビズマブ濃度が高値を示した母動物1例でラニビズマブの胎児への移行が確認されたが、母体毒性、胎児毒性又は催奇形性は認められなかった。なお、抗VEGF作用を有する類薬(ベバシズマブ)で、ウサギの胚・胎児試験(10~100mg/kgを器官形成期静脈内投与)において、胎児体重の減少、吸収胚の増加、外形・骨格異常を有する胎児の増加が認められたとの報告がある。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行するとの報告がある1)。授乳された乳児への影響、母乳産生及び分泌への影響は不明である。
9.7 小児等
未熟児網膜症以外の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| アレルギー性結膜炎 | 1%未満 |
| インフルエンザ | 1%未満 |
| そう痒症 | 頻度不明 |
| ブドウ膜炎 | 頻度不明 |
| 不安 | 1%未満 |
| 光視症 | 1%未満 |
| 前房のフレア | 1%未満 |
| 前房の炎症) | 頻度不明 |
| 前房出血 | 1%未満 |
| 前房蓄膿 | 頻度不明 |
| 咳嗽 | 1%未満 |
| 嚢下白内障 | 1%未満 |
| 尿路感染 | 頻度不明 |
| 後嚢部混濁 | 1%未満 |
| 悪心 | 1%未満 |
| 注射部位出血 | 1%未満 |
| 注射部位刺激感 | 1%未満 |
| 注射部位疼痛 | 1%未満 |
| 流涙増加 | 頻度不明 |
| 点状角膜炎 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 白内障 | 1%未満 |
| 眼そう痒症 | 頻度不明 |
| 眼の異常感 | 頻度不明 |
| 眼の異物感 | 頻度不明 |
| 眼乾燥 | 1%未満 |
| 眼充血 | 頻度不明 |
| 眼出血 | 1%未満 |
| 眼刺激 | 頻度不明 |
| 眼圧上昇 | 5%以上 |
| 眼炎症(虹彩炎 | 頻度不明 |
| 眼痛 | 5%以上 |
| 眼瞼刺激 | 1%未満 |
| 眼瞼浮腫 | 1%未満 |
| 眼瞼炎 | 1%未満 |
| 眼瞼痛 | 1%未満 |
| 眼脂 | 1%未満 |
| 眼部不快感 | 頻度不明 |
| 硝子体浮遊物 | 頻度不明 |
| 硝子体炎 | 頻度不明 |
| 硝子体障害 | 1%未満 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 結膜充血 | 頻度不明 |
| 結膜出血 | 5%以上 |
| 結膜炎 | 1%未満 |
| 網膜変性 | 頻度不明 |
| 網膜障害 | 1%未満 |
| 羞明 | 1%未満 |
| 蕁麻疹 | 1%未満 |
| 虹彩毛様体炎 | 頻度不明 |
| 虹彩癒着 | 1%未満 |
| 視力低下 | 1%未満 |
| 視覚障害 | 頻度不明 |
| 角膜擦過傷 | 1%未満 |
| 角膜沈着物 | 頻度不明 |
| 角膜浮腫 | 1%未満 |
| 角膜症 | 1%未満 |
| 角膜線条 | 1%未満 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 1%未満 |
| 霧視 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 鼻咽頭炎 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、VEGFに対するヒト化モノクローナル抗体のFab断片であり、CNVの形成及び血管からの漏出に重要な役割を果たしているVEGFを阻害する。
18.2 VEGFに対する阻害作用
ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、VEGFの2種のアイソフォーム(VEGF121及びVEGF165)及びプラスミン分解産物で生物活性を有するVEGF110に結合親和性を示した26)(in vitro)。また、VEGFによって誘発される血管内皮細胞(ヒト臍帯静脈内皮細胞(HUVEC))の増殖及び血管内皮細胞からの組織因子産生を抑制した26),27)(in vitro)。更に、モルモットの血管透過性皮膚モデルにおいてVEGFによる血管透過性を抑制した26)(in vivo)。ラニビズマブ(遺伝子組換え)は、抗体のFc領域を持たないため補体C1q及びFcγ受容体に結合しなかった28)(in vitro)。
18.3 カニクイザルのレーザー誘発CNVモデルに対する作用
レーザー誘発CNVモデルに対するラニビズマブ(遺伝子組換え)硝子体内投与時の作用をフルオレセイン蛍光眼底造影法を用いて、レーザー照射の3週間前から2週間に1回の投与による予防的効果、及びレーザー照射の3週間後から2週間に1回の投与による治療効果をそれぞれ検討した。いずれの場合も0.5mgのラニビズマブ(遺伝子組換え)によりCNV形成及び血管外漏出が抑制された29)。更に、光線力学的療法(PDT)と2.0mgのラニビズマブ(遺伝子組換え)硝子体内投与(初回0.5mg)の併用により、PDT単独時と比較して優れたCNVからの血管外漏出抑制作用を示した。なお、投与スケジュール(1週間毎に交互に治療及び2週間毎に同一日に治療)による効果の違いは認められなかった30)(in vivo)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 〈中心窩下脈絡膜新生血管を伴う加齢黄斑変性症〉
- 16.1.1本剤0.5mgを脈絡膜新生血管(CNV)を伴う日本人加齢黄斑変性症患者の硝子体内に投与したとき、投与約1日後に最高血清中薬物濃度に到達し、Cmaxは1.86±0.61ng/mLであった。血清中の消失半減期は7.9日であった。投与後の血清中濃度推移を以下に示す2)。日本人加齢黄斑変性症患者の硝子体内にラニビズマブ0.5mgを1回投与したときの血清中ラニビズマブ濃度推移
なお、海外成績の母集団薬物動態解析結果から、本剤の硝子体液中濃度は、血清中濃度の約90,000倍で推移し、その消失半減期は約9日と推定されている3)。
- 〈網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫〉
- 16.1.2本剤0.5mgを網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫を有する外国人患者の硝子体内に投与したとき、本剤の血清中の薬物動態は、加齢黄斑変性症患者と同様な推移を示した4)(外国人データ)。
- 〈糖尿病黄斑浮腫〉
- 16.1.3外国人糖尿病黄斑浮腫患者及び加齢黄斑変性症患者のデータを用いて母集団薬物動態解析を実施した結果、糖尿病黄斑浮腫患者における血清中薬物濃度の中央値は、本剤0.5mg投与後1週間程度は加齢黄斑変性症患者より高い傾向を示したが、個々の濃度の分布は加齢黄斑変性症患者と同様であった5)(外国人データ)。
- 〈未熟児網膜症〉
- 16.1.4本剤0.2mgを未熟児網膜症患者(日本人を含む)の硝子体内に両眼投与したとき、投与約1日後の血清中薬物濃度は24.7±52.4ng/mLであり、本剤0.5mgを加齢黄斑変性症患者の硝子体内に片眼投与したときと比較して高値を示した6)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1腎機能障害患者
腎機能障害を有する患者を対象にした薬物動態試験は実施していないが、母集団薬物動態解析より腎機能と本薬のクリアランスの関連を検討した。腎機能低下を伴う患者[200例中136例、軽度(CrCL50~80mL/min):93例、中等度(CrCL30~50mL/min):40例、重度(CrCL<30mL/min):3例]を含む対象集団での母集団薬物動態解析の結果から、腎機能が中等度低下した場合、本薬のクリアランスは17%低下すると推定された3)。