ナルコレプシー
【警告】
- 1.1本剤の投与は、ナルコレプシーの診断、治療に精通し、薬物依存を含む本剤のリスク等についても十分に管理できる医師・医療機関・管理薬剤師のいる薬局のもとでのみ行うとともに、それら薬局においては、調剤前に当該医師・医療機関を確認した上で調剤を行うこと。
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
-
2.1過度の不安、緊張、興奮性のある患者[中枢神経刺激作用により症状を悪化させることがある。]
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2.2閉塞隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
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2.3甲状腺機能亢進のある患者[循環器系に影響を及ぼすことがある。]
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2.4不整頻拍、狭心症のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
-
2.5本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.6運動性チック、Tourette症候群の患者又はその既往歴・家族歴のある患者[症状を悪化又は誘発させることがある。]
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2.7重症うつ病の患者[抑うつ症状が悪化するおそれがある。]
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2.8*褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者[血圧を上昇させるおそれがある。]
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2.9モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者
効能・効果
用法・用量
メチルフェニデート塩酸塩として、通常成人1日20~60mgを1~2回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
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8.1本剤を投与する医師又は医療従事者は、投与前に患者又は家族等に対して、本剤の治療上の位置づけ、依存性等を含む本剤のリスクについて、十分な情報を提供するとともに、適切な使用法について指導すること。
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8.2本剤を長期間投与する場合には、定期的に血液学的検査を行うことが望ましい。
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8.3心血管系に対する影響を観察するため、本剤の投与期間中は、定期的に心拍数(脈拍数)及び血圧を測定すること。
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8.4視覚障害の症状(視調節障害、霧視)が報告されている。視覚障害が認められた場合には、眼の検査を実施し、必要に応じて投与を中断又は中止すること。
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8.5通常量の本剤を服用していた精神病性障害や躁病の既往がない患者において、幻覚等の精神病性又は躁病の症状が報告されている。このような症状の発現を認めたら、本剤との関連の可能性を考慮すること。投与中止が適切な場合もある。
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8.6めまい、眠気、視覚障害等が発現するおそれがあるので、本剤投与中の患者には、自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないように注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1てんかん又はその既往歴のある患者
痙攣閾値を低下させ、発作を誘発させるおそれがある。
- 9.1.2患者の心疾患に関する病歴、突然死や重篤な心疾患に関する家族歴等から、心臓に重篤ではないが異常が認められる、若しくはその可能性が示唆される患者
本剤の投与を検討する場合には、投与開始前に心電図検査等により心血管系の状態を評価すること。
- 9.1.3高血圧の患者、心不全、心筋梗塞を起こしたことのある患者
血圧又は心拍数を上昇させるおそれがある。
- 9.1.4脳血管障害(脳動脈瘤、血管炎、脳卒中等)のある患者又はその既往歴のある患者
これらの症状を悪化又は再発させることがある。
- 9.1.5精神系疾患(統合失調症、精神病性障害、双極性障害)のある患者
行動障害、思考障害又は躁病エピソードの症状が悪化するおそれがある。
- 9.1.6薬物依存又はアルコール中毒等の既往歴のある患者
慢性的乱用により過度の耐性及び様々な程度の異常行動を伴う精神的依存を生じる可能性がある。
- 9.1.7心臓に構造的異常又は他の重篤な問題のある患者
因果関係は確立していないが、本剤を含む中枢神経刺激作用を有する薬剤の投与による突然死の報告がある。
- 9.1.8開放隅角緑内障の患者
眼圧を上昇させるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。動物実験(ウサギ)において大量投与(200mg/kg/日)により催奇形性(二分脊椎)が報告されている。
9.6 授乳婦
授乳しないことが望ましい。ヒトでメチルフェニデートが、乳汁中に移行するとの報告がある。
9.7 小児等
-
9.7.1低出生体重児、新生児、乳児又は6歳未満の幼児には治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。
-
9.7.2本剤の投与が長期にわたる場合には患児の成長に注意し、身長や体重の増加が思わしくない時は投与を中断すること。小児に本剤を長期投与した場合に体重増加の抑制、成長遅延が報告されている。
9.8 高齢者
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
相互作用
10.1 併用禁忌(併用しないこと)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| MAO阻害剤 セレギリン(エフピー) ラサギリン(アジレクト) サフィナミド(エクフィナ) |
高血圧クリーゼ等の重篤な副作用発現のおそれがある。 MAO阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者には本剤を投与しないこと。 |
脳内モノアミン総量が増加するおそれがある。 |
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 昇圧剤 | 昇圧作用を増強させることがある。 | 本剤は交感神経刺激作用を有するため。 |
| クマリン系抗凝血剤 • ワルファリン |
クマリン系抗凝血剤の作用が増強されることがある。 | クマリン系抗凝血剤の半減期を延長させる。 |
| 抗痙攣剤 • フェノバルビタール フェニトイン プリミドン |
抗痙攣剤の作用が増強されることがある。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝を阻害すると考えられる。 |
| 三環系抗うつ剤 • イミプラミン等選択的セロトニン再取り込み阻害剤 • フルボキサミン パロキセチン セルトラリン 等 |
三環系抗うつ剤、選択的セロトニン再取り込み阻害剤の作用が増強されることがある。 | 本剤はこれらの薬剤の代謝を阻害すると考えられる。 |
| 選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害剤 • アトモキセチン |
本剤の作用が増強するおそれがあるため、注意して投与すること。 | ノルアドレナリンへの作用を相加的又は相乗的に増強する可能性がある。 |
| クロニジン | 本剤との併用により、突然死の報告がある。 | 機序は不明である。 |
| アルコール | 精神神経系の副作用が増強されることがある。 | アルコールは本剤の精神神経系の作用を増強させる。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ― | 5%以上 |
| ― | 5%以上 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 5%以上 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 5%以上 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 5%以上 |
| ― | 5%以上 |
| ― | 頻度不明 |
| ― | 5%以上 |
| Tourette症候群 | 頻度不明 |
| うつ状態 | 頻度不明 |
| うつ病 | 頻度不明 |
| けん怠感 | 頻度不明 |
| ジスキネジア | 頻度不明 |
| チック | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| リビドー障害 | 5%以上 |
| レイノー現象 | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 不安 | 頻度不明 |
| 不快感 | 頻度不明 |
| 不整脈 | 5%以上 |
| 不眠 | 5%以上 |
| 中毒性精神障害注1) | 頻度不明 |
| 企図 | 頻度不明 |
| 体重減少 | 頻度不明 |
| 作用消失後の眠気 | 頻度不明 |
| 便秘 | 5%以上 |
| 勃起不全 | 頻度不明 |
| 口内炎 | 頻度不明 |
| 口渇 | 5%以上 |
| 吃音 | 頻度不明 |
| 呼吸困難 | 頻度不明 |
| 咽喉頭疼痛 | 頻度不明 |
| 失見当識 | 頻度不明 |
| 女性化乳房 | 頻度不明 |
| 妄想 | 頻度不明 |
| 常同症 | 頻度不明 |
| 幻覚 | 頻度不明 |
| 強迫性障害 | 頻度不明 |
| 心悸亢進 | 5%以上 |
| 怒り | 頻度不明 |
| 悪心・嘔吐 | 頻度不明 |
| 感情不安定 | 頻度不明 |
| 抑制 | 頻度不明 |
| 持続勃起症 | 頻度不明 |
| 振戦 | 頻度不明 |
| 排尿障害 | 5%以上 |
| 散瞳 | 頻度不明 |
| 易刺激性 | 頻度不明 |
| 易怒・攻撃的 | 頻度不明 |
| 歯ぎしり | 頻度不明 |
| 気分動揺 | 頻度不明 |
| 気分変化 | 頻度不明 |
| 汎血球減少症 | 頻度不明 |
| 注意集中困難 | 5%以上 |
| 無感情 | 頻度不明 |
| 焦燥 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 痙攣 | 頻度不明 |
| 発汗 | 5%以上 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 白血球減少 | 頻度不明 |
| 眠気 | 5%以上 |
| 眼圧上昇 | 頻度不明 |
| 神経過敏 | 5%以上 |
| 筋攣縮 | 頻度不明 |
| 筋緊張 | 5%以上 |
| 紅斑 | 頻度不明 |
| 耳介腫脹 | 頻度不明 |
| 肝機能検査値の異常(AST・ALT・ALP上昇等) | 頻度不明 |
| 胃部不快感 | 5%以上 |
| 胸痛 | 頻度不明 |
| 胸部圧迫感 | 頻度不明 |
| 脱毛 | 頻度不明 |
| 自殺念慮 | 頻度不明 |
| 興奮 | 頻度不明 |
| 舞踏病様症状 | 頻度不明 |
| 血圧上昇 | 頻度不明 |
| 血圧下降 | 頻度不明 |
| 血小板減少 | 頻度不明 |
| 血小板減少性紫斑 | 頻度不明 |
| 血管浮腫 | 頻度不明 |
| 行為心迫 | 頻度不明 |
| 複視 | 頻度不明 |
| 視調節障害 | 頻度不明 |
| 貧血 | 頻度不明 |
| 躁病 | 頻度不明 |
| 運動亢進 | 頻度不明 |
| 過覚醒 | 頻度不明 |
| 錯乱状態 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 霧視 | 頻度不明 |
| 頭痛・頭重 | 5%以上 |
| 頻尿 | 頻度不明 |
| 頻脈 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 5%以上 |
| 黄疸 | 頻度不明 |
| 鼻出血 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
メチルフェニデートは、シナプス前終末でのドパミン及びノルアドレナリンの再取り込みを阻害し、シナプス間隙のドパミン及びノルアドレナリン濃度を上昇させて神経系の興奮性を高めるものと考えられているが2),3),4)、ナルコレプシーの治療効果における詳細な作用機序は十分に解明されていない。
18.2 中枢神経刺激作用
マウス、ラット、ウサギ、イヌにおいてメチルフェニデート塩酸塩0.5~5mg/kgの経口又は非経口的投与により運動の亢進、攻撃的行動、闘争的衝動等の中枢性興奮症状が認められている5)。
18.3 自発運動に及ぼす影響
マウスにメチルフェニデート塩酸塩15mg/kgを経口投与し、振動カゴを用いて観察した実験では投与1時間後に未処置群の4倍の運動量を示し、またラットによる回転カゴ実験において10mg/kgを経口投与した場合には著明な自発運動の亢進が認められている5)。 メチルフェニデート塩酸塩の運動亢進作用はその強さ及び持続性においてメタンフェタミン、カフェインのほぼ中間であることが認められている5),6)。
18.4 睡眠に及ぼす影響
REM型ナルコレプシーの患者(13例)にメチルフェニデート塩酸塩(10~40mg)を投与し、同じ日の午前(無投薬)と午後(試験薬投与後)の2回反復して1時間のポリグラフィを行い両記録を比較した結果、覚醒維持機能の指標となる入眠前覚醒持続時間(入眠潜時)が3.5倍に延長し強力な覚醒作用を持つことが認められている。また、REM睡眠抑制効果の指標となる入眠時REM期の持続時間の短縮が認められ、REM睡眠抑制作用の存在が示されている7)。
薬物動態
16.1 血中濃度
健康成人に14C-メチルフェニデート塩酸塩を経口投与した研究では、血漿中14Cが最高濃度を示すのは投与後約2時間で、この14Cは主に代謝産物によるものである1)(外国人のデータ)。
16.5 排泄
投与後8、48時間での尿中排泄率はそれぞれ50、90%であり、糞中には極く少量しか排泄されない。 尿中の主要代謝産物は脱エステル化体で、投与量の80%を占めている。14Cの半減期は尿中排泄率より計算して7時間である1)(外国人のデータ)。
薬価情報
YJコードに紐付く薬価基準収載データを年度別に表示します。
| 年度 | 品名 | 規格 | 単位 | 薬価 | 後発品 | 適用日 | 製造販売会社 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2026年度 |
リタリン錠10mg
本剤
1179009F1035
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10mg1錠 | 10mg1錠 | ¥6.30 | — | — | — |