Clinical snapshot

リマチル錠100mg

ブシラミン

添付文書改訂 2026年03月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1血液障害のある患者及び骨髄機能が低下している患者 [骨髄機能低下による重篤な血液障害の報告がある]

  2. 2.2腎機能障害のある患者

  3. 2.3本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

効能・効果

関節リウマチ

用法・用量

本剤は消炎鎮痛剤などで十分な効果が得られない場合に使用すること。通常成人、1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与する。なお、患者の年齢、症状、忍容性、本剤に対する反応等に応じ、また、効果の得られた後には1日量100~300mgの範囲で投与する。1日最大用量は300mgとする。

使用上の注意

  1. 8.1本剤の投与に際しては、関節リウマチの治療法に十分精通し、患者の病態並びに副作用の出現に注意しながら使用すること。

  2. 8.2本剤の投与開始に先立ち、主な副作用、用法・用量等の留意点を患者に説明し、特に咽頭痛、発熱、紫斑、呼吸困難、乾性咳嗽等の症状がみられた場合には速やかに主治医に連絡するよう指示すること。

  3. 8.3本剤投与前には、必ず血液、腎機能、肝機能等の検査を実施すること。投与中は臨床症状を十分に観察するとともに、毎月1回血液及び尿検査等の臨床検査を行うこと。

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1血液障害の既往のある患者

骨髄機能低下による重篤な血液障害を起こすおそれがある。

  1. 9.1.2手術直後の患者

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。重篤な副作用を起こすおそれがある。

  1. 9.1.3全身状態の悪化している患者

治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。重篤な副作用を起こすおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1腎機能障害のある患者

投与しないこと。 ネフローゼ症候群等の重篤な腎機能障害を起こすおそれがある。

  1. 9.2.2腎機能障害の既往のある患者

ネフローゼ症候群等の重篤な腎機能障害を起こすおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

肝機能検査値の上昇等を起こすおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で本剤の乳汁移行が認められている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
AST・ALT・ALP上昇等の肝機能障害7) 1〜5%未満
そう痒感 5%以上
めまい 1〜5%未満
下痢 1〜5%未満
乳房肥大 頻度不明
便秘 1%未満
倦怠感 1〜5%未満
光線過敏症 1%未満
口内炎 1〜5%未満
口渇 1〜5%未満
味覚異常8) 1〜5%未満
女性化乳房 頻度不明
好酸球増加 1〜5%未満
悪心・嘔吐 1〜5%未満
手指末端のしびれ感 1〜5%未満
浮腫 1〜5%未満
発熱 1〜5%未満
皮疹 5%以上
眠気 1%未満
眼痛 1%未満
胃痛 1〜5%未満
脱毛 1〜5%未満
腎機能異常 1〜5%未満
舌炎 1〜5%未満
蕁麻疹 1〜5%未満
蛋白尿 1〜5%未満
血小板減少 1%未満
血尿 1〜5%未満
貧血 1〜5%未満
頭痛 1〜5%未満
食欲不振 1〜5%未満
黄疸 頻度不明
黄色爪症候群9) 1%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

免疫担当細胞に対しては、T細胞増殖抑制作用、サプレッサーT細胞比率の上昇、T細胞の血管内皮細胞への付着抑制ならびにB細胞の抗体産生抑制作用等が報告されている。また、関節リウマチの関節組織破壊に中心的役割を担っている滑膜細胞に対しては、関節リウマチ患者由来の培養細胞において、滑膜細胞増殖抑制ならびに滑膜細胞からのIL-1β、IL-6の産生抑制作用が認められている。その他、炎症に関わる作用として、マクロファージ遊走阻止作用やコラゲナーゼ活性阻害作用も認められている。

18.2 抗リウマチ作用

関節リウマチの疾患モデルであるラットのアジュバント関節炎13)、タイプⅡコラーゲン関節炎14)、MRL/ℓマウス15)の関節病変の治療効果を認めた。また、Ⅰ~Ⅳ型アレルギー反応モデル(ラット、マウス)に対しても抑制効果を示した16),17)。

18.3 免疫系に対する作用

関節リウマチ患者において低下したサプレッサーT細胞比率の上昇作用18)、リウマトイド因子の改善作用、免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)の低下作用を有している12)。 また、in vitroの試験でもT細胞のヒト血管内皮細胞への付着抑制作用19)、T細胞増殖抑制作用20)、B細胞のIgM産生抑制作用21)等が認められている。

18.4 炎症等に対する作用

ステロイド剤及び非ステロイド性消炎鎮痛剤とは異なり、実験的急性(ラット、マウス)及び亜急性炎症(ラット)モデルに対してはほとんど影響を与えない。しかし、in vitroにおいてコラゲナーゼ活性及びアルカリフォスファターゼ活性に対する阻害作用13)、マクロファージ遊走阻止作用16)等を有している。

薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1単回投与試験

健康成人男性5例にブシラミン200mgを食後に単回経口投与したときの血中濃度パラメータは以下のとおりであった10)。

Cmax
(ng/mL)
Tmax
(hr)
T1/2
(hr)
AUC
(hr・μg/mL)
313.6±163.4 1.0 1.03 0.75

※本剤の承認された用法及び用量は通常成人、1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与である。

16.3 分布

  1. 16.3.1関節液中への移行

関節リウマチ患者12例にブシラミン100mgを経口投与したとき、関節液中濃度はSA981(ジスルフィド体)、SA679(モノメチル体)、未変化体の順に高く、このうちSA981の濃度は血清中よりも高かった11)。

16.4 代謝

関節リウマチ患者12例にブシラミン100mgを経口投与したとき、2時間後の血清中濃度は代謝物SA679、SA981、未変化体の順に高く、ジメチル体SA672は微量であった11)。

16.5 排泄

健康成人男性5例にブシラミン200mgを食後に単回経口投与したとき、投与24時間後までの未変化体及び代謝物の尿中累積排泄率は約42%であった10)。 ※本剤の承認された用法及び用量は通常成人、1回ブシラミンとして100mgを1日3回(300mg)食後に経口投与である。