潰瘍性大腸炎(重症を除く)、クローン病
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1重篤な腎障害のある患者
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2.2重篤な肝障害のある患者
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2.3本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.4サリチル酸エステル類又はサリチル酸塩類に対する過敏症の既往歴のある患者[交叉アレルギーを発現するおそれがある。]
効能・効果
用法・用量
- 〈潰瘍性大腸炎〉
通常、成人にはメサラジンとして1日1,500mgを3回に分けて食後経口投与するが、寛解期には、必要に応じて1日1回の投与とすることができる。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2,250mgを上限とする。ただし、活動期には、必要に応じて1日4,000mgを2回に分けて投与することができる。 通常、小児にはメサラジンとして1日30~60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日2,250mgを上限とする。
- 〈クローン病〉
通常、成人にはメサラジンとして1日1,500mg~3,000mgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。 通常、小児にはメサラジンとして1日40~60mg/kgを3回に分けて食後経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
使用上の注意
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8.1メサラジンにより過敏症状(発熱1) 、腹痛2),3),4),5),6) 、下痢2),4) 、好酸球増多7) 等)が発現することがあり、また、潰瘍性大腸炎・クローン病が悪化8),9) することがあるため、異常が認められた場合には、減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
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8.2間質性腎炎10),11),12) が報告されているため、投与中はクレアチニン等の腎機能をモニターする等、患者の状態を十分に観察すること。
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8.3再生不良性貧血13) 、汎血球減少14) 、無顆粒球症、血小板減少症15),16),17),18),19),20) があらわれることがあるので、投与期間中は血液検査を行うこと。
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8.4肝炎21),22),23) 、肝機能障害、黄疸が報告されているため、投与中はAST、ALT等の肝機能をモニターする等、患者の状態を十分に観察すること。
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8.5膵炎24),25) があらわれることがあるので、投与期間中は血清アミラーゼの検査を行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1サラゾスルファピリジンに対する過敏症のある患者
本剤をサラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に投与したところ、国内の臨床試験で39例中3例(7.7%)1),2),5),26) 、外国において43例中2例(4.7%)27) に同様のアレルギー症状が認められた。そのため、サラゾスルファピリジンでアレルギー症状がみられた患者に本剤を投与する場合は注意すること。
9.2 腎機能障害患者
- 9.2.1重篤な腎障害のある患者
投与しないこと。腎障害がさらに悪化するおそれがある。
- 9.2.2腎機能の低下している患者(重篤な腎障害のある患者を除く)
排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重篤な肝障害のある患者
投与しないこと。肝障害がさらに悪化するおそれがある。
- 9.3.2肝機能の低下している患者(重篤な肝障害のある患者を除く)
代謝が遅延し副作用があらわれるおそれがある。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。海外において新生児に血液疾患(白血球減少症、血小板減少症、貧血)が起きることが報告されている。なお、メサラジンの動物実験(ラット)では催奇形性は認められていない28) 。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている(外国人データ)29),30) 。また、国内及び海外において乳児に下痢が起きることが報告されている。
9.7 小児等
専門医の管理下で安全性と治療の有益性を考慮した上で本剤を使用すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
低用量(例えば750mg/日)から投与を開始するなど慎重に投与すること。一般に生理機能(腎機能、肝機能等)が低下している。
相互作用
10.2 併用注意(併用に注意すること)
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| • 利尿剤• フロセミド • スピロノラクトン • トリクロルメチアジド等 • ステロイド剤• プレドニゾロン • ベタメタゾン • デキサメタゾン等 |
臨床検査値(尿量、尿中ナトリウム、カリウム及び塩素イオン)の変動に注意する。 | 動物実験(ラット)で、メサラジンの大量投与(300mg/kg)により、尿量及びこれらイオンの排泄増加がみられる31) 。 |
| • アザチオプリン • メルカプトプリン |
骨髄抑制があらわれるおそれがある32) 。 | 本剤は、チオプリンメチルトランスフェラーゼ活性を抑制するなど、これらの薬剤の代謝を阻害するとの報告がある33),34) 。 |
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| 53) | 頻度不明 |
| AST・ALT・γ-GTP・Al-P・ビリルビンの上昇等の肝機能異常 | 頻度不明 |
| CK上昇 | 1%未満 |
| CRP上昇 | 頻度不明 |
| アミラーゼ上昇 | 1%未満 |
| クレアチニン・尿中NAG・尿中ミクログロブリンの上昇・尿蛋白等の腎機能異常 | 1%未満 |
| そう痒感 | 1%未満 |
| むくみ | 頻度不明 |
| めまい | 頻度不明 |
| ループス様症候群52) | 頻度不明 |
| 下痢 | 頻度不明 |
| 下血 | 1%未満 |
| 丘疹 | 1%未満 |
| 便秘 | 1%未満 |
| 全身倦怠感 | 1%未満 |
| 口内炎 | 1%未満 |
| 嘔吐 | 1%未満 |
| 嘔気 | 1%未満 |
| 好酸球増多7) | 1%未満 |
| 尿着色 | 1%未満 |
| 末梢神経障害51) | 頻度不明 |
| 浮腫 | 1%未満 |
| 発熱 | 1%未満 |
| 発疹 | 1%未満 |
| 白血球減少 | 1%未満 |
| 筋肉痛 | 1%未満 |
| 粘液便 | 1%未満 |
| 紅斑 | 1%未満 |
| 胸部痛 | 頻度不明 |
| 脱毛50) | 頻度不明 |
| 腹痛 | 1%未満 |
| 腹部膨満感 | 1%未満 |
| 舌・口腔内・胃内容物・便等の変色(黒色等) | 頻度不明 |
| 蕁麻疹 | 1%未満 |
| 血便 | 1%未満 |
| 貧血 | 1%未満 |
| 関節痛 | 1%未満 |
| 頚部痛 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 1%未満 |
| 食欲不振 | 1%未満 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
メサラジンの主な作用機序として活性酸素消去作用61) 、ロイコトリエンB4(LTB4)生合成抑制作用61) 、ホスホリパーゼD活性化作用62) 、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ(PPAR-γ)活性化作用63) 、核内因子κB(NF-κB)活性化抑制作用64) 、肥満細胞からのヒスタミン遊離抑制作用65) 、血小板活性化因子(PAF)生合成抑制作用66) 、インターロイキン-1β(IL-1β)産生抑制作用67) が考えられている。
18.2 活性酸素に対する作用
In vitroにおいてフリーラジカル(DPPHL)還元作用、過酸化水素消去作用、次亜塩素酸イオン消去作用、過酸化脂質抑制作用(in vitro、in vivo)が認められた61) 。
18.3 LTB4に対する作用
ラット好中球でのLTB4生合成を抑制した(in vitro)61) 。
18.4 動物モデルに対する障害抑制効果
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18.4.1潰瘍性大腸炎類似モデル
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(1)ラット酢酸誘発モデルにおいてメサラジン顆粒50、100mg/kgの経口投与で有意な障害抑制効果が認められた68) 。
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(2)ウサギλ-分解カラゲニン誘発モデルにおいてメサラジン顆粒150mg/kgの経口投与で有意な障害抑制効果が認められた69) 。
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18.4.2クローン病類似モデル
ラットTNB誘発モデルにおいてメサラジン顆粒50mg/kgの経口投与で有意な障害抑制効果が認められた68) 。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1メサラジン徐放錠及びメサラジン原薬の単回経口投与
健康成人にメサラジンとして1,000mg(メサラジン徐放錠250mg 4錠)又はメサラジン原薬1,000mgを空腹時に単回経口投与したとき、薬物動態パラメータは表1のとおりであった54) 。
| メサラジン徐放錠(n=5) | メサラジン原薬(n=5) | |
|---|---|---|
| Cmax(ng/mL) | 1,448.6±586.4 | 20,733.7±2,744 |
| Tmax(hr) | 2.3±0.5 | 0.8±0.1 |
| T1/2(hr) | 6.4±0.7 | 4.5±0.4 |
平均値±標準誤差
- 16.1.2メサラジン徐放錠1回1,000mg、1日3回7日間反復経口投与
健康成人にメサラジンとして1,000mg(メサラジン徐放錠250mg 4錠)を1日3回、7日間反復経口投与したとき血漿中の未変化体及び代謝物であるN-アセチルメサラジン(アセチル体)濃度はともに4日間以内に定常状態に達し、体内蓄積傾向は認められなかった55) 。
- 16.1.3メサラジン徐放錠1回2,000mg、1日2回6日間反復経口投与
健康成人にメサラジンとして2,000mgを1日2回、6日間反復経口投与したときの薬物動態パラメータは表2のとおりであった56) 。
| 未変化体 | アセチル体 | |||
|---|---|---|---|---|
| 測定時期 | 1日目(n=6) | 6日目(n=6) | 1日目(n=6) | 6日目(n=6) |
| Cmax (ng/mL) |
7,189.5±5,093.1 | 7,242.0±3,334.5 | 7,676.0±4,671.4 | 7,385.3±3,142.5 |
| Tmax(hr) | 2.8±0.8 | 3.0±0.9 | 3.0±0.9 | 2.8±0.8 |
| T1/2(hr) | 6.0±3.8 | 5.3±1.4 | 7.9±2.7 | 5.8±1.4 |
| AUC (ng・hr/mL) |
23,065.7±12,961.4#1 | 30,563.7±10,722.4#2 | 44,063.7±18,400.0#1 | 56,552.5±14,999.3#2 |
平均値±標準偏差
1:AUC0-24 #2:AUC0-72
- 16.1.4生物学的同等性試験
メサラジン錠250mg「ケミファ」とペンタサ錠250mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(メサラジンとして500mg)健康成人男子に絶食及び食後単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された57) 。
- (1)絶食投与
| 判定パラメータ | 参考パラメータ | |||
|---|---|---|---|---|
| AUC0-24 (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2# (hr) |
|
| メサラジン錠250mg「ケミファ」 | 984±496 | 378±226 | 2.7±1.3 | 2.12±1.92 |
| ペンタサ錠250mg | 946±486 | 332±213 | 3.1±1.7 | 3.99±10.07 |
平均値±標準偏差, n=32
:n=28
- (2)食後投与
| 判定パラメータ | 参考パラメータ | |||
|---|---|---|---|---|
| AUC0-24 (ng・hr/mL) |
Cmax (ng/mL) |
Tmax (hr) |
T1/2 (hr) |
|
| メサラジン錠250mg「ケミファ」 | 4,459.1±2,233.6 | 2,041.9±1,278.8 | 4.0±0.8 | 2.1±3.3 |
| ペンタサ錠250mg | 4,347.8±1,826.7 | 1,854.2±1,140.2 | 4.0±0.7 | 3.3±5.7 |
平均値±標準偏差, n=30
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
16.2 吸収
- 16.2.1食事の影響
健康成人にメサラジンとして1,000mg(メサラジン徐放錠250mg 4錠)を食後単回経口投与したとき、空腹時に比ベ未変化体及びアセチル体の血漿中濃度推移が低下する傾向を示したが、投与後96時間までの尿中及び糞中への排泄率に差はなかった54) 。
16.4 代謝
メサラジンは全身に分布するN-アセチルトランスフェラーゼによって生体内でアセチル体に代謝される58) 。
16.5 排泄
健康成人にメサラジンとして1,000mg(メサラジン徐放錠250mg 4錠)を食後単回経口投与したとき、96時間後の尿中排泄率は、28.4%(アセチル体として27.7%)であり、糞中排泄率は50.0%(アセチル体として23.5%)であった54) 。 健康成人にメサラジンとして2,000mg(メサラジン徐放錠250mg 8錠)を1日2回、6日間反復経口投与したとき、最終投与後72時間までの累積尿中排泄率は34.9%(アセチル体として25.8%)であった56) 。
16.8 その他
メサラジン錠500mg「ケミファ」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、メサラジン錠250mg「ケミファ」を標準製剤としたとき、溶出挙動が同等と判断され、生物学的に同等とみなされた57) 。