肝性脳症における高アンモニア血症の改善
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
**通常、成人及び小児にはリファキシミンとして1回400mgを1日3回食後に経口投与する。
使用上の注意
本剤は難吸収性製剤であるが、耐性菌の発現等を防ぐため、治療に際しては効果を十分に確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重度の肝機能障害患者
本剤は主に肝で代謝されるため、 AUCが増大することがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット及びウサギ)において、胎盤通過性1),2)及び胎児の骨格異常3),4)(不完全骨化、過剰肋骨の発生頻度増加等)が認められている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。 動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている5)。
9.7 小児等
-
**9.7.1本剤を適切に経口投与できると判断された場合にのみ投与すること。
-
**9.7.25歳未満の患者に投与する場合には、観察を十分に行い、慎重に投与すること。これらの患者に投与した臨床試験は実施していない。
相互作用
- 本剤はチトクロームP450 3A4(CYP3A4)により代謝され、CYP3A4を誘導する作用がある。本剤は各種トランスポーター[P-糖タンパク(P-gp)、有機アニオン輸送ポリペプチド1A2(OATP1A2)、OATP1B1及びOATP1B3]の基質である。
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| シクロスポリン | 本剤の血中濃度が上昇し、本剤の効果が増強するおそれがある。 | シクロスポリンのP-gp、CYP3A4、OATP阻害作用により、本剤の血中濃度が上昇する。 |
| エチニルエストラジオール | エチニルエストラジオールの血中濃度を低下させるおそれがある。 | 本剤のCYP3A4誘導作用により、エチニルエストラジオールの代謝を促進し、血中濃度を低下させると考えられる。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALP上昇 | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| 上腹部痛 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 便秘 | 頻度不明 |
| 動悸 | 頻度不明 |
| 味覚異常 | 頻度不明 |
| 声帯の炎症 | 頻度不明 |
| 尿中血陽性 | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 敗血症 | 頻度不明 |
| 湿疹 | 頻度不明 |
| 痔出血 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 肝性脳症の悪化 | 頻度不明 |
| 背部痛 | 頻度不明 |
| 腹痛 | 頻度不明 |
| 腹部不快感 | 頻度不明 |
| 頭蓋内動脈瘤 | 頻度不明 |
| 高ビリルビン血症 | 頻度不明 |
| 高血圧 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
リファキシミンは、細菌のDNA依存性RNAポリメラーゼに結合し、RNA合成を阻害することが示唆されている25)。
18.2 抗菌活性
リファキシミンは、好気性グラム陽性菌、通性嫌気性グラム陰性菌などに対し抗菌活性を示した26),27)。
18.3 血中アンモニア濃度抑制作用
ラット肝性脳症モデルにおいて、リファキシミンは昏睡の発症及び静脈血中アンモニア濃度を用量依存的に抑制した28)。
18.4 耐性
-
18.4.1リファキシミンに対する耐性は、主にDNA依存性RNAポリメラーゼ遺伝子の点突然変異により発生することが示唆されている29)。
-
18.4.2他のリファマイシン系抗菌薬であるリファンピシンについても、DNA依存性RNAポリメラーゼ遺伝子の点突然変異が耐性に寄与しているが30)、in vivo試験において、リファキシミン投与後における結核菌のリファキシミン及びリファンピシンに対する感受性低下は認められなかった31),32)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1健康成人
健康成人男性に、本剤550mg、1,100mg及び1,650mgを空腹時単回投与した結果、最大血漿中濃度到達時間及び血漿中半減期等の薬物動態パラメータは以下のとおりであった6)。 注)本剤の承認された用法及び用量は、リファキシミンとして1回400mgを1日3回食後に経口投与である。
| 投与量 | 例数 | AUC0-∞ (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmaxa) (hr) |
t1/2 (hr) |
|---|---|---|---|---|---|
| 550mg | 8 | 11.32±5.32 | 3.055±1.631 | 1.0 (0.5-1.5) |
4.21±2.12 |
| 1,100mg | 8 | 29.47±12.87b) | 7.09±4.25 | 1.5 (0.5-4) |
4.73±1.53b) |
| 1,650mg | 8 | 16.08±3.52 | 5.521±2.746 | 0.8 (0.5-4) |
4.20±1.56 |
a)中央値(範囲), b)7例 (平均値±標準偏差)
- 16.1.2肝性脳症患者
日本人肝性脳症患者に、本剤400mgを1日3回14日間食後経口投与した臨床試験における、Child-Pugh分類別の薬物動態パラメータ(投与8~14日目に測定)を下表に示す7)。
| Child-Pugh | 例数 | AUC0-4 (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmaxa) (hr) |
|---|---|---|---|---|
| A | 4 | 73.12±55.27 | 27.04±17.36 | 2.5 (1-4) |
| B | 25 | 82.41±44.62 | 32.3±21.0 | 2.0 (0-4) |
| C | 9 | 110.52±80.64 | 37.36±22.18 | 4.0 (0-4) |
a)中央値(範囲) (平均値±標準偏差)
- 16.1.3小児肝性脳症患者**
日本人小児肝性脳症患者21例に、本剤400mgを1日3回12週間投与し、得られた103点の血漿中薬物濃度データを用いて母集団薬物動態解析を行った。その結果、薬物動態に影響を及ぼす共変量はなく、1回400mgを1日3回投与したときの定常状態のシミュレーションにより推定された1日のうちの1回目投与時の薬物動態パラメータは以下のとおりであった8)。
| 例数 | AUC0-4 (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmaxa) (hr) |
|---|---|---|---|
| 21 | 75.7±33.7 | 21.4±9.5 | 2.0(1.8-2.0) |
a)中央値(範囲) (平均値±標準偏差)
16.2 吸収
- 16.2.1食事の影響
健康成人男性8例に、本剤550mgを食後(高脂肪食:900kcal以上、脂質35%以上)又は空腹時に投与した結果、Cmaxは同様であったが、食後投与で吸収(Tmax)が遅延し(空腹時:1.0時間、食後:3.0時間)、AUC0-∞が58.1%増加した。本検討は本剤とは異なる製剤(275mg錠)にて実施した6)。 注)本剤の承認された用法及び用量は、リファキシミンとして1回400mgを1日3回食後に経口投与である。
16.3 分布
健康被験者及び肝性脳症の既往がある肝機能障害患者に本剤550mgを反復経口投与した後のリファキシミンの血漿タンパク結合率は健康被験者で67.5±3.7%、肝機能障害患者で62.0±4.4%であった9)(外国人データ)。 注)本剤の承認された用法及び用量は、リファキシミンとして1回400mgを1日3回食後に経口投与である。
16.4 代謝
in vitro試験において、以下が報告されている。
-
ヒト肝ミクロソーム及びCYP分子種発現系を用いてリファキシミンの代謝を評価した結果、リファキシミンは主にCYP3A4で代謝された10)。
-
肝代謝酵素誘導試験において、リファキシミンはCYP1A2を誘導しなかったが、CYP2B6及びCYP3A4に対して弱い誘導作用を示した11)。
-
リファキシミンはCYP1A2、CYP2A6、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4を阻害しなかった12)。
16.5 排泄
-
16.5.1健康被験者へ14C標識した本剤400mgを単回経口投与した場合、総放射能の回収率は96.94%であった。そのうち、96.62%が糞便中からほぼ未変化体として回収され、0.32%は経口投与後48時間以内に尿中から回収された13)(外国人データ)。
-
16.5.2肝性脳症患者に本剤600mg/日、1,200mg/日及び2,400mg/日を7日間反復経口投与した場合、最終投与後24時間までの尿中未変化体排泄率は投与量の0.06~0.1%であった14)(外国人データ)。 注)本剤の承認された用法及び用量は、リファキシミンとして1回400mgを1日3回食後に経口投与である。
16.7 薬物相互作用
- 16.7.1in vitro試験成績
in vitro試験において、以下が報告されている。
-
リファキシミンはP-gp15)、OATP1A2、OATP1B1及びOATP1B316)の基質であった。
-
リファキシミンはP-gp、多剤耐性関連タンパク2(MRP2)、MRP4、胆汁酸塩排出ポンプ(BSEP)及び乳癌耐性タンパク(BCRP)に対して阻害作用を示した17),18),19)。また、リファキシミンはOATP1A2、OATP1B1及びOATP1B3に対して阻害作用を示したが、OATP2B1は阻害しなかった。
- 16.7.2リファキシミンの薬物動態に及ぼす併用薬の影響
| 併用薬 | 併用薬の 投与量 |
本剤の 投与量 |
例数 | リファキシミンの 薬物動態パラメータ比 (併用時/単独投与時) [90%信頼区間] |
|
|---|---|---|---|---|---|
| AUC | Cmax | ||||
| シクロスポリン20) (外国人データ) |
600mg 単回 |
550mg 単回 |
27 | 149 [119~187] |
88.3 [76.2~102] |
- 16.7.3併用薬の薬物動態に及ぼすリファキシミンの影響
| 併用薬 | 併用薬の 投与量 |
本剤の 投与量 |
例数 | 併用薬の 薬物動態パラメータ比 (併用時/単独投与時) [90%信頼区間] |
|
|---|---|---|---|---|---|
| AUC | Cmax | ||||
| ミダゾラム21) (外国人データ) |
2mg 単回 |
550mg TID |
24 | 0.913 [0.750~1.11] |
0.948 [0.800~1.12] |
| 経口避妊薬22) エチニルエストラジオール(EE)・ノルゲスチメート(NGM) (外国人データ) |
EE:0.025mg 単回 NGM:0.25mg 単回 |
550mg TID |
39 | エチニルエストラジオール | |
| 1.02 [0.915~1.13] |
0.753 [0.671~0.843] |
||||
| 17-デアセチルノルゲスチメートa) | |||||
| 0.930 [0.856~1.01] |
0.869 [0.784~0.963] |
||||
| ノルゲストレルa) | |||||
| 0.890 [0.747~1.06] |
0.858 [0.744~0.988] |
TID:1日3回、a)ノルゲスチメートの活性代謝物
注)本剤の承認された用法及び用量は、リファキシミンとして1回400mgを1日3回食後に経口投与である。
薬価情報
YJコードに紐付く薬価基準収載データを年度別に表示します。
| 年度 | 品名 | 規格 | 単位 | 薬価 | 後発品 | 適用日 | 製造販売会社 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度 |
リフキシマ錠200mg
本剤
6199001F1026
|
200mg1錠 | 200mg1錠 | ¥235.10 | — | — | — |