Clinical snapshot

ラグノスNF経口ゼリー分包12g

ラクツロース製剤

添付文書改訂 2022年06月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

ガラクトース血症の患者[本剤はガラクトース(1%以下)及び乳糖(1%以下)を含有する。]

効能・効果

  • 慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)

  • 高アンモニア血症に伴う下記症候の改善

  • 精神神経障害、手指振戦、脳波異常

  • 産婦人科術後の排ガス・排便の促進

用法・用量

  • 〈慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)〉

通常、成人には本剤24g(本剤2包)を1日2回経口投与する。症状により適宜増減するが、1日最高用量は72g(本剤6包)までとする。

  • 〈高アンモニア血症に伴う症候の改善〉

通常、成人には本剤12~24g(本剤1~2包)を1日3回(1日量として本剤3~6包)経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈産婦人科術後の排ガス・排便の促進〉

通常、成人には本剤12~36g(本剤1~3包)を1日2回(1日量として本剤3~6包)経口投与する。年齢、症状により適宜増減する。

使用上の注意

本剤投与中に下痢があらわれるおそれがあるので、症状に応じて減量、休薬又は中止を考慮し、本剤を漫然と継続投与しないよう、定期的に本剤の投与継続の必要性を検討すること。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下していることが多い。

相互作用

10.2 併用注意(併用に注意すること)

薬剤名等 臨床症状・措置方法 機序・危険因子
• α-グルコシダーゼ阻害剤
(アカルボース、ボグリボース、ミグリトール)
消化器系副作用が増強される可能性がある。 α-グルコシダーゼ阻害剤により増加する未消化多糖類およびラクツロースは、共に腸内細菌で分解されるため、併用により腸内ガスの発生や下痢等が増加する可能性がある。

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
下痢注1) 1〜5%未満
悪心・嘔吐 1%未満
腹痛 1〜5%未満
腹部膨満 1〜5%未満
腹鳴 1〜5%未満
食欲不振 頻度不明
鼓腸 1〜5%未満

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

  1. 18.1.1ヒト消化管粘膜にはラクツロースを単糖類に分解する酵素がないので、経口投与されたラクツロースの大部分は消化吸収されることなく下部消化管に達し、細菌による分解をうけて有機酸(乳酸、酢酸等)を生成しpHを低下させた。その結果、pH値酸性側で十分生育できるLactobacillusは増加し、Bacteroides、E. coli等は減少した7),8)。

  2. 18.1.2下部消化管に達したラクツロースは、その浸透圧作用により緩下作用を発揮するが、さらにウサギ腸管を用いた実験によりラクツロースの分解により生成した有機酸が腸管運動を亢進させることが示された9)。

  3. 18.1.3ヒト腸管ではpHが高いほどアンモニアの腸管吸収率の高いことが認められているが、ラクツロースの分解によって生成した有機酸により腸管内pHが低下するため、腸管でのアンモニア産生及びアンモニアの腸管吸収が抑制され、血中のアンモニアが低下した10),11)。

  4. 18.1.4ヒトの高アンモニア血症等の肝障害に対しては、多くの場合食事性蛋白の制限を必要とするがラクツロースの経口投与により蛋白摂取の増量が可能となり、血清アルブミン値の改善が認められた12)。

18.2 高アンモニア血症に対する作用

高アンモニア血症モデルラットを用いた試験で、本剤群では対照群(無処置)と比較して血中アンモニア濃度の有意な低下が認められた13)。

18.3 糞便pHの低下作用

ラットを用いた試験で、本剤群では対照群(無処置)と比較して糞便pHの有意な低下が認められた14)。

18.4 緩下作用及び糞便排泄量に対する作用

便秘症モデルラットを用いた試験で、本剤群では対照群(無処置)と比較して緩下作用の増強及び糞便排泄量の有意な増加が認められた15)。

薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人5例にラクツロースシロップ剤30mL(ラクツロースとして19.5g)を経口投与した結果、吸収されたラクツロースは4時間で最高血中濃度(平均56.8μg/mL)となり、12時間後の血中にはほとんど検出されなかった1)。

16.2 吸収

健康成人5例にラクツロースシロップ剤30mL(ラクツロースとして19.5g)を経口投与した結果、ラクツロースの吸収は極めて微量であった1)。

16.5 排泄

健康成人5例にラクツロースシロップ剤30mL(ラクツロースとして19.5g)を経口投与した結果、尿中排泄は0~4時間で最高(93.0±30.6mg/4h)となり、12時間で投与量の0.65%が未変化のまま排泄された1)。