待機的な観血的手技を予定している慢性肝疾患患者における血小板減少症の改善
【禁忌】(次の患者には投与しないこと)
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2.1本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
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2.2重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
効能・効果
用法・用量
通常、成人にはルストロンボパグとして3mgを1日1回、7日間経口投与する。
使用上の注意
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8.1本剤を投与しても、観血的手技の実施に際し十分な血小板数の増加が得られない場合があるため、必要に応じて血小板輸血の準備をするなど、適切な措置を講じること。
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8.2血小板数が正常範囲以下であっても血栓症が報告されているため、観察を十分に行い、血小板数にかかわらず血栓症の発現に注意すること。
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8.3観血的手技後に血栓症を発現した症例が報告されているため、本剤投与開始後は観察を十分に行うこと。
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8.4本剤の投与終了又は中止後に血小板数が本剤投与開始前の値に復帰するため、易出血性となる可能性を考慮して観察を十分に行い、必要に応じて適切な処置を行うこと。
9.1 合併症・既往歴等のある患者
- 9.1.1血栓症、血栓塞栓症を有する患者又はそれらの既往歴を有する患者
血栓症又は血栓塞栓症の発現リスクが高くなるおそれがある。臨床試験では除外されている。
- 9.1.2門脈血流が遠肝性の患者
血栓症又は血栓塞栓症の発現リスクが高くなるおそれがある。臨床試験では除外されている。
9.3 肝機能障害患者
- 9.3.1重度の肝機能障害(Child-Pugh分類C)のある患者
投与しないこと。血中濃度が上がるおそれがある。臨床試験では除外されている。
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。妊娠ラットに、80mg/kg/日(AUC比較で臨床曝露量の約143倍)を投与した場合に、胎児の発育抑制、40mg/kg/日(約131倍)を投与した場合に、胎児の頸部短小過剰肋骨(変異)の発現増加、母動物の妊娠期間の延長、出生児の生存性低下及び発育抑制、次世代の受胎能、黄体数及び着床数の低下傾向、並びに着床前死亡率の増加傾向、4mg/kg/日(約13倍)以上を投与した場合に、胎児の胸腰部短小過剰肋骨(変異)の発現増加が報告されている。また、ラットで胎児への移行が報告されている。
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットで乳汁中に移行することが報告されている。
9.7 小児等
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
9.8 高齢者
一般に生理機能が低下している。
相互作用
副作用
その他の副作用
| 副作用名 | 頻度 |
|---|---|
| ALT上昇 | 頻度不明 |
| AST上昇 | 頻度不明 |
| FDP増加 | 頻度不明 |
| ビリルビン上昇 | 頻度不明 |
| フィブリンDダイマー増加 | 頻度不明 |
| 倦怠感 | 頻度不明 |
| 回転性めまい | 頻度不明 |
| 悪心 | 頻度不明 |
| 疼痛 | 頻度不明 |
| 発熱 | 頻度不明 |
| 発疹 | 頻度不明 |
| 白血球数減少 | 頻度不明 |
| 血中カリウム増加 | 頻度不明 |
| 血中フィブリノゲン減少 | 頻度不明 |
| 血圧上昇 | 頻度不明 |
| 関節痛 | 頻度不明 |
| 頭痛 | 頻度不明 |
薬物動態・作用機序
作用機序
18.1 作用機序
ルストロンボパグはヒトトロンボポエチン受容体に選択的に作用し、トロンボポエチンの一部のシグナル伝達経路を活性化することによりヒト骨髄前駆細胞から巨核球系への細胞の増殖ならびに分化誘導を促進し、血小板数を増加させる17)。
18.2 血小板造血作用
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18.2.1ヒト骨髄由来CD34陽性細胞に対して巨核球コロニー形成能を示した17)。
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18.2.2マウストロンボポエチン受容体の一部をヒト型に改変した遺伝子改変マウスにルストロンボパグを反復経口投与することにより、用量依存的に血小板数が増加した。投与4週以降、血小板数は一定の値で推移し、病理組織学的検査で骨髄及び脾臓で巨核球数の産生亢進像が認められた18)。
18.3 血小板機能に及ぼす影響
慢性肝疾患による血小板減少患者(成人)8例に3mgを1日1回7日間反復経口投与したとき、アデノシン二リン酸又はコラーゲン誘発の血小板凝集能やアデノシン二リン酸誘発による血小板放出能(P-セレクチンの発現)に対して影響は認められなかった19)。
薬物動態
16.1 血中濃度
- 16.1.1単回投与
健康成人男性各6例に、1注、2注、4mg注を空腹時単回経口投与したときの薬物動態パラメータを表16-1に示す。
Cmax、AUCはいずれも投与量に比例して増大し、終末相消失半減期(T1/2,z)、みかけの全身クリアランス(CL/F)は投与量に依存しなかった1)。
| 投与量 (mg) |
例数 | Cmax※1 (ng/mL) |
Tmax※2 (hr) |
AUC0-inf※1 (ng・hr/mL) |
T1/2,z※1 (hr) |
CL/F※1 (L/hr) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 6 | 44.9 (29.1) |
4.0 (3.5-4.0) |
1340 (21.5) |
23.2 (17.8) |
0.748 (21.4) |
| 2 | 6 | 89.7 (15.8) |
3.8 (3.5-4.0) |
2210 (16.0) |
20.4 (7.9) |
0.905 (15.9) |
| 4 | 6 | 213 (5.7) |
3.8 (3.5-4.0) |
5290 (8.1) |
20.5 (9.0) |
0.757 (8.1) |
※1:幾何平均値(%変動係数)
※2:中央値(最小値-最大値)
-
16.1.2反復投与
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(1)健康成人
健康成人男性各6例に、0.25注、0.5注、2mg注を1日1回朝食後14日間注反復経口投与したときの薬物動態パラメータを表16-2に、初回投与直前~初回投与後168時間(8日目投与直前)までの血漿中濃度推移を図16-1に示す。
トラフ時の血漿中濃度は本剤の投与開始5日目以降に定常状態に達した。定常状態でのCmax及びAUC0-τは初回投与時の約2倍であった2)。
| 投与量(mg) | 例数 | 投与日 | Cmax※1 (ng/mL) |
Tmax※2 (hr) |
AUC0-τ※1 (ng・hr/mL) |
T1/2,z※1 (hr) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 0.25 | 6 | 1 | 8.48(6.8) | 8.0(5.0-10.0) | 135(8.1) | - |
| 7 | 19.7(5.3) | 8.0(4.0-10.0) | 333(11.9) | - | ||
| 14 | 18.0(11.7) | 6.5(4.0-10.0) | 317(13.0) | 27.8(6.5) | ||
| 0.5 | 5 | 1 | 19.2(9.6) | 8.0(5.0-10.0) | 327(7.1) | - |
| 7 | 34.9(13.6) | 8.0(5.0-10.0) | 657(12.8) | - | ||
| 14 | 38.9(13.7) | 6.0(4.0-6.0) | 703(10.4) | 32.0(10.2) | ||
| 2 | 6※3 | 1 | 78.3(16.7) | 4.0(4.0-10.0) | 1280(12.3) | - |
| 7 | 159(16.6) | 4.0(4.0-10.0) | 2670(12.6) | - | ||
| 14 | 156(5.7) | 4.0(4.0-4.0) | 2630(8.1) | 30.1(11.7) |
※1:幾何平均値(%変動係数)
※2:中央値(最小値-最大値)
※3:14日目のみ5例
- (2)慢性肝疾患による血小板減少患者
- 消失半減期
慢性肝疾患による血小板減少患者16例に3mgを1日1回7日間反復経口投与したときの、投与5日目以降のT1/2,zの幾何平均値(%変動係数)は、38.3時間(18.7%)であった3),4)。
- その他の薬物動態パラメータ
慢性肝疾患による血小板減少患者7例に3mgを1日1回7日間反復経口投与したときの投与5日目の薬物動態パラメータを表16-3に、投与5日目の投与直前と投与後2、4、6、8、24時間の血漿中濃度推移を図16-2に示す5)。
| 投与量 (mg) |
例数 | Cmax※1 (ng/mL) |
Tmax※2 (hr) |
AUC0-τ※1 (ng・hr/mL) |
|---|---|---|---|---|
| 3 | 7 | 250 (32.0) | 6.0 (2.0-8.0) | 4799 (32.9) |
※1:幾何平均値(%変動係数)
※2:中央値(最小値-最大値)
16.2 吸収
- 16.2.1食事の影響
日本人健康成人男性15例に4mg注を空腹時又は食後(高脂肪食)に単回経口投与したとき、Cmax及びAUCに食事の影響はみられなかった6),7)。
16.3 分布
ヒト血漿蛋白結合率は99.9%以上であった8)(in vitro試験)。
16.4 代謝
- 16.4.1代謝物
健康成人7例に14C-標識ルストロンボパグ2mg注を単回経口投与したときの血漿中代謝物を検索した結果、血漿中放射能の大部分は未変化体であり、代謝物として、β酸化カルボン酸、β酸化カルボン酸タウリン抱合体、脱ヘキシル体及びグルクロン酸抱合体が微量検出された。一方、糞中において、未変化体の割合は低く、β酸化関連代謝物が投与された放射能の約35%検出された9)(外国人データ)。これらの結果から、ルストロンボパグの主要な代謝経路はO-ヘキシル側鎖におけるω酸化及びそれに続くβ酸化であると推定された。
- 16.4.2代謝酵素
ルストロンボパグのω酸化(β酸化の初発反応)に関与する主な代謝酵素はCYP4A11を含むCYP4系酵素であることが示され、CYP3A4も一部関与する可能性が示唆された10)(in vitro試験)。
16.5 排泄
健康成人7例に14C-標識ルストロンボパグ2mg注を単回経口投与したとき、投与された放射能のうち約84%が投与後336時間までに回収され、約83%が糞中に、約1%が尿中に排泄された9)(外国人データ)。
16.6 特定の背景を有する患者
- 16.6.1肝機能障害者
健康成人、軽度(Child-Pugh分類A)及び中等度(Child-Pugh分類B)肝機能障害者各8例に0.75mg注を単回経口投与したとき、軽度肝機能障害者のCmax及びAUC、中等度肝機能障害者のCmaxは健康成人と同程度であり、中等度肝機能障害者のAUCは健康成人より約20%高かった11)(外国人データ)。
| 投与群 | 例数 | Cmax※1 (ng/mL) |
AUC0-inf※1 (ng・hr/mL) |
健康成人に対する比※2 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| Cmax (ng/mL) |
AUC0-inf (ng・hr/mL) |
|||||
| 健康成人 | 8 | 14.9 (30.9) |
328.4 (20.6) |
― | ― | |
| 肝機能 障害者 |
軽度 | 8 | 15.4 (29.8) |
344.1 (25.6) |
1.03 (0.80,1.33) |
1.05 (0.85,1.30) |
| 中等度 | 8 | 14.9 (29.8) |
395.6 (28.7) |
1.00 (0.77,1.29) |
1.20 (0.97,1.49) |
※1:幾何平均値(%変動係数)
※2:幾何最小二乗平均の比(90%信頼区間)
- 16.6.2高齢者
母集団薬物動態解析で高齢患者(65~84歳)60例と非高齢患者(49~64歳)41例を比較した結果、年齢は本剤の薬物動態に影響を及ぼさなかった12)。
16.7 薬物相互作用
-
16.7.1ルストロンボパグはP-糖蛋白及びBCRP(breast cancer resistance protein)の基質であることが示された13)(in vitro試験)。
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16.7.2健康成人15例に1日目ミダゾラム5mgを単独投与、2日目ルストロンボパグ1.5mg注を単独投与し、3~8日目にルストロンボパグ0.75mg注を投与、8日目にミダゾラム5mg単回投与を併用したとき、ルストロンボパグの反復投与はミダゾラムの薬物動態に影響を与えず、CYP3A活性に対する阻害及び誘導作用を示さなかった14)(外国人データ)。
注)本剤の承認された用法・用量は、ルストロンボパグとして3mgの1日1回7日間経口投与である。