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胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎
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下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善
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急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期
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麻酔前投薬
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
- 2.1本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
効能・効果
用法・用量
- 〈胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
- 〈下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、浮腫)の改善 急性胃炎、慢性胃炎の急性増悪期〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを1日1回(夕食後または就寝前)経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
- 〈麻酔前投薬〉
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する。
使用上の注意
血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
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9.1.1薬物過敏症の既往歴のある患者
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9.1.2透析患者
低用量から慎重に投与すること。透析患者では非透析時の最高血中濃度が健康人の約2倍に上昇することが報告されている。
9.2 腎機能障害患者
症状が悪化するおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
症状が悪化するおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
用量あるいは投与間隔に留意するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下しているため。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| Al-P上昇 | 1〜5%未満 |
| ALT上昇 | 1〜5%未満 |
| AST上昇 | 1〜5%未満 |
| BUN上昇 | 1%未満 |
| Cl上昇 | 1〜5%未満 |
| K低下 | 1〜5%未満 |
| LDH上昇 | 1〜5%未満 |
| Na上昇 | 1%未満 |
| T-Bil上昇 | 1〜5%未満 |
| TTT上昇 | 1%未満 |
| γ-GTP上昇 | 1〜5%未満 |
| そう痒 | 頻度不明 |
| ヘマトクリット減少 | 1〜5%未満 |
| ヘモグロビン減少 | 1〜5%未満 |
| めまい | 1%未満 |
| 下痢 | 1〜5%未満 |
| 不眠 | 1〜5%未満 |
| 便秘 | 1〜5%未満 |
| 倦怠感 | 頻度不明 |
| 動悸 | 1%未満 |
| 口渇 | 頻度不明 |
| 可逆性の錯乱状態 | 頻度不明 |
| 嘔気・嘔吐 | 1〜5%未満 |
| 女性化乳房 | 頻度不明 |
| 好酸球上昇 | 頻度不明 |
| 尿タンパク異常 | 1〜5%未満 |
| 幻覚 | 頻度不明 |
| 意識障害 | 頻度不明 |
| 浮腫 | 1〜5%未満 |
| 熱感 | 1〜5%未満 |
| 生理遅延 | 1%未満 |
| 痙攣 | 頻度不明 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 白血球数増加 | 1〜5%未満 |
| 白血球数減少 | 1〜5%未満 |
| 眠気 | 1〜5%未満 |
| 硬便 | 1%未満 |
| 腹部膨満感 | 1%未満 |
| 蕁麻疹 | 1%未満 |
| 血清尿酸値上昇 | 1〜5%未満 |
| 赤血球数減少 | 1〜5%未満 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 顔面紅潮 | 頻度不明 |
| 食欲不振 | 1〜5%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
H2受容体拮抗作用により胃酸分泌の抑制作用が発現する24)。
18.2 ヒトでの作用
- 18.2.1基礎及び各種刺激胃酸分泌
健康成人における、基礎、テトラガストリン刺激剤及び塩酸ベタゾール刺激剤投与時の2時間胃酸分泌は、10mg経口投与によりそれぞれ、95.1%、84.0%、98.3%、ペプシン分泌量はそれぞれ69.2%、46.0%、86.8%抑制された25),26),27)。
- 18.2.2夜間胃酸分泌
健康成人の午後11時から午前6時までの7時間胃酸分泌及びペプシン分泌量は、10mg経口投与によりそれぞれ95.6%、57.9%抑制された28)。
- 18.2.324時間胃内pHモニター
健康成人において、就寝前10mg経口投与により胃内pHは、投与2時間後にはpH5以上となり、10時間後までpH6~8の範囲で推移し、夜間の12時間においてpH3以上のホールディングタイムの割合が75.0%であった。また、10mg 1日2回経口投与により夜間及び日中の12時間においてそれぞれ67.8%、60.2%であり、日中も夜間と同様に胃酸分泌が抑制された29)。
- 18.2.4胃粘液増加作用
健康成人において、ラフチジン10mg 1日2回3日間経口投与により、投与後1~1.5時間での胃液中のヘキソサミン量がプラセボ投与と比較し、有意に増加した30)。また、胃切除予定の患者において、ラフチジン10mg 1日2回2週間経口投与により、切除された胃体部の粘液ゲル層のムチン量が非投与の約3倍に増加した31)。 なお、胃粘膜血流増加作用については、臨床的には証明されていない。
18.3 動物での作用
- 18.3.1胃酸分泌抑制作用
幽門を結紮し各種薬剤を十二指腸内投与し4時間後の胃酸分泌抑制作用の効力は、ファモチジンの0.1倍、シメチジンの2.3倍であった(ラット)。しかし各種刺激剤による胃酸分泌抑制作用は、ファモチジン及びシメチジンよりも持続した32)(ラット、イヌ)。
- 18.3.2H2受容体拮抗作用
モルモット大脳皮質膜によるチオチジンの特異結合に対する抑制作用は、ファモチジンの1.9倍、シメチジンの85.5倍であった33)(in vitro)。
- 18.3.3急性胃粘膜病変に対する作用
各種壊死物質(アンモニア、塩酸-エタノール、エタノール、塩酸、塩酸-タウロコール酸)による胃粘膜損傷に対して胃粘膜保護作用を示した。特にアンモニア損傷に対して、強い保護作用を示した34)(ラット)。
- 18.3.4急性・慢性潰瘍に対する作用
急性胃潰瘍(水浸拘束ストレス、インドメタシン、幽門結紮アスピリン、ヒスタミン)あるいは急性十二指腸潰瘍(メピリゾール、ジエチルジチオカルバメート)の発生を抑制し、また慢性潰瘍(酢酸潰瘍、焼灼潰瘍)に対して治癒促進作用及び再発抑制作用を示した35),36),37)(ラット)。
- 18.3.5胃炎に対する作用
アンモニア及びタウロコール酸による胃炎に対して、回復促進作用を示した38)(ラット)。
- 18.3.6急性逆流性食道炎に対する作用
前胃-幽門結紮による食道粘膜傷害の発生を抑制した39)(ラット)。
- 18.3.7胃粘膜血流増加作用
胃内投与で、漸増的な血流の増加作用を示した40)(ラット)。
- 18.3.8胃粘液増加作用
ラット胃粘膜の器官培養で粘液産生を促進した41)(in vitro)。また経口投与で胃粘膜ゲル層のムチン量を増加させ、さらに連続投与でも幽門腺領域においてゲル層の増加傾向を示した42),43)(ラット)。
- 18.3.9粘膜再構築促進作用
アンモニアによる胃粘膜損傷の修復過程をAB染色陽性細胞の被覆率で調べた結果、比率を30分後より上昇させ、上皮細胞遊走による再構築促進作用を示した44)(ラット)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1健康成人男子にラフチジン10mgを空腹時に経口投与した時の血漿中未変化体濃度は、下記のとおりである1)。
| Tmax (hr) |
Cmax (ng/mL) |
T1/2(hr) | AUC0-24hr (ng・hr/mL) |
|
|---|---|---|---|---|
| α | β | |||
| 0.8±0.1 | 174±20 | 1.55±0.61 | 3.30±0.39 | 793±85 |
(n=6、平均値±標準誤差)
- 16.1.2生物学的同等性試験
- 〈ラフチジン錠10mg「TCK」〉
ラフチジン錠10mg「TCK」とプロテカジン錠10を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ラフチジン10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
| 判定パラメータ | 参考パラメータ | |||
|---|---|---|---|---|
| AUC0→24hr (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
|
| ラフチジン錠10mg「TCK」 | 792.07±244.42 | 189.54±51.35 | 1.03±0.41 | 2.66±0.61 |
| プロテカジン錠10 | 759.23±198.44 | 182.36±36.17 | 0.96±0.33 | 2.61±0.59 |
(Mean±S.D.,n=18)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.3 分布
蛋白結合率は、3µg/mL(ヒト血漿蛋白結合率は88.0±1.2%)まで結合の飽和は認められなかった3)(in vitro)。
16.4 代謝
ラフチジンの代謝には主としてCYP3A4、一部CYP2D6が関与するとの報告がある4)。
16.5 排泄
健康成人男子6名にラフチジン10mgを空腹時に経口投与した結果、投与24時間までの未変化体、代謝物M-4(ピペリジン環が酸化的脱離)、M-7(ピペリジン環が酸化)及びM-9(スルホニル化)の尿中排泄率はそれぞれ10.9±1.5%、1.7±0.2%、7.5±0.8%及び0.3±0.1%であり、尿中総排泄率は投与量の約20%であった1),5)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1高齢者の血中濃度
高齢者では腎機能正常者(Ccr平均88.0±9.4mL/min)と腎機能低下傾向者(Ccr20~60mL/min、平均45.2±7.8mL/min)で血中動態に差を認めなかった1)。
- 16.6.2透析患者の血中濃度
透析患者では非透析時の血漿中未変化体濃度は健康成人と比べてCmaxが約2倍に上昇し、T1/2が約2倍に延長し、AUCが約3倍に増加した。 なお、ラフチジンは血液透析により7~18%が除去された1),6)。
| Tmax (hr) |
Cmax (ng/mL) |
T1/2 (hr) |
AUC (ng・hr/mL) |
||
|---|---|---|---|---|---|
| 健康成人(参考) | 0.8±0.1 | 174±20 | 3.30±0.39 | 793±85 | |
| 高齢者 | 腎機能正常 | 1.0±0.2 | 195±17 | 3.05±0.19 | 869±65 |
| 腎機能 低下傾向 |
1.1±0.2 | 196±23 | 2.93±0.21 | 853±113 | |
| 透析 患者 |
透析時 | 2.6±0.5 | 226±36 | 4.57±0.24注1) | 853±128注1) |
| 非透析時 | 0.8±0.1 | 336±40 | 6.71±0.30 (4.37±0.45)注1) |
2278±306 (1264±133)注1) |
(ラフチジン10mg投与、高齢者は各n=5、他はn=6、平均値±標準誤差) 各パラメータは透析患者の透析時は0-6時間まで、その他は0-24時間までの血漿中濃度推移より算出した。透析時のT1/2は4例より算出した。
注1)透析時(0-6時間の値)との比較のために非透析時の0-6時間の値を( )内に示した。
腎機能低下傾向者:Ccr=20、34、54、58、60mL/min(5例)
16.8 その他
- 〈ラフチジン錠5mg「TCK」〉
ラフチジン錠5mg「TCK」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日薬食審査発第1124004号)」に基づき、ラフチジン錠10mg「TCK」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた7)。