Clinical snapshot

リンコシンカプセル250mg

リンコマイシン塩酸塩水和物

添付文書改訂 2022年07月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1本剤の成分又はクリンダマイシンに対し過敏症の既往歴のある患者

  2. 2.2エリスロマイシンを投与中の患者

効能・効果

  • 〈適応菌種〉

リンコマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、赤痢菌

  • 〈適応症〉

表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、感染性腸炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、猩紅熱

用法・用量

リンコマイシン塩酸塩水和物として通常成人は、1日1.5~2g(力価)を3~4回に分割経口投与する。小児には1日体重1kgあたり20~30mg(力価)を3~4回に分割経口投与する。 なお、年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。

  2. 8.2本剤の投与により、まれに発熱、腹痛、白血球増多、粘液・血液便を伴う激症下痢を主症状とする重篤な大腸炎で、内視鏡検査により偽膜斑等の形成をみる偽膜性大腸炎があらわれることがある。発症後直ちに投与を中止しなければ電解質失調、低蛋白血症等に陥り、特に高齢者及び衰弱患者では予後不良となることがある。 したがって、投与患者に対し、投与中又は投与後2~3週間までに腹痛、頻回な下痢があらわれた場合には服用を中止し、直ちに医師に通知するよう注意すること。

  3. 8.3無顆粒球症、再生不良性貧血、汎血球減少症、血小板減少性紫斑病、赤血球減少、白血球減少、顆粒球減少、好中球減少、血小板減少、好酸球増多があらわれることがあるので、血液検査等の観察を十分に行うこと。

  4. 8.4黄疸、AST、ALTの上昇があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。

  5. 8.5窒素血症、乏尿、蛋白尿があらわれることがあるので、定期的に腎機能検査を行うなど観察を十分に行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1衰弱患者、大腸炎等の既往歴のある患者

偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれるおそれがある。

  1. 9.1.2気管支喘息、著明なアレルギーの既往歴のある患者

重症の即時型アレルギー反応があらわれるおそれがある。

  1. 9.1.3食道通過障害のある患者

食道に停留し、崩壊すると、食道潰瘍を起こすおそれがある。

  1. 9.1.4重症筋無力症の患者

本剤は筋への直接作用により収縮を抑制するので、症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

腎排泄は本剤の主排泄経路ではないが、消失半減期が延長するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1肝障害又は肝障害の既往歴のある患者

胆汁排泄のため、消失半減期が延長するおそれがある。また、肝障害があらわれるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行する。

9.7 小児等

  • 〈低出生体重児、新生児〉

臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

  1. 9.8.1一般に生理機能が低下している。

  2. 9.8.2偽膜性大腸炎等の重篤な大腸炎があらわれるおそれがある。

相互作用

10.1 併用禁忌(併用しないこと)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
エリスロマイシン
• (エリスロシン等)
併用しても本剤の効果があらわれないと考えられる。 細菌のリボゾーム50S Subunitへの親和性が本剤より高い。

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
末梢性筋弛緩剤
• スキサメトニウム
ツボクラリン等
筋弛緩作用が増強される。 本剤は神経筋遮断作用を有する。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
ALTの上昇 頻度不明
AST 頻度不明
カンジダ症 頻度不明
そう痒 頻度不明
めまい 頻度不明
下痢 頻度不明
乏尿 頻度不明
倦怠感 頻度不明
口内炎 頻度不明
口唇乾燥感 頻度不明
好中球減少 頻度不明
好酸球増多 頻度不明
小水疱性皮膚炎 頻度不明
心窩部痛 頻度不明
悪心・嘔吐 頻度不明
浮腫 頻度不明
発熱 頻度不明
発疹 頻度不明
白血球減少 頻度不明
窒素血症 頻度不明
耳鳴 頻度不明
肛門そう痒症 頻度不明
腟炎 頻度不明
腹痛 頻度不明
舌炎 頻度不明
蛋白尿 頻度不明
血小板減少 頻度不明
血清病 頻度不明
血管神経性浮腫 頻度不明
赤血球減少 頻度不明
軟便 頻度不明
頭痛 頻度不明
顆粒球減少 頻度不明
食欲不振 頻度不明
黄疸 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

細菌のリボゾーム50S Subunitに作用し、ペプチド転移酵素反応を阻止し蛋白合成を阻害する。

18.2 抗菌作用

ブドウ球菌、レンサ球菌、肺炎球菌等のグラム陽性菌に対して強い抗菌作用を示す4)(in vitro)。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与

健康成人5名に500mg(力価)を1回経口投与した時の血中濃度は下図のとおりである。投与4時間後には平均2.82μg/mLの最高血中濃度となり、6時間後にもなお平均1.4μg/mLの血中濃度を示した2)。

16.5 排泄

成人に500mg(力価)を経口投与した時の7時間までの尿中回収率は平均8.9%である3)。