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ラクトリンゲルS注「フソー」

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添付文書改訂 2024年05月01日

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1高乳酸血症の患者[高乳酸血症が悪化するおそれがある。]

  2. 2.2遺伝性果糖不耐症の患者[ソルビトールが体内で代謝されて生成した果糖が正常に代謝されず、低血糖、肝不全、腎不全等が誘発されるおそれがある。]

効能・効果

循環血液量及び組織間液の減少時における細胞外液の補給・補正、代謝性アシドーシスの補正、エネルギーの補給。

用法・用量

通常成人、1回500~1,000mLを点滴静注する。投与速度は通常成人D-ソルビトールとして1時間当たり0.5g/kg体重以下とする。 なお、年齢、症状、体重により適宜増減する。

使用上の注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1心不全の患者

循環血液量の増加により、症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.2高張性脱水症の患者

水分補給が必要であり、電解質を含む本剤の投与により症状が悪化するおそれがある。

  1. 9.1.3閉塞性尿路疾患により尿量が減少している患者

水分、電解質等の排泄が障害されているため、症状が悪化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

水分、電解質の過剰投与に陥りやすく、症状が悪化するおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1重篤な肝障害のある患者

水分、電解質代謝異常、高乳酸血症が悪化する又は誘発されるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

投与速度を緩徐にし、減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

相互作用

記載なし

副作用

その他の副作用

副作用名 頻度
そう痒感 頻度不明
末梢の浮腫 頻度不明
紅斑 頻度不明
肺水腫 頻度不明
脳浮腫 頻度不明
蕁麻疹 頻度不明

薬物動態・作用機序

作用機序

18.1 作用機序

本剤は細胞外液の補給・補正、エネルギー補給効果を示す。本剤に含まれる乳酸ナトリウムは、体内で代謝されてHCO3-となり、アシドーシスを補正する。

18.2 電解質に及ぼす作用

輸液療法においては細胞外液量の確保が最も重要で、まず最初にその是正が考慮されるべきだといわれる。すなわち組織代謝の維持又は生体機能のhomeostasis維持のためには、いわゆる機能的細胞外液量を正常に保っておく必要があると考えられている1)。 例えば、出血性ショック時や外科的侵襲をうけた場合には失血分以上の細胞外液喪失を起こしていることが実験的、臨床的に示されており2)、このような場合には循環血液量のみならず、減少している組織間液の回復を同時に考慮する必要がある。 本剤は陰イオンとしてCl-の他にLactate-を含み、生理食塩液やリンゲル液よりさらに細胞外液に近い組成を持つ電解質補液でHartmann,A.F.et al.3)により考案されたためHartmann solutionとも呼ばれる。 乳酸ナトリウムは生体内で代謝され、等モルの炭酸水素ナトリウムとなってbuffer actionを発揮する4)。本剤は血漿中HCO3-とほぼ等濃度のLactate-を含むため酸塩基平衡を正常に維持することができる。 また、本剤にはエネルギー補給の目的でD-ソルビトールが含まれている。D-ソルビトールは糖尿病時においても代謝が妨げられず、肝疾患時にも良好に利用されるといわれている5)。