- 潰瘍性大腸炎(重症を除く)
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
-
2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
-
2.2サリチル酸塩類に対し過敏症の既往歴のある患者[交叉アレルギーを発現するおそれがある。]
-
2.3重篤な腎障害のある患者
-
2.4重篤な肝障害のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはメサラジンとして1日1回2,400mgを食後経口投与する。活動期は、通常、成人にはメサラジンとして1日1回4,800mgを食後経口投与するが、患者の状態により適宜減量する。 通常、体重23kg超の小児にはメサラジンとして1日1回40mg/kgを食後経口投与するが、2,400mgを上限とする。活動期は、通常、体重23kg超の小児にはメサラジンとして1日1回80mg/kgを食後経口投与するが、4,800mgを上限とし、患者の状態により適宜減量する。
使用上の注意
-
8.1間質性腎炎、ネフローゼ症候群、腎不全が報告されているため、投与中は腎機能を検査するなど、患者の状態を十分に観察すること。
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8.2肝機能障害、肝炎、黄疸が報告されているため、投与中はAST、ALT等の肝機能をモニターするなど、患者の状態を十分に観察すること。
-
8.3再生不良性貧血、汎血球減少症、無顆粒球症、白血球減少症、好中球減少症、血小板減少症があらわれることがあるので、投与期間中は血液検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
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8.4膵炎があらわれることがあるので、投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うなど、患者の状態を十分に観察すること。
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8.5メサラジンにより過敏症状(発熱、腹痛、下痢、好酸球増多等)が発現することがあり、また、潰瘍性大腸炎が悪化することがあるため、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなどの適切な処置を行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1サラゾスルファピリジンに対し過敏症の既往歴のある患者
腹部の痙攣、腹痛、発熱、重症な頭痛又は発疹のような急性の過敏症の症状があらわれた場合には、投与を中止すること。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。腎障害がさらに悪化するおそれがある。
- 9.2.2腎機能の低下している患者(重篤な腎障害のある患者を除く)
排泄が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。中等度から重度の腎障害患者は臨床試験では除外されている。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。肝障害がさらに悪化するおそれがある。
- 9.3.2肝機能の低下している患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
代謝が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。中等度から重度の肝障害患者は臨床試験では除外されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。なお、動物試験において、メサラジンによる催奇形性は認められていない。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。メサラジンでヒト乳汁中へ移行することが報告されている1),2),3)。また、乳児に下痢が起きることが報告されている4),5)。
9.7 小児等
体重18kg未満の小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
十分観察しながら慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下している。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| アザチオプリン メルカプトプリン水和物 |
骨髄抑制があらわれるおそれがある。 | メサラジンがチオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど、これらの薬剤の代謝を阻害するとの報告がある。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P増加 | 1%未満 |
| ALT増加 | 1%未満 |
| AST増加 | 1%未満 |
| CRP増加 | 1%未満 |
| γ-GTP増加 | 1%未満 |
| アミラーゼ増加 | 頻度不明 |
| アレルギー反応 | 1%未満 |
| クレアチニン増加 | 頻度不明 |
| ざ瘡 | 頻度不明 |
| そう痒症 | 1%未満 |
| ビリルビン増加 | 頻度不明 |
| ループス様症候群 | 頻度不明 |
| 下痢 | 1%未満 |
| 傾眠 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 頻度不明 |
| 大腸炎 | 頻度不明 |
| 好酸球数増加 | 1%未満 |
| 尿中N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ(NAG)増加 | 頻度不明 |
| 尿中蛋白陽性 | 1%未満 |
| 尿中血陽性 | 1%未満 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 浮動性めまい | 1%未満 |
| 消化不良 | 頻度不明 |
| 潰瘍性大腸炎の悪化 | 頻度不明 |
| 無力症 | 頻度不明 |
| 疲労 | 頻度不明 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 筋肉痛 | 1%未満 |
| 背部痛 | 頻度不明 |
| 脱毛症 | 1%未満 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 腹部膨満 | 1%未満 |
| 蕁麻疹 | 頻度不明 |
| 血便排泄 | 1%未満 |
| 血管浮腫 | 頻度不明 |
| 貧血 | 1%未満 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
| 頻脈 | 頻度不明 |
| 顔面浮腫 | 頻度不明 |
| 鼓腸 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
メサラジンは、活性酸素種産生の抑制20),21),22),23),24)、活性酸素種による組織/細胞傷害の抑制25),26),27)、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR-γ)活性化28)、核内因子κB(NF-κB)活性化の抑制29),30),31)、アラキドン酸代謝物産生の抑制32),33)及びホスホリパーゼD活性化34)を示し、これらの作用機序により有効性を示すと考えられている。
18.2 潰瘍性大腸炎モデルに対する有効性
メサラジンは、カラゲニン誘発潰瘍性大腸炎モデル(モルモット)35)、酢酸誘発潰瘍性大腸炎モデル(ラット)36)及び2,4,6-トリニトロベンゼンスルホン酸誘発潰瘍性大腸炎モデル(ラット)37)において潰瘍発生率あるいは損傷スコアを低下させる。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人に本剤を絶食単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したときの血漿中未変化体濃度の推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった6)。
| 投与量 (mg) |
Cmaxa) (ng/mL) |
tmaxb) (hr) |
t1/2 (hr) |
|
|---|---|---|---|---|
| 未変化体 (メサラジン) |
2,400 | 900±922 | 25.0(6.00-34.0) | 10.5±6.95c) |
| 4,800 | 1591±932 | 26.0(6.00-34.0) | 6.55±1.76d) | |
| アセチル体 (代謝物) |
2,400 | 1398±765 | 25.0(6.00-36.0) | 7.62±3.92e) |
| 4,800 | 2548±1192 | 26.0(6.00-34.0) | 5.74±4.09e) |
a)Mean±S.D.,n=10
b)Median(Min-Max),n=10
c)Mean±S.D.,n=4
d)Mean±S.D.,n=3
e)Mean±S.D.,n=6
-
16.1.2反復投与
-
(1)成人
健康成人に本剤を1日1回7日間反復経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したときの血漿中未変化体濃度は、いずれの用量ともに反復経口投与後48時間で定常状態に達した。反復経口投与の最終回投与時の血漿中未変化体濃度の推移は、見かけ上tlagが消失したが単回経口投与時と類似していた6)。
- (2)小児
5~17歳の潰瘍性大腸炎患者に本剤注1)を1日1回7日間反復経口投与(メサラジンとして30mg/kg、60mg/kg、100mg/kg)したときの血漿中未変化体濃度の推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった7)(外国人データ)。
注1)未承認製剤(300mg錠、添加剤の配合量が異なる600mg錠)を含む。
| 投与量 (mg/kg/day) |
n | AUCssa) (hr・ng/mL) |
Cmax,ssa) (ng/mL) |
tmaxb) (hr) |
|
|---|---|---|---|---|---|
| 未変化体 (メサラジン) |
30 | 21 | 21411±11081 | 1884±1018 | 6.00 (0.00-24.0) |
| 60 | 22 | 46173±22864 | 3825±1979 | 8.98 (0.00-24.0) |
|
| 100 | 9 | 49213±17664 | 4314±2602 | 1.98 (0.00-24.0) |
|
| アセチル体 (代謝物) |
30 | 21 | 30942±13743 | 2396±1217 | 9.00 (0.00-24.0) |
| 60 | 22 | 58119±22729 | 4113±1641 | 7.48 (0.00-24.0) |
|
| 100 | 9 | 63067±21752 | 4968±2911 | 1.98 (0.00-24.0) |
a)Mean±S.D.
b)Median(Min-Max)
16.2 吸収
- 16.2.1単回投与
健康成人に本剤を絶食単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したとき、未変化体とアセチル体の尿中排泄量の合計から計算したメサラジンの吸収率は22.7%、17.1%であった6)。
- 16.2.2反復投与
健康成人に本剤を1日1回7日間反復経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したとき、未変化体とアセチル体の尿中排泄量の合計から計算したメサラジンの吸収率は22.6%、15.1%で、絶食単回経口投与と同程度であった6)。
- 16.2.3食事の影響
健康成人に本剤を単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したときの血漿中未変化体及びアセチル体の濃度推移、尿中排泄率及び吸収率に、食事による著しい影響は認められなかった6)。
16.3 分布
- 16.3.1分布容積
健康成人に本剤を絶食単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したときのみかけの分布容積(Vz/F)は、1,735L、1,072Lであった6)。
- 16.3.2血漿蛋白結合率
メサラジンのヒト血漿蛋白結合率は42.9%、アセチル体のヒト血漿蛋白結合率は78.2%あるいは83%であった8),9)(in vitro、外国人データ)。
16.4 代謝
メサラジンは、主に消化管粘膜のN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)によりアセチル体(N-アセチルメサラジン)に速やかに代謝される10),11)。なお、ヒトにおいて、メサラジンは大部分がNAT1によりアセチル化されることから、CYPを介した他の薬物との相互作用が生じる可能性は低いと考えられた12),13)。
16.5 排泄
- 16.5.1単回投与
健康成人に本剤を絶食単回経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したとき、投与後72時間までの未変化体の尿中排泄率は投与量の0.753%、1.14%、アセチル体の尿中排泄率は22.0%、15.9%であった6)。
- 16.5.2反復投与
健康成人に本剤を1日1回7日間反復経口投与(メサラジンとして2,400mg、4,800mg)したとき、絶食時と食後で合計排泄量は同程度であった6)。
16.7 薬物相互作用
一般的な4種の抗菌剤(アモキシシリン、シプロフロキサシン、メトロニダゾール、スルファメトキサゾール)の薬物動態に対する本剤の影響を検討した結果、薬物相互作用は認められなかった14)。